●「そして中国と朝鮮は開戦する(1)」という記事の続編を上げたかったのですが、参議院選挙が近い、ということで、選挙に関する話題を取り上げます。来る選挙におけるこのブログの基本方針を示しておこうと思います。
まず、今回の選挙の焦点についてです。
どうやら、与党である自民党と、第一野党の民主党は、ともに「年金」を焦点にしようと考えているようです。
年金 ご安心ください。(自民党)
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2007_seisaku/nenkin/index.html
あなたの年金、大丈夫ですか?
http://www.dpj.or.jp/special/lost/index.html
しかし、年金の問題は「各論」に過ぎません。言ってみれば、枝葉です。本当に焦点になるのは、
「グローバリスト政権である安倍内閣存続の是非」
です。
「グローバリスト」というのは、自分たちの利益追求のために、国内への影響を考慮することなく、積極的に海外に進出し、国家間の垣根を取り払おうとする個人又は集団です。多国籍企業や商社、世界規模の金融業者(特にアメリカ資本の銀行・証券・保険など)などが典型ですが、このような連中の声を受けて様々な政策を実現している政治家もグローバリストであると言えます。
この点、少し詳しく説明しておきます。
グローバリストが絶対視しているのは、「国際競争力」です。多国籍企業の多くは輸出依存型の企業だからです。また、彼らの商品を外国に取り次ぐ商社もこの点には無関心ではありません。そして、投資銀行はこの二者に投資して金利や配当を吸い上げている存在です。
国際競争力を重視するということは、生産にかかる費用を徹底的に合理化することにつながります。そうなると、賃金カット、人減らしは当然になり、国内の労働者の購買力は低下します。
そうすると、必然的に国内経済はデフレに陥るのですが、グローバリストの戦場は国外なので、生産拠点の移転などによって対応すれば問題がありません。国内での売れ行きが落ちたら、さらなる合理化で利益を出せばいいのです。
このような局面で、グローバリストに賛同する政治家は、企業が合理化(要するに賃下げ、首切り)を容易にするための政策を実行します。これが「構造改革」です。
たとえば、「派遣業法」改正がその典型です。1985年の導入当時は派遣の認められる業種がかなり限定されていたのですが、いまや製造業にまで解禁されています。「いつでも切れる」「福利厚生の要らない」労働力が欲しいという要求をした人々がいるからです。非正規雇用がどんどん増えているのは●こちらのグラフからでもよくわかります。
これは、仕方なくそうなったのではなく、そういう風に「した人たちがいる」のです。言うまでもなくグローバリストとその手先です。派遣業法を制定した中曽根政権、財界の声に応えて改正を繰り返した小泉政権は、彼らの使用人だったと見て間違いありません。
当然、こんなことをしていたらどんどん国民の購買力が低下します。そうなると、税金というのは所得や個人消費にかけられているのですから、税収が不足してくるのも当たり前です。
そういう場面でも、グローバリストは国民経済に目を向けません。「内でダメなら、外でやる」という発想をするのです。つまり、日本を捨てて海外に「侵攻」するわけです。
そうして出来上がったのが、このブログでしきりに取り上げている「アジア・ゲートウェイ構想」なのです。
しつこいようですが、何度でも取り上げます。もっとも、今回は序文のみで十分です(詳しい内容については●最近の記事で)。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
21世紀はアジアの時代である。通貨危機後のアセアン諸国の復興や、中国
の台頭は、アジアの成長力の高さを実証した。今や「世界の成長センター」
であるアジアは、東アジア共同体構築の名の下に、非常なスピードで変化を
続けている。
日本の経済社会は、このアジアの激変という現実から切り離して考えるこ
とはできない。少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本でも、社会の
開放のスピードを加速化し、近隣諸国との絆を強化することで、アジア諸国
と繁栄を共有することができる。
こうした背景から「アジア・ゲートウェイ構想」は、アジアなど海外の活
力を取り込むため、人・モノ・資金・文化・情報の流れにおいて日本がアジ
アと世界の架け橋となることを目指す戦略として、安倍政権の政策の柱の一
つに位置づけられている。
--------引用以上--------
>社会の開放のスピードを加速化
>近隣諸国との絆を強化
>アジアなど海外の活力を取り込む
>日本がアジアと世界の架け橋となる
この四カ所だけジーッと見て下さい。まるで社会民主党の外交政策みたいじゃありませんか?
安倍内閣は保守政権でも何でもないのです。文化や伝統を重んじる人間が、「社会の開放」などという文言を軽々しく発信したり、自国を世界との架け橋になんかにしたりはしません。
当たり前ですが、こういう政策を安倍氏自身が考えたわけではありません。グローバリストの要求に従っているだけです。
残業代をゼロにするという「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、利益の極大化や企業競争力の確保のための賃金圧縮というグローバリスト(輸出依存企業)の要求に忠実に従ったものです。
「社会保険庁の解体」は、公共部門にある年金原資をグローバリスト(外資系保険会社)がかすめ取るためのものであり、「公務員改革」や「農業のグローバル化」は、安定雇用を崩壊させて安価な労働力を創出しようというグローバリストの意向を受けたものです。
そして、「憲法9条改正」は、外国でのグローバリスト(や、彼らの本拠地であるアメリカ)の利権を守るための軍事力保持という意味合いがあるのでしょう。私は9条2項は改正すべきだと思いますが、こんな連中に改正されるのには反対です。
そして、この気が狂った政策に異論を唱える人間がいない、というのが、今の自民党なのです。それも当然でしょう。彼らは、グローバリストから餌をもらっている犬だからです。
外資による政治献金認める~政治資金規制法改正
http://www.asahi.com/politics/update/1201/013.html
--------以下引用--------
企業・団体献金の外資規制を緩和する政治資金規正法改正案が1日、衆院の「政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会」で共産、社民を除く与野党の賛成多数で可決された。現行法で禁じられている外資50%超の企業による政治献金を、条件付きで認める法案で、来週の衆院本会議で可決され、今国会で成立する見通しだ。
改正案は、日本の法人で国内の証券取引所に上場していれば、外資が50%超でも献金を認める内容。今年の通常国会で自民が議員提案した。民主は改正自体に賛成しながら「10年以上継続して上場」などを条件とするよう修正を要求。与党が応じず継続審議になった。
今回の修正協議では、上場期間を「5年以上」としたほか、上場時期や保有比率を判断する基準日を「直近の定時の株主総会」とすることなどを盛り込んだ。
外資規制の緩和は、政界への影響力を強めようと献金を奨励する経団連で、中枢のキヤノン、ソニーなどの外資比率が50%を超え、改正に向けて政財界の足並みがそろった。
キヤノンの外資比率は今年6月末に50%を割ったが、共産党の佐々木憲昭氏は反対討論で「外国人からの献金禁止規定は(政治資金規正法の)量的規制の根幹。キヤノンの御手洗氏の献金を期待し、根本原則を変えてはならない」と名前を挙げて批判した。
--------引用以上--------
>経団連
>キヤノン
>ソニー
これが日系グローバリストの代表例です。具体的に言うと、輸出依存企業(の集まり)です。そして、その株主になっているのは、外資系金融機関という、グローバリストの親玉です。今の自民党というのは、こういう連中から多額の献金を受けて活動しているのです。
こんな政党が、文化伝統を守ってくれると思っている人は、頭がおかしいとしか言いようがありません。
では、民主党なら安全なのかというと、そうでもないようです。彼らの憲法改正案は、電波そのものです。
民主党・憲法中間提言
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0058.html
「地球市民」を連発しています。これだけでかなりやばそうな臭いがしてきます。
さらに、先頭の方に「グローバル社会の到来に対応する『国家』のあり方」などという項目を持ってきているのにも注目です。個別の政策では外国人参政権や国際協調主義を謳っており、とどめに「国家主権の移譲」「主権の共有」などという文言まで出てくる始末です。
民主党の頭の中では、少子高齢化した日本社会に、たくさんの中国人が移り住んできて、社会を乗っ取るという確かなビジョンがあるのかもしれません。移民というのは安価な労働力ですから、利益を最大化しようとするグローバリストにとっては非常に都合のいい政策です。
この政党と、中国朝鮮寄りという「定評」のある公明党が連立政権を作ったら、日本は間違いなく中国の属国になるでしょう。もちろん、ある日突然ではなく、まずは尖閣諸島、次に沖縄、そしてそのうち日本全国にチャイナタウンができる・・・という形で、漸進的に侵略されていくことになるでしょう。
唯一の救いは、民主党は一度も政権についたことがないため、グローバリストの意向を受けて国内を改造するのに時間がかかるということだけです。この点では、小泉内閣を引き継いだ安倍内閣より、幾分かましではあります。
要するに、与党が自民党だろうと、民主党だろうと、グローバリストにとっては損をしないようになっているのです。このことは絶対に忘れてはいけません。
そうなると、みなさんは当然あることを思い当たるでしょうね。
「それなら、一体どの政党に投票すればいいんだ?」
これについては、次回触れてみたいと思います。(公選法違反の恐れがあるので、次回記事は公開停止中です)
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まず、今回の選挙の焦点についてです。
どうやら、与党である自民党と、第一野党の民主党は、ともに「年金」を焦点にしようと考えているようです。
年金 ご安心ください。(自民党)
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2007_seisaku/nenkin/index.html
あなたの年金、大丈夫ですか?
http://www.dpj.or.jp/special/lost/index.html
しかし、年金の問題は「各論」に過ぎません。言ってみれば、枝葉です。本当に焦点になるのは、
「グローバリスト政権である安倍内閣存続の是非」
です。
「グローバリスト」というのは、自分たちの利益追求のために、国内への影響を考慮することなく、積極的に海外に進出し、国家間の垣根を取り払おうとする個人又は集団です。多国籍企業や商社、世界規模の金融業者(特にアメリカ資本の銀行・証券・保険など)などが典型ですが、このような連中の声を受けて様々な政策を実現している政治家もグローバリストであると言えます。
この点、少し詳しく説明しておきます。
グローバリストが絶対視しているのは、「国際競争力」です。多国籍企業の多くは輸出依存型の企業だからです。また、彼らの商品を外国に取り次ぐ商社もこの点には無関心ではありません。そして、投資銀行はこの二者に投資して金利や配当を吸い上げている存在です。
国際競争力を重視するということは、生産にかかる費用を徹底的に合理化することにつながります。そうなると、賃金カット、人減らしは当然になり、国内の労働者の購買力は低下します。
そうすると、必然的に国内経済はデフレに陥るのですが、グローバリストの戦場は国外なので、生産拠点の移転などによって対応すれば問題がありません。国内での売れ行きが落ちたら、さらなる合理化で利益を出せばいいのです。
このような局面で、グローバリストに賛同する政治家は、企業が合理化(要するに賃下げ、首切り)を容易にするための政策を実行します。これが「構造改革」です。
たとえば、「派遣業法」改正がその典型です。1985年の導入当時は派遣の認められる業種がかなり限定されていたのですが、いまや製造業にまで解禁されています。「いつでも切れる」「福利厚生の要らない」労働力が欲しいという要求をした人々がいるからです。非正規雇用がどんどん増えているのは●こちらのグラフからでもよくわかります。
これは、仕方なくそうなったのではなく、そういう風に「した人たちがいる」のです。言うまでもなくグローバリストとその手先です。派遣業法を制定した中曽根政権、財界の声に応えて改正を繰り返した小泉政権は、彼らの使用人だったと見て間違いありません。
当然、こんなことをしていたらどんどん国民の購買力が低下します。そうなると、税金というのは所得や個人消費にかけられているのですから、税収が不足してくるのも当たり前です。
そういう場面でも、グローバリストは国民経済に目を向けません。「内でダメなら、外でやる」という発想をするのです。つまり、日本を捨てて海外に「侵攻」するわけです。
そうして出来上がったのが、このブログでしきりに取り上げている「アジア・ゲートウェイ構想」なのです。
しつこいようですが、何度でも取り上げます。もっとも、今回は序文のみで十分です(詳しい内容については●最近の記事で)。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
21世紀はアジアの時代である。通貨危機後のアセアン諸国の復興や、中国
の台頭は、アジアの成長力の高さを実証した。今や「世界の成長センター」
であるアジアは、東アジア共同体構築の名の下に、非常なスピードで変化を
続けている。
日本の経済社会は、このアジアの激変という現実から切り離して考えるこ
とはできない。少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本でも、社会の
開放のスピードを加速化し、近隣諸国との絆を強化することで、アジア諸国
と繁栄を共有することができる。
こうした背景から「アジア・ゲートウェイ構想」は、アジアなど海外の活
力を取り込むため、人・モノ・資金・文化・情報の流れにおいて日本がアジ
アと世界の架け橋となることを目指す戦略として、安倍政権の政策の柱の一
つに位置づけられている。
--------引用以上--------
>社会の開放のスピードを加速化
>近隣諸国との絆を強化
>アジアなど海外の活力を取り込む
>日本がアジアと世界の架け橋となる
この四カ所だけジーッと見て下さい。まるで社会民主党の外交政策みたいじゃありませんか?
安倍内閣は保守政権でも何でもないのです。文化や伝統を重んじる人間が、「社会の開放」などという文言を軽々しく発信したり、自国を世界との架け橋になんかにしたりはしません。
当たり前ですが、こういう政策を安倍氏自身が考えたわけではありません。グローバリストの要求に従っているだけです。
残業代をゼロにするという「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、利益の極大化や企業競争力の確保のための賃金圧縮というグローバリスト(輸出依存企業)の要求に忠実に従ったものです。
「社会保険庁の解体」は、公共部門にある年金原資をグローバリスト(外資系保険会社)がかすめ取るためのものであり、「公務員改革」や「農業のグローバル化」は、安定雇用を崩壊させて安価な労働力を創出しようというグローバリストの意向を受けたものです。
そして、「憲法9条改正」は、外国でのグローバリスト(や、彼らの本拠地であるアメリカ)の利権を守るための軍事力保持という意味合いがあるのでしょう。私は9条2項は改正すべきだと思いますが、こんな連中に改正されるのには反対です。
そして、この気が狂った政策に異論を唱える人間がいない、というのが、今の自民党なのです。それも当然でしょう。彼らは、グローバリストから餌をもらっている犬だからです。
外資による政治献金認める~政治資金規制法改正
http://www.asahi.com/politics/update/1201/013.html
--------以下引用--------
企業・団体献金の外資規制を緩和する政治資金規正法改正案が1日、衆院の「政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会」で共産、社民を除く与野党の賛成多数で可決された。現行法で禁じられている外資50%超の企業による政治献金を、条件付きで認める法案で、来週の衆院本会議で可決され、今国会で成立する見通しだ。
改正案は、日本の法人で国内の証券取引所に上場していれば、外資が50%超でも献金を認める内容。今年の通常国会で自民が議員提案した。民主は改正自体に賛成しながら「10年以上継続して上場」などを条件とするよう修正を要求。与党が応じず継続審議になった。
今回の修正協議では、上場期間を「5年以上」としたほか、上場時期や保有比率を判断する基準日を「直近の定時の株主総会」とすることなどを盛り込んだ。
外資規制の緩和は、政界への影響力を強めようと献金を奨励する経団連で、中枢のキヤノン、ソニーなどの外資比率が50%を超え、改正に向けて政財界の足並みがそろった。
キヤノンの外資比率は今年6月末に50%を割ったが、共産党の佐々木憲昭氏は反対討論で「外国人からの献金禁止規定は(政治資金規正法の)量的規制の根幹。キヤノンの御手洗氏の献金を期待し、根本原則を変えてはならない」と名前を挙げて批判した。
--------引用以上--------
>経団連
>キヤノン
>ソニー
これが日系グローバリストの代表例です。具体的に言うと、輸出依存企業(の集まり)です。そして、その株主になっているのは、外資系金融機関という、グローバリストの親玉です。今の自民党というのは、こういう連中から多額の献金を受けて活動しているのです。
こんな政党が、文化伝統を守ってくれると思っている人は、頭がおかしいとしか言いようがありません。
では、民主党なら安全なのかというと、そうでもないようです。彼らの憲法改正案は、電波そのものです。
民主党・憲法中間提言
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0058.html
「地球市民」を連発しています。これだけでかなりやばそうな臭いがしてきます。
さらに、先頭の方に「グローバル社会の到来に対応する『国家』のあり方」などという項目を持ってきているのにも注目です。個別の政策では外国人参政権や国際協調主義を謳っており、とどめに「国家主権の移譲」「主権の共有」などという文言まで出てくる始末です。
民主党の頭の中では、少子高齢化した日本社会に、たくさんの中国人が移り住んできて、社会を乗っ取るという確かなビジョンがあるのかもしれません。移民というのは安価な労働力ですから、利益を最大化しようとするグローバリストにとっては非常に都合のいい政策です。
この政党と、中国朝鮮寄りという「定評」のある公明党が連立政権を作ったら、日本は間違いなく中国の属国になるでしょう。もちろん、ある日突然ではなく、まずは尖閣諸島、次に沖縄、そしてそのうち日本全国にチャイナタウンができる・・・という形で、漸進的に侵略されていくことになるでしょう。
唯一の救いは、民主党は一度も政権についたことがないため、グローバリストの意向を受けて国内を改造するのに時間がかかるということだけです。この点では、小泉内閣を引き継いだ安倍内閣より、幾分かましではあります。
要するに、与党が自民党だろうと、民主党だろうと、グローバリストにとっては損をしないようになっているのです。このことは絶対に忘れてはいけません。
そうなると、みなさんは当然あることを思い当たるでしょうね。
「それなら、一体どの政党に投票すればいいんだ?」
これについては、次回触れてみたいと思います。(公選法違反の恐れがあるので、次回記事は公開停止中です)
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このブログがしつこく取り上げている中国と朝鮮の冷戦は、ヒートアップしていく一方のようです。6月初めに北朝鮮が動きました。
北朝鮮、ミサイル発射・黄海に短距離1―3発か
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070607AT2M0702J07062007.html
――――――――――以下引用――――――――――
韓国軍合同参謀本部は7日、北朝鮮が同日、朝鮮半島西側の黄海に向けて短距離ミサイルを発射したことを明らかにした。ミサイルの種類や数などは確認中という。これに関連して韓国政府関係者は「発射したのは短距離地対空ミサイルで、数は1発から3発と推定される」と述べた。
同政府関係者は「今回の黄海でのミサイル発射は、北朝鮮が定例的に実施している通常の軍事訓練の一環とみられる」と指摘した。ただ北朝鮮は最近、「韓国軍が黄海に戦闘艦船を侵入させる軍事的挑発を強行した」と非難しており、韓国に対する示威行為との見方も一部に出ている。
(中略)
(韓国聯合ニュース)は発射したミサイルが射程100キロメートル以内の地対艦または艦対艦短距離ミサイルで、北朝鮮の領海内に落下したと報じた。
――――――――――引用以上――――――――――
さすが、腰抜けの日本マスコミです。場所が「黄海」だというのに、今回の北朝鮮のミサイル発射の仮想敵が中国であることに触れることすらできません。朝鮮と中国と、どちらにもつけずにオロオロしているのが情けない限りです。
今回のミサイル発射は、中国の「攻撃」に対する応戦です。中国の攻撃はこれです。
東北工程:高麗も中国が建てた国=中国歴史雑誌
http://www.chosunonline.com/article/20070606000006
――――――――――以下引用――――――――――
韓半島(朝鮮半島)の王朝国家・高麗について、「箕子朝鮮、高句麗に続き、中国が韓半島に打ち建てた3番目の政権」と歪曲(わいきょく)した論文が、最近中国・吉林省の社会科学院が発行した雑誌に掲載されたことが確認された。
吉林省社会科学院が隔月刊で発行する歴史雑誌『東北史地』は、2007年第3号(5・6月号)に掲載した「後唐の明宗が、高麗を建国した太祖・王建(ワンゴン)の族籍を明らかにした」という主題の論文で冒頭のような主張を展開した。
吉林省社会科学院の歴史研究所の史長楽研究員が著者となっているこの論文は、「王建は決して韓半島の新羅人の子孫ではなく、中国・淮河流域から来た漢人の末裔(まつえい)」と主張し、933年に後唐の明宗が太祖・王建に送った冊封詔書などをその根拠として提示した。
冊封詔書には太祖・王建を「長淮の茂族」と呼んでいる部分があり、この論文は「長淮は淮河流域を意味する言葉で、太祖・王建の本籍地が中国であるため、高麗は中国人が建国した国」と主張している。これに対し、国民大の朴宗基(パク・チョンギ)教授は「高麗は高句麗を継承したことを自ら主張したわが民族の王朝」と反論した。
――――――――――引用以上――――――――――
>王建は決して韓半島の新羅人の子孫ではなく、中国・淮河流域から来た
>漢人の末裔(まつえい)
すごいことになってきました。ついに●高麗王朝までが中国の王朝という「歴史」が作られてしまったようです。もうこうなれば、新羅や李氏朝鮮が飲み込まれるのも時間の問題ですね。
東北行程がつつがなく進んでいるということは、中国の朝鮮を併合する意志に変化はないということです。そうなると、読者のみなさんとしては、「いつ」「どのように」中国の併合、もしくは中朝の開戦があるか、という点が気になるところでしょう。
それを占うために、今回は、中国東北部に居住する「朝鮮族」に注目し、中国と朝鮮が取りうるオプションを検討していきたいと思います。
そもそも朝鮮族とは何かということですが、●こちらのサイトに簡単な概要が出ています。当たり前ですが、日本が強制連行したのではありません(笑)。清王朝の時代に、満州を開拓するために送り込まれたのが最初で、その後満州国が建国されると「五族共和」(日本人、満州族、漢民族、蒙古族、朝鮮族)という理念の下、朝鮮半島から続々と開拓民が渡来してきました。これが現在、中国東北部に200万人居住する朝鮮族のルーツです。
彼らの一部が満州に留まり、中国国民になったのは、中国共産党が朝鮮族を弾圧せず、1952年には自治権を与えたからです。もちろん国共内戦や朝鮮戦争での「貢献」も考慮されたのでしょう。満州国軍出身の朝鮮族兵士も、共産党側に多数いたことが知られています。
その後、民族教育の実施や、民族大学(延辺大学)の設立運営も認められて、朝鮮族は中国内の少数民族(55いると言われる)の一つとして平和に暮らしていました。
彼らの運命を大きく変えたのが、冷戦の終結です。
冷戦の終結に伴い、中国と「母国」である韓国が国交を回復しました(1992年)。これ以降、中国東北部の朝鮮族には、「韓国への出稼ぎ」という新しい選択肢が出てきたのです。冷戦の終結というのは、こんな風にして主に東側に属していた人々に、多くの選択肢を与えることになりました。
しかし、出稼ぎ先の韓国は、朝鮮族にとってとても「楽園」とは言えない場所だったようです。
まず、韓国国民の朝鮮族を見る目です。面白い記述を紹介しましょう。
朝鮮族は「在中糞胞」
http://toron.pepper.jp/jp/syndrome/nation/santai.html
――――――――――以下引用――――――――――
現在韓国では、中国朝鮮族を含めた外国人労働者が数多く生活している。
同じ民族の「同胞(トンポ)」であるにもかかわらず、
朝鮮族は「糞胞(トンポ)」と蔑んで呼ばれ、まさに糞味噌に扱われているのは周知の事実だ。
中国朝鮮族は、貧しくて金儲けのために押しかけてきたから
「在中糞胞(チェイルドンポ)」だと定義するのが韓国人である。
同じ血が流れる民族なのに、このような酷い差別をする国があるだろうか?
