日々是勉強

教育、国際関係、我々の社会生活・・・少し上から眺めてみよう。

【こいつらに】狡猾なロシア、無邪気な日本【騙されるな】

2007年01月22日 00時22分21秒 | ロシア関連
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  当ブログでもたびたび紹介させていただき、またコメントも頂いている江田島孔明氏の「世界史におけるランドパワーとシーパワーの戦略」の特別版が上梓されました。第二次大戦と日本のとるべきだった「戦略」について、鮮やかに解説されています。是非、ご一読ください。

世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略新春特別企画最終号
http://www.teamrenzan.com/archives/writer/edajima/post_168.html
  
  さて、最近、とある日本の大企業が、ロシアで大型プロジェクトに参加するというニュースが降って湧いてきました。

http://syoukenn.seesaa.net/article/30796555.html

(以下引用)

東芝はロシア国営企業の提携打診を好感、石川島も高い

  東芝が、25円高の800円と2日続伸している。ロシアが設立を目指している国営の原子力独占企業体「アトムプロム」側が、東芝と石川島播磨重工業に対して提携を打診してきたことが、12月31日に明らかになったとの一部報道を材料視。東芝とIHIも提携交渉に応じる考えで、近く交渉入りする公算が大きいという。原発の基幹部分となる蒸気タービンや、発電機の製造、供給など、ロシアの原発建設への協力が柱になるとみられ、アトムプロムへの出資や関連技術の供与に協議が広がる可能性があるとしている。(以下略)

(引用以上)

  ロシアの原子力発電所は、ソビエト連邦時代の旧式のものが多いようです。それを、日本の技術でリフレッシュしようというわけです。かつて、ソ連の原発と言えば、チェルノブイリ原発の事故がありました。このような惨事を繰り返さないためにも、日本の技術が役に立てば、こんなに嬉しいことはありません。しかも、上の記事のように、経済効果も大きい・・・。

  しかし、ちょっと待ってください。

  最近、ロシアと日本の経済「協力」にまつわる重大なニュースがあったのを忘れてしまいましたか?

  勘のいい方はお気づきでしょう。サハリンのガス田開発がそれです。

  サハリンというのは、日本領だった「樺太(からふと)」のことです。近年、東アジア最大級の天然ガス田が発見されています。そして、このガス田、日本とも地理的に大変近い。
  そうなれば、誰でも期待するでしょう。「ロシアと取り引きして、このガス田から日本に向けて天然ガスを供給してもらえばいいのではないか?」と。パイプラインを建設すれば、液化してタンカーに積める必要もなくなるため、大変コストが低く、また、安定した供給も予想されます。

  しかし、このガス田開発がどうなったか・・・その経緯をたどると、今回の原発プロジェクトについても大きな教訓が得られるのです。

  ●ノーボスチ通信という、ロシアの通信社があります。そこのウェブニュースを時系列で追いかけていくだけで、非常に面白いことが見えてきます。

  まず、2005年7月の時点の記事です。

サハリン産天然ガスの対日輸出決定
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=30&more=1

>7月24日、国際石油・天然ガス開発プロジェクト
>「サハリン2」のオペレーター企業である
>「サハリン・エナジー」社は日本の九州電力と、
>日本への液化天然ガス供給について基本合意書を取り交わした。
>最初の段階として天然ガス供給は、タンカー輸送によって
>行なわれるが、それ以降は、宗谷海峡の海底にガスパイプ
>ラインが敷設される予定となっている。

  同年8月の時点では、このプロジェクトが国際的に展開されていることを伺わせる記事が出ています。

サハリンで天然ガス液化工場建設
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=44&more=1

>サハリンの海洋貿易港コルサコフに8月7日、
>世界最大でしかもロシア初の天然ガス液化工場を
>建設するため、資材第一便が米国から到着した。

>今後の計画では、ガス・パイプラインを沿岸沿いに
>敷設して、サハリンから隣接する北海道(日本)まで
>延長し、その後さらに東京まで敷設する。

  東京まで天然ガスのパイプラインが到達・・・なかなか魅力的な話です。日本側も乗り気になりつつあるのは、以下に紹介する11月の記事からも窺えます。

北海道の実務界、ロシア極東に自由経済特区設立に関心
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=167&more=1

