以前から、「ロシアは危険だ」ということをこのブログでも書いてきましたが、ここに来て事態が急展開です。
露がグルジア国境閉鎖し交通遮断、郵便や送金も停止
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061002i214.htm
【モスクワ=緒方賢一】グルジア政府がロシア軍将校ら5人をスパイ容疑で拘束した問題を受け、ロシア政府は2日、グルジアとの間を結ぶ鉄道や道路など一切の交通を遮断する「国境封鎖」に踏み切るとともに、郵便や送金を停止することを決めた。インターファクス通信などが伝えた。
同通信などによると、ロシア運輸省では、航空や鉄道、海、陸などすべての交通機関に対し、グルジアとの交通の遮断を命令した。郵便や資金の送金を停止したロシア郵政省は理由について、「安全を確保するため」と説明した。
プーチン露大統領は1日、グルジア政府がロシア軍将校を拘束したことについて、「国家テロ」と非難。露政府はグルジア国民へのビザ発給を停止したほか、駐グルジア大使を召還していた。
(2006年10月2日21時45分 読売新聞)
まずは、グルジアの地理的位置づけを確認しておきましょう。
真ん中から左にかけてのオレンジ色の国がグルジアです。よく見ると、すぐ南にイランがあるのに気づきますか?これがかなり重要なのです。
グルジアは、いわゆるコーカサス地方の国ですが、その文化はロシアのそれと完全に異なっています。
たとえば、宗教はグルジア正教と言われる、世界で最も古い部類のキリスト教の宗派であり、ロシアのロシア正教とは教会組織や典礼が全く違います。当然、ロシア語もあまり通じません。国内の旅行者向けの案内も、グルジア語か英語が普通です。
しかし、ロシア語が通じないからというだけで、上の記事のような措置は執らないはずです。世界120位のGDPしかない(当然軍事費も低い)グルジアの、何をそんなに怖れているのでしょうか?
その理由は、ロシアの「資源外交」を邪魔する最大のガンがグルジアであるということに尽きます。
ロシアでは、高騰する石油価格を背景に、資源ナショナリズムが高まっています。
そんな中、ロシアの存在を無視できないのがEUです。
ロシア大統領「欧州と協調を優先」 エネルギー供給問題
http://www.asahi.com/international/update/0925/002.html
>フランス、ドイツ、ロシアの3カ国首脳会談が23日、
>仏北部コンピエーニュで開かれた。
上のくだりが意味するのは、ロシアに対しては、大陸ヨーロッパの2大国が揃ってお伺いを立てなければならないということであり、エネルギーについては、フランス・ドイツはロシアに従属するしかないのが現状ということです。
>今年1月のウクライナへのロシアの天然ガス供給拒否は、
>ガス需要の3割をロシアに依存する欧州を震え上がらせた。
これが「外交」というものです。このブログでは、上のガス供給拒否はウクライナを締め上げるための手段だと論じましたが、それに留まらず、西欧に対する脅しでもあったということです。
もし、グルジアを経由する石油パイプラインが完成し、大陸ヨーロッパが石油までロシアに依存することになれば、中東の石油の重要性が薄くなるわけです。そうなると、果たしてどこの国が困るんでしょうかね?
すぐおわかりでしょうね、それはアメリカです。
アメリカがイラクを攻撃し、イスラエルを応援するのは、●以前の記事でも述べたように、石油決済通貨としてのドルの地位を守るためです。(もっとも、これを表舞台であからさまに口にしてはいけない。いわゆる「公然の秘密」。)
しかし、カスピ海からロシアの石油が直接欧州に行ってしまえば、そんな努力も無駄になりかねません。何と言っても、ロシアのプーチン大統領は、石油決済を全てルーブルで行うべきだと主張しているからです。
要するに、ロシアの石油権益から、グルジアを経由して欧州へ向かう石油は、ドルで買えなくなるのです。裏を返せば、中東の原油(たとえば、サウジやクウェートはドル決済)をその分買わなくなる(ドルが不要になる)のです。世界3位の経済大国ドイツが、手持ちのドルや米国債を投げ売りしたら、ドルの価値はどうなるでしょう?