二言目には、もの凄く人情深い云々と強調する韓国人が、
食べ残した魚の頭と骨を、家政婦の中国朝鮮族のおばさんに差し出し、
「中国では、こんな高級魚を食べたことがないだろう」と、
恩着せがましく言ったりするのだから、韓国人の人情とは、所詮、その程度のレベルなのだろう。
この一言だけで、韓国人の貧しい人々に対する冷遇と蔑視の感情が充分に読みとれる。
韓国で働く外国人労働者が集まれば、冗談交じりにでるこんな話題があるという。
自分たちが不慮の事故で切断された指を全部集めれば、
少なくとも、かます一杯にはなるだろう。という話だ。
ところが悲惨なことに、このように指が切断されても、補償すらまともに受けられないのが現実だという。
補償どころか、治療さえも受けることができない人もいるし、逆に痛い目に遭う人までいる。
韓国民に告ぐ 金文学・金明学著 より
――――――――――引用以上――――――――――
差別意識丸出しですね。当然、こういう風に見下している人たちですから、ろくな仕事にも就けませんでした。●こちらのPDFを見ていただけるとわかりますが、中韓国交回復からしばらくの間、出稼ぎ朝鮮族は不法就労を余儀なくされ、3D(Dirty・Dangerous・Difficult)業種と言われる単純労働にしか就けなかったのです。
どの社会でもそうなのですが、豊かな生活を夢見て先進国家に渡ってきた移民が、現実に直面した後とる行動は「失意の内の帰国」と「犯罪集団化」です。朝鮮族も、韓国内で同じような過程を辿りました。
中国朝鮮族の暴力団員32人を一斉検挙
http://www.chosunonline.com/article/20070427000062
――――――――――以下引用――――――――――
ソウル九老区加里峰洞一帯のチャイナタウンで活動していた中国朝鮮族の暴力組織「延辺黒蛇派」32人が警察に逮捕された。韓国に在留中の海外同胞らが自ら組織名までつけて暴力団活動を行い、摘発されたのは非常に珍しいケースだ。
警察は26日、中国・延辺出身者らで暴力団を結成し、他の暴力団員らを暴行、歓楽街の遊興業者などから金品を奪った容疑で、ヤン某容疑者(38)など7人を逮捕、チェ某容疑者(44)など25人を立件した。
警察によれば、ヤン容疑者は中国の巨大マフィア組織の1つ「黒蛇会」行動隊長として中国延辺地域で活動し、2001年7月に韓国に入国、05年7月に加里峰洞で中国朝鮮族の不法滞在者などを集め、延辺黒蛇派を結成したという。
――――――――――引用以上――――――――――
今年になってからの記事ですが、もうすでにマフィア的組織や闇社会まで構成しているようです。日本の中国人社会とよく似ていますね。
上の事件には後日談もあります。少し長い記事ですが、全文引用します。
合法滞在時代、韓国警察の公権力は '張子の虎'?
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news4/070308.htm
――――――――――以下引用――――――――――
同胞集中村が危険になっている
去る 1月24日、安山元谷洞の殺人事件以後、外国人集中村が犯罪危険地帯として再びクローズアップされており、残念なことになっている。 しばらくの間、大した事件・事故が起こらなかった加里峰地域も危険になっている。 ある年の正月節日よりも同胞の事件・事故がたくさん起こったというのが加里峰地区隊に勤める警察の話だ。
2月一ヶ月に起きた刃物殺傷事件だけでも 4件に及ぶ。 旧正月に久し振りに会った知り合いたちが食堂で食事をしてけんかが起こり、瓶を割って突き刺す事故につながり、建設現場で働く同胞が一緒に働く同胞 4人を刀で突いて逃げだした事例も発生した。 加里峰の治安を管轄している九老警察署加里峰地区隊の警察官たちは ‘同胞が警察をもはや恐ろしがらない“とまで言う。 これは同胞たちが過去数年間、不法滞留状態で生活しながらパトカーさえ見れば後退りした時から比べると、状況が完全に変わったことを意味する。
加里峰で長い間勤めたある警察は、同胞たちの滞在が合法化されてから事故がさらにたくさん発生するようだと言う。パトカーが通ると、今では道も空けようとせず、どうして車が通り過ぎるのに退かないで前を塞ぐのかと聴けば、逆に警察に罵声を浴びせる場合もあるという。また警察と言い争いになれば、周りにいる同胞たちが大挙して集まって来て、むしろ警察官が慌てるという、笑えない状況も起きてしまうのだ。
“中国の公安なら恐がるのに、どうして韓国の警察は舐めてかかるのか、本当に問題が多い”と本音を打ち解ける警察もいる。
甚だしくは中国から同胞たちが韓国へ来る時、 “韓国の警察は民衆の杖だ” と言いながら “警察が何か言えば、インターネットに載せれば身動きできない”という類の事前教育を受けて入国する場合もあると言う。 結局、度が外れた “人権、人権” 云々の韓国の社会的雰囲気に便乗して、韓国の法と秩序をよく知らず、合法滞在なら何をやっても良いと考えている一部の同胞たちの横暴で、韓国の警察の苦悩が並大抵ではないことが感じられる話だ。
既に合法的に滞在する中国同胞が多くなり、同胞たちの集中居住地域もソウル地域だけで数十ヶ所に拡散している。しかし相変らず行政・政府はこうした状況に対する実態調査や対備策が用意されていないということが、問題として指摘される。 韓国の法と秩序をよく知らず、韓国文化と中国の文化の違いや生活方式の違いから来る問題により発生する事件・事故の予防教育に関心を持って広げなければならない時だといえよう。
犯罪危険の沼にはまった安山'元谷洞外国人村'
"外国人に話しかけるな"という不文律も出来る
今年に入るや否や、安山市元谷洞一帯だけで 2件の殺害事件が発生した。去る 1月 24日地下鉄 4号線安山駅構内の障害者トイレで発見されたバラバラ死体遺棄事件の容疑者である中国人・孫氏(35)が 1日夜、事件発生の 8日後に京畿道軍浦市金井駅地下鉄 4号線域内で警察につかまり、幸いにも一段落となったが、再び安山市元谷洞にある某アパートの花壇で 38歳の金さん(女)が死んで発見され、警察が捜査に出た。
しかも警察は金さんがアパート住民ではない点から、道を歩いていて殺害されたものと見ており、事件現場で壊れた携帯電話を回収し、復元作業を通じて携帯電話の通話記録照会と周りの人々との怨恨関係についての調査、容疑者手配をした。
このように事件が起こると、元谷洞住民の不安はますます高くなり、不法滞在の外国人に対する拒否感が高くなるしかない。
安山市元谷洞地域に住む地域住民の間には"元谷洞で外国人たちと、もしトラブルになれば後でどんな目に逢うかも判らない" "深夜の時間帯には外国人に声を掛けない方がよい"という話まで通用するほどだといい、地域民の外国人に対する認識がいかによそよそしくなっているのかが窺い知れる。
インターネットのサイトでも元谷洞を '無法天地 'と紹介し、そこの女学生が道を歩いていて外国人からひどい目にあった話とか、喧嘩をやめさせようとしたら、外国人に逆に殴られて死ぬところだったというタクシー運転手の話を実話のように紹介した。 特に中国人に対する元谷洞住民の警戒心が高くなっているという。
――――――――――引用以上――――――――――
この記事は、非常に大きな意味を持っています。重要な箇所は2カ所あります。分けて紹介します。
まず、初めの箇所はここです。
>既に合法的に滞在する中国同胞が多くなり、同胞たちの
>集中居住地域もソウル地域だけで数十ヶ所に拡散している。
今や朝鮮族の韓国での就労は、合法滞在が当たり前になってきているということです。以下の記事をご覧いただいても、それがよくわかるというものです。
韓国就業割り当て:中国・朝鮮族が最多2万322人
http://www.chosunonline.com/article/20070502000023
――――――――――以下引用――――――――――
法務部は、韓国内に親族のいない海外在住の韓国系(朝鮮民族系)外国人のうち、今年の「訪問就業制」実施で入国が許可される3万人の在住国別割り当て数を1日、発表した。これによると、中国からの受け入れが2万322人と最も多く、ついでウズベキスタン4022人、ロシア2500人の順となっている。割り当て数は該当国の韓国系の数や経済水準などを考慮し、決められた。
今年3月から実施された訪問就業制とは、国内に親せき・姻族がいない韓国系外国人についても入国を許可し、3年間の滞在や就職を可能にした制度。法務部は韓国系外国人が韓国内に押し寄せることを懸念し、親せきのいない人については今年の入国を3万人に限り許可することを決めた。
祖国で働くことを望む中国の朝鮮族やウズベキスタンの高麗人は9月16日に現地で行われる韓国語試験に合格しなければならない。
基準点以上を取った人のうち、抽選で最終的な入国者を選定する。これ以外の国の韓国系海外居住者は在外公館に訪問就業の申請をすることになっている。入国は11月から可能だ。
――――――――――引用以上――――――――――
今年になって朝鮮族受け入れの動きが加速しているのです。
>今年3月から実施された訪問就業制とは、
>国内に親せき・姻族がいない韓国系外国人についても入国を許可し、
>3年間の滞在や就職を可能にした制度。法務部は韓国系外国人が
>韓国内に押し寄せることを懸念し、親せきのいない人については
>今年の入国を3万人に限り許可することを決めた。
親戚がいない朝鮮族の受け入れは今年こそこそ3万人に限っていますが、おそらく今後この動きは拡大することでしょう。朝鮮族労働者の受け入れの意図は、日本における日系ブラジル人就労許可と同じく「コストパフォーマンスのいい単純労働力の導入」だからです。要するに、この動きの背後にいるのは韓国内外の「グローバリスト」(利益の最大化を図るために、国内への影響を顧みず国家間の垣根を取り払う措置を求める企業や個人)なのです。
法務当局は、韓国語試験を導入し、しかもその場所をわざと朝鮮族の多い地区をはずす(●こちらのリンクを参照)という形で抵抗しているようですが、どこまで頑張れるでしょうか。
元の記事に戻って、この箇所にも注目です。
>“警察が何か言えば、インターネットに載せれば身動き
>できない”という類の事前教育を受けて入国する場合もあると言う。
ネット右翼や自称保守の方々には異論があるところでしょうが、韓国も中国と比べれば十分に先進国であり、特に警察権力に対して人権がよく保障されているのです。その状況を悪用して、犯罪行為が蔓延っているというのです。
なにか、近くにある凶悪な犯罪者になればなるほどジンケンを尊重する我が国と似ていますね。どうやら、先進国はどこも同じような病気にかかっているようです。
では、このような状況が意味するものは何か。
簡単にいえば、「韓国は中国による間接侵略にさらされている」ということです。
・・・と、もったいつけておいて、次回に続きます(笑)。
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北朝鮮、ミサイル発射・黄海に短距離1―3発か
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070607AT2M0702J07062007.html
――――――――――以下引用――――――――――
韓国軍合同参謀本部は7日、北朝鮮が同日、朝鮮半島西側の黄海に向けて短距離ミサイルを発射したことを明らかにした。ミサイルの種類や数などは確認中という。これに関連して韓国政府関係者は「発射したのは短距離地対空ミサイルで、数は1発から3発と推定される」と述べた。
同政府関係者は「今回の黄海でのミサイル発射は、北朝鮮が定例的に実施している通常の軍事訓練の一環とみられる」と指摘した。ただ北朝鮮は最近、「韓国軍が黄海に戦闘艦船を侵入させる軍事的挑発を強行した」と非難しており、韓国に対する示威行為との見方も一部に出ている。
(中略)
(韓国聯合ニュース)は発射したミサイルが射程100キロメートル以内の地対艦または艦対艦短距離ミサイルで、北朝鮮の領海内に落下したと報じた。
――――――――――引用以上――――――――――
さすが、腰抜けの日本マスコミです。場所が「黄海」だというのに、今回の北朝鮮のミサイル発射の仮想敵が中国であることに触れることすらできません。朝鮮と中国と、どちらにもつけずにオロオロしているのが情けない限りです。
今回のミサイル発射は、中国の「攻撃」に対する応戦です。中国の攻撃はこれです。
東北工程:高麗も中国が建てた国=中国歴史雑誌
http://www.chosunonline.com/article/20070606000006
――――――――――以下引用――――――――――
韓半島(朝鮮半島)の王朝国家・高麗について、「箕子朝鮮、高句麗に続き、中国が韓半島に打ち建てた3番目の政権」と歪曲(わいきょく)した論文が、最近中国・吉林省の社会科学院が発行した雑誌に掲載されたことが確認された。
吉林省社会科学院が隔月刊で発行する歴史雑誌『東北史地』は、2007年第3号(5・6月号)に掲載した「後唐の明宗が、高麗を建国した太祖・王建(ワンゴン)の族籍を明らかにした」という主題の論文で冒頭のような主張を展開した。
吉林省社会科学院の歴史研究所の史長楽研究員が著者となっているこの論文は、「王建は決して韓半島の新羅人の子孫ではなく、中国・淮河流域から来た漢人の末裔(まつえい)」と主張し、933年に後唐の明宗が太祖・王建に送った冊封詔書などをその根拠として提示した。
冊封詔書には太祖・王建を「長淮の茂族」と呼んでいる部分があり、この論文は「長淮は淮河流域を意味する言葉で、太祖・王建の本籍地が中国であるため、高麗は中国人が建国した国」と主張している。これに対し、国民大の朴宗基(パク・チョンギ)教授は「高麗は高句麗を継承したことを自ら主張したわが民族の王朝」と反論した。
――――――――――引用以上――――――――――
>王建は決して韓半島の新羅人の子孫ではなく、中国・淮河流域から来た
>漢人の末裔(まつえい)
すごいことになってきました。ついに●高麗王朝までが中国の王朝という「歴史」が作られてしまったようです。もうこうなれば、新羅や李氏朝鮮が飲み込まれるのも時間の問題ですね。
東北行程がつつがなく進んでいるということは、中国の朝鮮を併合する意志に変化はないということです。そうなると、読者のみなさんとしては、「いつ」「どのように」中国の併合、もしくは中朝の開戦があるか、という点が気になるところでしょう。
それを占うために、今回は、中国東北部に居住する「朝鮮族」に注目し、中国と朝鮮が取りうるオプションを検討していきたいと思います。
そもそも朝鮮族とは何かということですが、●こちらのサイトに簡単な概要が出ています。当たり前ですが、日本が強制連行したのではありません(笑)。清王朝の時代に、満州を開拓するために送り込まれたのが最初で、その後満州国が建国されると「五族共和」(日本人、満州族、漢民族、蒙古族、朝鮮族)という理念の下、朝鮮半島から続々と開拓民が渡来してきました。これが現在、中国東北部に200万人居住する朝鮮族のルーツです。
彼らの一部が満州に留まり、中国国民になったのは、中国共産党が朝鮮族を弾圧せず、1952年には自治権を与えたからです。もちろん国共内戦や朝鮮戦争での「貢献」も考慮されたのでしょう。満州国軍出身の朝鮮族兵士も、共産党側に多数いたことが知られています。
その後、民族教育の実施や、民族大学(延辺大学)の設立運営も認められて、朝鮮族は中国内の少数民族(55いると言われる)の一つとして平和に暮らしていました。
彼らの運命を大きく変えたのが、冷戦の終結です。
冷戦の終結に伴い、中国と「母国」である韓国が国交を回復しました(1992年)。これ以降、中国東北部の朝鮮族には、「韓国への出稼ぎ」という新しい選択肢が出てきたのです。冷戦の終結というのは、こんな風にして主に東側に属していた人々に、多くの選択肢を与えることになりました。
しかし、出稼ぎ先の韓国は、朝鮮族にとってとても「楽園」とは言えない場所だったようです。
まず、韓国国民の朝鮮族を見る目です。面白い記述を紹介しましょう。
朝鮮族は「在中糞胞」
http://toron.pepper.jp/jp/syndrome/nation/santai.html
――――――――――以下引用――――――――――
現在韓国では、中国朝鮮族を含めた外国人労働者が数多く生活している。
同じ民族の「同胞(トンポ)」であるにもかかわらず、
朝鮮族は「糞胞(トンポ)」と蔑んで呼ばれ、まさに糞味噌に扱われているのは周知の事実だ。
中国朝鮮族は、貧しくて金儲けのために押しかけてきたから
「在中糞胞(チェイルドンポ)」だと定義するのが韓国人である。
同じ血が流れる民族なのに、このような酷い差別をする国があるだろうか?
二言目には、もの凄く人情深い云々と強調する韓国人が、
食べ残した魚の頭と骨を、家政婦の中国朝鮮族のおばさんに差し出し、
「中国では、こんな高級魚を食べたことがないだろう」と、
恩着せがましく言ったりするのだから、韓国人の人情とは、所詮、その程度のレベルなのだろう。
この一言だけで、韓国人の貧しい人々に対する冷遇と蔑視の感情が充分に読みとれる。
韓国で働く外国人労働者が集まれば、冗談交じりにでるこんな話題があるという。
自分たちが不慮の事故で切断された指を全部集めれば、
少なくとも、かます一杯にはなるだろう。という話だ。
ところが悲惨なことに、このように指が切断されても、補償すらまともに受けられないのが現実だという。
補償どころか、治療さえも受けることができない人もいるし、逆に痛い目に遭う人までいる。
韓国民に告ぐ 金文学・金明学著 より
――――――――――引用以上――――――――――
差別意識丸出しですね。当然、こういう風に見下している人たちですから、ろくな仕事にも就けませんでした。●こちらのPDFを見ていただけるとわかりますが、中韓国交回復からしばらくの間、出稼ぎ朝鮮族は不法就労を余儀なくされ、3D(Dirty・Dangerous・Difficult)業種と言われる単純労働にしか就けなかったのです。
どの社会でもそうなのですが、豊かな生活を夢見て先進国家に渡ってきた移民が、現実に直面した後とる行動は「失意の内の帰国」と「犯罪集団化」です。朝鮮族も、韓国内で同じような過程を辿りました。
中国朝鮮族の暴力団員32人を一斉検挙
http://www.chosunonline.com/article/20070427000062
――――――――――以下引用――――――――――
ソウル九老区加里峰洞一帯のチャイナタウンで活動していた中国朝鮮族の暴力組織「延辺黒蛇派」32人が警察に逮捕された。韓国に在留中の海外同胞らが自ら組織名までつけて暴力団活動を行い、摘発されたのは非常に珍しいケースだ。
警察は26日、中国・延辺出身者らで暴力団を結成し、他の暴力団員らを暴行、歓楽街の遊興業者などから金品を奪った容疑で、ヤン某容疑者(38)など7人を逮捕、チェ某容疑者(44)など25人を立件した。
警察によれば、ヤン容疑者は中国の巨大マフィア組織の1つ「黒蛇会」行動隊長として中国延辺地域で活動し、2001年7月に韓国に入国、05年7月に加里峰洞で中国朝鮮族の不法滞在者などを集め、延辺黒蛇派を結成したという。
――――――――――引用以上――――――――――
今年になってからの記事ですが、もうすでにマフィア的組織や闇社会まで構成しているようです。日本の中国人社会とよく似ていますね。
上の事件には後日談もあります。少し長い記事ですが、全文引用します。
合法滞在時代、韓国警察の公権力は '張子の虎'?
