日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

うーん、お国柄の違い。

2009-07-11 07:04:07 | 社会問題
昨日は、仲間で開催している絵画展の会場当番だった。
絵を見てくださった方と、たまたまの雑談。

出品者のKさんの奥様をご存知ということから、話が広がって、町の活動をしていらっしゃる共通の知り合い(私には、発想に似通ったところのある知り合いというだけなのだけれど、彼女は協働していると)の話から、町で行なっている国際交流に関わったという話題になった。

あの愛知万博の時に、町として、協力(サポート)国を決めて、応援しようという企画にかかわり、国を決めるところから関わった、と。
できたら、支援しがいのある国、ということでインドネシアとして、いろんな形で交流を持ちました、と。
貧しい生活をしている人への支援にと寄付金も送りました。
日本の子供の絵を送り、かの国の子供の絵も受け取りました。

でも、後でわかったのだけれど、その絵は、その国の在日の高官(日本でリッチな生活をしている)の子供たちが書いた絵であって、村々で生活している子供のものではなかった。
支援金を送っても、ありがとうの返事がない、と。

「支援は、支援したいからするのでしょ」

なのでしょうね、勝手にしておいて、「ありがとう」がないと不満心が芽生えるのは、お門違い、という、こういうことでしょうか。
そして、果たして、支援はどこにどういう形で反映されたか、これも不明。

難しいねー。
空回りになることを知って、空しさが残るものですね。

-ー日本中で、似通った気分を味わっている人が多いのだろうな、と思う。

実は、私もね。
と、自分の話を持ち出す。
小学生がもう着なくなった体操服を提供してもらって、R国に送ったらどうだろう、という構想の話。
多分よく似た気質なんだろう、彼女も、それはいいですね、と相槌を打ってくれる。
船便の送料10キロで、5600円。これがコストでひとつの問題、と話す。
それぐらいだと、提供者に話せば、ひとり500円ぐらいの寄付は大丈夫よ、と。
実績のある彼女ならではの心強い返事。

私、「そうかしら」と、この問題はクリアできそうだと私なりに好感。
でも、もうひとつ、引っかかったことを打ち明けた。
R国の窓口になる、R国人に、相手国の小学校の様子を聞いた。
その小学校の規模や距離を聞いて、自分ながら想像しようとした。
「車で5分の距離です」
私「え!車で5分って、車で通学しているの?」
「はい、父親が車で」
私「どこの家も、自家用車があるわけじゃないでしょ」
「はい、でも父親の仕事も無いから、車で送っています」
私「近所の子供たちもいるでしょうに、みんなが歩いていくのに、自分の子を車で送り迎えするの」
「はい、そうだと思います」

なんだか、自分の中の、勢い、がとまったような気分がした。
相手には、この、「勢いがとまる」心境が通じないだろうな、とも思った。

子供の世界に、堂々と大人がアンフェアを持ち込んでいるのに、違和感を持たないのだろうか。
超貧しかった生活から、たまたまラッキーな支援で自分の家だけ豊か、なのは受け入れよう。
だからといって、歩いていく子がいる中で、自動車通学とは。
思ってもいなかったことなので、何度も聞き返した。
「それって、普通の学校?
日本にある裕福な家の子供が行く学校のようなもの?
その学校へは、歩いてはいけないの?
車の無い近所の子はどうしているの?」

「少しでも役立つなら、処分するものもったいないから、使ってもらえたら」
という発想が沸いてくる心根と繋がらないのです。

あっ、違うんだ。少し挫折。
食うや食わずの生活から、身内の恩恵で車や電気製品のある生活に鼻高々のひとに、きっと、私の理屈は伝わらないだろう。

うーん。
自己満足だったのか…。

前出の彼女は、地元で長らく教員をしていた人で、教え子達も現在沢山地元で教師をしていて、校長になっている人も何人もいる、とのこと。

こちら側の窓口は大きく広がったのだけれど、
うーん、生活の質といえばいいのだろうか、文化の違いだろうか、
かの国の人たちの発想、想像できなくは無い。
それを、外の国の人がアレコレ言っても始まらない。
それが、実態。

国債交流という言葉は、もう耳慣れた言葉。
きっと、そこに携わった人たちは、ひとつひとつ固有で、かつ、よくも似た、ような体験を味わっているのだろうな、と思う。

うーん。
ボランティアって、自己満足。
そこを合点していないと、空しさが残るものだよね。

この点で、元教師二人はお互い一致(笑)。

愛知万博で、多くの国との国際交流の話題がニュースで流れたけれど、水面下で、多くの人が、よく似た感情をもっているのだろう、心の中にそんな思いが沸いた一時でした。





コメント (1)
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