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俺のランニング生活

大学で長距離走をやっていました。練習日誌や普段思っていること、自分の陸上競技論を書きます!

ランナーのメンタルトレーニング

2006-09-21 23:33:08 | 陸上競技論
今日の朝練の帰りに同じACメンバーのS原と運命の試合を目前にして、いろいろと話をしながら帰りました。

やはりお互い失敗することへの不安や恐怖があります。
彼も以前と比べると格段に力はあがっているものの、それが求められている結果に届くかどうか、不安に思っているようでした。

そこで二人で話題になったのがメンタルの話です。
もうここまで来たら、今日明日に何かしたところで、自分の力が上がる事はありません。自分の力は今までの練習ですでに決まっています。つまり後はどのような気持ち、考え方で試合に臨むかが重要になってくるわけです。それによって試合の結果が大きく変わることは十分に有り得ます。

この話を二人でしていて、自分は高校時代に読んだある本を思い出しました。

それは

「ランナーのメンタルトレーニング」

という本です。

この本には共感できるところがたくさんあり、自分が競技をしていく上でも大きな影響を受けました。

一番影響を受けたのが「勝利」についての考え方です。この本では「勝利」とは何かを自分で定義することが重要であると述べています。



◆次のようであれば、あなたはタフです・・・・

●自分より速いランナーを、憧れと感銘の気持ちで尊敬する。

●自分より速いランナーを怖がったり、羨ましがったりしない。

●着順と、勝つ事は無関係であることを理解している。

●相手をやっつけるためではなく、自分を高めるため他のランナーと競争をする。

●自分を負かすことができるのは、レースの参加者ではなく、自分自身であることに気づいている。

●自分だけが達成できる個人的な基準で勝つ事を定義している。



◆勝利の定義

◎勝利とは、自分と自分を比べること。まず、自分の進歩にプライドをもつこと。次に、タイムや順位に左右されない、ほのかな勝利を喜べるようになること。
敗北とは、走った他の人々全員と自分を比べること。これで勝てる人はまずいないし、勝てたとしても、トップに長くいられるわけではないので、このやり方は自虐的と言えよう。


◎勝利とは、自分の相対的能力を認識すること。自分よりも実力のある人を羨ましく思ったり、自分は劣っていると思ってはいけない。
敗北とは、自分よりも速いランナーにおどおどしたり、自分より遅いランナーに高慢になること。

◎勝利とは、すべてのレースでうまく走れるわけではないことを知った上で、結果を素直に受け入れること。うまくいかない日があるから、うまくいった日のうれしさが際立つのである。
敗北とは、敗北を無視したり、言い訳を考えたりすること。

◎勝利とは、悪いレースから何かを学こと。悪いレースの方が自責の念から、解放されたいと願う気持ちを強くさせるので、よいレースより学ぶ点が多い。

敗北とは、失敗を教師として受け入れ、失敗の原因究明を無視すること。


◎勝利とは、絶頂期を過ぎて自分の記録が破れなくなっても、元気でいること。レースで自分の力を証明できなくても、走りつづけることが大切である。

敗北とは、到底達成できない目標や、簡単に達成できる目標を設定すること。どちらにしても、目標が停滞してしまう。目標に手が届かないと、欲求不満でやめてしまう。努力なしに到達すると、潜在能力を発揮できないまま終わってしまう。

◎勝利とは、以前のレースと客観的に比較すること。よい時の成果や感じは記憶に残りにくいので、定期的によみがえらせなくてはならない。平凡でも現在の努力のほうが、古くなった過去のすばらしいレースの記憶よりも報償に値する。

敗北とは、過去に生きること。自分の力がどの程度なのかをきちんと見極める代わりに、過去の栄光を思い出して感慨に耽ることである。

敗北に未来はないが、勝利は永遠に続きます。敗北者はやめてしまいますが、勝利者は生き残ります。そして、長い目で見れば、生き残ることが一番大切なのです。
若さは色褪せ、スピードは遅くなり、メダルは輝きを失ってしまいます。最後までのこるのは、継続だけですなのです。


~「ランナーのメンタルトレーニング」大修館書店 より一部抜粋


このように勝利とはレースで優勝したり、自己ベストを出すことだけではありません。勝利を自分で定義して、それを競技をつづける上での糧にしていくことが大切なのだと思います。

この本は自分が高校の時にレースでうまくいかなくて自身を責めてばかりいた自分の考え方を大きく変えてくれました。



今日はとても長くなりました。な~んか読書感想文みたいになってしまいました。
ここまで全部読んでくださったみなさん、お疲れさまでした。m(__)m