〈暮らしのアンテナ〉きょうのテーマは「ご飯の炊き方」
いつも見ているネットニュースで発見。
試してみたら
中国産の東北米でキラキラしたごはんが炊けたので
ご紹介します。
1 正確に計る
計量カップに、米を山盛りに入れ、カップを左右に軽く振り、米粒をできるだけカップの中に収めます。
カップの中に入りきらない米は割り箸などで取り除きます。
★ポイント
単純ですが、その後の水加減にも大きく関わるなど大事な作業です。
常に同じ量になるように心掛けましょう。
2 すすぎ水
正確に計った米をボウルなどに入れ、素早く水を注ぎ込み、
全ての米が水に浸かるように軽くかき混ぜたら、水を捨てます。
この間は10秒程度。通常は2回繰り返します。
精米してから時間が経過した米や、汚れた水が出る場合は、もう一度行いますが、
3回すすいだとしても1分程度だと考えましょう。
★ポイント
とぐ前に一度、米をすすぐのは、表面に付いているぬかやゴミ・ホコリを取り除くため。
米は水を感じるとすぐに吸い込もうとするので、
ゆっくり行うと、ぬかやゴミ・ホコリを含む「汚れた水」を、吸い込んでしまいます。
3 とぐ
ソフトボールを握ったような形に指を広げ、ボウルの中の米に差し込みます。
そのままの形を保ちながら、一定のリズムとスピードでシャカシャカと音を立てながら、
米を20回程度(最大でも50回)かき回します。 (ME) 50回、やってまっせ~
★ポイント
技術の進歩で、精米された米にはほとんどぬかが付いていないため、
昔のようにゴシゴシととぐ必要はありません。
かえって米にダメージを与えてしまいます。
4 すすぐ
米をとぐと、乳白色のとぎ汁がボウルの下にたまってきます。
そのままでは濃すぎて洗い落とせませんので、素早く新しい水を注ぎ込んで2~3回かき混ぜ、とぎ汁を薄めてから流す作業を2回繰り返します。
今からの季節は、古くなった米を扱うことが多くなるため、1回の作業ではとぎ切れないことがあります。
また、新米などでも思った以上に濁り水が濃い、とぎ切れていない感じがした場合も、以下の作業を行います。
●もう一度とぐ
1回目と同じような形で、今度は10回程度(1回目の半分)かき回します。
●もう一度すすぐ
1回目よりも薄い乳白色のとぎ汁になっていますが、また同じすすぎの作業を行います。
5 チェック水
すすぎが終わった後、もう一度水を入れ、透明度を確認。この水が、薄く濁っている程度であれば、完全にとぎ切れていますので大丈夫です。
6 水加減
現在の炊飯器は、一番おいしく炊けるように水加減のメモリがありますので、メモリに合わせて炊くのが一番です。
しかし、個人の好みもありますので、軟らかく炊きたいのであれば、水の量をメモリよりも多めにし、硬めが好きならば、水の量をメモリより少なめにするなど、微調整してもよいでしょう。
水道水じゃダメ?
ご飯をよりおいしく炊くために、水にこだわるのもよいでしょう。
水道水ではなく、浄水器を通した水か、ミネラルウオーターがお勧め。
水道水をそのまま使用しても問題ありませんが、
マンションなどのタンク水を使用する場合は、浄水器を使用する方が好ましいと思います。
使う水にこだわるのは、とぐ前のすすぎ水と、浸水させる時だけで大丈夫です。
その他の作業は、水道水で構いません。
7 浸水
米は水に浸けることで、でんぷんが分解され、糖が出てきて、粘りがあり、ふっくらとしたご飯に炊き上がります。
十分に浸水させることが大事です。
浸水時間は、夏場で20分、冬場は1時間~1時間半、春や秋は45分くらいを一つの目安としてください。
米の浸水は約2時間程度で飽和状態となり、その後は水を吸い続けることはありません。
ただし、長時間浸水させ過ぎると、水が傷んだり、雑菌が繁殖したりします。
最長でも9時間までとし、最初から長時間の浸水を行うことが分かっている場合は、塩を1つまみ入れておいてください。
蒸らしは重要
最近の炊飯器は、自動で「蒸らし」まで行ってくれます。
便利な半面、蒸らし過ぎてしまう事が多くなっています。
蒸らし過ぎると、ご飯が軟らかくべたつきます。
炊き上がりの合図とともに、ふたを開けます。
その際、炊飯器のふたについた蒸気の水滴が、ご飯に落ちないように、布巾などで拭き取ってください。
ご飯粒の表面に不要な水滴が付くと、表面のでんぷんを壊し、糊のような食感になってしまいます。
8 シャリ切り
しゃもじでご飯を十字に切り、釜の中のご飯を4等分にします。
4分の1ずつ、釜の底から上へと、ご飯をひっくり返すように混ぜてほぐします。
その際、しゃもじで米粒を押しつぶしたり、擦り付けたりしないように、ふっくらとほぐしていきます。
ご飯の量が少ない場合は、2分の1に切ってから、半分ずつ、同じように混ぜてほぐしてください。
9 よそい方
茶わんなどにご飯をよそう時は、ご飯をしゃもじから滑らせるようによそいます。
しゃもじで押し付けず、茶わんの中で、ご飯がフワッと盛り上がるようによそうと、よりおいしく見えます。
これで、おいしいご飯の完成です!
インタビュー
五ツ星お米マイスター
西島豊造さん
品種改良が進み、おいしい米はたくさんあります。
ただし、どんな米を購入しても、炊き方などに問題があれば台無しです。
栽培や精米技術の向上、炊飯器の進化など、昔の常識が、現在の非常識になっていることも多くあります。
例えば、最近の炊飯器には、重要な「浸水時間」「蒸らし時間」などがあらかじめ組み込まれている物がほとんど。
説明書をよく確認してください。
おいしいご飯を食べるには、まず、購入した米の保存から始まります。
保存方法が良ければ、ある程度の期間、味や品質を保つことが可能です。
米の保存は
①温度(15度以下)
②湿度(70%前後) 重慶はっ
③日光が当たらない暗い場所
――が適しています。
しかし、各家庭で適した場所を探すのは難しいのが現実。
そこで今は、チャックが付いている密閉袋に移して、冷蔵庫(できれば野菜室)の中で保存する方法をお勧めしています。
冷蔵庫の中に入りきらない場合は、布団や洋服の圧縮袋が便利です。
空気を抜けば常温で保存可能。保管中は、袋に空気が入っていないかを、時々チェックします。
空気が入ってしまうと、鮮度と品質を保つことができません。
炊き方にちょっと注意するだけで、米の味を大きく引き出せます。
毎日のように食べるご飯。おいしい一膳を、ぜひ食卓に並べてください! →(ME)はいっ「尊命(中国語)」
釜でといでない? →(ME)といでま ざるにかえてみたけど
面倒なのでついつい……と、炊飯器の釜で米をといでいる方がいます。(ME) めんどうやなくて、その方法しか知らんから。
炊飯器の釜は、フッ素などでコーティングしてあるものがほとんどです。
ボウルなどでとぐようにしましょう。釜も長く使用することができると思います。
また、米をとぐ際に、ザルを使用している方もいると思います。(ME) な、な、なんでご存じなんですかっ
ザルでとぐと、素早くすすぎや水切りができます。
しかし、網目に米粒が刺さったり、網目との摩擦が強いため、
米粒が割れてしまうなど、上手に炊けない原因をつくりやすいのです。
ザルでとぐのは、基本的には1升以上の時だけで、
一般家庭で1度に炊く1合から5合の場合は、ザルは使わないようにしましょう