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news4/070308.htm
――――――――――以下引用――――――――――
同胞集中村が危険になっている
去る 1月24日、安山元谷洞の殺人事件以後、外国人集中村が犯罪危険地帯として再びクローズアップされており、残念なことになっている。 しばらくの間、大した事件・事故が起こらなかった加里峰地域も危険になっている。 ある年の正月節日よりも同胞の事件・事故がたくさん起こったというのが加里峰地区隊に勤める警察の話だ。
2月一ヶ月に起きた刃物殺傷事件だけでも 4件に及ぶ。 旧正月に久し振りに会った知り合いたちが食堂で食事をしてけんかが起こり、瓶を割って突き刺す事故につながり、建設現場で働く同胞が一緒に働く同胞 4人を刀で突いて逃げだした事例も発生した。 加里峰の治安を管轄している九老警察署加里峰地区隊の警察官たちは ‘同胞が警察をもはや恐ろしがらない“とまで言う。 これは同胞たちが過去数年間、不法滞留状態で生活しながらパトカーさえ見れば後退りした時から比べると、状況が完全に変わったことを意味する。
加里峰で長い間勤めたある警察は、同胞たちの滞在が合法化されてから事故がさらにたくさん発生するようだと言う。パトカーが通ると、今では道も空けようとせず、どうして車が通り過ぎるのに退かないで前を塞ぐのかと聴けば、逆に警察に罵声を浴びせる場合もあるという。また警察と言い争いになれば、周りにいる同胞たちが大挙して集まって来て、むしろ警察官が慌てるという、笑えない状況も起きてしまうのだ。
“中国の公安なら恐がるのに、どうして韓国の警察は舐めてかかるのか、本当に問題が多い”と本音を打ち解ける警察もいる。
甚だしくは中国から同胞たちが韓国へ来る時、 “韓国の警察は民衆の杖だ” と言いながら “警察が何か言えば、インターネットに載せれば身動きできない”という類の事前教育を受けて入国する場合もあると言う。 結局、度が外れた “人権、人権” 云々の韓国の社会的雰囲気に便乗して、韓国の法と秩序をよく知らず、合法滞在なら何をやっても良いと考えている一部の同胞たちの横暴で、韓国の警察の苦悩が並大抵ではないことが感じられる話だ。
既に合法的に滞在する中国同胞が多くなり、同胞たちの集中居住地域もソウル地域だけで数十ヶ所に拡散している。しかし相変らず行政・政府はこうした状況に対する実態調査や対備策が用意されていないということが、問題として指摘される。 韓国の法と秩序をよく知らず、韓国文化と中国の文化の違いや生活方式の違いから来る問題により発生する事件・事故の予防教育に関心を持って広げなければならない時だといえよう。
犯罪危険の沼にはまった安山'元谷洞外国人村'
"外国人に話しかけるな"という不文律も出来る
今年に入るや否や、安山市元谷洞一帯だけで 2件の殺害事件が発生した。去る 1月 24日地下鉄 4号線安山駅構内の障害者トイレで発見されたバラバラ死体遺棄事件の容疑者である中国人・孫氏(35)が 1日夜、事件発生の 8日後に京畿道軍浦市金井駅地下鉄 4号線域内で警察につかまり、幸いにも一段落となったが、再び安山市元谷洞にある某アパートの花壇で 38歳の金さん(女)が死んで発見され、警察が捜査に出た。
しかも警察は金さんがアパート住民ではない点から、道を歩いていて殺害されたものと見ており、事件現場で壊れた携帯電話を回収し、復元作業を通じて携帯電話の通話記録照会と周りの人々との怨恨関係についての調査、容疑者手配をした。
このように事件が起こると、元谷洞住民の不安はますます高くなり、不法滞在の外国人に対する拒否感が高くなるしかない。
安山市元谷洞地域に住む地域住民の間には"元谷洞で外国人たちと、もしトラブルになれば後でどんな目に逢うかも判らない" "深夜の時間帯には外国人に声を掛けない方がよい"という話まで通用するほどだといい、地域民の外国人に対する認識がいかによそよそしくなっているのかが窺い知れる。
インターネットのサイトでも元谷洞を '無法天地 'と紹介し、そこの女学生が道を歩いていて外国人からひどい目にあった話とか、喧嘩をやめさせようとしたら、外国人に逆に殴られて死ぬところだったというタクシー運転手の話を実話のように紹介した。 特に中国人に対する元谷洞住民の警戒心が高くなっているという。
――――――――――引用以上――――――――――
この記事は、非常に大きな意味を持っています。重要な箇所は2カ所あります。分けて紹介します。
まず、初めの箇所はここです。
>既に合法的に滞在する中国同胞が多くなり、同胞たちの
>集中居住地域もソウル地域だけで数十ヶ所に拡散している。
今や朝鮮族の韓国での就労は、合法滞在が当たり前になってきているということです。以下の記事をご覧いただいても、それがよくわかるというものです。
韓国就業割り当て:中国・朝鮮族が最多2万322人
http://www.chosunonline.com/article/20070502000023
――――――――――以下引用――――――――――
法務部は、韓国内に親族のいない海外在住の韓国系(朝鮮民族系)外国人のうち、今年の「訪問就業制」実施で入国が許可される3万人の在住国別割り当て数を1日、発表した。これによると、中国からの受け入れが2万322人と最も多く、ついでウズベキスタン4022人、ロシア2500人の順となっている。割り当て数は該当国の韓国系の数や経済水準などを考慮し、決められた。
今年3月から実施された訪問就業制とは、国内に親せき・姻族がいない韓国系外国人についても入国を許可し、3年間の滞在や就職を可能にした制度。法務部は韓国系外国人が韓国内に押し寄せることを懸念し、親せきのいない人については今年の入国を3万人に限り許可することを決めた。
祖国で働くことを望む中国の朝鮮族やウズベキスタンの高麗人は9月16日に現地で行われる韓国語試験に合格しなければならない。
基準点以上を取った人のうち、抽選で最終的な入国者を選定する。これ以外の国の韓国系海外居住者は在外公館に訪問就業の申請をすることになっている。入国は11月から可能だ。
――――――――――引用以上――――――――――
今年になって朝鮮族受け入れの動きが加速しているのです。
>今年3月から実施された訪問就業制とは、
>国内に親せき・姻族がいない韓国系外国人についても入国を許可し、
>3年間の滞在や就職を可能にした制度。法務部は韓国系外国人が
>韓国内に押し寄せることを懸念し、親せきのいない人については
>今年の入国を3万人に限り許可することを決めた。
親戚がいない朝鮮族の受け入れは今年こそこそ3万人に限っていますが、おそらく今後この動きは拡大することでしょう。朝鮮族労働者の受け入れの意図は、日本における日系ブラジル人就労許可と同じく「コストパフォーマンスのいい単純労働力の導入」だからです。要するに、この動きの背後にいるのは韓国内外の「グローバリスト」(利益の最大化を図るために、国内への影響を顧みず国家間の垣根を取り払う措置を求める企業や個人)なのです。
法務当局は、韓国語試験を導入し、しかもその場所をわざと朝鮮族の多い地区をはずす(●こちらのリンクを参照)という形で抵抗しているようですが、どこまで頑張れるでしょうか。
元の記事に戻って、この箇所にも注目です。
>“警察が何か言えば、インターネットに載せれば身動き
>できない”という類の事前教育を受けて入国する場合もあると言う。
ネット右翼や自称保守の方々には異論があるところでしょうが、韓国も中国と比べれば十分に先進国であり、特に警察権力に対して人権がよく保障されているのです。その状況を悪用して、犯罪行為が蔓延っているというのです。
なにか、近くにある凶悪な犯罪者になればなるほどジンケンを尊重する我が国と似ていますね。どうやら、先進国はどこも同じような病気にかかっているようです。
では、このような状況が意味するものは何か。
簡単にいえば、「韓国は中国による間接侵略にさらされている」ということです。
・・・と、もったいつけておいて、次回に続きます(笑)。
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私は以前から、「日教組のような反日左翼が国を滅ぼすのだ」と思ってきました。そして、巷に溢れる「愛国」「憂国」「保守」を自称するブログの多くも、そのような文脈で執筆されているようです。
しかし、今はかなり違う考えを持つに至りました。それは、
「国を滅ぼすのはグローバリストである」
というものです。
まず、以下のニュースをご覧下さい。
「東アジア会議」開幕、比大統領が日本の役割への期待表明
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070624i311.htm
--------以下引用--------
世界経済フォーラム(本部・ジュネーブ)などが主催する「東アジア会議」が24日、シンガポールで開幕した。
フィリピンのアロヨ大統領は「東アジア共同体づくりに取り組む」とし、とりわけ日本に対し、アジアの地域統合や持続的な成長に向けて主導的な役割を果たすよう期待を表明した。
(中略)
世界経済フォーラムはダボス会議の主宰者。今回の会議は「アジア版ダボス会議」とも呼ばれる。「アジアの世紀に果たすべき指導力」をテーマに、25日まで2日間の日程で、26か国の政財界や市民団体から300人以上が参加。日産自動車のカルロス・ゴーン社長が共同議長を務めている。
--------引用以上--------
>フィリピンのアロヨ大統領は「東アジア共同体づくりに取り組む」とし
「東アジア共同体」とは何でしょうか。実現に向けて動いている人たちはこんなことを言っています。
■グローバル化経済の中で日本が役割を-やっと立ち上がった東アジア共同体評議会
http://www.ceac.jp/j/detail/detail-2.html
--------以下引用--------
北米経済圏、欧州経済圏など世界経済の勢力図が大きな地域ブロックへと収斂していくグローバル経済化の流れの中で、“世界の工場”としてのアジア経済圏が注目されている。いまこそ、この経済圏の中で日本が大きな役割を果たすべきときである。
--------引用以上--------
どうやら、東アジア共同体というのは、「アジア経済圏における地域ブロック」のようです。そうだとすれば、その中には「市場統合」や「通貨統合」も当然に含まれていることでしょう。
さらに、アヨロ大統領は続けて、
>日本に対し、アジアの地域統合や持続的な成長に向けて
>主導的な役割を果たすよう期待を表明した。
と言っています。
これの何が問題なのだ?と思われる方は、残念ですが、すでに騙されている可能性があります。
次に、この記事の終わりに出てくる「世界経済フォーラム」と「ダボス会議」について簡単に見てみましょう。
世界経済フォーラム(Wikipediaより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0
--------以下引用--------
世界経済フォーラム (略称WEF)は、ジュネーブに本部を置く独立の非営利財団。毎年、世界中の大企業約1000社の指導者、政治指導者(大統領、首相など)、選出された知識人、ジャーナリストが参加する会議を主催する。通常は、スイスのダボスで開催されるため、会議を指してダボス会議と呼ばれる。(中略)
毎年1月下旬に、年次総会をスイスの観光地ダボスで開催。日本ではダボス会議と呼ぶ。加盟する企業のトップ、政治家・学者・ジャーナリストなどの招待客3000人以上が参加する。(中略)日本からは経済同友会、日銀、NTT、日本経済新聞社、日産やトヨタなど34社の指導者が参加。
(中略)
会議の批判者たちによれば、
世界経済フォーラムは、ただのビジネスフォーラムで、世界最高レベルの金持ちな会社同士で容易に交渉でき、世界最強の政治家たちに容易にロビー活動を行うことが出来る場で、貧困問題のような社会問題の解決ではなく、むしろ金銭利益を作り出すことを目指している。また、エリート主義者たちのフォーラムで、民主政治を通さずに、秘密主義的な意思決定を行っていると批判されている。
--------引用以上--------
>経済同友会、日銀、NTT、日本経済新聞社、
>日産やトヨタなど34社の指導者が参加
ここは重要ですので、是非頭に置いて以下の部分をお読み下さい。
ダボス会議が主催する会合で、東アジア共同体を推進する発言があり、それには日本の主導的役割が必要だとされている・・・このことが持つ意味は何か。
簡単に言いましょう。世界経済のプレーヤー達は、日本の金や技術を中国の労働力と統合させ、最大限の利益を生み出そうと考えているということです。
しかし、どうもその重大性を理解できない方が多いようです。
中国に譲るな東アジア共同体
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2005/11/post_a61e.html
こちらのブログに、以下のようなくだりがあります。
>これに対して我が国が構想する「東アジア共同体」は、
>あくまでも「地域における経済統合と主権尊重と友好協力を
>原則とした政治的・経済的域内協力(の枠組)である。
つまり、中国が提唱する「東アジア共同体」は危険だが、日本が提唱するそれは、「主権尊重と友好協力を原則とした」ものなので、心配はいらないというわけです。
しかし、これこそ誤解です。どんな形であれ、中国との間に経済ブロックは作ってはならないのです。
そもそも、経済ブロックが作られるメリットは、
●市場統合(域内の非関税化)
●資本移動の規制緩和
●労働力の移動自由化
●通貨統合
といった施策に基づく、他ブロックとの競争優位性の確保にあります。ヨーロッパ連合(EU)はそうやって作られました。
しかし、それを我が国と中国の間で実現したら何が起こるか、少し想像力を働かせてみればわかりそうなものです。
まず、「市場統合」すれば、中国製工業製品の価格優位性が高まるため、対中輸入はますます増えることになるでしょう。そうなれば、企業が利益を出すには中国に移転した方がいいという結論になります。「利益を出す」のが株式会社の使命である以上、これは避けられません。そうなると、産業の空洞化はますます進むことになります。
また、「資本移動の規制緩和」となれば、日本から金だけ送ればいいということになり、中国に生産・販売拠点を置く企業は益々増えます。そうしないと「利益を出す」ことができないからです。これによって失業者も増加し、購買力はますます低下します。これがデフレにつながるというのは、中学生でもわかる理屈です。
さらに、「労働力の自由化」が実現すれば、デフレ下で利益を出さなくてはいけない日本在住企業は、安価な中国人労働者を進んで雇おうとします。「利益を出す」のが株式会社の使命なので、これも避けられません。大量の移民が流入すれば、●フランスのような状態になることは間違いありません。
そして、「通貨統合」です。ここまで来た段階で、日本の経済力は著しく低下していることは間違いないので、アジア共同通貨を管理する中央銀行が東京に置かれることはまずありません。恐らくは「上海」、よくて「シンガポール」でしょう。
結末は、もう言うまでもありませんね。「日本という国の破滅」に他なりません。
上の記述で、私が何度となく「利益を出す」というフレーズを出したのは、企業というのがそういうものだからです。だから、東アジア共同体を推進するダボス会議にトヨタや日産のような輸出企業、経済同友会のような企業団体や、中国進出を煽りまくった張本人である日経新聞が参加しているのです。
このように、自国に与える影響を顧みることなく、海外に積極的に進出し、国家間の垣根を取り払おうとしている人々が「グローバリスト」なのです。戦前、「大アジア主義」を唱えて満州に進出し、「大東亜共栄圏」を創り上げようとした財閥や陸軍、革新官僚などもこの範疇に入るでしょう。
最悪なのは、安倍政権が自身をグローバリスト政権であることを公言していることです。このブログでも何度となく触れてきた「アジア・ゲートウェイ構想」がそれです。
既出ですが、重要なので再度紹介します。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
21世紀はアジアの時代である。通貨危機後のアセアン諸国の復興や、中国
の台頭は、アジアの成長力の高さを実証した。今や「世界の成長センター」
であるアジアは、東アジア共同体構築の名の下に、非常なスピードで変化を
続けている。
日本の経済社会は、このアジアの激変という現実から切り離して考えるこ
とはできない。少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本でも、社会の
開放のスピードを加速化し、近隣諸国との絆を強化することで、アジア諸国
と繁栄を共有することができる。
こうした背景から「アジア・ゲートウェイ構想」は、アジアなど海外の活
力を取り込むため、人・モノ・資金・文化・情報の流れにおいて日本がアジ
アと世界の架け橋となることを目指す戦略として、安倍政権の政策の柱の一
つに位置づけられている。
(中略)
まず、これまでの航空政策を大転換し、「航空自由化」を、スピード感を
持って推進することを打ち出した。これは、人・モノ・資金など全ての交流
のインフラとなる空のネットワークを戦略的に構築するため、消費者の利便
性の向上、地域経済の活性化といった広い意味での国益の観点からの判断で
ある。また、2010年に増大する羽田空港の国際線発着枠については、これま
での基準を見直して更なる国際化を推進することも求めている。
政府が重点的に取り組む教育改革についてもグローバル化という視点を欠
かすことができない。大学の国際化や留学生政策の再構築を提言した。
また、金融資本市場の強化については、「アジアの利用者にとって最も魅
力的な金融市場の構築」という切り口からインパクトのある政策を提示して
いる。
さらに、農業など国内需要対応を主としてきた産業の成長の可能性も示し
ている。農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革する
ために必要な、経営力の強化を重視している。異業種のノウハウを取り込ん
だ、農業の発展を実現するための政策を示した。
--------引用以上--------
いくつか注釈をしてみましょう。
>東アジア共同体構築の名の下に
すでに安倍政権の内部で「東アジア共同体」が既定路線になっているということです。
>少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本
少子化・高齢化というキーワードは、グローバリストが国民を脅迫するための文句だということです。
>「航空自由化」
●前回の記事で私が提唱したのと、正反対の方向性です。安倍内閣は、中国包囲網に参加するつもりはないのでしょう。
>大学の国際化や留学生政策の再構築
日本の大学をアジア人(中国人)のための教育機関にするということです。
>アジアの利用者にとって最も魅力的な金融市場の構築
日本人はどうでもいいようです。間違いなく、「資本移転の規制緩和」は行うつもりですね。
>農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革
輸出して自給率をさらに低下させ、中国産の食料品への依存を強化するということです。
このような政策を打ち出しているのが安倍内閣です。8月の参議院選挙で自民党と公明党が大勝すれば、「東アジア共同体」に向けてゴーサインが出ることになるでしょう。
かといって、民主党も「沖縄ビジョン」や「憲法中間提言」に見られるように、完全にグローバリストの作った路線に乗っかっている政党です。唯一救いなのは、小泉政権を引き継いだ安倍政権よりも、準備期間がより多く必要だという点や、ブロガーに目の敵にされているので、政権についても監視の目が働きやすいという点でしょうか。
社民党は、基本的に自民と民主をまともな政党に見せるためのピエロ役なので、何も期待できません。
そうだとすれば、グローバリストの息のかかっていない野党を勝たせて、現在の与党や民主党に対する批判勢力にするしかありません。あくまで私の考えですが、「国民新党」や「共産党」、さらには「維新政党新風」の方が、はるかにましでしょう。
このような小政党が政権運営などできるわけがないとお思いの方は、国会の仕組みをよく知らないのかも知れません。国会で10議席得られれば、「参議院での代表質問権」「党首討論権」「議院運営委員会での理事参加権」など、多くの権利が手に入ります。さらには、20議席で「議案提出権」も得られます。
当面はこれらの権利でもってグローバリストの息のかかった政党を牽制し、東アジア共同体の実現を可能な限り引き延ばしいくしかない、というのが、今のところの私の考えです。
しかし、今はかなり違う考えを持つに至りました。それは、
「国を滅ぼすのはグローバリストである」
というものです。
まず、以下のニュースをご覧下さい。
「東アジア会議」開幕、比大統領が日本の役割への期待表明
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070624i311.htm
--------以下引用--------
世界経済フォーラム(本部・ジュネーブ)などが主催する「東アジア会議」が24日、シンガポールで開幕した。
フィリピンのアロヨ大統領は「東アジア共同体づくりに取り組む」とし、とりわけ日本に対し、アジアの地域統合や持続的な成長に向けて主導的な役割を果たすよう期待を表明した。
(中略)
世界経済フォーラムはダボス会議の主宰者。今回の会議は「アジア版ダボス会議」とも呼ばれる。「アジアの世紀に果たすべき指導力」をテーマに、25日まで2日間の日程で、26か国の政財界や市民団体から300人以上が参加。日産自動車のカルロス・ゴーン社長が共同議長を務めている。
--------引用以上--------
>フィリピンのアロヨ大統領は「東アジア共同体づくりに取り組む」とし
「東アジア共同体」とは何でしょうか。実現に向けて動いている人たちはこんなことを言っています。
■グローバル化経済の中で日本が役割を-やっと立ち上がった東アジア共同体評議会
http://www.ceac.jp/j/detail/detail-2.html
--------以下引用--------
北米経済圏、欧州経済圏など世界経済の勢力図が大きな地域ブロックへと収斂していくグローバル経済化の流れの中で、“世界の工場”としてのアジア経済圏が注目されている。いまこそ、この経済圏の中で日本が大きな役割を果たすべきときである。
--------引用以上--------
どうやら、東アジア共同体というのは、「アジア経済圏における地域ブロック」のようです。そうだとすれば、その中には「市場統合」や「通貨統合」も当然に含まれていることでしょう。
さらに、アヨロ大統領は続けて、
>日本に対し、アジアの地域統合や持続的な成長に向けて
>主導的な役割を果たすよう期待を表明した。
と言っています。
これの何が問題なのだ?と思われる方は、残念ですが、すでに騙されている可能性があります。
次に、この記事の終わりに出てくる「世界経済フォーラム」と「ダボス会議」について簡単に見てみましょう。
世界経済フォーラム(Wikipediaより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0
--------以下引用--------
世界経済フォーラム (略称WEF)は、ジュネーブに本部を置く独立の非営利財団。毎年、世界中の大企業約1000社の指導者、政治指導者(大統領、首相など)、選出された知識人、ジャーナリストが参加する会議を主催する。通常は、スイスのダボスで開催されるため、会議を指してダボス会議と呼ばれる。(中略)
毎年1月下旬に、年次総会をスイスの観光地ダボスで開催。日本ではダボス会議と呼ぶ。加盟する企業のトップ、政治家・学者・ジャーナリストなどの招待客3000人以上が参加する。(中略)日本からは経済同友会、日銀、NTT、日本経済新聞社、日産やトヨタなど34社の指導者が参加。
(中略)
会議の批判者たちによれば、
世界経済フォーラムは、ただのビジネスフォーラムで、世界最高レベルの金持ちな会社同士で容易に交渉でき、世界最強の政治家たちに容易にロビー活動を行うことが出来る場で、貧困問題のような社会問題の解決ではなく、むしろ金銭利益を作り出すことを目指している。また、エリート主義者たちのフォーラムで、民主政治を通さずに、秘密主義的な意思決定を行っていると批判されている。
--------引用以上--------
>経済同友会、日銀、NTT、日本経済新聞社、
>日産やトヨタなど34社の指導者が参加
ここは重要ですので、是非頭に置いて以下の部分をお読み下さい。
ダボス会議が主催する会合で、東アジア共同体を推進する発言があり、それには日本の主導的役割が必要だとされている・・・このことが持つ意味は何か。
簡単に言いましょう。世界経済のプレーヤー達は、日本の金や技術を中国の労働力と統合させ、最大限の利益を生み出そうと考えているということです。
しかし、どうもその重大性を理解できない方が多いようです。
中国に譲るな東アジア共同体
http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2005/11/post_a61e.html
こちらのブログに、以下のようなくだりがあります。
>これに対して我が国が構想する「東アジア共同体」は、
>あくまでも「地域における経済統合と主権尊重と友好協力を
>原則とした政治的・経済的域内協力(の枠組)である。
つまり、中国が提唱する「東アジア共同体」は危険だが、日本が提唱するそれは、「主権尊重と友好協力を原則とした」ものなので、心配はいらないというわけです。
しかし、これこそ誤解です。どんな形であれ、中国との間に経済ブロックは作ってはならないのです。
そもそも、経済ブロックが作られるメリットは、
●市場統合(域内の非関税化)
●資本移動の規制緩和
●労働力の移動自由化
●通貨統合
といった施策に基づく、他ブロックとの競争優位性の確保にあります。ヨーロッパ連合(EU)はそうやって作られました。
しかし、それを我が国と中国の間で実現したら何が起こるか、少し想像力を働かせてみればわかりそうなものです。
まず、「市場統合」すれば、中国製工業製品の価格優位性が高まるため、対中輸入はますます増えることになるでしょう。そうなれば、企業が利益を出すには中国に移転した方がいいという結論になります。「利益を出す」のが株式会社の使命である以上、これは避けられません。そうなると、産業の空洞化はますます進むことになります。
また、「資本移動の規制緩和」となれば、日本から金だけ送ればいいということになり、中国に生産・販売拠点を置く企業は益々増えます。そうしないと「利益を出す」ことができないからです。これによって失業者も増加し、購買力はますます低下します。これがデフレにつながるというのは、中学生でもわかる理屈です。
さらに、「労働力の自由化」が実現すれば、デフレ下で利益を出さなくてはいけない日本在住企業は、安価な中国人労働者を進んで雇おうとします。「利益を出す」のが株式会社の使命なので、これも避けられません。大量の移民が流入すれば、●フランスのような状態になることは間違いありません。
そして、「通貨統合」です。ここまで来た段階で、日本の経済力は著しく低下していることは間違いないので、アジア共同通貨を管理する中央銀行が東京に置かれることはまずありません。恐らくは「上海」、よくて「シンガポール」でしょう。
結末は、もう言うまでもありませんね。「日本という国の破滅」に他なりません。
上の記述で、私が何度となく「利益を出す」というフレーズを出したのは、企業というのがそういうものだからです。だから、東アジア共同体を推進するダボス会議にトヨタや日産のような輸出企業、経済同友会のような企業団体や、中国進出を煽りまくった張本人である日経新聞が参加しているのです。
このように、自国に与える影響を顧みることなく、海外に積極的に進出し、国家間の垣根を取り払おうとしている人々が「グローバリスト」なのです。戦前、「大アジア主義」を唱えて満州に進出し、「大東亜共栄圏」を創り上げようとした財閥や陸軍、革新官僚などもこの範疇に入るでしょう。
最悪なのは、安倍政権が自身をグローバリスト政権であることを公言していることです。このブログでも何度となく触れてきた「アジア・ゲートウェイ構想」がそれです。
既出ですが、重要なので再度紹介します。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
21世紀はアジアの時代である。通貨危機後のアセアン諸国の復興や、中国
の台頭は、アジアの成長力の高さを実証した。今や「世界の成長センター」
であるアジアは、東アジア共同体構築の名の下に、非常なスピードで変化を
続けている。
日本の経済社会は、このアジアの激変という現実から切り離して考えるこ
とはできない。少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本でも、社会の
開放のスピードを加速化し、近隣諸国との絆を強化することで、アジア諸国
と繁栄を共有することができる。
こうした背景から「アジア・ゲートウェイ構想」は、アジアなど海外の活
力を取り込むため、人・モノ・資金・文化・情報の流れにおいて日本がアジ
アと世界の架け橋となることを目指す戦略として、安倍政権の政策の柱の一
つに位置づけられている。
(中略)
まず、これまでの航空政策を大転換し、「航空自由化」を、スピード感を
持って推進することを打ち出した。これは、人・モノ・資金など全ての交流
のインフラとなる空のネットワークを戦略的に構築するため、消費者の利便
性の向上、地域経済の活性化といった広い意味での国益の観点からの判断で
ある。また、2010年に増大する羽田空港の国際線発着枠については、これま
での基準を見直して更なる国際化を推進することも求めている。
政府が重点的に取り組む教育改革についてもグローバル化という視点を欠
かすことができない。大学の国際化や留学生政策の再構築を提言した。
また、金融資本市場の強化については、「アジアの利用者にとって最も魅
力的な金融市場の構築」という切り口からインパクトのある政策を提示して
いる。
さらに、農業など国内需要対応を主としてきた産業の成長の可能性も示し
ている。農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革する
ために必要な、経営力の強化を重視している。異業種のノウハウを取り込ん
だ、農業の発展を実現するための政策を示した。
--------引用以上--------
いくつか注釈をしてみましょう。
>東アジア共同体構築の名の下に
すでに安倍政権の内部で「東アジア共同体」が既定路線になっているということです。
>少子高齢化の中で人口減少の局面を迎えた日本
少子化・高齢化というキーワードは、グローバリストが国民を脅迫するための文句だということです。
>「航空自由化」
●前回の記事で私が提唱したのと、正反対の方向性です。安倍内閣は、中国包囲網に参加するつもりはないのでしょう。
>大学の国際化や留学生政策の再構築
日本の大学をアジア人(中国人)のための教育機関にするということです。
>アジアの利用者にとって最も魅力的な金融市場の構築
日本人はどうでもいいようです。間違いなく、「資本移転の規制緩和」は行うつもりですね。
>農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革
輸出して自給率をさらに低下させ、中国産の食料品への依存を強化するということです。
このような政策を打ち出しているのが安倍内閣です。8月の参議院選挙で自民党と公明党が大勝すれば、「東アジア共同体」に向けてゴーサインが出ることになるでしょう。
かといって、民主党も「沖縄ビジョン」や「憲法中間提言」に見られるように、完全にグローバリストの作った路線に乗っかっている政党です。唯一救いなのは、小泉政権を引き継いだ安倍政権よりも、準備期間がより多く必要だという点や、ブロガーに目の敵にされているので、政権についても監視の目が働きやすいという点でしょうか。
社民党は、基本的に自民と民主をまともな政党に見せるためのピエロ役なので、何も期待できません。
そうだとすれば、グローバリストの息のかかっていない野党を勝たせて、現在の与党や民主党に対する批判勢力にするしかありません。あくまで私の考えですが、「国民新党」や「共産党」、さらには「維新政党新風」の方が、はるかにましでしょう。
このような小政党が政権運営などできるわけがないとお思いの方は、国会の仕組みをよく知らないのかも知れません。国会で10議席得られれば、「参議院での代表質問権」「党首討論権」「議院運営委員会での理事参加権」など、多くの権利が手に入ります。さらには、20議席で「議案提出権」も得られます。
当面はこれらの権利でもってグローバリストの息のかかった政党を牽制し、東アジア共同体の実現を可能な限り引き延ばしいくしかない、というのが、今のところの私の考えです。
管理人が無精なので、タイムラグがあるのをご容赦いただきたいところですが、重要なニュースが入ってきています。
豪首相がダライ・ラマと会見、中国は豪中関係の悪化を警告
http://www.afpbb.com/article/politics/2240191/1694985
――――――――――以下引用――――――――――
オーストラリアのジョン・ハワード(John Howard)首相は15日、10日間の予定で訪豪中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世と会談した。この会談に対し中国政府は不快感をあらわにした。
ハワード首相は当初、ダライ・ラマと会見する予定はなかったが、この中国政府への配慮が逆に批判され予定を変更。日程を調整し、15日午後にシドニー(Sydney)の首相官邸で約20分間会談することとなった。
ハワード首相は会談前、宗教に限らず何でも議論すると語っていたが、会見後はその内容を明らかにはしなかった。
両者の会談による豪中関係の悪化を警告していた中国政府は、ただちにこの会談を非難。
中国外務省の秦剛(Qin Gang)報道官は国営新華社(Xinhua)通信に対し、「ダライ・ラマは単なる宗教的指導者ではなく、分離独立運動に長年関与してきた政治亡命者であり、中国の国家としての一体性を破壊しようとしている」と批判し、「良き豪中関係維持のため、豪政府にダライ・ラマとの距離を改めるよう希望する」と述べた。
――――――――――引用以上――――――――――
このニュースは、地政学的に大きな意味を持っています。
ダライ・ラマ氏について、ごく簡単に紹介しておきます。ダライ・ラマ氏は、記事にもあるようにチベット仏教界の最高指導者です。しかし、同地は中華人民共和国によって征服されてしまっているため、ダライ・ラマご自身はインドに亡命中です。
中国は1950年のチベット侵攻やそれに続く併合を「内政問題」としています。そして、55年にも渡る「侵略」の過程で、相当数のチベット国民が虐殺されています(詳しくは●ダライ・ラマ法王日本代表部にて)。これに対してはかなりの国際的非難が起こっていますが、中国政府は全く耳を貸そうとしません。
しかし、厚顔無恥を絵に描いたような中国も、この点にはやましさを感じているようで、ダライ・ラマ法王が世界の要人と会見すると、即座に非難声明を発表します。
今回、注目に値するのは、オーストラリアの、しかも首相がダライ・ラマ法王と面会したということです。
もちろん、チベットにおける虐殺その他、中国を直接的に非難するよう共同声明を発表したわけではありません。しかし、その重要性は計り知れないものがあります。
まず、オーストラリアは「資源輸出国」であり、中国もその顧客であるという点です。●こちらのPDFをご覧いただくとわかるように、オーストラリアは中国に対して「鉄鉱石」「石炭」「銅鉱石」といった重要な物資を輸出しています。これは、中国が資源を依存しているというだけでなく、オーストラリアも中国がいいお客さんだということでもあります。
しかし、それにも関わらず、オーストラリアがなぜ中国政府を挑発するようなダライ・ラマ法王との会見に踏み切ったのかということです。もちろん、人権問題を憂慮しているから、などという皮相な理由ではありません。
以下で紹介する二つの出来事をご覧になってください。このブログをお読みの方なら、それでもう「解答」が出てくるかもしれません。
日豪、北朝鮮問題で連携・初の2プラス2開催
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070607AT3S0601H06062007.html
――――――――――以下引用――――――――――
日本とオーストラリアの両政府は6日夜、飯倉公館で初の外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開いた。国連平和維持活動(PKO)を想定した自衛隊と豪軍の共同訓練といった安全保障協力に関する行動計画の策定の加速を決定。8月の日米豪戦略対話開催へ調整を進める方針などを盛り込んだ共同発表文を公表した。
日豪2プラス2は、3月に安倍晋三首相とハワード豪首相が署名した安全保障協力に関する共同宣言に基づいて開いた。次回は来年に豪州が主催する。今後、日米豪3カ国での協力を深める方向性を確認した。
北朝鮮の弾道ミサイルや核開発問題を巡っては「北東アジア情勢を不安定化する行為だ」と深い懸念を表明。北朝鮮の核放棄をうたった6カ国協議の共同声明などの完全履行へ協力を強化する方針を再確認した。拉致問題の迅速な解決の重要性でも一致した。
――――――――――引用以上――――――――――
この会議の表向きの目的、すなわち北「朝鮮問題への対処」自体はあまり重要ではありません。重要なのはここです。
>国連平和維持活動(PKO)を想定した自衛隊と豪軍の共同訓練
つまり、日本とオーストラリアが、アメリカを飛ばして一体化を図るということです。●以前の記事でも取り上げましたが、アメリカはリムランド(ランドパワーとシーパワーの接点である沿岸地域)の国と個別に安保条約を結んで分割統治するという原則を捨て、リムランド同士の同盟を認めざるを得なくなっているのです。
そうなると、日本とオーストラリアには「仮想敵国」がいるはずですが、果たしてそれは北朝鮮なのでしょうか?