逆もまた真なりといえます。アメリカがカザフスタンなどの中央アジアの穏健派イスラム諸国から石油・天然ガスパイプラインを引っ張るとき、どうしてもグルジアは押さえなければなりません。
簡単に言ってしまえば、エネルギー問題がオセロだとしたら、グルジアが「角っこ」にあたるのです。
さらに、グルジアの地図を見ていただくと、もう一つ大きな「脅威」があることがわかります。ロシアの陸軍が中東に出ていく通り道がグルジアなのです。
コーカサスといえば、有史以来、国境と民族が一致したことがありませんでした。6世紀前後のごくわずかな時期を除いて、グルジア人が自前の国家を持ったのが、敵対するロシア=ソ連の支配下の自治共和国だったというのは、大きな皮肉です。
つまり、この一帯は中東と同様、常に大国の攻防の舞台であったということです。なぜなら、中東は東西の交通路が一カ所に集まるいわゆる「ハートランド」と言われる土地であり、グルジアを含むコーカサス南部を抑えるということは、中東に対して直接プレッシャーをかけることができるという重要性があるのです。
ロシアが中東への影響力を強めれば、アメリカには弱り目に祟り目です。だからこそ、アメリカは以下のリンクのように、グルジアへの関与を強めるのです。
グルジアの特殊部隊は「アメリカ製」
http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/georgia/sof.htm
そういえば、世間を騒がせたチェチェン人の「テロリスト」も、グルジア国内のパンキーシ渓谷に潜伏しているようです。敵の敵は味方という訳です。
さらには、グルジア国内にあるアブハジア自治共和国は、ロシアの援助を受けてグルジアに対する分離独立運動を継続しています。コーカサスの情勢はもはや、何だかよくわからないくらいこんがらがっているわけです。
私がここで言っておきたいことは、人類の歴史が始まってから、このような紛争は常に存在してきたということです。川の水が、常に流れ続けるように、これらの紛争がピタッと止まる状態=平和が存在する状態の方が奇跡なのです。平和憲法があったおかげで日本は戦争に巻き込まれずに済んだという主張がいかに馬鹿げているかよくわかります。
幸い、我々の日本は、中東やコーカサスからずいぶん離れています。ロシアの陸軍が町を蹂躙し、テロリストが跋扈する危険はありません。しかし、エネルギー問題を考えれば、決してグルジアは対岸の火事ではないのです。
日本が取りうる方策は、日米同盟を維持しつつも、中東の紛争への直接関与を避けること(アメリカの赤字国債買い増しくらいは覚悟すべき)、そして、燃料電池を初めとする代替エネルギーを軌道に乗せて、中東地域の重要性を相対化させることです。それが、同盟国アメリカや、ひいては世界のためでもあります。
しかし・・・本当にランドパワーの周辺は目が離せませんね。これに懲りずに、今後もロシアのニュースは取り上げていきます。
露がグルジア国境閉鎖し交通遮断、郵便や送金も停止
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061002i214.htm
【モスクワ=緒方賢一】グルジア政府がロシア軍将校ら5人をスパイ容疑で拘束した問題を受け、ロシア政府は2日、グルジアとの間を結ぶ鉄道や道路など一切の交通を遮断する「国境封鎖」に踏み切るとともに、郵便や送金を停止することを決めた。インターファクス通信などが伝えた。
同通信などによると、ロシア運輸省では、航空や鉄道、海、陸などすべての交通機関に対し、グルジアとの交通の遮断を命令した。郵便や資金の送金を停止したロシア郵政省は理由について、「安全を確保するため」と説明した。
プーチン露大統領は1日、グルジア政府がロシア軍将校を拘束したことについて、「国家テロ」と非難。露政府はグルジア国民へのビザ発給を停止したほか、駐グルジア大使を召還していた。
(2006年10月2日21時45分 読売新聞)
まずは、グルジアの地理的位置づけを確認しておきましょう。
真ん中から左にかけてのオレンジ色の国がグルジアです。よく見ると、すぐ南にイランがあるのに気づきますか?これがかなり重要なのです。
グルジアは、いわゆるコーカサス地方の国ですが、その文化はロシアのそれと完全に異なっています。
たとえば、宗教はグルジア正教と言われる、世界で最も古い部類のキリスト教の宗派であり、ロシアのロシア正教とは教会組織や典礼が全く違います。当然、ロシア語もあまり通じません。国内の旅行者向けの案内も、グルジア語か英語が普通です。
しかし、ロシア語が通じないからというだけで、上の記事のような措置は執らないはずです。世界120位のGDPしかない(当然軍事費も低い)グルジアの、何をそんなに怖れているのでしょうか?
