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「筆算」の思い込み (続 直観でわかる数学 (畑村 洋太郎))

2006-02-28 00:48:21 | 本と雑誌

 先に読んだ畑村氏の「畑村式「わかる」技術」という本の中に「直感」と「直観」の話がありました。
 この本を読んで「チョッカン」で数学の難問がすいすい解けるようになるわけではありません。この本は、「解けるようになる」ことではなく「分かるようになる」ことを目指しているのです。

 「分かる」ようになるためには、「自分の頭で徹底的に考える」ことが大前提です。自分の頭を使わないで「分かろう」というのはあまりにムシの良い話です。

 自分で徹底的に考えてみると、いままで当たり前だと思っていたことが「どうして?」と改めて疑問に思えてきます。「(解くためには)こうするんだ」と理由もなく「手段」だけ覚えこまされていたことに気づくのです。

 このあたりのことの実例として、この本では、「どうして足し算・引き算・掛け算はお尻(1の位)から始めるのか?(割り算は頭からやるのに・・・)」との疑問を掲げています。そして、実際、頭(一番大きな桁)から計算する方法まで示しています。

 現実の世界では、1の位からコツコツと計算するよりも、大きな桁からザクッと計算する方が実用的な場合が多いものです。
 「有効数字」の概念を思い出すまでもなく、1000と2000の違いの方が、1001と1002の違いよりも影響が大きいのは当たり前です。

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