さらに、このニュースです。
ダルフール虐殺黙認 「中国に抗議」米下院決議
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070607/usa070607001.htm
――――――――――以下引用―――――――
米国議会下院は5日、本会議で、中国政府がスーダン政府の支援を受けた民兵組織によるダルフールでの大量虐殺を黙認していることは、北京オリンピックの精神に反するとして、抗議する決議案を全会一致で可決した。同下院本会議が賛成410票、反対ゼロ票で可決した同決議案は、「ダルフールでの大量虐殺をやめさせるように影響力を行使することを中国政府に求める」としている。
超党派61議員により、5月21日に共同提案された同決議案は、拘束力こそないが、最終的に共同提案者は130人に上り、5日に採決された。
同決議はダルフールでスーダン政府に支援された勢力が2003年以来、競合部族の大量虐殺を続け、その犠牲者はすでに数十万に達したとして、中国が(1)スーダン産石油の70%を購入する(2)スーダンとの軍事協力を強め、2005年には兵器類約7000万ドル以上を売った(3)スーダンに総額100億ドルを投資した-ことなどから、スーダン政府に対し独特の強いきずなを保つ立場であるのに、大量虐殺をやめさせようとしなかった、と抗議している。
同決議はそのうえで中国政府に対し(1)ダルフール大量虐殺を認識したうえで公式に非難する(2)スーダン政府への兵器の販売を全面停止する(3)スーダンとの経済協力や投資を停止する-ことなどを求める一方、とくに中国政府がこの種の大量虐殺を認め、支援することはオリンピックの精神にはそぐわない、として、中国がダルフールでの大量虐殺を阻止するための行動をとらない場合は北京五輪のボイコットも辞さないという姿勢を明らかにした。
――――――――――引用以上――――――――――
スーダンでの大量虐殺を助長しているのは中国政府であり、状況が改善しないようなら、北京オリンピックへの参加を見合わせる可能性もある、ということです。この話題は先のハイリゲンダム・サミットでも取り上げられています。
実際問題として、アメリカが五輪を完全にボイコットするということは考えにくいのですが、それでもなおこのようなメッセージを発することには意味があります。というより、オリンピックというのは名目で、本当の目的は別にあるのです。なにしろ、アメリカが「人権」などという題目を唱えたときは、100%政治的な裏があるのは今までの歴史から自明です。
これでもう、オーストラリアの首相とダライ・ラマ法王が会見した意味がおわかりでしょう。上記三つの出来事を総合すれば、答えは一つしか出てこないのです。それは、
「世界的な対中国包囲網が形成されつつある」
ということです。
中国は明らかに危険な国家です。経済「発展」しているとはいうものの、国内での貧富の格差はもう是正が不可能なほど拡大しており、メディアが発達したために国民がその状況を客観的に認識して不満を持つようになってしまっています。その上、野放図な開発が、地球規模での環境破壊にまで発展しています。
しかも、この国は貿易で上げた利益を、軍拡に注ぎ込んでいます。世界最大の兵力を誇る陸軍のみならず、近頃はロシア製の艦船を導入したり、自前の潜水艦を開発したりと、海軍の増強まで始める始末です。
国内問題でにっちもさっちも行かなくなった中国が、北京オリンピックを境に暴発する・・・これが世界中の国が恐れている事態です。マスメディアが「記者交換協定」を通じて中国に支配されている日本の国民は、残念ながらこの事態に対して警戒レベルが著しく低いというのが現状です。
その緩んだ現状を反映したのか、それとも個人的に資質が欠如しているのか、我が国の自称「戦う政治家」(笑)である現在の首相は、●中国様の逆鱗に触れないように早速予防線を張っています。政治家として上のステージに到達して、変節する政治家は結構いると思うのですが、この人は落差がひどすぎです。入閣する前は理想論片手に喧嘩腰、入閣したら自分の意見を言わずにダンマリ、首相になったら長期政権めざして現実路線「だけ」・・・いまだに「首相の全てを否定するつもりはない」などとおっしゃる方もいますが、ここまでキッパリスッキリ裏切られて、まだよく弁護する気になるもんだと、感心してしまいます。
そのようなリーダーには即刻退陣していただくとして、日本として取りうる選択はどのようなものがあるでしょうか。
簡単です。中国国内にある「権益」を段階的に手放すということです。
対外的にシーパワー(海洋国家)である日本は、大陸内部に権益を自力で保持することは事実上不可能です。現在中国に現存する日本企業の設備投資は、全て中国側の「厚意」によって利用できているに過ぎません。中国国内で急速に治安や政治状況の悪化があったとしても、日本は自力で権益への攻撃(たとえば●日貨排斥運動のような動き)を排除することは不可能です。そして、日中戦争は日本が権益に固執したことから生まれたことを忘れてはいけません。
そうだとすれば、導かれる解答はひとつしかありません。日本は大陸に権益を持ってはならないということです。それが、あの「十五年戦争」が我々に教えることです。日中友好など、真に受けては絶対にいけません。
そうは言っても、急速にことを進めると国内企業からの反発も大きいでしょうし、なにより有力な資金や技術の提供元である日本を、中国側が手放すわけがありません。だからこそ、たかだか神社に誰が参拝するかという程度のことを大げさな政治問題にしてまで、我々に粘着しようとするのです。
そこで、手始めに、「国際電話回線の縮小」を試みるというのはどうでしょうか。
まず、●以下のリンクにもあるように中国と日本の間にはいくつかのルートで海底ケーブルが存在しています。このうちのいくつかが何らかの「事故」によって切断してしまったら、大騒ぎになるでしょう。ビジネスにもかなりの影響が出るはずです。現に、台湾地震があったとき、海底ケーブルの破損でかなりの影響がでています(詳しくは●こちらのリンクを参照)。
我が国と中国の間のビジネスが盛んだからこそこういった通信ネットワークが整備されているとも言えますが、逆もまた真なり、通信環境が良好だからこそ中国との間でビジネスが盛んになっているとも言えます。
馬鹿を言うな、そんなのNTTみたいな業者がすぐに修復するじゃないか、とお考えの方もいるでしょうね。しかし、ケーブルの破損個所付近で「正体不明の不審船が沈没」したり、「海底火山の隆起があって危険」だったらどうでしょうか?海上保安庁が原因究明を名目に現場付近を封鎖し、ケーブル業者が近づけなくなってしまうはずです。
あるいは、陸揚げ局でテロとおぼしき爆発事故があったらどうでしょう?特に、宮崎で陸揚げされている中国専用のケーブルであるC-J FOSC(China-Japan Fiber Optical System Cable)が狙い目です。まずここを適当な名目をつけて断線させ、中国側の反応を見るべきです。
いざとなれば、沖縄で陸揚げされているアジア向けの最大の回線(40Gbps)も断線させればいいのです。もちろん、同盟国であるオーストラリアとは、グアム経由できっちり通信ラインを確保しておくことを忘れてはいけません。
そうしておいて、次に「中国直通の国際線の便数を減らす」のです。
名目は・・・そうですね。中国向けの直通便をターゲットにした爆破予告が相次ぐとか、不審な機体の故障が続出というのはどうでしょうか?あるいは、中国本土で発生した疫病を予防するために、出入国時のウイルス検査などを厳密化するという手もあります。もちろん、中国からの観光ビザも強化する方向で動くべきです。
こうすると、実に笑える現象が起こるでしょう。それは、あの中国が、日本に対して「安全対策をしっかりやって飛行機を飛ばしてくれ」と懇願してくるというものです。向こうには、日本が落とす金、日本が提供する技術がなくなれば死活問題なのです。
そうなると、こういった政策を司っている「国土交通省」が、中国べったりの公明党の大臣によって牛耳られていることの意味が見えてくるというものです。北側前大臣や冬柴大臣は、中国が合法的に工作員を送り込むための窓口なのです。逆に言えば、ここに対中強硬派、たとえば、●こういう政治家が就任したら、上に上げたような政策を採る可能性がでてきます。
もちろん、経団連あたりからものすごい突き上げがあると思いますが、「反対するようなら、企業防衛のためのポイズンピルを違法にするぞ」と脅せばいいのです。それでも反対する売国企業は、身ぐるみを剥いだ上で、北京や上海に叩き出してやればいいのです。●この会社なんて危ないかも知れませんね(笑)。
麻生外務大臣が首相になったら、こういう政策を期待したいところですが、この人も著作を見るとアジアアジアと連呼しているので、正直あまり期待できません。今の日本に必要なのは、大陸と手を切る勇気を持っている政治家なのですが・・・。
とにかく、中国の暴走を予期して、オーストラリアさえ中国を挑発する策を打っています。我が国も、だんだんと中国と手を切る方向に向かわなければなりません。そうでなければ、中国権益を守るために多大な犠牲を払わされることになります。昔はそれが日本の若者の血だったのですが、今回は何になるのか・・・「尖閣諸島は中国固有の領土」と認めさせられることかも、中国との沖縄共同統治かもしれません。
日本にとって、今後中国と関わることによるマイナスはどんどん増えてくるはずです。この流れを読まずして、我が国の未来を語る意味はありません。
豪首相がダライ・ラマと会見、中国は豪中関係の悪化を警告
http://www.afpbb.com/article/politics/2240191/1694985
――――――――――以下引用――――――――――
オーストラリアのジョン・ハワード(John Howard)首相は15日、10日間の予定で訪豪中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世と会談した。この会談に対し中国政府は不快感をあらわにした。
ハワード首相は当初、ダライ・ラマと会見する予定はなかったが、この中国政府への配慮が逆に批判され予定を変更。日程を調整し、15日午後にシドニー(Sydney)の首相官邸で約20分間会談することとなった。
ハワード首相は会談前、宗教に限らず何でも議論すると語っていたが、会見後はその内容を明らかにはしなかった。
両者の会談による豪中関係の悪化を警告していた中国政府は、ただちにこの会談を非難。
中国外務省の秦剛(Qin Gang)報道官は国営新華社(Xinhua)通信に対し、「ダライ・ラマは単なる宗教的指導者ではなく、分離独立運動に長年関与してきた政治亡命者であり、中国の国家としての一体性を破壊しようとしている」と批判し、「良き豪中関係維持のため、豪政府にダライ・ラマとの距離を改めるよう希望する」と述べた。
――――――――――引用以上――――――――――
このニュースは、地政学的に大きな意味を持っています。
ダライ・ラマ氏について、ごく簡単に紹介しておきます。ダライ・ラマ氏は、記事にもあるようにチベット仏教界の最高指導者です。しかし、同地は中華人民共和国によって征服されてしまっているため、ダライ・ラマご自身はインドに亡命中です。
中国は1950年のチベット侵攻やそれに続く併合を「内政問題」としています。そして、55年にも渡る「侵略」の過程で、相当数のチベット国民が虐殺されています(詳しくは●ダライ・ラマ法王日本代表部にて)。これに対してはかなりの国際的非難が起こっていますが、中国政府は全く耳を貸そうとしません。
しかし、厚顔無恥を絵に描いたような中国も、この点にはやましさを感じているようで、ダライ・ラマ法王が世界の要人と会見すると、即座に非難声明を発表します。
今回、注目に値するのは、オーストラリアの、しかも首相がダライ・ラマ法王と面会したということです。
もちろん、チベットにおける虐殺その他、中国を直接的に非難するよう共同声明を発表したわけではありません。しかし、その重要性は計り知れないものがあります。
まず、オーストラリアは「資源輸出国」であり、中国もその顧客であるという点です。●こちらのPDFをご覧いただくとわかるように、オーストラリアは中国に対して「鉄鉱石」「石炭」「銅鉱石」といった重要な物資を輸出しています。これは、中国が資源を依存しているというだけでなく、オーストラリアも中国がいいお客さんだということでもあります。
しかし、それにも関わらず、オーストラリアがなぜ中国政府を挑発するようなダライ・ラマ法王との会見に踏み切ったのかということです。もちろん、人権問題を憂慮しているから、などという皮相な理由ではありません。
以下で紹介する二つの出来事をご覧になってください。このブログをお読みの方なら、それでもう「解答」が出てくるかもしれません。
日豪、北朝鮮問題で連携・初の2プラス2開催
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070607AT3S0601H06062007.html
――――――――――以下引用――――――――――
日本とオーストラリアの両政府は6日夜、飯倉公館で初の外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開いた。国連平和維持活動(PKO)を想定した自衛隊と豪軍の共同訓練といった安全保障協力に関する行動計画の策定の加速を決定。8月の日米豪戦略対話開催へ調整を進める方針などを盛り込んだ共同発表文を公表した。
日豪2プラス2は、3月に安倍晋三首相とハワード豪首相が署名した安全保障協力に関する共同宣言に基づいて開いた。次回は来年に豪州が主催する。今後、日米豪3カ国での協力を深める方向性を確認した。
北朝鮮の弾道ミサイルや核開発問題を巡っては「北東アジア情勢を不安定化する行為だ」と深い懸念を表明。北朝鮮の核放棄をうたった6カ国協議の共同声明などの完全履行へ協力を強化する方針を再確認した。拉致問題の迅速な解決の重要性でも一致した。
――――――――――引用以上――――――――――
この会議の表向きの目的、すなわち北「朝鮮問題への対処」自体はあまり重要ではありません。重要なのはここです。
>国連平和維持活動(PKO)を想定した自衛隊と豪軍の共同訓練
つまり、日本とオーストラリアが、アメリカを飛ばして一体化を図るということです。●以前の記事でも取り上げましたが、アメリカはリムランド(ランドパワーとシーパワーの接点である沿岸地域)の国と個別に安保条約を結んで分割統治するという原則を捨て、リムランド同士の同盟を認めざるを得なくなっているのです。
そうなると、日本とオーストラリアには「仮想敵国」がいるはずですが、果たしてそれは北朝鮮なのでしょうか?