その理由は、ロシアの「資源外交」を邪魔する最大のガンがグルジアであるということに尽きます。
ロシアでは、高騰する石油価格を背景に、資源ナショナリズムが高まっています。
そんな中、ロシアの存在を無視できないのがEUです。
ロシア大統領「欧州と協調を優先」 エネルギー供給問題
http://www.asahi.com/international/update/0925/002.html
>フランス、ドイツ、ロシアの3カ国首脳会談が23日、
>仏北部コンピエーニュで開かれた。
上のくだりが意味するのは、ロシアに対しては、大陸ヨーロッパの2大国が揃ってお伺いを立てなければならないということであり、エネルギーについては、フランス・ドイツはロシアに従属するしかないのが現状ということです。
>今年1月のウクライナへのロシアの天然ガス供給拒否は、
>ガス需要の3割をロシアに依存する欧州を震え上がらせた。
これが「外交」というものです。このブログでは、上のガス供給拒否はウクライナを締め上げるための手段だと論じましたが、それに留まらず、西欧に対する脅しでもあったということです。
もし、グルジアを経由する石油パイプラインが完成し、大陸ヨーロッパが石油までロシアに依存することになれば、中東の石油の重要性が薄くなるわけです。そうなると、果たしてどこの国が困るんでしょうかね?
すぐおわかりでしょうね、それはアメリカです。
アメリカがイラクを攻撃し、イスラエルを応援するのは、●以前の記事でも述べたように、石油決済通貨としてのドルの地位を守るためです。(もっとも、これを表舞台であからさまに口にしてはいけない。いわゆる「公然の秘密」。)
しかし、カスピ海からロシアの石油が直接欧州に行ってしまえば、そんな努力も無駄になりかねません。何と言っても、ロシアのプーチン大統領は、石油決済を全てルーブルで行うべきだと主張しているからです。
要するに、ロシアの石油権益から、グルジアを経由して欧州へ向かう石油は、ドルで買えなくなるのです。裏を返せば、中東の原油(たとえば、サウジやクウェートはドル決済)をその分買わなくなる(ドルが不要になる)のです。世界3位の経済大国ドイツが、手持ちのドルや米国債を投げ売りしたら、ドルの価値はどうなるでしょう?
