コミュニティカフェ Y'sさくらcafe

不登校、引きこもりやニートを経験している人や障害を持つ人(をではなく)が支援する特別支援コミュニティカフェ

Y’sさくらカフェと発達障害の関係

2008年12月27日 | 発達障害
 さくらカフェが始まって5年半がたちました。カフェは、「カフェ」って呼んでいいのかな?ってときどき思います。そんなに「おしゃれ」も目指してないし、たくさんのお客さんも求めていない。なんか、まったりしていて、ちょっと不器用で、でも、お客様が来てくれると、みんなが心から喜んで迎えます。ごはんはとてもおいしいです。今年から、野菜たっぷりの手作り料理を調理師の資格がある「しみっちゃん」が中心になってみんなで作っています。

 カフェは、フリースクールの生徒たちに料理を教えて欲しいとたのまれて、家庭科室を探していたら大家さんがこのりっぱな空き店舗を貸してくれたのが始まりです。それから、フリースクールの生徒たちの社会体験の場としてカフェを始めようということになりました。

 しかし、私は、フリースクールのただ一人の国語担当。国語に関してはすべて授業を持っています。当然、開店日は毎日とはいかず、火金土の週3日。それもランチのみ。

 5年半の間に、中途半端なこのカフェにいろんな人が訪れました。学校は卒業したけれど、就職ができない。障害者手帳も持っていないので、作業所ではないし、といって一般の就職をめざしてもどこも行けない。人間関係がどうもうまくいかない。どうしてそうなってしまうのか、自分にもまわりの人もわからない。

 不登校、ひきこもり、ニートと呼ばれている人たちの中に、「発達障害」を知らず知らず抱えている人がいるようです。自分の努力ではどうにもならなくて、さらに状況が悪化していく場合が多いと思います。

 「自分のことが知りたいんだ」と叫んだ若者もいました。
中途半端なこのカフェは、今中途半端なところに追いやられて身動きできなくなっている人の入り口になれたらいいな、と思います。

 私も、今年、特別支援教育士の資格を取りましたが、ひとりでは何もできません。しかし、県の発達障害者相談機関「あおぞら」「ありそ」、富山県総合教育センター、富山大学、ヤングジョブ富山や発達障害者親の会などと、ネットワークが少しずつ広がってきています。

 また、全労済でから「コミュニティカフェにおける発達障害児者親への支援活動」という名目で補助金もいただきました。

 さあ、ここで何ができるんだろう、可能性はいっぱいあるような気はしています。「場所があって、人がいて、おいしいものがある」まだまだ混沌状態ですが、
あせらず、できることを見つけていきたいと思っています。

 ブログもチャレンジのうちのひとつです。応援していただけると嬉しいです。

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フリースクール物語その2-学校に行っていない子をどう思いますか?

2008年12月27日 | 富山発フリースクール物語
 さくらカフェ、富山YMCAフリースクールともに冬休みに入りました。この機会に、私たちのフリースクール物語を続けて紹介したいと思います。名前はペンネームとなっています。

富山YMCAフリースクールの本「富山発フリースクール物語」
                (生徒たちの作文集+コメント)より

 皆さんへ

 学校に行っていない子をどう思いますか?「学校に行けなくなった」そんな話を耳にしたとき、どんなイメージを持ちますか?「関係ない」と言われればそれまでなんだけど。きっといいイメージではないと思うのです。暗い、とっつきにくい、かわいそう、根性がない、何かたいへんな原因があるとか。私自身もそういう
イメージを持っていた。そして、自分が不登校になって、高校をやめてから、そのイメージは消えなかった。YMCAに通い出して、月日が流れていつのまにか20歳。

 私には、YMCAという居場所があった。なんの保証もなくて不安がいっぱいの私がいてもいいところ。わたしは、ここで、いろんな角度からモノを見ることを知った。ものごとは、1か0しかないわけじゃないことを実感した。私は、少し、変われたと思う。いろんな人と居場所のおかげで。やっとここまで来たという感じ。ずいぶん遠回りをしてきたのかもしれない。

 現実の私が不登校であること。そして、自分自身も不登校に対して偏見を持つ一人の人間であったこと。だから自分が認められなくて、つらくて苦しかったけれど、今はどっちの気持ちも何となくわかる。

 一人一人が違うから、同じ不登校の子もわからないことはいっぱいある。でも、それがすごくおもしろい。わからなくたって楽しいことはいっぱいある。無理に原因や理由を求めるより、幸せ探しの旅に出た方がいいかもしれない。


 これは、20歳ののりこさんの作文です。小学校の高学年から、摂食障害に苦しみぬいた彼女の、今の雰囲気は、あったかくてやさしい。彼女が、居場所という富山YMCAフリースクールは「私たちの居場所」です。