さらに、このニュースです。
ダルフール虐殺黙認 「中国に抗議」米下院決議
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070607/usa070607001.htm
――――――――――以下引用―――――――
米国議会下院は5日、本会議で、中国政府がスーダン政府の支援を受けた民兵組織によるダルフールでの大量虐殺を黙認していることは、北京オリンピックの精神に反するとして、抗議する決議案を全会一致で可決した。同下院本会議が賛成410票、反対ゼロ票で可決した同決議案は、「ダルフールでの大量虐殺をやめさせるように影響力を行使することを中国政府に求める」としている。
超党派61議員により、5月21日に共同提案された同決議案は、拘束力こそないが、最終的に共同提案者は130人に上り、5日に採決された。
同決議はダルフールでスーダン政府に支援された勢力が2003年以来、競合部族の大量虐殺を続け、その犠牲者はすでに数十万に達したとして、中国が(1)スーダン産石油の70%を購入する(2)スーダンとの軍事協力を強め、2005年には兵器類約7000万ドル以上を売った(3)スーダンに総額100億ドルを投資した-ことなどから、スーダン政府に対し独特の強いきずなを保つ立場であるのに、大量虐殺をやめさせようとしなかった、と抗議している。
同決議はそのうえで中国政府に対し(1)ダルフール大量虐殺を認識したうえで公式に非難する(2)スーダン政府への兵器の販売を全面停止する(3)スーダンとの経済協力や投資を停止する-ことなどを求める一方、とくに中国政府がこの種の大量虐殺を認め、支援することはオリンピックの精神にはそぐわない、として、中国がダルフールでの大量虐殺を阻止するための行動をとらない場合は北京五輪のボイコットも辞さないという姿勢を明らかにした。
――――――――――引用以上――――――――――
スーダンでの大量虐殺を助長しているのは中国政府であり、状況が改善しないようなら、北京オリンピックへの参加を見合わせる可能性もある、ということです。この話題は先のハイリゲンダム・サミットでも取り上げられています。
実際問題として、アメリカが五輪を完全にボイコットするということは考えにくいのですが、それでもなおこのようなメッセージを発することには意味があります。というより、オリンピックというのは名目で、本当の目的は別にあるのです。なにしろ、アメリカが「人権」などという題目を唱えたときは、100%政治的な裏があるのは今までの歴史から自明です。
これでもう、オーストラリアの首相とダライ・ラマ法王が会見した意味がおわかりでしょう。上記三つの出来事を総合すれば、答えは一つしか出てこないのです。それは、
「世界的な対中国包囲網が形成されつつある」
ということです。
中国は明らかに危険な国家です。経済「発展」しているとはいうものの、国内での貧富の格差はもう是正が不可能なほど拡大しており、メディアが発達したために国民がその状況を客観的に認識して不満を持つようになってしまっています。その上、野放図な開発が、地球規模での環境破壊にまで発展しています。
しかも、この国は貿易で上げた利益を、軍拡に注ぎ込んでいます。世界最大の兵力を誇る陸軍のみならず、近頃はロシア製の艦船を導入したり、自前の潜水艦を開発したりと、海軍の増強まで始める始末です。
国内問題でにっちもさっちも行かなくなった中国が、北京オリンピックを境に暴発する・・・これが世界中の国が恐れている事態です。マスメディアが「記者交換協定」を通じて中国に支配されている日本の国民は、残念ながらこの事態に対して警戒レベルが著しく低いというのが現状です。
その緩んだ現状を反映したのか、それとも個人的に資質が欠如しているのか、我が国の自称「戦う政治家」(笑)である現在の首相は、●中国様の逆鱗に触れないように早速予防線を張っています。政治家として上のステージに到達して、変節する政治家は結構いると思うのですが、この人は落差がひどすぎです。入閣する前は理想論片手に喧嘩腰、入閣したら自分の意見を言わずにダンマリ、首相になったら長期政権めざして現実路線「だけ」・・・いまだに「首相の全てを否定するつもりはない」などとおっしゃる方もいますが、ここまでキッパリスッキリ裏切られて、まだよく弁護する気になるもんだと、感心してしまいます。
そのようなリーダーには即刻退陣していただくとして、日本として取りうる選択はどのようなものがあるでしょうか。
簡単です。中国国内にある「権益」を段階的に手放すということです。
対外的にシーパワー(海洋国家)である日本は、大陸内部に権益を自力で保持することは事実上不可能です。現在中国に現存する日本企業の設備投資は、全て中国側の「厚意」によって利用できているに過ぎません。中国国内で急速に治安や政治状況の悪化があったとしても、日本は自力で権益への攻撃(たとえば●日貨排斥運動のような動き)を排除することは不可能です。そして、日中戦争は日本が権益に固執したことから生まれたことを忘れてはいけません。
そうだとすれば、導かれる解答はひとつしかありません。日本は大陸に権益を持ってはならないということです。それが、あの「十五年戦争」が我々に教えることです。日中友好など、真に受けては絶対にいけません。
そうは言っても、急速にことを進めると国内企業からの反発も大きいでしょうし、なにより有力な資金や技術の提供元である日本を、中国側が手放すわけがありません。だからこそ、たかだか神社に誰が参拝するかという程度のことを大げさな政治問題にしてまで、我々に粘着しようとするのです。
そこで、手始めに、「国際電話回線の縮小」を試みるというのはどうでしょうか。
まず、●以下のリンクにもあるように中国と日本の間にはいくつかのルートで海底ケーブルが存在しています。このうちのいくつかが何らかの「事故」によって切断してしまったら、大騒ぎになるでしょう。ビジネスにもかなりの影響が出るはずです。現に、台湾地震があったとき、海底ケーブルの破損でかなりの影響がでています(詳しくは●こちらのリンクを参照)。
我が国と中国の間のビジネスが盛んだからこそこういった通信ネットワークが整備されているとも言えますが、逆もまた真なり、通信環境が良好だからこそ中国との間でビジネスが盛んになっているとも言えます。
馬鹿を言うな、そんなのNTTみたいな業者がすぐに修復するじゃないか、とお考えの方もいるでしょうね。しかし、ケーブルの破損個所付近で「正体不明の不審船が沈没」したり、「海底火山の隆起があって危険」だったらどうでしょうか?海上保安庁が原因究明を名目に現場付近を封鎖し、ケーブル業者が近づけなくなってしまうはずです。
あるいは、陸揚げ局でテロとおぼしき爆発事故があったらどうでしょう?特に、宮崎で陸揚げされている中国専用のケーブルであるC-J FOSC(China-Japan Fiber Optical System Cable)が狙い目です。まずここを適当な名目をつけて断線させ、中国側の反応を見るべきです。
いざとなれば、沖縄で陸揚げされているアジア向けの最大の回線(40Gbps)も断線させればいいのです。もちろん、同盟国であるオーストラリアとは、グアム経由できっちり通信ラインを確保しておくことを忘れてはいけません。
そうしておいて、次に「中国直通の国際線の便数を減らす」のです。
名目は・・・そうですね。中国向けの直通便をターゲットにした爆破予告が相次ぐとか、不審な機体の故障が続出というのはどうでしょうか?あるいは、中国本土で発生した疫病を予防するために、出入国時のウイルス検査などを厳密化するという手もあります。もちろん、中国からの観光ビザも強化する方向で動くべきです。
こうすると、実に笑える現象が起こるでしょう。それは、あの中国が、日本に対して「安全対策をしっかりやって飛行機を飛ばしてくれ」と懇願してくるというものです。向こうには、日本が落とす金、日本が提供する技術がなくなれば死活問題なのです。
そうなると、こういった政策を司っている「国土交通省」が、中国べったりの公明党の大臣によって牛耳られていることの意味が見えてくるというものです。北側前大臣や冬柴大臣は、中国が合法的に工作員を送り込むための窓口なのです。逆に言えば、ここに対中強硬派、たとえば、●こういう政治家が就任したら、上に上げたような政策を採る可能性がでてきます。
もちろん、経団連あたりからものすごい突き上げがあると思いますが、「反対するようなら、企業防衛のためのポイズンピルを違法にするぞ」と脅せばいいのです。それでも反対する売国企業は、身ぐるみを剥いだ上で、北京や上海に叩き出してやればいいのです。●この会社なんて危ないかも知れませんね(笑)。
麻生外務大臣が首相になったら、こういう政策を期待したいところですが、この人も著作を見るとアジアアジアと連呼しているので、正直あまり期待できません。今の日本に必要なのは、大陸と手を切る勇気を持っている政治家なのですが・・・。
とにかく、中国の暴走を予期して、オーストラリアさえ中国を挑発する策を打っています。我が国も、だんだんと中国と手を切る方向に向かわなければなりません。そうでなければ、中国権益を守るために多大な犠牲を払わされることになります。昔はそれが日本の若者の血だったのですが、今回は何になるのか・・・「尖閣諸島は中国固有の領土」と認めさせられることかも、中国との沖縄共同統治かもしれません。
日本にとって、今後中国と関わることによるマイナスはどんどん増えてくるはずです。この流れを読まずして、我が国の未来を語る意味はありません。
私のものの考え方がよくわかると思いますので、普段私がよく覗かせてもらっており、コメントを寄せているブログを紹介しておきます。
このブログも、当初の「教育に役立つ情報提供」や、その後の「日教組叩き」から、かなり変容を遂げております。今後も変容しうるかもしれませんが、その辺はご容赦下さい。
もっとも、根本にある「何か」はいささか変わるところがないことは、ご愛読頂けている方には分かっていただけると思いますが・・・。
さて、早速始めましょう。まず、ダントツで私のコメントが多い(ありがたくない?)のはこちらです。
復活!三輪のレッドアラート
http://klingon.blog87.fc2.com/
なにしろ、管理人の三輪耀山(みわ・ようぜん)氏の骨太さに感嘆いたします。ここまで信念を持ち、なおかつ端的に表現なさっているブロガーを、私は存じ上げません。
スタンスは、まあ覗いていただければすぐにわかります。記事やコメントへのお返事を見るとわかりますが、遊び心もある方です。
なお、得意技はベアハッグらしいです(笑)。
●世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略の投稿者、江田島孔明氏の最新投稿もこちらのブログで読めます。
或る浪人の手記
http://restororation.blog37.fc2.com/
こちらの管理人さんは、中国・朝鮮関係の記事もよく取り上げられますが、いわゆるネット右翼とは全く趣が異なります。
なにしろ、文章表現が巧みなので、長文であっても楽しく読むことができます。特に、人物をこき下ろす表現が最高に愉快です(笑)。
もちろん、主張は筋が通っています。私がだいぶ遅れて気づいた安倍首相の正体も、最初から懐疑的だったという点からも眼力が確かだということがわかるでしょう。
コメントへのお返事も非常に丁寧で、人柄が窺えますね。
Dogma and prejudice
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss
「構造改革って、何かおかしいんじゃないか?」と思ったら、こちらをご覧になるとよいでしょう。問題点を明快に論じているので、大変参考になります。
同じ系統のブログとしては、最近更新なさっていないようですが、
右余極説
http://drmccoy.blog39.fc2.com/
も、大変参考になる記事を書いていらっしゃいます。
晴耕雨読
http://sun.ap.teacup.com/souun/
こちらは、超お勧めのブログです。
経済問題を主に扱っているブログです。どうしてこんなにすごい頭脳の持ち主がいるんだ、と驚嘆すること間違いありません。世界中で起こっている問題の「そもそもの出発点」が、鮮やかに説明されています。
Speak Easy 社会
http://blog.livedoor.jp/manasan1/
当ブログでリンクさせて頂いている●真名の日本巡礼の管理人、真名さんの社会批評ブログです。最近あまり更新がありませんが、皇室典範改正について、粘り強くアピールされていた姿勢が非常に印象的でした。
特に、●こちらのブログの「経済批判」のコーナーを読むと、物事が違った角度で見えてくること請け合いです。
なお、ご本人はあまり視力がよくないのが悩みのようです(笑)。
「減価する通貨」が導く近代超克への道
http://blog.goo.ne.jp/banabuna
こちらのブログにもたびたびコメントを寄せていただいている「花ブナ(banabuna)」さんのブログです。
最近、「自然主義経済」という画期的理論を扱うサイトにリニューアルしました(正確には「着工中」)。私がコメントをつけている記事(●こちらや●こちら)だけでも見ていただければ、現在私たちが組み込まれている「近代経済システム」の問題点が何かお分かりになるかもしれません。
これからの期待の新人(笑)として、私が一押しするブログです。私にこんな評価をされて僭越かも知れませんが、ご容赦下さい。
他にもいろいろな方のブログにお邪魔しているのですが、特にこちらをご覧の方に知っていただきたい場所に限定して紹介させていただきました。
もしみなさんのお勧めするブログがございましたら、是非コメント欄で教えていただければと思います。
注:ただし、このブログの管理人「ろろ」と紛争に発展しかねないブログはお断りします(笑)
このブログも、当初の「教育に役立つ情報提供」や、その後の「日教組叩き」から、かなり変容を遂げております。今後も変容しうるかもしれませんが、その辺はご容赦下さい。
もっとも、根本にある「何か」はいささか変わるところがないことは、ご愛読頂けている方には分かっていただけると思いますが・・・。
さて、早速始めましょう。まず、ダントツで私のコメントが多い(ありがたくない?)のはこちらです。
復活!三輪のレッドアラート
http://klingon.blog87.fc2.com/
なにしろ、管理人の三輪耀山(みわ・ようぜん)氏の骨太さに感嘆いたします。ここまで信念を持ち、なおかつ端的に表現なさっているブロガーを、私は存じ上げません。
スタンスは、まあ覗いていただければすぐにわかります。記事やコメントへのお返事を見るとわかりますが、遊び心もある方です。
なお、得意技はベアハッグらしいです(笑)。
●世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略の投稿者、江田島孔明氏の最新投稿もこちらのブログで読めます。
或る浪人の手記
http://restororation.blog37.fc2.com/
こちらの管理人さんは、中国・朝鮮関係の記事もよく取り上げられますが、いわゆるネット右翼とは全く趣が異なります。
なにしろ、文章表現が巧みなので、長文であっても楽しく読むことができます。特に、人物をこき下ろす表現が最高に愉快です(笑)。
もちろん、主張は筋が通っています。私がだいぶ遅れて気づいた安倍首相の正体も、最初から懐疑的だったという点からも眼力が確かだということがわかるでしょう。
コメントへのお返事も非常に丁寧で、人柄が窺えますね。
Dogma and prejudice
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss
「構造改革って、何かおかしいんじゃないか?」と思ったら、こちらをご覧になるとよいでしょう。問題点を明快に論じているので、大変参考になります。
同じ系統のブログとしては、最近更新なさっていないようですが、
右余極説
http://drmccoy.blog39.fc2.com/
も、大変参考になる記事を書いていらっしゃいます。
晴耕雨読
http://sun.ap.teacup.com/souun/
こちらは、超お勧めのブログです。
経済問題を主に扱っているブログです。どうしてこんなにすごい頭脳の持ち主がいるんだ、と驚嘆すること間違いありません。世界中で起こっている問題の「そもそもの出発点」が、鮮やかに説明されています。
Speak Easy 社会
http://blog.livedoor.jp/manasan1/
当ブログでリンクさせて頂いている●真名の日本巡礼の管理人、真名さんの社会批評ブログです。最近あまり更新がありませんが、皇室典範改正について、粘り強くアピールされていた姿勢が非常に印象的でした。
特に、●こちらのブログの「経済批判」のコーナーを読むと、物事が違った角度で見えてくること請け合いです。
なお、ご本人はあまり視力がよくないのが悩みのようです(笑)。
「減価する通貨」が導く近代超克への道
http://blog.goo.ne.jp/banabuna
こちらのブログにもたびたびコメントを寄せていただいている「花ブナ(banabuna)」さんのブログです。
最近、「自然主義経済」という画期的理論を扱うサイトにリニューアルしました(正確には「着工中」)。私がコメントをつけている記事(●こちらや●こちら)だけでも見ていただければ、現在私たちが組み込まれている「近代経済システム」の問題点が何かお分かりになるかもしれません。
これからの期待の新人(笑)として、私が一押しするブログです。私にこんな評価をされて僭越かも知れませんが、ご容赦下さい。
他にもいろいろな方のブログにお邪魔しているのですが、特にこちらをご覧の方に知っていただきたい場所に限定して紹介させていただきました。
もしみなさんのお勧めするブログがございましたら、是非コメント欄で教えていただければと思います。
注:ただし、このブログの管理人「ろろ」と紛争に発展しかねないブログはお断りします(笑)
一応教育だの勉強だの謳っているブログなので、こういうニュースも扱ってみます。
親の理不尽な要求、抗議に学校苦慮…読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070618ur01.htm
--------以下引用--------
子供の通う学校に理不尽な要求や抗議を行う親に、全国の公立小中学校や教育委員会が苦慮している実態が、読売新聞の調査で明らかになった。
(中略)
調査対象は、全国の道府県庁所在地と政令市、東京23区の計73市区の教育委員会。公立小中学校における親のクレームについて尋ねたところ、67教委から回答があり、40教委が身勝手な要求や問題行動に「苦慮している」と回答した。
具体例の中では、「自宅で掃除をさせていないから、学校でもさせないでほしい」「(子供同士で小さなトラブルになった)相手の子を転校させるか、登校させないようにしてほしい」など、我が子かわいさから理不尽な要求に至るケースが目立った。
また、勉強の進み具合が遅れている中学生に小学生の問題を解かせたところ、「子供が精神的に傷ついた」と抗議したり、子供が起こした自転車事故なのに、「学校の指導が悪い」と主張したりする例もあった。
親が学校現場を飛び越して、教育委員会や文部科学省に、メールや電話で苦情を持ち込むことも多く、ある教委では、抗議の電話が6時間に及んだという。暴力団とのつながりをほのめかし、圧力をかけようとするケースもあった。
親からの継続的なクレームに対応するため、教師が部活動の指導やテストの採点作業の時間を奪われたり、精神的なストレスを抱えたりすることも多く、「教育活動に支障を来している」との声が出ている。
今回の調査に対し、「事例を公表することで当事者が再びクレームをつけてくる恐れがある」との理由から回答を避けた教委もある。
一方、18教委では、クレームを想定した対策を実施。「管理職と教務主任を対象に研修を実施」(佐賀市)、「教委に親対応の専門職員を置いている」(奈良市)、「目に余る時は警察と連携する」(名古屋市)といった取り組みのほか、問題行動を起こす親を精神的にサポートする必要があるとして、「臨床心理士と協力して対応する」(東京都江東区)という教委もある。また、東京都港区では今月から、クレームに対し、学校が弁護士に相談できる制度をスタートさせた。
教育再生会議も今月1日に公表した第2次報告の中で、精神科医や警察官OBなどが学校と保護者の意思疎通を手助けする「学校問題解決支援チーム(仮称)」を各教委に設置するよう提言している。
--------引用以上--------
>67教委から回答があり、40教委が身勝手な要求や
>問題行動に「苦慮している」と回答
思ったより少ないんですね。全ての教育委員会が言うかと思いました。
しかし、中身の濃い馬鹿ばかり、まあよく集めたもんですね。
>「自宅で掃除をさせていないから、学校でもさせないでほしい」
こういう親は、二十歳になると自動的に子供が掃除をするようになるとでも思っているんでしょうか。放任主義などと嘯いて、子供に躾を施さないタイプにありがちな言動です。
>勉強の進み具合が遅れている中学生に
>小学生の問題を解かせたところ、
>「子供が精神的に傷ついた」と抗議したり
やらせていること「それ自体」には何の問題もありません。むしろ感謝してほしいものですが、教員の側ももう一工夫必要でしたね。
もしかしたら、何も言わずに問題を解かせて、それでも手が動かないので「おい、それ小学生の問題だぞ?」などと言ってしまったのかも知れません。そりゃ傷つきますよ。私が中学生だったら、怒鳴り散らしています。
中学生でもいちおう意地や矜持を持っているのですから、「もう少し戻ってやってみようか」と前置きした上で、それをやることの必然性をきちんと相手に伝える努力はした方がいいです。そうしないと、せっかくの厚意が無駄になってしまいます。
子供というのは、頭の良し悪しに関わらず、自分を見下している視線や発言にはかなり敏感です。そういう態度を隠せない教員というのは、自分に素直すぎるのでしょう。「俺は本当にこいつのことを思いやっているなぁ」と、自分で自分を騙すくらいセルフコントロールができないとダメです。
それを積み重ねれば、相手も気持ちよく勉強に取り組めたり、学校に来るのが嫌でなくなるのですから、結局相手のためになります。そういう「マナー」は、言ってみれば他のビジネスと変わるところはありません。
学校の先生は、そういう点で素直すぎる人が多いように感じます。あまり有り難くないことです。
>抗議の電話が6時間
よくもまあそんなに喋ることがあるな・・・と思いますが、そこまで鬱積するまでに何かできることはなかったのかと思います。
私の仕事(塾講師)が教員のそれよりベターだ、と言うことができるものが一つだけあります。それは、何か折に触れてこちらから家庭に電話を入れて、親御さんと話せる機会を持つようにしていることです。
そういう電話の効用は、ひとつには「ガス抜き」です。みなさんも、友達にモヤモヤした心境をうち明けるだけで、問題は解決しなくてもスッキリした経験はありませんか。誰かに聞いてもらいたいという気持ちは、親御さんも同じなのです。
また、こちらが何をしているのか具体的に伝える機会にもなります。親御さんは、意外と子供がどんな風に教わっているかご存じではありません。たとえば、一生懸命数学を教えてやったのに、親御さんはその事実を全く知らないというのはざらです。
だから、私は電話をしたときに「こんなことをやっている」「こういうところが良くなった」と、きちんと伝えるようにしています。それも、何か具体的なアクションを起こしたら「すぐに」電話するように心がけています。そうすれば、多少なりとも感謝されるというわけです。
そういう電話が生きるのは私の仕事が塾の仕事であり、親も子供もそういうつもりで来ているからだという反論をなさる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、公立学校はいろんな生徒がいて当たり前なのですから、いろんな家庭に対してもコミットしていける気構えがなくてはいけません。それが嫌なら、教員など志すべきではないでしょう。
もしかしたら、学校教員は、塾とは違って電話をかけている時間などないという批判をする方もいるかもしれません。
それは、なかなか良い線を行っています。記事の中にも、
>親からの継続的なクレームに対応するため、教師が
>部活動の指導やテストの採点作業の時間を奪われたり、
という部分があるからです。
いろいろ話を聞いてみても、私は学校の先生という仕事は忙しいと思います。もちろん、空き時間にボーっとしている先生もいるんでしょうが、やはり多くの教員が仕事に忙殺されています。特に、私が言及したような電話云々をするのに都合がいい夕方以降が大変なようです。
すこし話がそれますが、そういう現状を放置して、「高い給料をもらっているのだから我慢しろ」と、愚にも付かない罵倒を浴びせているブログが多いのは残念です。昨今の社会保険庁職員に対する怨嗟の声といい、どうも我々は公務員にたいして謂われのない敵意を持ちすぎなのではないでしょうか。
そういうのを扇動しているのはマスコミなのですが、日頃メディアリテラシーだのマスコミはマスゴミだのと吹聴しているような方々が、いとも簡単に、マスコミに乗せられて「言論リンチ」に走っているのはなんとも滑稽です。教員に対する風当たりの強さにも、そういう弱いもの虐め的な匂いがします。
さて、それならどうすればいいでしょうか。
簡単です。教員の持つ授業数を減らし、デスクワークや電話かけなどの家庭へのケアができる時間を作ればいいだけです。
もちろん、それに伴って給料は少し減額させてもらいます。しかし、それによって、かえってほっとする教員が多いのではないかと思います。授業の教え手が足りない場合は、非常勤の職員を入れればいいのです。これには、教員免許保持者に能力を発揮する場を与えるという意味合いもあります。もちろん、働き次第では正規の教員として採用する機会を与えてもいいでしょう。
また、一つのクラスの担任を二人にするというのも提案します。相方がいることで、生徒を違った視点から見ることができる上に、なんといっても悩みを共有できる教員のガス抜きになるという利点があります。
この二つを導入するだけで、学校という空間が「くたびれきった大人の巣」でなく、生き生きした活動の場になるのは間違いありません。
ひるがえって、キョーイクカイカクを至上命題に掲げていたはずの安倍内閣がやっていることは、
>教育再生会議も今月1日に公表した第2次報告の中で、
>精神科医や警察官OBなどが学校と保護者の意思疎通を
>手助けする「学校問題解決支援チーム(仮称)」を
>各教委に設置するよう提言している。
安倍内閣のキョーイクカイカクって、いっつもいっつも「提言」ばっかりですね。みなさんも、さっさと実行に移せばいいのに、と思いませんか。
教員の業務を整理し、授業数を減らし、家庭と意志疎通できる時間を増やすことでしか、教員に対する不信感は払拭しません。それなのに、安倍内閣の肝いりのナントカ会議は、まわりくどいことばかりしています。そればかりでなく、
>精神科医や警察官OB
を学校に入れようとしているあたり、初めからクレームを入れてくる親を「異常者」「危険人物」扱いしていることが伝わってきます。
この会議のものの考え方は、腰痛の患者に対して、ただ痛み止めを出すだけのお医者さんを彷彿とさせますね。腰痛は血行が悪かったり、筋力が低下したり、姿勢が悪かったりすることから起こるのに、痛み止めを処方しても根本的な治療にはなりません。それどころか、消炎鎮痛剤は血行を悪くするので、服用し続けるとかえって病状が悪化することもよくあります。
学校に対するクレーマーが続出しているのは、学校教育、なかんずく教員の仕事内容やそれを取り巻く環境に歪みが生じているからであり、クレーム処理班が出てきたからといって解決するものではありません。そこをわからない人間たちに、教育再生ができるとは到底思えません。
