四行詩集日乗

夜鴉亭好RUBAIYATルバイヤート限定本浮世絵草双紙
艶本読本詩集無節操無分別無目的展開
備忘録粗忽書影日記帖也

第一書房巡礼行記  三木露風の『三木露風詩集』

2009年12月07日 00時00分09秒 | Weblog
はびこれる惡草(あくそう)のあひだより 美なるものはほろび去れり 白き光の中より 健(けな)げなるものは逝けりーー この詩に、私は痺れた。 三木露風の詩集『廃園』の冒頭の一節である。私がY書店で手にした『三木露風詩集』は、函なしの裸本であるため古書価格4000円であった。 岩佐東一朗の『詩集 航空術』が3000円。 両詩集ともに裸本にありがちな、革は痛んでいなかったのでうんとお買い得な気がした。 . . . 本文を読む
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第一書房巡礼行記  岸田國士の『屋上庭園』

2009年12月06日 00時00分10秒 | Weblog
今回取り上げるのは、この本だ。 まず、ご覧頂こう。 わかる人は、かなりの第一書房好きと見た。 . . . 本文を読む
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書物展望社本 西村貞の『日本銅版畫志』

2009年12月05日 00時00分05秒 | Weblog
西村貞の『日本銅版畫志』。 20年近く前、古書目録で購入した。 当時から、浮世絵は好きで、それに派生する銅版画にも興味があったため、特製版70部本エッチング付きに魅力を感じて、思わず求めたものだ。 『日本銅版畫志』は、対支那との15年戦争中にもかかわらず、西村貞により1941年(昭和16年)4月25日に刊行された非常に豪華な銅版画の研究書だ。 本和紙、原色版4カット、モノクロ図版多数という内容 . . . 本文を読む
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書物展望社本 坪内逍遥の『阿難と鬼子母』

2009年12月04日 00時00分03秒 | Weblog
坪内逍遥の『阿難と鬼子母』を紹介しよう。 著者署名入り50部本(70部?)だ。 この極美本を古書店で見つけたとき、思わず購入してしまった。 25年くらい前の話。 この頃は、書物展望社本で綺麗な保存状態であったら、軒並み手に入れていた。 3万円くらいだった。 装訂を行った齋藤昌三は、随筆集『書淫行状記』の中で、「本書の好評を得たこと」は、「著者坪内逍遥の声望と荒井寛方画伯の力」であった謙遜してい . . . 本文を読む
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書物展望社本 鍋井克之の『和服の人』

2009年12月03日 00時00分03秒 | Weblog
大阪出身の画家・鍋井克之の処女随筆集『和服の人』だ。 フランスやイタリアへの留学経験もある洋画家だが、「ちっとも洋風なことを書いていない」ので、タイトルは『和服の人』としたという。 限定200部の特装本で、天金に久留米絣装、著者の肉筆画が一枚入っている。 限定本ブーム時は、この肉筆絵入り本を探求する人も結構いたようだが、最近はどうであろうか。 私がこの本を入手したのは、古書蒐集に目覚めたばかりの . . . 本文を読む
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町を歩こう その14 切見世跡を歩いてみた その1

2009年12月01日 00時00分01秒 | Weblog
岡場所で有名な深川。 中でも、殷賑を極めた切見世は、今どうなっているのか。 急に旅をしたくなって、築嶋倶楽部のある月島から出かけることにした。 ただし、江戸風情を味わうため、当時の切絵図片手の旅である。 さぁ、行こう!! 月島。 明治以降に埋め立てられた土地のため、江戸時代には存在しなかった。 江戸時代にタイムスリップすれば、月島は海の中。 そこで、切絵図でのスタート地点は、やむなく佃島だ。 . . . 本文を読む
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