>極東と外バイカルの対外貿易では、日本は伝統的に
>首位の位置を占めており、大規模燃料エネルギー発電
>プロジェクト、特に、サハリン大陸棚プロジェクトの
>実現を実現する大きな推進力になっている。

  この部分を読んで、みなさんはどう感じたでしょうか?実は、ここで各人が抱く印象の違いが、決定的に重要なのです。

  2006年の4月になると、サハリン関連の記事に、突如こんな記事が紛れ込んできます。

ユジノサハリンスクに第2次世界大戦時代の日本製戦車を設置
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=266&more=1

  もちろん、日本人向けの観光スポットにしようという考えもあるのでしょうが、何か別の意図も感じませんかね?

  続けて、こんな記事も出てきます。

拡大する投資、ロシア東部
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=293&more=1

>クラスノヤルスクで終了した「ロシアの東の発展」と
>題する経済フォーラムは驚くほどの結果をもたらした。
>民間会社がロシア東部地域に2000億ドル以上を投資
>する意向が判明した。

>この地域に存在する資源の特質上、投資する場合
>最も大きな額は燃料資源セクターに向き、しかも
>そのうち約半分は石油ガスの開発になることは容易に
>理解できる。その意味において有利な状態にあるのは
>クラスノヤルスク地方、イルクツク州、ヤクーツク
>及びサハリンである。しかし、他の地域にも
>発展の可能性はある。急速に発展するアジア太平洋市場に
>近いことは、関連企業に、加工工場建設の必要性を
>考えさせるようになった。

  まさに、サハリンのガス田開発のことを言っている記事です。これからのロシア極東の発展するようすが目に浮かぶようです。さらに、同年の9月には、

サンクト・ペテルブルグでロ日最初の投資フォーラム
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=357&more=1

>フォーラムの参加者は、今日、ロシアと日本の投資協力は、
>現在のところまだ両国のポテンシャルが完全に発揮されて
>いるとは言えず、もっと力強い、建設的な性格を持たせる
>必要があるとの意見で一致した。

  という記事です。ロシア側が、日本の経済協力を切望している様子がよく伝わってきます。

  しかし、その9月に、いきなり事態が急転します。

「サハリン-2」開発停止?
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=358&more=1

  上のURLの言いたいことは、環境破壊のおそれがあるということで、公的機関が裁判所にガス田開発の中止を提訴したということです。元の記事を読むと、相当深刻な被害が及ぶ可能性があるということがわかります。
  しかし、それほど重大な問題なら、なぜ2005年のうちにロシア政府側がなんらかのアクションを起こさなかったのか、疑問が浮かんできます。

  追い打ちをかけるような記事が、10月に登場します。

サハリンの環境汚染
http://www.rian-japan.com/archive/index.php?s=%83T%83n%83%8A%83%93&paged=2

  このタイミング・・・偶然にしては出来過ぎだと思いませんか?

  そして、結末はこれです。

露ガスプロム、「サハリン2」譲渡でシェルや日本2社と合意
http://today.reuters.co.jp/news/articlenews.aspx?type=businessNews&storyID=2006-12-22T083703Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-240672-1.xml

>ロシアのガス独占企業ガスプロムは21日、サハリン沖の
>資源開発事業「サハリン2」を進めてきた国際石油資本の
>ロイヤル・ダッチ・シェル、三井物産、三菱商事の
>3社から権益の半分を74億5000万ドルで
>取得することで合意した。

  今まで全くガス田開発に関わってこなかった「ガスプロム」(ロシアの天然ガス独占企業)が、いきなり登場しました。そして、なんと経営権を掌握してしまったのです。
  もちろん、何の理由もなくやりかけの事業を譲渡するような馬鹿な会社はありません。ロシアの政府機関が、シェルや三菱を環境問題で提訴していたため、それによる損害賠償などのデメリットを避けるために、地元資本であるガスプロムに道を譲ったのです。
  「ハア?」と思いませんかね。同じガス田を開発するのに、ロシア企業がやれば環境を破壊せずに済むわけがありません。
  もっとも、ガスプロムは訴訟当事者ではないのですから、知らん顔をしていればいいわけです。ロシア政府がガスプロムを訴えれば別ですが、どうやらそういう事態にはなっていません。
  なんとひどい話でしょうか。同じことを日本国内でやった会社がいたら、業界から総スカンをくらうに決まっています。火事場泥棒だというのは明らかだからです。