教員の破廉恥な行状に眉をひそめてばかりいないで、彼らが働く環境の改善にもっと目を向けるべきでしょうね。
親の理不尽な要求、抗議に学校苦慮…読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070618ur01.htm
--------以下引用--------
子供の通う学校に理不尽な要求や抗議を行う親に、全国の公立小中学校や教育委員会が苦慮している実態が、読売新聞の調査で明らかになった。
(中略)
調査対象は、全国の道府県庁所在地と政令市、東京23区の計73市区の教育委員会。公立小中学校における親のクレームについて尋ねたところ、67教委から回答があり、40教委が身勝手な要求や問題行動に「苦慮している」と回答した。
具体例の中では、「自宅で掃除をさせていないから、学校でもさせないでほしい」「(子供同士で小さなトラブルになった)相手の子を転校させるか、登校させないようにしてほしい」など、我が子かわいさから理不尽な要求に至るケースが目立った。
また、勉強の進み具合が遅れている中学生に小学生の問題を解かせたところ、「子供が精神的に傷ついた」と抗議したり、子供が起こした自転車事故なのに、「学校の指導が悪い」と主張したりする例もあった。
親が学校現場を飛び越して、教育委員会や文部科学省に、メールや電話で苦情を持ち込むことも多く、ある教委では、抗議の電話が6時間に及んだという。暴力団とのつながりをほのめかし、圧力をかけようとするケースもあった。
親からの継続的なクレームに対応するため、教師が部活動の指導やテストの採点作業の時間を奪われたり、精神的なストレスを抱えたりすることも多く、「教育活動に支障を来している」との声が出ている。
今回の調査に対し、「事例を公表することで当事者が再びクレームをつけてくる恐れがある」との理由から回答を避けた教委もある。
一方、18教委では、クレームを想定した対策を実施。「管理職と教務主任を対象に研修を実施」(佐賀市)、「教委に親対応の専門職員を置いている」(奈良市)、「目に余る時は警察と連携する」(名古屋市)といった取り組みのほか、問題行動を起こす親を精神的にサポートする必要があるとして、「臨床心理士と協力して対応する」(東京都江東区)という教委もある。また、東京都港区では今月から、クレームに対し、学校が弁護士に相談できる制度をスタートさせた。
教育再生会議も今月1日に公表した第2次報告の中で、精神科医や警察官OBなどが学校と保護者の意思疎通を手助けする「学校問題解決支援チーム(仮称)」を各教委に設置するよう提言している。
--------引用以上--------
>67教委から回答があり、40教委が身勝手な要求や
>問題行動に「苦慮している」と回答
思ったより少ないんですね。全ての教育委員会が言うかと思いました。
しかし、中身の濃い馬鹿ばかり、まあよく集めたもんですね。
>「自宅で掃除をさせていないから、学校でもさせないでほしい」
こういう親は、二十歳になると自動的に子供が掃除をするようになるとでも思っているんでしょうか。放任主義などと嘯いて、子供に躾を施さないタイプにありがちな言動です。
>勉強の進み具合が遅れている中学生に
>小学生の問題を解かせたところ、
>「子供が精神的に傷ついた」と抗議したり
やらせていること「それ自体」には何の問題もありません。むしろ感謝してほしいものですが、教員の側ももう一工夫必要でしたね。
もしかしたら、何も言わずに問題を解かせて、それでも手が動かないので「おい、それ小学生の問題だぞ?」などと言ってしまったのかも知れません。そりゃ傷つきますよ。私が中学生だったら、怒鳴り散らしています。
中学生でもいちおう意地や矜持を持っているのですから、「もう少し戻ってやってみようか」と前置きした上で、それをやることの必然性をきちんと相手に伝える努力はした方がいいです。そうしないと、せっかくの厚意が無駄になってしまいます。
子供というのは、頭の良し悪しに関わらず、自分を見下している視線や発言にはかなり敏感です。そういう態度を隠せない教員というのは、自分に素直すぎるのでしょう。「俺は本当にこいつのことを思いやっているなぁ」と、自分で自分を騙すくらいセルフコントロールができないとダメです。
それを積み重ねれば、相手も気持ちよく勉強に取り組めたり、学校に来るのが嫌でなくなるのですから、結局相手のためになります。そういう「マナー」は、言ってみれば他のビジネスと変わるところはありません。
学校の先生は、そういう点で素直すぎる人が多いように感じます。あまり有り難くないことです。
>抗議の電話が6時間
よくもまあそんなに喋ることがあるな・・・と思いますが、そこまで鬱積するまでに何かできることはなかったのかと思います。
私の仕事(塾講師)が教員のそれよりベターだ、と言うことができるものが一つだけあります。それは、何か折に触れてこちらから家庭に電話を入れて、親御さんと話せる機会を持つようにしていることです。
そういう電話の効用は、ひとつには「ガス抜き」です。みなさんも、友達にモヤモヤした心境をうち明けるだけで、問題は解決しなくてもスッキリした経験はありませんか。誰かに聞いてもらいたいという気持ちは、親御さんも同じなのです。
また、こちらが何をしているのか具体的に伝える機会にもなります。親御さんは、意外と子供がどんな風に教わっているかご存じではありません。たとえば、一生懸命数学を教えてやったのに、親御さんはその事実を全く知らないというのはざらです。
だから、私は電話をしたときに「こんなことをやっている」「こういうところが良くなった」と、きちんと伝えるようにしています。それも、何か具体的なアクションを起こしたら「すぐに」電話するように心がけています。そうすれば、多少なりとも感謝されるというわけです。
そういう電話が生きるのは私の仕事が塾の仕事であり、親も子供もそういうつもりで来ているからだという反論をなさる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、公立学校はいろんな生徒がいて当たり前なのですから、いろんな家庭に対してもコミットしていける気構えがなくてはいけません。それが嫌なら、教員など志すべきではないでしょう。
もしかしたら、学校教員は、塾とは違って電話をかけている時間などないという批判をする方もいるかもしれません。
それは、なかなか良い線を行っています。記事の中にも、
>親からの継続的なクレームに対応するため、教師が
>部活動の指導やテストの採点作業の時間を奪われたり、
という部分があるからです。
いろいろ話を聞いてみても、私は学校の先生という仕事は忙しいと思います。もちろん、空き時間にボーっとしている先生もいるんでしょうが、やはり多くの教員が仕事に忙殺されています。特に、私が言及したような電話云々をするのに都合がいい夕方以降が大変なようです。
すこし話がそれますが、そういう現状を放置して、「高い給料をもらっているのだから我慢しろ」と、愚にも付かない罵倒を浴びせているブログが多いのは残念です。昨今の社会保険庁職員に対する怨嗟の声といい、どうも我々は公務員にたいして謂われのない敵意を持ちすぎなのではないでしょうか。
そういうのを扇動しているのはマスコミなのですが、日頃メディアリテラシーだのマスコミはマスゴミだのと吹聴しているような方々が、いとも簡単に、マスコミに乗せられて「言論リンチ」に走っているのはなんとも滑稽です。教員に対する風当たりの強さにも、そういう弱いもの虐め的な匂いがします。
さて、それならどうすればいいでしょうか。
簡単です。教員の持つ授業数を減らし、デスクワークや電話かけなどの家庭へのケアができる時間を作ればいいだけです。
もちろん、それに伴って給料は少し減額させてもらいます。しかし、それによって、かえってほっとする教員が多いのではないかと思います。授業の教え手が足りない場合は、非常勤の職員を入れればいいのです。これには、教員免許保持者に能力を発揮する場を与えるという意味合いもあります。もちろん、働き次第では正規の教員として採用する機会を与えてもいいでしょう。
また、一つのクラスの担任を二人にするというのも提案します。相方がいることで、生徒を違った視点から見ることができる上に、なんといっても悩みを共有できる教員のガス抜きになるという利点があります。
この二つを導入するだけで、学校という空間が「くたびれきった大人の巣」でなく、生き生きした活動の場になるのは間違いありません。
ひるがえって、キョーイクカイカクを至上命題に掲げていたはずの安倍内閣がやっていることは、
>教育再生会議も今月1日に公表した第2次報告の中で、
>精神科医や警察官OBなどが学校と保護者の意思疎通を
>手助けする「学校問題解決支援チーム(仮称)」を
>各教委に設置するよう提言している。
安倍内閣のキョーイクカイカクって、いっつもいっつも「提言」ばっかりですね。みなさんも、さっさと実行に移せばいいのに、と思いませんか。
教員の業務を整理し、授業数を減らし、家庭と意志疎通できる時間を増やすことでしか、教員に対する不信感は払拭しません。それなのに、安倍内閣の肝いりのナントカ会議は、まわりくどいことばかりしています。そればかりでなく、
>精神科医や警察官OB
を学校に入れようとしているあたり、初めからクレームを入れてくる親を「異常者」「危険人物」扱いしていることが伝わってきます。
この会議のものの考え方は、腰痛の患者に対して、ただ痛み止めを出すだけのお医者さんを彷彿とさせますね。腰痛は血行が悪かったり、筋力が低下したり、姿勢が悪かったりすることから起こるのに、痛み止めを処方しても根本的な治療にはなりません。それどころか、消炎鎮痛剤は血行を悪くするので、服用し続けるとかえって病状が悪化することもよくあります。
学校に対するクレーマーが続出しているのは、学校教育、なかんずく教員の仕事内容やそれを取り巻く環境に歪みが生じているからであり、クレーム処理班が出てきたからといって解決するものではありません。そこをわからない人間たちに、教育再生ができるとは到底思えません。
教員の破廉恥な行状に眉をひそめてばかりいないで、彼らが働く環境の改善にもっと目を向けるべきでしょうね。
先日、ドイツのハイリゲンダムで主要国首脳会議(サミット)が開かれましたが、そこで我が国の将来に大きな影響を与える宣言が採択されました。重大なので、取り上げてみます。
投資の自由、投資環境及び社会的責任
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/heiligendamm07/pdfs/g8_s_ss.pdf
--------以下引用--------
投資の自由
10.我々は開放的で透明性の高い投資枠組みを強化し、投資を制限する傾向と闘うために協力する。障壁を設け、保護主義に与すれば、繁栄を失うことになろう。我々は、従って、持続可能性に関する懸念を尊重しつつ、世界経済にとって自由で開放的な市場が中心的な役割を果たすことを認め、世界的な資本移動を促進するため、開放的な市場を維持する必要性を認める。我々は、投資の自由が経済成長、繁栄、及び雇用にとり極めて重要な柱であることを再確認する。我々は、すべての先進国、主要新興経済国、及びその他の国々に対し、各国の投資政策、不必要に制限的または恣意的な政策から生じる潜在的費用、及び開放的な投資制度の経済的利益につき、真剣に評価するよう呼びかける。
11.このような背景の下、我々は外国投資に対する国家的規制を最小化することに引き続きコミットする。こうした規制は、主に国家安全保障に関連する極めて限定的な事例にのみ適用されるべきである。そのような事例において従うべき一般原則は、無差別、透明性、及び予測可能性である。いかなる場合においても、規制措置は必要な範囲、程度及び期間を超えるべきではない。投資に関して適用可能な条約は、引き続き影響を受けない。我々は、OECDに対して、特にベスト・プラクティスを特定し、一般原則をさらに発展させることで、これらの問題につき作業を継続することを奨励する。我々は、民間及び国有企業による市場主導型の国境を越える投資に関する透明性の原則につき、一層の共通理解を促進するよう、OECD及びその他のフォーラムと協力する。
※テキスト化されたのは、以下のブログの管理人様です。
或る浪人の手記「これぞ売国外交の神髄」
http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-777.html
--------引用以上--------
非常に重大なメッセージは、次の部分です。
>このような背景の下、我々は外国投資に対する国家的規制を
>最小化することに引き続きコミットする。こうした規制は、
>主に国家安全保障に関連する極めて限定的な事例にのみ適用されるべきである。
要するに、ある国に対する外国からの投資については、極力制限をなくせということです。
え?それが何か問題なの?という方もいらっしゃるでしょう。問題も問題、大問題です。
最近、このような制度が導入されたのはご存じでしょうか。
三角合併について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%90%88%E4%BD%B5
--------以下引用--------
企業合併の方法の一つで、会社の吸収合併を行う際に、存続会社の親会社の株式を交付することによって行う合併をいう。その手法上「合併」という言葉を使っているが、実態としては株式交換に類似する。(中略)
三角合併の方法によると、消滅会社の株主には「存続会社の親会社」の株式を交付されることとなる。このため、存続会社が100パーセント子会社である場合には、合併の終了後も存続会社が100パーセント子会社である状況には変化がなく、存続会社の親会社の株主が増加するように合併を設計することができる。
この仕組みによれば、外国会社が日本に受け皿としての100パーセント子会社を設置し、その会社と日本の既存の会社とを合併させて買収し、買収後も日本の既存会社を100パーセント子会社として保持する仕組みを可能とする(中略)
--------引用以上--------
早い話が、ある会社を買収したいと思った場合、お金を出さずに、親会社の株式を発行紙さえすれば済むということです。いわゆる「合併における対価柔軟化」の一環です。
これの何が問題なのかというと、株式の時価総額が異常に高い外国企業が、株価の割安な日本企業を簡単に買収できることに尽きます。
たとえば、世界的企業である「松下電器産業」は、アメリカの電器最大手である「ゼネラル・エレクトリック(GE)グループ」の10分の1程度です。自社株の10分の1を松下の株主にくれてやれば、昨年営業利益率5%を達成した超優良企業を完全子会社にできるのです。なんとお買い得なんでしょう。私がジャック・ウェルチだったら「コイズミさんよくやってくれた!」と喝采するでしょうね(三角合併は小泉政権下の平成17年会社法導入に伴い成文化)。
外資に買収されれば、かえって企業改革が進むじゃないか!!と思っている方も、まあ実際に「ハゲタカ」がどんな風に死肉をついばむか、ちょっと見てみましょう。
Dogma and prejudice「国際労組が都内でファンドセミナー 」
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/e/277da23bb1fea01e0897ce8b4737801d
--------以下引用--------
米ブラックストーン・グループが買収した英社に4500万ドル(約54億4500万円)の顧問料を支払わせたほか、米ハンバガーチェーン大手のバーガーキングが買収ファンドに特別配当を行うため4億ドル(約484億円)の借り入れを行ったなどの事例を挙げた。
さらに同氏は「ファンドは買収企業を巨大なATM(現金自動預払機)と見立て空っぽになるまで引き出そうとする。人材育成や生産性向上を重視した投資が不可能になる」と批判。
--------引用以上--------
ライブドアという企業がニッポン放送相手にやろうとしていたのは、こういうことだったのです。こういうファンドに買収された企業に、社会に役に立つものを提供して利益を上げるという、日本人が従来考えているタイプの「会社」としての活動を求めるのは無理です。
私も曲がりなりにも商法だとか会社法だとかを勉強したことがある人間なので、それが「違法」でないことくらいは分かっています。しかし、そういう法律的に問題がないとされるやり方が、長い目で見て社会にどういう影響を与えるのかという点に思いを馳せれば、こういう「ハゲタカ」や「ハイエナ」の行動を座視するわけにはいかないと思うのです。
そういう点では、愛国だの憂国だの謳っているのに、外国資本の「侵略」に全く触れないブログが多いというのは、本当に日本のことを考えているのかと首を傾げたくなります。
しかし、合併というのは合併契約を結ばなければ成立しない行為であり、その企業の株主の賛成がなければいけません。
要するに、三角合併というのは、資金面のハードルが下がっただけであり、株主総会で特別決議(株主の3分の2の賛成が必要)という、合併承認決議の要件が変わったわけではありません。だから、企業防衛のためには、「敵」に発行株式総数の3分の2を奪われなければいいわけです。
そこで、日本企業の多くが試みている措置が「ポイズンピル」の導入です。
●こちらのリンクに書いてあるように、ポイズンピルというのは買収者が一定の割合を超える株式を取得した時に、既存株主に新株を発行するなどして買収者の持ち株比率を下げる仕組みのことです。定款(会社の憲法みたいなもの)に記載すれば比較的自由に定めることができます。
これが意外と効いているようです。最近、我慢しきれなくなったハゲタカが、マスコミで悲鳴を上げました。
買収防衛策は最悪 導入企業 スティール代表が批判
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2007061302023717.html
--------以下引用--------
日本企業に対して積極的な投資や買収活動を行っている米系投資ファンド、スティール・パートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表が十二日、東京都内で記者会見した。敵対的だと批判の声が出ている投資姿勢について「誤解だ。私たちは日本の経営者を助けに来ている。協働し調和してやっていきたい」と訴えた。
また、投資先の企業が相次いで導入している事前警告型の買収防衛策について「世界最悪の防衛策。他の国なら違法行為になる」と厳しく批判。「防衛策を講じる代わりに、私たちの提案を前向きに考えてほしい」と強調した。
スティールは日本企業三十社以上の株を大量保有し、増配や買収などの提案を次々に突き付けている。表舞台に姿を現すことがほとんどなかった同代表が会見などの公の場に姿を見せたのは初めて。会場には二百人近い報道陣が詰め掛けた。
現在進めているブルドックソースと天龍製鋸に対する株式公開買い付け(TOB)について、同代表は「(両社は)十分に成長して利益を確保しており、人材を送るつもりはまったくない」と述べ、いずれも経営権取得の意図を否定した。
一方、スティールの持ち株比率を低下させることを狙って、ブルドックが導入を発表した買収防衛策についてはスティールだけが新株予約権の行使ができない仕組みで、「株主の平等な権利を奪う」と反対していく姿勢を明確にした。
--------引用以上--------
こういうファンドが投資して、何か画期的な技術を開発したり、企業の福利厚生が充実したりという話を聞いたことがある方がいたら、私に是非教えてください。「経営者を助ける」などと空々しいもいいところでしょう。
もっとも、相手をなじるということは、それだけ相手を脅威に感じているということです。逆に、欧米の連中に頭をナデナデされている人間は、彼らにとって従順な配下ということに他なりません。
他の国なら違法行為になる・・・ということは、いずれこういう連中が、日本企業の「ポイズンピル」の設定を非合法化するような「カイカク」を、日本政府に要求してくるということなのでしょう(もちろん、アメリカ政府の親切なアドバイスという形で)。
そこに来て、冒頭のサミット共同宣言は、企業防衛を排除する「錦の御旗」となるのです。主要国=国際世論の合意に反する愚かな行為だ・・・と。日本人はこういう攻撃に死ぬほど弱いということは、みなさんもよくご存じでしょう。
安倍政権というのは、どうしてこう外で調印したり(ピョンヤン宣言を成文化)発言したり(ニューズウィークで「謝罪」発言)する度にろくでもないことをするんでしょうか。彼らが保守政権に見えている人は、目が腐っているとしか思えません。
そんな中、日本を守ろうという動きをしている省庁もあります。経済産業省がそれです。
外資の投資規制拡大 企業買収増加背景に
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20070427mh06.htm
--------以下引用--------
三角合併にらみ、財界も要望
経済産業省は26日、外国企業が日本企業に投資する際、政府への事前届け出を義務づける業種や製品の範囲を拡大する方針を正式発表した。炭素繊維や工作機械など軍事転用の可能性がある製品を生産する日本企業への投資を、事前届け出の対象に追加し、海外への技術流出などを防ぐ。技術の進歩で一般向けの汎用(はんよう)品にも軍事転用できる製品が増えたため対象を拡大する。海外投資ファンドによる日本企業買収が相次ぐなど環境が変化したことも、投資規制を強める背景にある。
■制度
規制の見直し方針は、経産省の研究会が26日、中間報告書案としてまとめた。外国企業を対象とした投資規制の見直しは、1991年以来、16年ぶりとなる。
届け出制度は、「外国為替及び外国貿易法」(外為法)に基づいている。
対象は外国企業による投資が行われると、〈1〉国の安全を損なう〈2〉公の秩序の維持を妨げる〈3〉公衆の安全の保護に支障をきたす――などの恐れがある業種だ。現在は、武器、航空機、原子力、宇宙開発、電力・ガスなど20業種が対象だ。
今回は、これまでのような業種別ではなく、具体的な品目別に対象を決める方針で、炭素繊維や電池、工作機械などが候補となっている。具体的な品目を詰めて7月にも政令を改正し、8月から実施する方針だ。
対象が上場企業なら株式の10%以上、非上場企業なら1株でも、取得する30日前までに投資の規模や目的などを、財務省や各業種の所管官庁に届け出るよう義務付けている。問題がある場合は、国が投資の変更や中止を勧告、命令できる。
特に厳格な審査が必要となる航空機、原子力などの業種への外資の投資は、年10件にも満たず、これまで変更や中止の勧告が行われた例はない。対象に汎用品が追加されれば、審査件数は格段に増えそうだ。
■特徴
今回の見直しは、1991年の前回見直しから、安全保障や投資を取り巻く環境が大きく変化したことに対応したものだ。
炭素繊維は弾道ミサイルの材料になる。民生用の電池が軍事用の通信機器や潜水艇、戦車に搭載され、光学レンズが偵察衛星に使われる恐れも出てきた。
また、現在は届け出の対象を規制業種の事業会社に限っているが、親会社や持ち株会社への投資も規制対象に加える。投資ファンドなど複数の外国投資家が、議決権を協調して行使することに合意している場合は、合計して10%以上の株式を取得すれば届け出の義務を負わせる。
規制強化は、5月の「三角合併」解禁をにらみ、日本経団連が要求していた。外国企業の親会社の株式を、合併の対価として使えるようになり、外資による日本企業の買収がこれまでよりやりやすくなるためだ。
ただ、経産省は「規制の網を広げただけで、海外からの投資自体を抑制する目的はない」(通商金融・経済協力課)と、外資による買収に対する「防衛策」の意図はないと説明している。
■課題
新たに規制対象に追加する製品の線引きがあいまいだと、必要以上に外資の投資を抑制する可能性もある。このため経産省は、届け出義務があるのかどうか、業界や企業が事前に調べられる仕組み作りを検討する考えだ。
また、現在の制度では、変更命令に従わずに罰金や懲役刑を科された投資家なども、株式は保有し続けることができる。罰則を承知で日本の防衛関連産業などに投資してくるケースに対応するため、株式保有をやめさせられる強制措置の導入も今後の検討課題となっている。
--------引用以上--------
日本企業相手に合併買収を狙ってくる企業は、何もアメリカの企業だけではありません。日本と地政学的に敵対する関係にある中国の企業もあります。もっと言えば、中国や朝鮮の息のかかった欧米系ヘッジファンドが、買収を狙ってくる可能性もあります。
そのような買収策によって、安全保障に関わる技術を流出させないようにしたのが今回の措置です。経済産業省は投資抑制策ではないと言っていますが、対象に汎用品を含めたことで日本の機械工業に携わる企業の多くが届出の対象になり、確実に買収の手間はかかるようになります。
しかし、これによって外資による買収を止めるとは言っても、あくまで「外為法」の範囲内に過ぎません。だから、例えば金融機関や、農林水産業関連の事業については、外資の「侵略」を止められません。
そうなると、やはり内閣が主導して、きちんとした買収対策を練る必要があるわけです。ところが、安倍内閣がやっていることは、全く逆です。
自民「経営者も競争を」 三角合併決議要件、厳格化を見送り
http://www.sankei.co.jp/keizai/kseisaku/070306/ksk070306008.htm
--------以下引用--------
自民党の商法に関する小委員会は6日、三角合併の5月解禁に絡み、日本経団連が求めていた株主総会での合併決議要件の厳格化を見送ることを正式に決めた。厳格化すれば三角合併が事実上ほとんど不可能になるためで、棚橋泰文委員長は「経営者にも(企業同士の)競争が求められている」と、経団連の姿勢を批判した。
--------引用以上--------
こういうことをあっさり決めてしまう人たちが、最近の教育はおかしいだの、愛国心は大切だのと吹聴しているのですから、もう笑うしかありません。
最近気づいたのですが、安倍内閣というのは、保守というより「グローバリスト内閣」と言った方が正確なようです。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
政府が重点的に取り組む教育改革についてもグローバル化という視点を欠
かすことができない。大学の国際化や留学生政策の再構築を提言した。
また、金融資本市場の強化については、「アジアの利用者にとって最も魅
力的な金融市場の構築」という切り口からインパクトのある政策を提示して
いる。
さらに、農業など国内需要対応を主としてきた産業の成長の可能性も示し
ている。農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革する
ために必要な、経営力の強化を重視している。異業種のノウハウを取り込ん
だ、農業の発展を実現するための政策を示した。
--------引用以上--------
どうでしょうか。「グローバル」の連発で、国内産業の保護育成など全く考慮していません。とても愛国心を提唱している人々とは思えない主張ですね。日頃朝鮮や中国を罵倒しているネット右翼や自称保守の方々は、このメルマガを読んでも何とも思わないのでしょうか。
愛国心を吹聴しながら、アジア市場を目指す。どうも安倍内閣は「大東亜共栄圏」の近衛内閣とそっくりですね。そう考えると、どうりで中国や朝鮮と仲よくするわけです。
どうやら、安倍内閣が続く間は、日本企業や経済産業省の「親日派」を我々自身で応援して行くしかないようですね。