逆もまた真なりといえます。アメリカがカザフスタンなどの中央アジアの穏健派イスラム諸国から石油・天然ガスパイプラインを引っ張るとき、どうしてもグルジアは押さえなければなりません。
簡単に言ってしまえば、エネルギー問題がオセロだとしたら、グルジアが「角っこ」にあたるのです。
さらに、グルジアの地図を見ていただくと、もう一つ大きな「脅威」があることがわかります。ロシアの陸軍が中東に出ていく通り道がグルジアなのです。
コーカサスといえば、有史以来、国境と民族が一致したことがありませんでした。6世紀前後のごくわずかな時期を除いて、グルジア人が自前の国家を持ったのが、敵対するロシア=ソ連の支配下の自治共和国だったというのは、大きな皮肉です。
つまり、この一帯は中東と同様、常に大国の攻防の舞台であったということです。なぜなら、中東は東西の交通路が一カ所に集まるいわゆる「ハートランド」と言われる土地であり、グルジアを含むコーカサス南部を抑えるということは、中東に対して直接プレッシャーをかけることができるという重要性があるのです。
ロシアが中東への影響力を強めれば、アメリカには弱り目に祟り目です。だからこそ、アメリカは以下のリンクのように、グルジアへの関与を強めるのです。
グルジアの特殊部隊は「アメリカ製」
http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/georgia/sof.htm
そういえば、世間を騒がせたチェチェン人の「テロリスト」も、グルジア国内のパンキーシ渓谷に潜伏しているようです。敵の敵は味方という訳です。
さらには、グルジア国内にあるアブハジア自治共和国は、ロシアの援助を受けてグルジアに対する分離独立運動を継続しています。コーカサスの情勢はもはや、何だかよくわからないくらいこんがらがっているわけです。
私がここで言っておきたいことは、人類の歴史が始まってから、このような紛争は常に存在してきたということです。川の水が、常に流れ続けるように、これらの紛争がピタッと止まる状態=平和が存在する状態の方が奇跡なのです。平和憲法があったおかげで日本は戦争に巻き込まれずに済んだという主張がいかに馬鹿げているかよくわかります。
幸い、我々の日本は、中東やコーカサスからずいぶん離れています。ロシアの陸軍が町を蹂躙し、テロリストが跋扈する危険はありません。しかし、エネルギー問題を考えれば、決してグルジアは対岸の火事ではないのです。
日本が取りうる方策は、日米同盟を維持しつつも、中東の紛争への直接関与を避けること(アメリカの赤字国債買い増しくらいは覚悟すべき)、そして、燃料電池を初めとする代替エネルギーを軌道に乗せて、中東地域の重要性を相対化させることです。それが、同盟国アメリカや、ひいては世界のためでもあります。
しかし・・・本当にランドパワーの周辺は目が離せませんね。これに懲りずに、今後もロシアのニュースは取り上げていきます。
日露戦争を見ればわかるように、我が日本は、一貫してユダヤ=シーパワー側にいるということですよね?しかし私が思うに、ランドもシーも、一枚のコインの裏表という気がしてなりません。
どちらのサイドについても、この国の人間が奴隷化されてしまう事態だけは避けたいですね。しかし、今の安倍政権の煮え切らない態度などを見るに付け、いずれ日本も得体の知れない勢力に乗っ取られてしまうのではないかと不安になります。もちろん、ユダヤではなく、東アジアにおけるユダヤのような存在によって・・・。
イスラエルがロシア製対戦車ミサイルでメルカバを破壊された時点で、ロシア抹殺計画が発動しました。手始めは長続連ですが、武田(中国)や織田(米)や徳川(日本)や毛利(欧州)を動かすこともあります。
>本文と関係ない話ですいません。
関係おおありですよ。
ランドパワーの王道=全体主義と、一次産品による他国支配というのは、実際はコインの裏表です。いろんな自由を認めるというのは、シーパワー(アメリカ)の侵入を認めるということです。それを遮断するには、反動主義しかないわけです。
しかし、以下の記事を見ていただければわかるように、ロシア国内の勢力というのは、ロシア民族主義者だけではなく、ユダヤ人というのも忘れてはいけないんですね。ユダヤは世界中のマスコミと金融を握っています。彼らは、こういう「ロシア=全体主義」という記事を大々的に取り上げさせて、ロシアに対する国際的な非難の声を高めたいんです。だから、もしかしたら、反プーチン勢力の「自作自演」という可能性もあります。