 ここは、治療の場でも、矯正の場でもありません。この居場所は、私たちにとって、普通の日常生活があるだけです。人がいて、語らいがあって、笑いがある。ほっとできる居場所です。傷ついた羽を休める子もいれば、ここでもう一度人に対する信頼を取り戻す人もいる。そして、ここで学び、新しい夢に向かって、飛び立っていきます。

ここで聞こえてくるこどもたちや若者たちの言葉は、私たちにいろいろなことを教えてくれます。それを受け止めることで、今、何か、大切なものが見えてくるような気がします。

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富山YMCAフリースクールの不思議1

2008年12月23日 | 富山YMCAフリースクールの不思議
 Y'sさくらカフェは、富山YMCAフリースクールが運営をしています。
フリースクールも全国いろいろありますが、このフリースクールはかなり異色ではないでしょうか。

 その1
 YMCAはキリスト教青年会なのですが・・・講師の中に、お坊さんがお二人います。そのうちの若いニヘイ君は、さくらカフェの火曜夜カフェのマスターをもう4年ほど続けてくれています。ランチの雰囲気とはまた違った、静かな暗闇(電気が暗い)カフェもまた情緒があります。常連さんが来ています。

 その2
 フリースクールは、普通不登校や高校中退のこどもたちが来るところですが、
私たちのスクールはいろんな人が来ています。英会話コースもあるので、昼間は大人、夕方からこどもたちもたくさん来ています。外国人の先生も何人かいます。
 フリースクールのこどもたちは、今40名くらい。予備校形式なので、自分の必要な授業に参加しています。

 まあ、フリースクール、フリースペースは不登校や中退した人が多いですが、例外がたまにあります。高校中退して高卒認定をとり、専門学校に決まったAちゃん、YMCAの卒業式に自分が中退した高校を卒業した友達を招待しました。手作りの卒業式の雰囲気に感動したのでしょうか、なぜか来賓として挨拶を求められたその友達は、
「僕は、大学落ちて予備校探してたんですが、ここに来ます!」と宣言して、1年間来てました。今は大学3年生。今でも休みには遊びに来ています。

 その3
 うちのスクールの所長は、若いおねえさん、かのこちゃん。
昨年めでたくYMCAの別の部門のスタッフと結婚され、今年1月に可愛い赤ちゃんを出産。ふーちゃんは、スクールのアイドルです。夕方フーちゃんが来ると、みんながだっこしたり、あやしたり。講師室にはベビーベッドが常置されてるけど、
誰かがだっこしている。私は、カフェで、紫芋のマッシュを食べさせてあげたときからなついてくれたらしく、笑ってくれます。

 他にもいろいろ不思議があります。
おいおい、お知らせいたします。まあ、とにかく、いつもにぎやかなスクールでございます。

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Y'sさくらカフェは冬休み、フリースクールは冬季講習白熱

2008年12月23日 | kato
 さくらカフェは、先週をもって冬休みに入りました。
今年は、全労済からの助成金をいただき、新聞、ラジオ、富山情報に取り上げてもらって、お客さんもたくさん来ていただきました。

 4月から、しみっちゃん、こももちゃんという強力なボランティアスタッフが入ってくれたこと、若者たち、こどもたちが頑張ってくれたことはとても大きな成果でした。

 また、毎回お弁当を買いに来てくださる方、毎回遠い事務所からランチを食べに来てくれた高さん、チマちゃんに厚く感謝いたします。

1月は9日(金)からです。おいしいランチをまた、ご用意いたします。
来年もよろしくお願いいたします。

 さて、フリースクールは、冬季講習真っ最中。今年の受験生はなんと、元気なことだ!疲れを知らない!
 私は、大学受験のセンター国語、センター古典対策クラス担当(生徒は4名)。
国語で小説の問題を解くときに、劇風に読み合わせをしたら、みんなの演技のうまいこと!富山弁のアクセントのとーちゃんの台詞、あんまりうまくって、大笑いをいたしました。後3日、がんばりまっしょ。
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はじめまして

2008年12月22日 | shouhei

はじめまして、shouheiです
カフェのホームページなどを作っています
カフェの予定などをお知らせしているので
カフェに来る予定を立てるのに役立てばうれしいです。

今年は富山情報に乗ったり驚きの連続でバタバタな一年でしたが
とてもいい一年だったと思います。
来年も皆さん、よろしくお願いします

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如月君、ちょいと休養に入ります

2008年12月20日 | kato
 如月君は、ブログ、それからコーヒーマスターを頑張っていましたが、ちょいと休養です。「過去を見つめる」作業もたいへんだったと思います。
 しかし、カフェには引き続き来てくれてますので、ご心配なく。