投資の自由、投資環境及び社会的責任
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/heiligendamm07/pdfs/g8_s_ss.pdf
--------以下引用--------
投資の自由
10.我々は開放的で透明性の高い投資枠組みを強化し、投資を制限する傾向と闘うために協力する。障壁を設け、保護主義に与すれば、繁栄を失うことになろう。我々は、従って、持続可能性に関する懸念を尊重しつつ、世界経済にとって自由で開放的な市場が中心的な役割を果たすことを認め、世界的な資本移動を促進するため、開放的な市場を維持する必要性を認める。我々は、投資の自由が経済成長、繁栄、及び雇用にとり極めて重要な柱であることを再確認する。我々は、すべての先進国、主要新興経済国、及びその他の国々に対し、各国の投資政策、不必要に制限的または恣意的な政策から生じる潜在的費用、及び開放的な投資制度の経済的利益につき、真剣に評価するよう呼びかける。
11.このような背景の下、我々は外国投資に対する国家的規制を最小化することに引き続きコミットする。こうした規制は、主に国家安全保障に関連する極めて限定的な事例にのみ適用されるべきである。そのような事例において従うべき一般原則は、無差別、透明性、及び予測可能性である。いかなる場合においても、規制措置は必要な範囲、程度及び期間を超えるべきではない。投資に関して適用可能な条約は、引き続き影響を受けない。我々は、OECDに対して、特にベスト・プラクティスを特定し、一般原則をさらに発展させることで、これらの問題につき作業を継続することを奨励する。我々は、民間及び国有企業による市場主導型の国境を越える投資に関する透明性の原則につき、一層の共通理解を促進するよう、OECD及びその他のフォーラムと協力する。
※テキスト化されたのは、以下のブログの管理人様です。
或る浪人の手記「これぞ売国外交の神髄」
http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-777.html
--------引用以上--------
非常に重大なメッセージは、次の部分です。
>このような背景の下、我々は外国投資に対する国家的規制を
>最小化することに引き続きコミットする。こうした規制は、
>主に国家安全保障に関連する極めて限定的な事例にのみ適用されるべきである。
要するに、ある国に対する外国からの投資については、極力制限をなくせということです。
え?それが何か問題なの?という方もいらっしゃるでしょう。問題も問題、大問題です。
最近、このような制度が導入されたのはご存じでしょうか。
三角合併について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%90%88%E4%BD%B5
--------以下引用--------
企業合併の方法の一つで、会社の吸収合併を行う際に、存続会社の親会社の株式を交付することによって行う合併をいう。その手法上「合併」という言葉を使っているが、実態としては株式交換に類似する。(中略)
三角合併の方法によると、消滅会社の株主には「存続会社の親会社」の株式を交付されることとなる。このため、存続会社が100パーセント子会社である場合には、合併の終了後も存続会社が100パーセント子会社である状況には変化がなく、存続会社の親会社の株主が増加するように合併を設計することができる。
この仕組みによれば、外国会社が日本に受け皿としての100パーセント子会社を設置し、その会社と日本の既存の会社とを合併させて買収し、買収後も日本の既存会社を100パーセント子会社として保持する仕組みを可能とする(中略)
--------引用以上--------
早い話が、ある会社を買収したいと思った場合、お金を出さずに、親会社の株式を発行紙さえすれば済むということです。いわゆる「合併における対価柔軟化」の一環です。
これの何が問題なのかというと、株式の時価総額が異常に高い外国企業が、株価の割安な日本企業を簡単に買収できることに尽きます。
たとえば、世界的企業である「松下電器産業」は、アメリカの電器最大手である「ゼネラル・エレクトリック(GE)グループ」の10分の1程度です。自社株の10分の1を松下の株主にくれてやれば、昨年営業利益率5%を達成した超優良企業を完全子会社にできるのです。なんとお買い得なんでしょう。私がジャック・ウェルチだったら「コイズミさんよくやってくれた!」と喝采するでしょうね(三角合併は小泉政権下の平成17年会社法導入に伴い成文化)。
外資に買収されれば、かえって企業改革が進むじゃないか!!と思っている方も、まあ実際に「ハゲタカ」がどんな風に死肉をついばむか、ちょっと見てみましょう。
Dogma and prejudice「国際労組が都内でファンドセミナー 」
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/e/277da23bb1fea01e0897ce8b4737801d
--------以下引用--------
米ブラックストーン・グループが買収した英社に4500万ドル(約54億4500万円)の顧問料を支払わせたほか、米ハンバガーチェーン大手のバーガーキングが買収ファンドに特別配当を行うため4億ドル(約484億円)の借り入れを行ったなどの事例を挙げた。
さらに同氏は「ファンドは買収企業を巨大なATM(現金自動預払機)と見立て空っぽになるまで引き出そうとする。人材育成や生産性向上を重視した投資が不可能になる」と批判。
--------引用以上--------
ライブドアという企業がニッポン放送相手にやろうとしていたのは、こういうことだったのです。こういうファンドに買収された企業に、社会に役に立つものを提供して利益を上げるという、日本人が従来考えているタイプの「会社」としての活動を求めるのは無理です。
私も曲がりなりにも商法だとか会社法だとかを勉強したことがある人間なので、それが「違法」でないことくらいは分かっています。しかし、そういう法律的に問題がないとされるやり方が、長い目で見て社会にどういう影響を与えるのかという点に思いを馳せれば、こういう「ハゲタカ」や「ハイエナ」の行動を座視するわけにはいかないと思うのです。
そういう点では、愛国だの憂国だの謳っているのに、外国資本の「侵略」に全く触れないブログが多いというのは、本当に日本のことを考えているのかと首を傾げたくなります。
しかし、合併というのは合併契約を結ばなければ成立しない行為であり、その企業の株主の賛成がなければいけません。
要するに、三角合併というのは、資金面のハードルが下がっただけであり、株主総会で特別決議(株主の3分の2の賛成が必要)という、合併承認決議の要件が変わったわけではありません。だから、企業防衛のためには、「敵」に発行株式総数の3分の2を奪われなければいいわけです。
そこで、日本企業の多くが試みている措置が「ポイズンピル」の導入です。
●こちらのリンクに書いてあるように、ポイズンピルというのは買収者が一定の割合を超える株式を取得した時に、既存株主に新株を発行するなどして買収者の持ち株比率を下げる仕組みのことです。定款(会社の憲法みたいなもの)に記載すれば比較的自由に定めることができます。
これが意外と効いているようです。最近、我慢しきれなくなったハゲタカが、マスコミで悲鳴を上げました。
買収防衛策は最悪 導入企業 スティール代表が批判
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2007061302023717.html
--------以下引用--------
日本企業に対して積極的な投資や買収活動を行っている米系投資ファンド、スティール・パートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表が十二日、東京都内で記者会見した。敵対的だと批判の声が出ている投資姿勢について「誤解だ。私たちは日本の経営者を助けに来ている。協働し調和してやっていきたい」と訴えた。
また、投資先の企業が相次いで導入している事前警告型の買収防衛策について「世界最悪の防衛策。他の国なら違法行為になる」と厳しく批判。「防衛策を講じる代わりに、私たちの提案を前向きに考えてほしい」と強調した。
スティールは日本企業三十社以上の株を大量保有し、増配や買収などの提案を次々に突き付けている。表舞台に姿を現すことがほとんどなかった同代表が会見などの公の場に姿を見せたのは初めて。会場には二百人近い報道陣が詰め掛けた。
現在進めているブルドックソースと天龍製鋸に対する株式公開買い付け(TOB)について、同代表は「(両社は)十分に成長して利益を確保しており、人材を送るつもりはまったくない」と述べ、いずれも経営権取得の意図を否定した。
一方、スティールの持ち株比率を低下させることを狙って、ブルドックが導入を発表した買収防衛策についてはスティールだけが新株予約権の行使ができない仕組みで、「株主の平等な権利を奪う」と反対していく姿勢を明確にした。
--------引用以上--------
こういうファンドが投資して、何か画期的な技術を開発したり、企業の福利厚生が充実したりという話を聞いたことがある方がいたら、私に是非教えてください。「経営者を助ける」などと空々しいもいいところでしょう。
もっとも、相手をなじるということは、それだけ相手を脅威に感じているということです。逆に、欧米の連中に頭をナデナデされている人間は、彼らにとって従順な配下ということに他なりません。
他の国なら違法行為になる・・・ということは、いずれこういう連中が、日本企業の「ポイズンピル」の設定を非合法化するような「カイカク」を、日本政府に要求してくるということなのでしょう(もちろん、アメリカ政府の親切なアドバイスという形で)。
そこに来て、冒頭のサミット共同宣言は、企業防衛を排除する「錦の御旗」となるのです。主要国=国際世論の合意に反する愚かな行為だ・・・と。日本人はこういう攻撃に死ぬほど弱いということは、みなさんもよくご存じでしょう。
安倍政権というのは、どうしてこう外で調印したり(ピョンヤン宣言を成文化)発言したり(ニューズウィークで「謝罪」発言)する度にろくでもないことをするんでしょうか。彼らが保守政権に見えている人は、目が腐っているとしか思えません。
そんな中、日本を守ろうという動きをしている省庁もあります。経済産業省がそれです。
外資の投資規制拡大 企業買収増加背景に
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20070427mh06.htm
--------以下引用--------
三角合併にらみ、財界も要望
経済産業省は26日、外国企業が日本企業に投資する際、政府への事前届け出を義務づける業種や製品の範囲を拡大する方針を正式発表した。炭素繊維や工作機械など軍事転用の可能性がある製品を生産する日本企業への投資を、事前届け出の対象に追加し、海外への技術流出などを防ぐ。技術の進歩で一般向けの汎用(はんよう)品にも軍事転用できる製品が増えたため対象を拡大する。海外投資ファンドによる日本企業買収が相次ぐなど環境が変化したことも、投資規制を強める背景にある。
■制度
規制の見直し方針は、経産省の研究会が26日、中間報告書案としてまとめた。外国企業を対象とした投資規制の見直しは、1991年以来、16年ぶりとなる。
届け出制度は、「外国為替及び外国貿易法」(外為法)に基づいている。
対象は外国企業による投資が行われると、〈1〉国の安全を損なう〈2〉公の秩序の維持を妨げる〈3〉公衆の安全の保護に支障をきたす――などの恐れがある業種だ。現在は、武器、航空機、原子力、宇宙開発、電力・ガスなど20業種が対象だ。
今回は、これまでのような業種別ではなく、具体的な品目別に対象を決める方針で、炭素繊維や電池、工作機械などが候補となっている。具体的な品目を詰めて7月にも政令を改正し、8月から実施する方針だ。
対象が上場企業なら株式の10%以上、非上場企業なら1株でも、取得する30日前までに投資の規模や目的などを、財務省や各業種の所管官庁に届け出るよう義務付けている。問題がある場合は、国が投資の変更や中止を勧告、命令できる。
特に厳格な審査が必要となる航空機、原子力などの業種への外資の投資は、年10件にも満たず、これまで変更や中止の勧告が行われた例はない。対象に汎用品が追加されれば、審査件数は格段に増えそうだ。
■特徴
今回の見直しは、1991年の前回見直しから、安全保障や投資を取り巻く環境が大きく変化したことに対応したものだ。
炭素繊維は弾道ミサイルの材料になる。民生用の電池が軍事用の通信機器や潜水艇、戦車に搭載され、光学レンズが偵察衛星に使われる恐れも出てきた。
また、現在は届け出の対象を規制業種の事業会社に限っているが、親会社や持ち株会社への投資も規制対象に加える。投資ファンドなど複数の外国投資家が、議決権を協調して行使することに合意している場合は、合計して10%以上の株式を取得すれば届け出の義務を負わせる。
規制強化は、5月の「三角合併」解禁をにらみ、日本経団連が要求していた。外国企業の親会社の株式を、合併の対価として使えるようになり、外資による日本企業の買収がこれまでよりやりやすくなるためだ。
ただ、経産省は「規制の網を広げただけで、海外からの投資自体を抑制する目的はない」(通商金融・経済協力課)と、外資による買収に対する「防衛策」の意図はないと説明している。
■課題
新たに規制対象に追加する製品の線引きがあいまいだと、必要以上に外資の投資を抑制する可能性もある。このため経産省は、届け出義務があるのかどうか、業界や企業が事前に調べられる仕組み作りを検討する考えだ。
また、現在の制度では、変更命令に従わずに罰金や懲役刑を科された投資家なども、株式は保有し続けることができる。罰則を承知で日本の防衛関連産業などに投資してくるケースに対応するため、株式保有をやめさせられる強制措置の導入も今後の検討課題となっている。
--------引用以上--------
日本企業相手に合併買収を狙ってくる企業は、何もアメリカの企業だけではありません。日本と地政学的に敵対する関係にある中国の企業もあります。もっと言えば、中国や朝鮮の息のかかった欧米系ヘッジファンドが、買収を狙ってくる可能性もあります。
そのような買収策によって、安全保障に関わる技術を流出させないようにしたのが今回の措置です。経済産業省は投資抑制策ではないと言っていますが、対象に汎用品を含めたことで日本の機械工業に携わる企業の多くが届出の対象になり、確実に買収の手間はかかるようになります。
しかし、これによって外資による買収を止めるとは言っても、あくまで「外為法」の範囲内に過ぎません。だから、例えば金融機関や、農林水産業関連の事業については、外資の「侵略」を止められません。
そうなると、やはり内閣が主導して、きちんとした買収対策を練る必要があるわけです。ところが、安倍内閣がやっていることは、全く逆です。
自民「経営者も競争を」 三角合併決議要件、厳格化を見送り
http://www.sankei.co.jp/keizai/kseisaku/070306/ksk070306008.htm
--------以下引用--------
自民党の商法に関する小委員会は6日、三角合併の5月解禁に絡み、日本経団連が求めていた株主総会での合併決議要件の厳格化を見送ることを正式に決めた。厳格化すれば三角合併が事実上ほとんど不可能になるためで、棚橋泰文委員長は「経営者にも(企業同士の)競争が求められている」と、経団連の姿勢を批判した。
--------引用以上--------
こういうことをあっさり決めてしまう人たちが、最近の教育はおかしいだの、愛国心は大切だのと吹聴しているのですから、もう笑うしかありません。
最近気づいたのですが、安倍内閣というのは、保守というより「グローバリスト内閣」と言った方が正確なようです。
安倍内閣メルマガ~「アジア・ゲートウェイ構想」について
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2007/0517.html
--------以下引用--------
政府が重点的に取り組む教育改革についてもグローバル化という視点を欠
かすことができない。大学の国際化や留学生政策の再構築を提言した。
また、金融資本市場の強化については、「アジアの利用者にとって最も魅
力的な金融市場の構築」という切り口からインパクトのある政策を提示して
いる。
さらに、農業など国内需要対応を主としてきた産業の成長の可能性も示し
ている。農業分野についても、グローバル化に適応した強い農業に変革する
ために必要な、経営力の強化を重視している。異業種のノウハウを取り込ん
だ、農業の発展を実現するための政策を示した。
--------引用以上--------
どうでしょうか。「グローバル」の連発で、国内産業の保護育成など全く考慮していません。とても愛国心を提唱している人々とは思えない主張ですね。日頃朝鮮や中国を罵倒しているネット右翼や自称保守の方々は、このメルマガを読んでも何とも思わないのでしょうか。
愛国心を吹聴しながら、アジア市場を目指す。どうも安倍内閣は「大東亜共栄圏」の近衛内閣とそっくりですね。そう考えると、どうりで中国や朝鮮と仲よくするわけです。
どうやら、安倍内閣が続く間は、日本企業や経済産業省の「親日派」を我々自身で応援して行くしかないようですね。
私は猛烈に腹が立っています。以下のニュースのせいです。
<子供公費負担>誕生から高校卒業1600万円 総務省試算
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070610030000/20070610M10.118.html
--------以下引用--------
子供の誕生から高校卒業までに自治体が負担する額は平均1599万9000円にのぼることが9日、総務省の試算で明らかになった。内閣府が02年度に実施した「社会全体の子育て費用に関する調査研究」に基づいて試算。住民税の一部を出身自治体に納めることができる「ふるさと納税」の議論に活用していく方針だ。
(1)保育や教育などのサービス提供(現物給付)(2)児童手当、育児休業給付など(現金給付)(3)扶養控除などによる減税分(支払い免除)――を算出して合算した。その結果、子供1人あたりの年間公費負担は、5歳までが62万6000円、6~11歳が100万2000円、12~14歳が103万8000円、15~17歳が103万9000円。これらを合計すると約1600万円となった。
ふるさと納税を提唱する菅義偉総務相は「地方の首長から『将来をになう子供たちに高校卒業までに公費をかけるが、還元してもらおうと思うと子供たちは都会に出てしまう』との陳情を受ける」と語っている。総務省は生涯を通じた受益と負担のバランスという見地から新制度導入の必要性を裏付けるデータと位置づけたい考えだ。
--------引用以上--------
どこに腹が立ったか、お分かりでしょうか?
ここです。
>ふるさと納税を提唱する菅義偉総務相は
>「地方の首長から『将来をになう子供たちに
>高校卒業までに公費をかけるが、
>還元してもらおうと思うと子供たちは
>都会に出てしまう』との陳情を受ける」と語っている。
この部分に、問題があるのか?と思われた方もいるでしょう。では、これを少しずらして、こんな風にしてみたらどうですかね。
>山田太郎文部科学大臣は
>「日本各地の親から、『将来を担う子供たちに
>社会人になるまでにいろいろお金をかけるが、
>還元してもらうと思うと子供たちは
>独立したりお嫁に行ったりしてしまう』との陳情を受ける」
>と語っている
こんな風に、子供に対して投下資本の見返りを求める親がいたらどう思うでしょうか。なんか、変だと思いませんかね。
どうも、最近の大人社会には、こういう風に何でも「投資とリターン」という観点で捉えるような風潮が蔓延しているように思います。
私は塾で勤めていますが、時折「小4から通わせているんだから、いいところに受かってもらわないと困る」ということを、担当の私に面と向かっておっしゃる親御さんがいます。
面白いもので、そういう家の子供に限って、学力が伸び悩んだり、子供自身が鬱屈とした精神状態で受験勉強に臨んでいる傾向があります。親御さんが「投資とリターン」という観点から子供を採点していることを、子供自身も感じ取っているのでしょう。子供は、頭では分からなくても、感覚で感じ取るものです。
子供も別の人格なのですから、「なるようにしかならんさ」と腹を決めてもらう方が、かえって良い結果を生むように思うのですが、大人になるとプライド(のようなもの)が邪魔をして、そういう考えがなかなか払拭できないようです。
そういう場合、私は、親御さんの意向を受けて本人を追い込むようなことはしません。紆余曲折を経て、親御さんが良い意味で開き直ってくれるのを待つようにします。人間は自動販売機ではないのですから、出した金の分だけ結果を要求するのは間違っているのです。
幸い、今までは少数の例外的な親御さんを除いて、最後には子供に対する認識を改めてくれています。大抵は親御さんが期待した「配当」は返ってこないのですが、受験を終えて晴れ晴れした表情をしていると、私もほっとします。
しかし、困ったことに、行政のトップにいる方々が、地域の若者を株や不動産のように捉えており、それを当然のことと思っているようです。
どうやらこの試算は、「ふるさと納税」とかいう安倍政権の新たな政策の推進材料として行われたようです。
ふるさと納税というのは、簡単に言えば、個人住民税の一部を自分が生まれ育った故郷の自治体などに納めることのできる仕組みです。
格差の拡大を止められない(というか、止めようという気すらない)安倍政権としては、これを「地方と中央(東京)の格差是正」の一手段として、結構気合いを入れており、ピーアールにも余念がないようです。
地方自治体としても、歳入がアップするのですから、そりゃあ反対するつもりはないでしょう。
しかし、繰り返しますが、「かけたお金を返してほしい」という視点を教育に持ち込むことには反対です。
そういう価値観に染まりきっている意見を一つ紹介しておきましょう。
http://members.jcom.home.ne.jp/dosyu/furusato-04.html
--------以下引用--------
落ちこぼれの中から、偉大なスポーツ選手に育ち、高額のふるさと納税する人物が誕生するかもしれないし、登校拒否の生徒が世界に通用する偉大なる作家になって外貨を稼ぎふるさと納税する可能性がある。そうすると、小中学校の教育者達は、学校の勉強という基準の他に流動的な「物差し 」を持って生徒に接する必要に迫られる。個々の児童、生徒の個性を尊重し、その才能を伸ばすのが真なる教育であるという本質的なビジョンに辿りつくであろう。
--------引用以上--------
なんだか、夢いっぱい(笑)ですね。しかし、成功した人間が必ず税を納める仕組みを作るならいざしらず、納税「できる」だけなのですから、こんなことを妄想されても困るわけです。
それなら、納税義務を定めればいいではないかなどと思う方もいるでしょうが、そうなると今度は何度か転居をしている人間の徴税をどのように行うのかという問題が出てくるわけです。
まあ、そんな仕組みを作るのは無理でしょう。やはり、上記の文章は妄想に過ぎません。
だいいち、この引用した文章の腹が立つところは、結局納税額の多寡で教育の成果を判断しているという点です。
教育、なかんずく「公教育」の目的は何かという点について、このブログは一貫した観点に立っています。それは、「社会に出たときに困らないための必要最低限の能力を身につけさせること」です。
それならば、工業製品を作るのと変わらないのかというと、そうではないのです。教えるべき事柄がはっきり決まっていたとしても、子供は一人ひとり人格が異なるのですから、それを修得させるために様々なアプローチが必要になってくるのです。
そして、そういうアプローチを試みるには、どうしても子供をよく見て考えなければならず、相互の信頼や人間的な交流が求められるのです。
逆に言えば、叱るとか、誉めるとかいった所作は、何を教えるか、どういった人間になってもらいたいかという目的を達成するためのものです。そういうものがなく、こころの教育だの、個性の尊重だの、美しい題目を唱えていても何も生まれません。
そうして出てくる「結果」というのは、子供の数だけあっていいのです。その子が社会に出て、他人とうまくやっていきながら、普通に生活できれば、それが「正解」なのです。
それこそが、憲法にいう「すべて国民は、個人として尊重される」(13条)ということなのではないでしょうか。もっとクサイ言葉でいえば、「愛」です。
上のサイトの文章を書いた人間は、税金を稼いできて財政に貢献する人間を育てることが教育の目的だとでも言わんばかりの論調です。こういう人間は、どんなに頭がよかろうが、学歴が高かろうが、最低の人間と言わざるを得ません。どんな時でも大人の側から子供に「具体的利益をもたらす人間でなければ存在価値がない」というメッセージを発してはいけないのです。そんなのは教育ではありません。
だいいち、地方の財政を好転させたいなら、地場産業を発展させて税収を上げたり、若者が離れていかずに済むような町作りをしたりすればいいのではありませんか。「出て行くならどうぞ、でもお金はちょうだい」という発想は、ものを買い与えさえすれば子供は喜ぶと思うバカ親と全く同じ発想です。
昔の日本には、●上杉鷹山や●山田方谷のように、地域のために何ができるかを考えて必死に取り組んだ「真の改革者」がたくさんいました。彼らの生涯を少しでも学べば、一番大切なのは、その土地やそこに生まれ育った人たちを愛することだというのがわかるはずです。
翻って、「金を出してやったのに地元に納税しないとは何事だ」などと考えている地方の首長に、そういう真っ直ぐな気持ちがあるでしょうか。私には、独りよがりの被害者意識しか伝わってきません。
若者が立派な大人になって巣立っていく、それだけでなぜ喜べないのでしょうか。かけた金が返ってこないのが嫌だというのなら、学校など全廃すればいいのです。
安倍首相も、教育カイカクだの美しい国だの吹聴しているなら、こういう愛のない愚かな大人達を叱りつけてほしいものです。
<子供公費負担>誕生から高校卒業1600万円 総務省試算
http://www.excite.co.jp/News/politics/20070610030000/20070610M10.118.html
--------以下引用--------
子供の誕生から高校卒業までに自治体が負担する額は平均1599万9000円にのぼることが9日、総務省の試算で明らかになった。内閣府が02年度に実施した「社会全体の子育て費用に関する調査研究」に基づいて試算。住民税の一部を出身自治体に納めることができる「ふるさと納税」の議論に活用していく方針だ。
(1)保育や教育などのサービス提供(現物給付)(2)児童手当、育児休業給付など(現金給付)(3)扶養控除などによる減税分(支払い免除)――を算出して合算した。その結果、子供1人あたりの年間公費負担は、5歳までが62万6000円、6~11歳が100万2000円、12~14歳が103万8000円、15~17歳が103万9000円。これらを合計すると約1600万円となった。
ふるさと納税を提唱する菅義偉総務相は「地方の首長から『将来をになう子供たちに高校卒業までに公費をかけるが、還元してもらおうと思うと子供たちは都会に出てしまう』との陳情を受ける」と語っている。総務省は生涯を通じた受益と負担のバランスという見地から新制度導入の必要性を裏付けるデータと位置づけたい考えだ。
--------引用以上--------
どこに腹が立ったか、お分かりでしょうか?
