Milch's blog

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「ドラマの制作費」あれこれ

2009年08月12日 | Weblog
●主な番組 1本当たりの制作費

・NHKのジャンル別番組制作費
番組名 1本当たりの制作費(単位:円)

ドラマ
「功名が辻」 6110万
「純情きらり」 810万

情報・バラエティー
「スタジオパークからこんにちは」 230万
「週刊こどもニュース」 710万
「ためしてガッテン」 1680万

芸能・音楽番組
「NHK歌謡コンサート」 2340万
「BS日本のうた」 3720万

教養番組
「その時 歴史が動いた」 1650万
「アートエンターテインメント 迷宮美術館」 2010万

教育番組
「おかあさんといっしょ」 320万

趣味・実用番組
「きょうの料理」 170万
「素敵にガーデニングライフ」 380万


・NHKは、経費の透明性を高めようと、主な番組の1本当たりの制作費を公表した。公共放送の番組は、どれくらいかかっているのか。

・公表したのは、出演料、脚本料などの直接制作費に、人件費、機材費を加えた「平成18年度ジャンル別番組制作費」

・民放の連ドラの場合、旬のタレントが視聴率に直結するため、出演料が高騰し、制作費の大半を占める。しかし、NHK芸能番組センターの吉川幸司チーフ・プロデューサーによると、タレントの“時価”を支払う民放に対し、NHKの「出演料基準」は主に年功序列式で、「民放出演時の10分の1」の出演料を嘆く若手タレントもいるという。

・時代劇の多い大河では、セットなどの美術費が半分以上を占める。
経費は「松竹梅でたとえれば‥
『義経』‥松の上
『功名が辻』‥松の下
『新選組!』‥梅の中
(吉川プロデューサー)だという。

・費用をかけ、丹念に制作する大河の対極にあるのが朝ドラ。
1日の収録時間は大河の3倍で、「早撮りしないと間に合わない。朝ドラのヒロインと脚本家は日本有数の重労働」と吉川プロデューサーは強調する。

・また、経費削減のため各ドラマとも脚本作りのペースが速まっている。物語の細かい流れがあらかじめ見通せれば、収録が効率的に行えるからだ。

・一方、情報バラエティーの「ためしてガッテン」は、民放の類似番組の約半額。このうち約4割を取材、予備実験、ロケなどスタジオ収録前の部分が占める。1本制作するのに6週間かかるが、4週間が予備実験に割かれる。科学・環境番組部の藤川大之チーフ・プロデューサーは「後で大変なことになるので、いくら節約といっても予備実験は減らせない」と指摘する。

・とはいえ、「NHKの制作費は高過ぎる」という声は民放関係者の間に根強い。「NHK歌謡コンサート」や「BS日本のうた」など、音楽番組が高額な点について、ある民放関係者は「ギャラが安いうえ、内部制作なのだから、もっと安くてもいいはず。節約のノウハウを勉強してほしい」と注文している。

(2006年3月28日 読売新聞)

参考にさせていただいたHP
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20060328et01.htm



●大河ドラマ「篤姫」
・NHKが公表した「平成20年度収支予算と事業計画」によると1話あたり5910万円也。もちろん人件費、機材費など全て含まれている。全50話だからトータルすると約30億円ということになる。

・ところが1話あたりの制作費としては07年の「風林火山」よりも約170万円安いそうだ。

参考にさせていただいたHP
http://ameblo.jp/uranews/entry-10089231335.html



●「新選組!」
「池田屋騒動」の回に大金はたいたんですね。池田屋のセットは2階建てで、スタジオにいわば家一軒建てたようなもの。何処からでもカメラが入れる大掛かりなもので、出演者も「こんな凄いセットは見たことない!」と驚いたそうです。

ちなみに現在の「篤姫」では、「オールウェイズ」や「春の雪」などで使用された、背景合成を使っています。江戸城に広い中庭が見えますけど、あれはスクリーンにCG合成したもの。
昔「元禄繚乱」ではほんとに江戸城大広間を作ったんですが、今なら、リアルな背景がぐんとお安く出来るというわけです。

参考にさせていただいたHP
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416740889



●市川森一氏の「日本のドラマ作家事情」から抜粋(2007年6月11日)

日本のテレビでは、1年間に何本のドラマが制作されているでしょうか?
また、制作予算はどのくらいでしょうか?そのあたりからご説明をさせていただきます。

日本のテレビ放送業界では、現在、1年間に平均160シリーズの連続ドラマ、これは、週1回の放送から毎日放送の連続ドラマ、期間も1年間から、1ヶ月単位の連続ドラマ、すべて合わせた数ですが、160タイトル。それに、480本ほどの単発ドラマ。一話完結ドラマですね。大半は、2時間ドラマです。

<中略>

次に、制作費ですが、日本円ですが、2時間ドラマで5千万円が平均とされています。しかし、この5千万円のラインも、近年は削減される一方です。
制作費カットの最大の理由は、わが国のドラマの制作システムがあげられると思います。わが国のドラマ制作は、テレビ局が自ら制作する、いわゆる、自主制作と、外部の制作会社に作らせる、下請け制作の2つのシステムに分けられます。

<中略>

さて、そうしたドラマ作りの中で、私たち脚本家の脚本料は、どれほど支払われているのでしょうか。これは、この会議でも一番大事なところですね。もちろん、作家にはそれぞれのランクがあります。
一番安いランクで、2時間ドラマ1本、70万円。最高額が4百万円といわれています。普通で、2百万円ぐらいが相場のようです。
理想をいえば、制作者は脚本料に制作費の1割を当てるべきだと考えます。制作費が5千万円ならば、1割の5百万円が平均の脚本料になるよう制作サイドに働きかけていかなければならないと思っているところです。

<後略>

参考にさせていただいたHP
http://www.hosakkyo.jp/activity/ichikawa070611.pdf