ご機嫌公論

フリーランスのライター兼編集者・ロイ渡辺のBLOG。
締め切り間際に更新されていても、それはあくまでも「息抜き」。

安藤政信

2005-04-07 02:57:08 | こんな人でした
……多分、コレまで会ったことのある男性で
彼くらい綺麗な人をオレは知りません。
そして「俳優ってなんだ?」と、考えさせられる人でもあります。

最初に会ったのは、96年。
北野監督作品『キッズ・リターン』のパブ取材でした。
松竹の横の公園で、共演の金子くんと一緒に、
自転車に乗ってもらったり、弁当食ってもらったり。

その後、ちょっと間を空けて
00年『スペーストラベラーズ』、『バトル・ロワイアル』
01年『サトラレ』、『RED SHADOW~赤影』と
立て続けに取材をしました。
これって、とても稀なことなんですね。
だからまぁ、印象深いし肩入れもしちゃうんですが。

彼は「役を入れる、役を出す」ということを
どうしてもしてしまうタイプの役者さんだと思います。
自分の中に役を入れる、それをフィルムが回っているときに出す。
器用か不器用かは何とも言い切れないけど。

映画という長期にわたる撮影でそれをしてしまうと、
役者はかなりヘヴィになってしまうようです。
『バトル・ロワイアル』のときは、こんなことを言ってました。
「毎日、人を殺すことばかり考えてるから、辛い」

そのときの役は冷徹な殺人者・桐山。
作品の中の「不条理」を体現する役どころ。
役の頻繁な出し入れが、どんどん重荷になっていた感じだったのを覚えています。

思い返せば、最初の取材でじゃれ合う友だち同士、
みたいな写真をセッティングしたときにも、自分で絵を作ったあと、
「シンジ(役名)っぽい?」と出来を聞いてきたような気がします。

このときからすでに「役を入れる、役を出す」みたいなことを
していたんだなぁ、と思います。

最後の取材になった『赤影』のときは、
さすがに間を置かずの取材だったので、安藤君もオレを覚えていたみたいで。
カメラマンに雰囲気を指示して
服に付いたゴミを取ったりしてたら、
「この人さぁ、うるさいんだよねえ」
なんてことをニヤニヤ笑いながら、ぼそっと。

「きちんと役を出して写るからさ、うるさいこと言うなよ」と
言外に言ってたのかもしれません。

だから、オレも言い返したものです。
「いいから、取材中に、ソファに寝ころぶなよ!」

立たない上に遅い。

2005-04-07 02:33:31 | Weblog

今日は、もうラスト作業しか残ってなかったから
さくさく帰れたハズなんです。

でも。
筆が立たないクセに、いっちょまえに遅いライターのせいで
こんな時間まで「待ち」です……。
これだから編集仕事は侮れません。

フリーになって10年以上、
ライターとしては、締め切りに遅れたことはあるけど、
入稿作業止めたことはねえぜ!
これだから「言いたいこと」のあるライターって嫌いなのよ。
ライターなんてもんは、すべからく「伝えたいこと」に重きを置いていただきたい。
混同されると、もっと迷惑だし。

と、怒りを地味にぶつけたところで、でもまだ終わらないので
この上には、爽やかなネタをアップしますです。