ここです。
>ふるさと納税を提唱する菅義偉総務相は
>「地方の首長から『将来をになう子供たちに
>高校卒業までに公費をかけるが、
>還元してもらおうと思うと子供たちは
>都会に出てしまう』との陳情を受ける」と語っている。
この部分に、問題があるのか?と思われた方もいるでしょう。では、これを少しずらして、こんな風にしてみたらどうですかね。
>山田太郎文部科学大臣は
>「日本各地の親から、『将来を担う子供たちに
>社会人になるまでにいろいろお金をかけるが、
>還元してもらうと思うと子供たちは
>独立したりお嫁に行ったりしてしまう』との陳情を受ける」
>と語っている
こんな風に、子供に対して投下資本の見返りを求める親がいたらどう思うでしょうか。なんか、変だと思いませんかね。
どうも、最近の大人社会には、こういう風に何でも「投資とリターン」という観点で捉えるような風潮が蔓延しているように思います。
私は塾で勤めていますが、時折「小4から通わせているんだから、いいところに受かってもらわないと困る」ということを、担当の私に面と向かっておっしゃる親御さんがいます。
面白いもので、そういう家の子供に限って、学力が伸び悩んだり、子供自身が鬱屈とした精神状態で受験勉強に臨んでいる傾向があります。親御さんが「投資とリターン」という観点から子供を採点していることを、子供自身も感じ取っているのでしょう。子供は、頭では分からなくても、感覚で感じ取るものです。
子供も別の人格なのですから、「なるようにしかならんさ」と腹を決めてもらう方が、かえって良い結果を生むように思うのですが、大人になるとプライド(のようなもの)が邪魔をして、そういう考えがなかなか払拭できないようです。
そういう場合、私は、親御さんの意向を受けて本人を追い込むようなことはしません。紆余曲折を経て、親御さんが良い意味で開き直ってくれるのを待つようにします。人間は自動販売機ではないのですから、出した金の分だけ結果を要求するのは間違っているのです。
幸い、今までは少数の例外的な親御さんを除いて、最後には子供に対する認識を改めてくれています。大抵は親御さんが期待した「配当」は返ってこないのですが、受験を終えて晴れ晴れした表情をしていると、私もほっとします。
しかし、困ったことに、行政のトップにいる方々が、地域の若者を株や不動産のように捉えており、それを当然のことと思っているようです。
どうやらこの試算は、「ふるさと納税」とかいう安倍政権の新たな政策の推進材料として行われたようです。
ふるさと納税というのは、簡単に言えば、個人住民税の一部を自分が生まれ育った故郷の自治体などに納めることのできる仕組みです。
格差の拡大を止められない(というか、止めようという気すらない)安倍政権としては、これを「地方と中央(東京)の格差是正」の一手段として、結構気合いを入れており、ピーアールにも余念がないようです。
地方自治体としても、歳入がアップするのですから、そりゃあ反対するつもりはないでしょう。
しかし、繰り返しますが、「かけたお金を返してほしい」という視点を教育に持ち込むことには反対です。
そういう価値観に染まりきっている意見を一つ紹介しておきましょう。
http://members.jcom.home.ne.jp/dosyu/furusato-04.html
--------以下引用--------
落ちこぼれの中から、偉大なスポーツ選手に育ち、高額のふるさと納税する人物が誕生するかもしれないし、登校拒否の生徒が世界に通用する偉大なる作家になって外貨を稼ぎふるさと納税する可能性がある。そうすると、小中学校の教育者達は、学校の勉強という基準の他に流動的な「物差し 」を持って生徒に接する必要に迫られる。個々の児童、生徒の個性を尊重し、その才能を伸ばすのが真なる教育であるという本質的なビジョンに辿りつくであろう。
--------引用以上--------
なんだか、夢いっぱい(笑)ですね。しかし、成功した人間が必ず税を納める仕組みを作るならいざしらず、納税「できる」だけなのですから、こんなことを妄想されても困るわけです。
それなら、納税義務を定めればいいではないかなどと思う方もいるでしょうが、そうなると今度は何度か転居をしている人間の徴税をどのように行うのかという問題が出てくるわけです。
まあ、そんな仕組みを作るのは無理でしょう。やはり、上記の文章は妄想に過ぎません。
だいいち、この引用した文章の腹が立つところは、結局納税額の多寡で教育の成果を判断しているという点です。
教育、なかんずく「公教育」の目的は何かという点について、このブログは一貫した観点に立っています。それは、「社会に出たときに困らないための必要最低限の能力を身につけさせること」です。
それならば、工業製品を作るのと変わらないのかというと、そうではないのです。教えるべき事柄がはっきり決まっていたとしても、子供は一人ひとり人格が異なるのですから、それを修得させるために様々なアプローチが必要になってくるのです。
そして、そういうアプローチを試みるには、どうしても子供をよく見て考えなければならず、相互の信頼や人間的な交流が求められるのです。
逆に言えば、叱るとか、誉めるとかいった所作は、何を教えるか、どういった人間になってもらいたいかという目的を達成するためのものです。そういうものがなく、こころの教育だの、個性の尊重だの、美しい題目を唱えていても何も生まれません。
そうして出てくる「結果」というのは、子供の数だけあっていいのです。その子が社会に出て、他人とうまくやっていきながら、普通に生活できれば、それが「正解」なのです。
それこそが、憲法にいう「すべて国民は、個人として尊重される」(13条)ということなのではないでしょうか。もっとクサイ言葉でいえば、「愛」です。
上のサイトの文章を書いた人間は、税金を稼いできて財政に貢献する人間を育てることが教育の目的だとでも言わんばかりの論調です。こういう人間は、どんなに頭がよかろうが、学歴が高かろうが、最低の人間と言わざるを得ません。どんな時でも大人の側から子供に「具体的利益をもたらす人間でなければ存在価値がない」というメッセージを発してはいけないのです。そんなのは教育ではありません。
だいいち、地方の財政を好転させたいなら、地場産業を発展させて税収を上げたり、若者が離れていかずに済むような町作りをしたりすればいいのではありませんか。「出て行くならどうぞ、でもお金はちょうだい」という発想は、ものを買い与えさえすれば子供は喜ぶと思うバカ親と全く同じ発想です。
昔の日本には、●上杉鷹山や●山田方谷のように、地域のために何ができるかを考えて必死に取り組んだ「真の改革者」がたくさんいました。彼らの生涯を少しでも学べば、一番大切なのは、その土地やそこに生まれ育った人たちを愛することだというのがわかるはずです。
翻って、「金を出してやったのに地元に納税しないとは何事だ」などと考えている地方の首長に、そういう真っ直ぐな気持ちがあるでしょうか。私には、独りよがりの被害者意識しか伝わってきません。
若者が立派な大人になって巣立っていく、それだけでなぜ喜べないのでしょうか。かけた金が返ってこないのが嫌だというのなら、学校など全廃すればいいのです。
安倍首相も、教育カイカクだの美しい国だの吹聴しているなら、こういう愛のない愚かな大人達を叱りつけてほしいものです。
今回は、このブログでたびたび取り上げている「中国・朝鮮の冷戦」について、この二カ国と国境を接するロシアに注目してみたいと思います。
先日ですが、面白いニュースが飛び込んできました。
ロシア、対北制裁措置実施へ
http://www.chosunonline.com/article/20070601000012
--------以下引用--------
ロシアも北朝鮮に対する制裁に加わることになった。イタル・タス通信は先月30日、ウラジーミル・プーチン大統領が先月27日に、昨年10月の北朝鮮の核実験に伴う国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議を履行するよう命じる大統領令に署名した、と伝えた。
今回の大統領令には、国連決議1718号(対北朝鮮制裁決議)に盛り込まれた、北朝鮮に対する兵器の禁輸措置がそのまま盛り込まれている。つまり、ロシアのすべての政府機関と企業は、北朝鮮に戦車・戦闘機・戦艦・重火器・ミサイル関連部品を輸出することはできず、また核開発に使用される可能性がある物質の北朝鮮への搬入も禁止された。また合わせて、大量破壊兵器(WMD)や核兵器の開発計画に関わった北朝鮮の関係者のロシア入国を許可しないことになった。
--------引用以上--------
ロシアが北朝鮮に対して、兵器の禁輸措置をとったというニュースです。
「え?今さら経済制裁?」と思いますよね。私も、不覚ながら、とっくにこの程度のことはやっているのだと思っていました。
他のブログやサイトを見ると、「北朝鮮が債務を値切ろうとしたから、その意趣返しだ」という意見が目立ちます。本当でしょうか。
ロシアという国は、図体がでかいわりには後々のことを考えて行動できる国だといえます。同じランドパワー(大陸国家)でも、中国とは随分違うということです。この点、頭に刻んだ上で、次のニュースもご覧下さい。
ロシア、現物での債務返済を韓国に提示
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2007053118618
--------以下引用--------
6月1日から始まる韓国へのロシアの債務返済が予定通りに進められるかどうか、危ぶまれている。
ロシア・モスクワの外交消息筋は30日、「ロシアが債務残高13億3000万ドル(約1兆2369億ウォン)のうち、7~8億ウォンドルを防衛産業品などの現物で返済したいと、非公式で提案した」と伝えた。
韓国政府は03年9月、経済協力借款の利子のうち、6億6000万ドルは帳消しにし、残り分は今年6月から現金で返済してもらうことでロシアと合意したが、借款全額の現金償還の可能性が低くなっている。
ロシアがこのような提案をしたことで、韓国政府の借款回収政策の見直しをめぐる議論とともに、4年前に失敗に終わった対ロシア債権交渉の二の舞になるのではないか、という声も聞こえている。韓国政府は03年、利子を帳消しにする見返りとしてナホトカ経済特区に入居する韓国企業に対する税制優遇を希望したが、ロシアは昨年、ナホトカ経済特区計画を事実上反故にした。
債務の返済期日を控え、ロシアが再び現物返済を提案した根拠は、4年前の交渉当時、韓露両国が署名した合意文の条項だ。
当時両国は合意文で、「07年から返済する借款については、現金での返済を原則とするが、両国の合意があれば、現物でも返済できる」という条項を入れたことが伝えられた。
ロシアには、韓国への借款返済をロシア製の兵器輸出の足場として利用する思惑があるようだ。モスクワの軍事専門家らは「ロシアが韓国への債務を空気浮揚艇やT-86U戦車などの現物で返済して以来、部品の輸出で完成品輸出並みの収益を上げている」と述べた。
--------引用以上--------
今度はロシアと韓国の間のニュースです。
ロシアはソ連崩壊後、いろんな国に金を借りまくっており、韓国もその一つでした。要するに、その返済を「金ではなく現物決済にしろ」と、ロシアが迫っているということです。
もう少し詳しい事情が知りたい方は、以下のリンクを参照にするとよろしいでしょう。
ロシアに貸した1767億円、一体どうなったのか
(上)http://www.chosunonline.com/article/20070516000040
(中)http://www.chosunonline.com/article/20070516000041
(下)http://www.chosunonline.com/article/20070516000042
興味深いのは、この部分です。
>現物による償還は「第2次プルゴム事業」として実現し、
>韓国はロシアからT‐80U戦車や歩兵戦闘車BMP-3、
>上陸作戦用の空気浮揚艇「ムレナ」など6種類の兵器を導入した。
全部戦争用の機械ですね。この点について少し見てみます。以下のPDFを参照しましょう。
ロシア、武器輸出が増大するも問題山積(ノーボスチ通信)
http://www.rotobo.or.jp/jouhoukan/novosti/2006No.026.pdf
「問題」とやらはさておき、目を剥くのは、ロシアがいまだに武器輸出で膨大な利益を挙げていることです。その金額は2005年の時点で61億ドルです。今年は70億ドルを突破するのではないかと言われています。
上記PDFに、戦闘機製造企業のスホーイが、「戦闘機の消耗品だけで3億ドルを稼いだ」とありますが、ここは非常に重要です。武器はハードそのものを売る以上に、メンテナンスを売ることで利益を上げるという側面があるからです。東亜日報の記事の中の、
>ロシアが韓国への債務を空気浮揚艇や
>T-86U戦車などの現物で返済して以来、
>部品の輸出で完成品輸出並みの収益を上げている
という部分も、そういう意味です。いや、これはベンツやレクサスLS450なんて比べものにならないくらい儲かりますよ(笑)。
兵器というのは恐ろしく高い買い物ですから、買い手としては兵器が故障その他の原因で動作しないというのが一番困るわけです。だいいち、故障を放置したら「いざというとき」に役に立ちません。周辺国に対する脅しにもなりません(たとえば、●こういう戦闘機は全く怖くない)。
ロシアといえば「資源輸出国である」という印象があるでしょうし、証券会社が顧客を煽るために作る「これからはBRICsが買いだ!」などという広告にもそういう記述しか出てきません。しかし、実はロシアは武器輸出で儲けていたのです。
東亜日報の記者も、そういうことをわかっているようです。記事に
>ロシアには、韓国への借款返済をロシア製の兵器輸出の
>足場として利用する思惑があるようだ。
という記述があるからです。この記者は、ロシアの狙いが、武器の供給をロシアに依存させるものだと思っているようですが、私もこの点には賛成です。
では、これが最初の「北朝鮮への武器禁輸措置」とどう絡んでくるのでしょうか。
私の頭の中で、朝鮮半島を巡る一連のニュースと、今回の記事、そして、こちらのブログが取り上げている話題を見て、全ての線が一本につながりました。
ロシアの牙と唸り声
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-244.html
要するに、ロシアは新しい冷戦を作りだし、「ランドパワーの盟主」として君臨しようという腹づもりだということです。
冷戦の意義はなにか、と言われれば、普通は世界が二大帝国(米ソ)のもと、くっきりと色分けされていた時代だと言われます。
私は、それでは不十分だと感じます。冷戦の真の意味とは、「世界中の至る所にホットスポット(紛争が生じやすい地域)を作りだし、それを利用して米ソが武器輸出で利益を上げていた時代」と考えるべきなのです。
そして、上記二つのニュースが意味するのは、ロシアが新しい冷戦の「実験店舗」として選んだのが、このブログで何度も取り上げてきている「中国東北部とその周辺領域」だということなのです。
これは、アメリカが朝鮮から手を引くことに関係しています。アメリカは、国連軍という名目で駐留している在韓米軍を2004年から08年にかけて漸次縮小していますが、それに加えて戦時作戦統制権を、2009年には韓国(朝鮮)に返還することを表明しています。もしかすると、盧武鉉大統領の在任中である08年中にもありうるとのことです(●こちらのリンクを参照)。
これが意味することは何かといえば、朝鮮側が中国の南下を防ぐ有力な手段を失うことになったということです。今までなら、「出来レース」のような分断国家にすることで、北を犠牲にしても南を生き残らせるという戦略を採ることが可能でしたが、もうそういうことはできなくなったということです。
ゆくゆくは、韓国とアメリカの同盟関係も解消される運びとなるでしょう。アメリカは武器輸出の市場を失うことになりますが、韓国の隣にいるアメリカの下僕=日本に武器を売れるから別にいいのです。その武器とはMD(ミサイル防衛)です。
そして、朝鮮半島という空白に入り込んでくるのが、ロシア製の武器になるわけです。
忘れてはならないのは、ロシアは北朝鮮に対してつい最近まで武器を禁輸していなかったということです。つまり、北朝鮮の軍当局は、ロシア製の武器の扱い方を知っているわけです。
ロシアの武器輸出によって110万人の朝鮮共和国陸軍は、乞食の軍隊から、近代的軍隊に生まれ変わる・・・この「朝鮮軍のロシア化」には、もう一つ大きな意義があります。それは、中国東北部を朝鮮に狙わせることによって、ロシアの宿敵である中国を牽制することができるということです。
中国の弱点は「資源を自給できないこと」と「水不足」です。これを一気に解消するには、シベリア侵攻という有力なオプションがあります。ロシアの沿海州や東シベリアは、鉱物資源に富んでおり、飲用に適する淡水の湖が沢山あるからです。
しかし、ここを失えば、ロシアの当該政権は間違いなく瓦解するでしょう。ランドパワーの国は領土が命であり、それを失ったツァーリ(皇帝)は権威が失墜し、ニコライ2世のように抹殺される運命にあるからです。
そこで、朝鮮を噛ませ犬に使い、中国を押さえつけようというわけです。ここで、アメリカと完全に利害が一致しています。
そうはいっても、朝鮮にそんなに武器を買う金があるのか?という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
方法は二つあります。まず、朝鮮国内にある鉱物資源の採掘権とバーターすることです。ロシアの利点は、北朝鮮との間に鉄道が直結していることです。他国の企業と競合したとしても、ここから陸軍を送り込めば権益を保持できます。日本には逆立ちしても出来ない方法です。
そして、もう一つは、「ピョンヤン宣言にしたがって日本に金を出させる」というものです。
なんと言ってもロシアは6月から「北朝鮮包囲網」に加わったのですから、日本に堂々と「早く金を出せ」と主張できる立場にいるのです。今後、この方面からも揺さぶりが来るでしょう。ロシアと関係の深い議員(例えば、●日ロ友好議員連盟所属の議員)や、ソ連時代からロシア文化に心酔している学者たちの発言には要注意です。
残念ながら、これに対して日本にできることはあまり多くありません。先だっての「六カ国協議」で、安倍政権が、核開発やミサイル発射といった問題点を差し置いて、「拉致問題」という最後のカードを真っ先に切ってしまったからです。側近に大量のパチンコ議員を抱える彼では、朝鮮資本から本国への送金停止という最大の手を使うことも期待できません。
そうなれば、日本は、北朝鮮についてあれこれ難癖をつけて、国交正常化交渉などという暴挙を先延ばしにするしかありません。そして、その間に中朝の対立を先鋭化させ、日本が金を出す前にどちらかが暴走するのを待つのです。ただし、その場合「難民の流入」などのリスクをきっちり管理する用意をしておかなくてはいけません。その時になれば、●こういう「ボートピープル」の上陸をあっさり許して、「人道上の措置」などやっている余裕はありません。
その辺りの機微を読んだ政治家が、今こそリーダーになってくれないものでしょうか・・・。
先日ですが、面白いニュースが飛び込んできました。
ロシア、対北制裁措置実施へ
http://www.chosunonline.com/article/20070601000012
--------以下引用--------
ロシアも北朝鮮に対する制裁に加わることになった。イタル・タス通信は先月30日、ウラジーミル・プーチン大統領が先月27日に、昨年10月の北朝鮮の核実験に伴う国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議を履行するよう命じる大統領令に署名した、と伝えた。
今回の大統領令には、国連決議1718号(対北朝鮮制裁決議)に盛り込まれた、北朝鮮に対する兵器の禁輸措置がそのまま盛り込まれている。つまり、ロシアのすべての政府機関と企業は、北朝鮮に戦車・戦闘機・戦艦・重火器・ミサイル関連部品を輸出することはできず、また核開発に使用される可能性がある物質の北朝鮮への搬入も禁止された。また合わせて、大量破壊兵器(WMD)や核兵器の開発計画に関わった北朝鮮の関係者のロシア入国を許可しないことになった。
--------引用以上--------
ロシアが北朝鮮に対して、兵器の禁輸措置をとったというニュースです。
「え?今さら経済制裁?」と思いますよね。私も、不覚ながら、とっくにこの程度のことはやっているのだと思っていました。
他のブログやサイトを見ると、「北朝鮮が債務を値切ろうとしたから、その意趣返しだ」という意見が目立ちます。本当でしょうか。
ロシアという国は、図体がでかいわりには後々のことを考えて行動できる国だといえます。同じランドパワー(大陸国家)でも、中国とは随分違うということです。この点、頭に刻んだ上で、次のニュースもご覧下さい。
ロシア、現物での債務返済を韓国に提示
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2007053118618
--------以下引用--------
6月1日から始まる韓国へのロシアの債務返済が予定通りに進められるかどうか、危ぶまれている。
ロシア・モスクワの外交消息筋は30日、「ロシアが債務残高13億3000万ドル(約1兆2369億ウォン)のうち、7~8億ウォンドルを防衛産業品などの現物で返済したいと、非公式で提案した」と伝えた。
韓国政府は03年9月、経済協力借款の利子のうち、6億6000万ドルは帳消しにし、残り分は今年6月から現金で返済してもらうことでロシアと合意したが、借款全額の現金償還の可能性が低くなっている。
ロシアがこのような提案をしたことで、韓国政府の借款回収政策の見直しをめぐる議論とともに、4年前に失敗に終わった対ロシア債権交渉の二の舞になるのではないか、という声も聞こえている。韓国政府は03年、利子を帳消しにする見返りとしてナホトカ経済特区に入居する韓国企業に対する税制優遇を希望したが、ロシアは昨年、ナホトカ経済特区計画を事実上反故にした。
債務の返済期日を控え、ロシアが再び現物返済を提案した根拠は、4年前の交渉当時、韓露両国が署名した合意文の条項だ。
当時両国は合意文で、「07年から返済する借款については、現金での返済を原則とするが、両国の合意があれば、現物でも返済できる」という条項を入れたことが伝えられた。
ロシアには、韓国への借款返済をロシア製の兵器輸出の足場として利用する思惑があるようだ。モスクワの軍事専門家らは「ロシアが韓国への債務を空気浮揚艇やT-86U戦車などの現物で返済して以来、部品の輸出で完成品輸出並みの収益を上げている」と述べた。
--------引用以上--------
今度はロシアと韓国の間のニュースです。
ロシアはソ連崩壊後、いろんな国に金を借りまくっており、韓国もその一つでした。要するに、その返済を「金ではなく現物決済にしろ」と、ロシアが迫っているということです。
もう少し詳しい事情が知りたい方は、以下のリンクを参照にするとよろしいでしょう。
ロシアに貸した1767億円、一体どうなったのか
(上)http://www.chosunonline.com/article/20070516000040
(中)http://www.chosunonline.com/article/20070516000041
(下)http://www.chosunonline.com/article/20070516000042
興味深いのは、この部分です。
>現物による償還は「第2次プルゴム事業」として実現し、
>韓国はロシアからT‐80U戦車や歩兵戦闘車BMP-3、
>上陸作戦用の空気浮揚艇「ムレナ」など6種類の兵器を導入した。
全部戦争用の機械ですね。この点について少し見てみます。以下のPDFを参照しましょう。
ロシア、武器輸出が増大するも問題山積(ノーボスチ通信)
http://www.rotobo.or.jp/jouhoukan/novosti/2006No.026.pdf
「問題」とやらはさておき、目を剥くのは、ロシアがいまだに武器輸出で膨大な利益を挙げていることです。その金額は2005年の時点で61億ドルです。今年は70億ドルを突破するのではないかと言われています。
上記PDFに、戦闘機製造企業のスホーイが、「戦闘機の消耗品だけで3億ドルを稼いだ」とありますが、ここは非常に重要です。武器はハードそのものを売る以上に、メンテナンスを売ることで利益を上げるという側面があるからです。東亜日報の記事の中の、
>ロシアが韓国への債務を空気浮揚艇や
>T-86U戦車などの現物で返済して以来、
>部品の輸出で完成品輸出並みの収益を上げている
という部分も、そういう意味です。いや、これはベンツやレクサスLS450なんて比べものにならないくらい儲かりますよ(笑)。
兵器というのは恐ろしく高い買い物ですから、買い手としては兵器が故障その他の原因で動作しないというのが一番困るわけです。だいいち、故障を放置したら「いざというとき」に役に立ちません。周辺国に対する脅しにもなりません(たとえば、●こういう戦闘機は全く怖くない)。
ロシアといえば「資源輸出国である」という印象があるでしょうし、証券会社が顧客を煽るために作る「これからはBRICsが買いだ!」などという広告にもそういう記述しか出てきません。しかし、実はロシアは武器輸出で儲けていたのです。
東亜日報の記者も、そういうことをわかっているようです。記事に
>ロシアには、韓国への借款返済をロシア製の兵器輸出の
>足場として利用する思惑があるようだ。
という記述があるからです。この記者は、ロシアの狙いが、武器の供給をロシアに依存させるものだと思っているようですが、私もこの点には賛成です。
では、これが最初の「北朝鮮への武器禁輸措置」とどう絡んでくるのでしょうか。
私の頭の中で、朝鮮半島を巡る一連のニュースと、今回の記事、そして、こちらのブログが取り上げている話題を見て、全ての線が一本につながりました。
ロシアの牙と唸り声
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-244.html
要するに、ロシアは新しい冷戦を作りだし、「ランドパワーの盟主」として君臨しようという腹づもりだということです。
冷戦の意義はなにか、と言われれば、普通は世界が二大帝国(米ソ)のもと、くっきりと色分けされていた時代だと言われます。
私は、それでは不十分だと感じます。冷戦の真の意味とは、「世界中の至る所にホットスポット(紛争が生じやすい地域)を作りだし、それを利用して米ソが武器輸出で利益を上げていた時代」と考えるべきなのです。
そして、上記二つのニュースが意味するのは、ロシアが新しい冷戦の「実験店舗」として選んだのが、このブログで何度も取り上げてきている「中国東北部とその周辺領域」だということなのです。
これは、アメリカが朝鮮から手を引くことに関係しています。アメリカは、国連軍という名目で駐留している在韓米軍を2004年から08年にかけて漸次縮小していますが、それに加えて戦時作戦統制権を、2009年には韓国(朝鮮)に返還することを表明しています。もしかすると、盧武鉉大統領の在任中である08年中にもありうるとのことです(●こちらのリンクを参照)。
これが意味することは何かといえば、朝鮮側が中国の南下を防ぐ有力な手段を失うことになったということです。今までなら、「出来レース」のような分断国家にすることで、北を犠牲にしても南を生き残らせるという戦略を採ることが可能でしたが、もうそういうことはできなくなったということです。
ゆくゆくは、韓国とアメリカの同盟関係も解消される運びとなるでしょう。アメリカは武器輸出の市場を失うことになりますが、韓国の隣にいるアメリカの下僕=日本に武器を売れるから別にいいのです。その武器とはMD(ミサイル防衛)です。
そして、朝鮮半島という空白に入り込んでくるのが、ロシア製の武器になるわけです。
忘れてはならないのは、ロシアは北朝鮮に対してつい最近まで武器を禁輸していなかったということです。つまり、北朝鮮の軍当局は、ロシア製の武器の扱い方を知っているわけです。
ロシアの武器輸出によって110万人の朝鮮共和国陸軍は、乞食の軍隊から、近代的軍隊に生まれ変わる・・・この「朝鮮軍のロシア化」には、もう一つ大きな意義があります。それは、中国東北部を朝鮮に狙わせることによって、ロシアの宿敵である中国を牽制することができるということです。
中国の弱点は「資源を自給できないこと」と「水不足」です。これを一気に解消するには、シベリア侵攻という有力なオプションがあります。ロシアの沿海州や東シベリアは、鉱物資源に富んでおり、飲用に適する淡水の湖が沢山あるからです。
しかし、ここを失えば、ロシアの当該政権は間違いなく瓦解するでしょう。ランドパワーの国は領土が命であり、それを失ったツァーリ(皇帝)は権威が失墜し、ニコライ2世のように抹殺される運命にあるからです。
そこで、朝鮮を噛ませ犬に使い、中国を押さえつけようというわけです。ここで、アメリカと完全に利害が一致しています。
そうはいっても、朝鮮にそんなに武器を買う金があるのか?という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
方法は二つあります。まず、朝鮮国内にある鉱物資源の採掘権とバーターすることです。ロシアの利点は、北朝鮮との間に鉄道が直結していることです。他国の企業と競合したとしても、ここから陸軍を送り込めば権益を保持できます。日本には逆立ちしても出来ない方法です。
そして、もう一つは、「ピョンヤン宣言にしたがって日本に金を出させる」というものです。
なんと言ってもロシアは6月から「北朝鮮包囲網」に加わったのですから、日本に堂々と「早く金を出せ」と主張できる立場にいるのです。今後、この方面からも揺さぶりが来るでしょう。ロシアと関係の深い議員(例えば、●日ロ友好議員連盟所属の議員)や、ソ連時代からロシア文化に心酔している学者たちの発言には要注意です。
残念ながら、これに対して日本にできることはあまり多くありません。先だっての「六カ国協議」で、安倍政権が、核開発やミサイル発射といった問題点を差し置いて、「拉致問題」という最後のカードを真っ先に切ってしまったからです。側近に大量のパチンコ議員を抱える彼では、朝鮮資本から本国への送金停止という最大の手を使うことも期待できません。
そうなれば、日本は、北朝鮮についてあれこれ難癖をつけて、国交正常化交渉などという暴挙を先延ばしにするしかありません。そして、その間に中朝の対立を先鋭化させ、日本が金を出す前にどちらかが暴走するのを待つのです。ただし、その場合「難民の流入」などのリスクをきっちり管理する用意をしておかなくてはいけません。その時になれば、●こういう「ボートピープル」の上陸をあっさり許して、「人道上の措置」などやっている余裕はありません。
その辺りの機微を読んだ政治家が、今こそリーダーになってくれないものでしょうか・・・。






