さよなら 親知らず

訓練前にしっかり歯科治療はおわらせとけー！　とＪＩＣＡからよくよく言われていました。
私は、その教えを守って、ちゃんと訓練前に終わらせました。

なのに、なのに！！
訓練の２ヶ月間ずっと、治療が終わった歯が痛むんです。
しみるんです。　これじゃ、２年間タイに行けない！

訓練所から、歯医者に予約を取り、昨日から歯科医に通っています。
出国までの時間がないことも話しています。

再治療開始。

この間は親知らずはまあ、大丈夫でしょうと言っていた先生が、
今回は
「２年間、持たないと思いますよ。この親知らず。抜いてしまった方が・・・。」
あれー？？？　話が違うけど、ま、いっか！

毎週毎週　おろそしい注射を受けていた訓練所時代。
歯科医も以前はすごく怖い存在だったけど、もう、何でも来い！！

「どうしますか？　２本抜いた方がいいのがあるけど。」
「抜いてください。」　キッパリお願いしました。

親知らずって、すごい。
斜めに生えていたり、根っこが曲がっていたり。
一筋縄じゃ行きません。

顔から引っ張られるような感じで、
　抜かれていくとき　ゴリゴリゴリゴリッッ！
いったーーーーーーーーーい！

先生の　時たま　私の顔のすぐそばでもらす
　　「あれ？」　「うん？」　　「う～ん？」　　「ううう～ん・・・。」
　って言葉。
　先生！　なんですか？　どうしたんですか！！　　そんな声もらさないでーー
　診察台の上で口を開けた、魚のような私。　どんどん不安になって汗びっしょり。


１本は斜めに生えていたので、砕いて抜かれました。
もう１本は、ぐいぐいーーっっと引っこ抜かれました。
抜かれるとき、砕かれるとき、私の顔は口は、もう人間じゃなく、物でした。
今注目されているのは、抜かれようとする親知らずであって、
私の顔の扱いは、「物」です。

あぐあぐ口を開いて、あがあが　バタバタしながら、診察台の上でもがく私。

血まみれの私の親知らずには、骨までくっついていました。
「先生、こ、、、これは？」
「骨がくっついてきちゃった。」
ええええーー。　ホネ！

まるで、エイリアンのような親知らずが　横たわっていました。

おとなしく、私の口の中で噛むという任務を全うしていればいいものを
こんなことになってしまって。　こっの　たわけが！



　今日から様子を見て、約１週間後に抜糸。
　本当はそれからも経過観察するのだけど、私には時間がない。
　仕方ない。
　こんな状況で、上下の親知らずをいっぺんに、急いでやってくださったお医者さんに感謝です。
　すごく時間がかかって、営業が終わってからもやってくださいました。



　愛猫ぶーにゃんが

　　　　　
　　　　　　「オイ、おそかったにゃ　なにしてたのかにゃ」




ぶーにゃん！　親知らず抜いたんだよ！　いたかったよー！　こわかったよー！



　　　　　　
　　「さちえ、おぬし、修行が足りんわい。　そのくらいでギャーギャーわめくな。」



はっっ！　ぶーにゃんさん・・・。　確かに、これから途上国に行こうという者が、このくらいで。。。　
　すみませんでした！ぶーにゃんさん！




　　　　「かつおぶしでも食っとけ。　歯磨きに励めよ。」　
　　　
　　　　スタスタスタ・・・・　　



　　去っていく姿がかっこいいぶーにゃんさん。


　ぶーにゃんさんは　歯磨きしているのを見たことがないのに、虫歯もないみたいで、
　すごいと思います。

　これから　しばらく　さよなら親知らずの痛みに耐えます。