 そして、ブログのピンチヒッターは、shouhei君。若干中学1年生。しかし・・・パソコンの知識は誰も太刀打ちできません。この下のクリックするところも貼れるようにしてくれました。また、コーヒーマスターは、まなちゃんです。今日、土曜日営業のコーヒーも一人でこなしてくれました。

 カフェは、誰かが調子が悪くなると、誰かが代わってくれる。こうして、5年半続いています。奇跡だ!とよく言われます。

 如月君も、少し、休んでエネルギーをためるでしょう。

 さて、昨日のカフェは、気がついたら、中学生が4人もカウンターに並んで「いらっしゃいませ」と元気に挨拶をしていました。フリースペースの中学生ですが、
火金に就労体験プログラムに参加してます。

 shouhei君、福井から来たミキ君、学校終了後駆けつけたカレン、2回目なのに、電車で一人でくることができたミーちゃん。お客さんに「いらっしゃいませ」と大きな声をかけられるようになると、だんだん元気になってきます。お客さんも
温かい目で見守ってくれてます。いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

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富山ダルク(薬物依存からの脱出をめざす)のクリスマス会

2008年12月20日 | kato
 16日は、富山ダルクと夢広場「火曜ボランティア」会のメンバーのクリスマス会でした。富山ダルクは、今年4月に富山にできた「薬物依存からの脱出をめざす会」です。小林さんがスポンサーで、誕生会を何回かカフェでやっていただきました。

 今日は、クリスマス会。チキンソテー、ポテトサラダ、ビーフシチューとおでんなど、そして、チーズケーキとチョコレートケーキ。一見強面の皆さんと火曜ボランティアの方たちの楽しそうなおしゃべりが続いていました。

 ダルクのメンバーは、地元と縁を切って、この富山に来て、クリーン(薬物を使わない期間)を続けるためにがんばってます。目の前の海岸をキレイに清掃したり、農業などを手伝いながら、自分自身と戦っています。

 富山ダルクを支援する会もあります。ぜひ、皆様にも知っていただき、ご理解とご協力をお願いいたします。

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嵐のような

2008年12月16日 | 如月
12月16日、今日は、ダルクのクリスマス会でした。
12人ほどの人が来られました。

スタッフは、大忙し・・・。
嵐のようでした。

疲れすぎて、文章が思いつかない(苦笑)

画像は、御出しした、手作りオードブルです。
あ~、腹が減ってきた。

フリースクール物語その1ー私はスクールでいちばん性格が悪いです

2008年12月15日 | 富山発フリースクール物語
富山YMCAフリースクールの本「富山発フリースクール物語」
                (生徒たちの作文集+コメント)より

「私はスクールでいちばん性格が悪いです」  マユ(16歳)

 私は相当性格が悪い。自分より勉強ができない人を馬鹿にして見下している。自分より、頭が悪い人に対しては、「死ねよ」と思ってしまう。さらに、私は、人をランク付けしてしまっている。人を評価できるような偉い人間でもないくせに。今、人に明かせるのはこれだけ。こんなのは私の中ではかわいいものだ。
 心の奥底にいる私はこんなもんじゃない。ここまで言えば、本当に性格悪い人間だということが嫌でも解る。
 それから、これは、スクールの人にぜひ知ってもらいたい(?)私は、スクールで良い子ぶっています。究極に、性格が良い子を演じようとしています。でも、本性が本性だけになかなか性格良く過ごせません。それどころか、うすうす感づかれているようにさえ思います。たぶん、かのこさんあたり、もう気がついているでしょう。私は、スクールでいちばん性格が悪いです。ごめんなさい。

 変わった自分
 笑えなくなるたび
 頭が痛くなる
 
 禁句が増えて
 言葉を選ぶ自分が
 とてつもなく
 嫌になる

 壁を作っているのは自分なのに
 自分が可愛くてしょうがない
 人を見下すことでしか
 自分を支えられない

 いつの間に
 こんなに弱くなったんだろう

 何度もぶつかって血だらけの顔
 それでも
 必死に塗りつぶそうとしている
 結局
 かわい娘ぶって
 目が合わないようにしてるだけ
 ああ
 あたしって
 こんなに性格悪かったんだ

 「性格が悪い、私が悪いと心から思えるあなたは性格がいいんだよ」と言ったら、「ほんと?」と嬉しそう。でも、そのあと、「でも、私ってホントは性格いいんだって思いこんだら、やっぱ究極に悪いよね」と彼女が言う。「そうかもね」「ええっ!じゃあ、性格が悪いっておもっていたほうがいいのかな?」「かもね」という禅問答のような会話が続きます。
 きっと、「性格が悪いかもしれない」と悩んでいるのがいいんだと思います。「悩む」にも力が要る。どっちつかずがいちばんたいへんだけど、いちばんいいものが見えるような気がします。「悩んでいる」みんなは魅力的です。(kato)


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