日本でもあるでしょう?北朝鮮に抗議している「右翼団体」のメンバーが、日本人でなかったりするっていうやつが・・・。
世界史におけるランドパワーとシーパワーの戦略
vol.115 ロシアにおけるハザール=ユダヤ人問題
http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls115.html
フォーブスのロシア語版の編集長も射殺されてますし、未だにロシアには言論の自由が認められていないんですね。
本文と関係ない話ですいません。
ロシアのことはよくわからないんもんで。
>ロシアはとんでもない国ですが、過大な評価は不要
うーむ、今回の記事が過大な評価でしょうか?ロシアの潜在能力は相当高いです。特にプーチン政権は、前任者のアル中おやじのように外部勢力に踊らされることもなく、伝統的なランドパワー地政学にのっとって行動しています。警戒は解くべきではないと思いますね。
また、アメリカの世界規模での抑止力も、度重なるテロや多正面作戦で、相当疲弊しています。陸軍や海兵隊など、新兵採用の基準を緩めて、我慢が足りない人間や犯罪傾向の高い人間も入ってくるようになってしまっています。同盟国、特に日本やイギリスとの連携は、今後も欠かせないでしょう。
>>孔明さん
メルマガに引用していただけるとは光栄です。
長続連・・・「信長の野望」というゲームだと、能力値が低いから「登用」しなかったという覚えしかありませんでした(笑)。北陸のオセロゲームでは相当重要な役割を果たしていたのですね。
グルジアは七尾城の長続連に重なります
20代前半に戦国時代の歴史にはまったのが、役に立つとは思いませんでした。(笑)
>史実では謙信が南下したのは武田が
>長篠の戦いで破れ弱体化した後です。
確かに中国は武田とよく似ています。信玄は毛沢東・トう小平であり、ナポレオンといったところでしょうか。個人の暴力的なカリスマがなければ、領土が分裂してしまいそうになるところや、陸軍の力勝負や軍師の天才的ひらめきによる戦術で勝負するところなど、ランドパワーの特徴が随所に見られますね。
命の価値が軽い武田・上杉に勝つには、戦う次元をずらすしかないのですね。信長が強力な騎馬軍でなく、非力な兵士でも運用可能な鉄砲に目を付けたのはさすがです。戦争の度に兵器が進歩しているアメリカの戦争のやり方は、信長と非常によく似ていますね。]
>>百式さん
過大な評価、光栄です。
このブログのモットーは、「韓国や中国のニュース+嘲笑・感情的非難」でも、「朝日やTBSへの怒り爆発」でも、「マニア向けの独りよがり」でも、「サヨクとの論戦」(笑)でもなく、「なにか変だとかヤバイとか思っている保守派の方々に、使いやすい考え方や論理を提供すること」にあります。というか、なぜかそうなってしまいました。(笑)
あれ、教育の話はどこにいったんだろう?(汗)
ろろさんは、塾講師をされているだけあって解りやすかったです!
コメント有り難うございましたm(_ _)m
なるほど、その喩えならわかりやすいですね。
シェヴァルナーゼ前大統領は、朝倉義景であり、信長の逆鱗に触れて一乗谷を攻め滅ぼされてしまったわけですね。サアカシビリは姉川以前の浅井長政みたいなものでしょうか??
>>SAKAKIさん
親米メルケルのいるドイツはすぐに無理でしょうが、割安な石油を買えるなら、フランスやイタリア、旧共産圏のEU国はルーブルの外貨準備もやりかねませんよ。
米国が日本や台湾の負担の上に、中東から石油を買って軍備を整えるという体制なのは事実ですし、私はそれを完全否定するつもりはありません。
ルーブルを基軸通貨にするというよりも、ロシアの狙いは、このような体制、すなわち「パックス・アメリカーナ・イン・フルーガリタス」を動揺させ、資源を中心としたランドパワー主導の世界秩序を実現していこうというところにあると思われます。
燃料電池にコメントしようと考えていたら本エントリーに先をこされてしまいました。
ルーブル決済にメリットあるんでしょうかね。ある程度のルーブルを発行しないと通貨不足になりますし、顧客がルーブルを保有するメリットがないと敬遠されますよね。ドル基軸を破るためには、ドル以上の金利と信用創造が必要だと思いますが・・・。
グルジアは越前であり、黒海は琵琶湖です。