  ここで、ロシアに対して悪口雑言をぶつけるだけでは仕方がありません。このサハリンの事件から、何か学べることがあるはずです。

  まず、このブログでも繰り返し取り上げているように、ロシアというのは、「ランドパワー」(大陸国家。詳しい話は●「世界史におけるランドパワーとシーパワーの戦略を参照)です。
  ランドパワーの行動パターンを理解するには、同じランドパワーである中国の古典に大きなヒントがあります。

  例えば、「老子」という古代中国の思想家が、面白いことを言っています。

「将(まさ)にこれを歙(ちぢ)めんと欲すれば、必ず固(しばら)くこれを張れ。将にこれを弱くせんと欲すれば、必ず固くこれを強くせよ。将にこれを廃せんと欲すれば、必ず固くこれを興(おこ)せ。将にこれを奪わんと欲すれば、必ず固くこれを与えよ。是を微明という。柔弱は剛強に勝つ。魚は淵より脱すべからず、国の利器は以て人に示すべからず(老子・36章)」


  ここで、サハリンのガス田の事件を振り返ると、

  1.天然ガス供給の合意が成立しました

  2.日本と(経済)交流したいなぁー

  3.環境破壊の危険あり、ヤバイぞ

  4.なんならロシア企業に譲りなさい

  という経緯を辿っています。「奪わんと(4)欲すれば、固くこれを与えよ(1)」、そして「歙(ちぢ)めんと欲すれば(3)、必ず固(しばら)くこれを張れ(2)」という風に、見事に一致するわけです。老子が2500年前(春秋戦国時代)に戦乱の中国でうち立てた法則が、21世紀のロシアの行動に一致する。これは偶然ではありません。
 
  ランドパワーの基本戦略として、覚えておいて損のないことは、「馬鹿な相手を騙して奪うこと」があります。理由は簡単で、その方が血を流さずに利益を上げることができるからです。
  ランドパワーの世界では、騙される方が悪いのです。相互の信頼の上に取引をする、という考え方は彼らにはありません。
  つい最近の歴史を振り返ってみても、ランドパワーであるロシア(ソ連)が「馬鹿な相手」を見事にハメた出来事があります。「日ソ中立条約」がそれです。

日ソ中立条約について(Wikipediaより)

> 1941年(昭和16年)に日本とソ連の間で締結された中立条約。
>有効期間は1946年4月まで。相互不可侵および、一方が第三国の
>軍事行動の対象になった場合の他方の中立、満州国とモンゴル
>人民共和国の領土の相互尊重などを定めた条約で有効期間は5年とされた。

>一方が第三国の軍事行動の対象になった場合の他方の中立

  ソ連だけに真っ赤な嘘(笑)ですね。ソ連は、大東亜戦争(太平洋戦争)の末期になり、日本の敗戦が濃厚になってきた段階で、一方的に中立を破棄して満州に攻め込んできたのです。
  そして、シベリアに65万人の日本人を抑留し、6万人を死なせています。そればかりでなく、ソ連の進行に伴って史上最悪と言われる強姦の被害を、日本人を含めた女性達に与えました。
  まさに鬼畜の所行です。しかし、ランドパワーというのはこういうものなのです。

  日ソ中立条約とサハリンのガス田、古今の事例を通じて日本人が学ばなくてはいけないことは、

   「ロシアは
    絶対に
    信用しては
    いけない」


  これに尽きます。

  さて、このような観点から、石川島播磨・東芝によるロシアの原発事業参入を見てみましょう。

  さすがはロシア・・・と思えることがあります。もうすでに「今度は原子力が熱いぜ!」という餌をまいているのです。先ほど紹介したノーボスチ通信の中だけでも、

ロシアの平和利用の原子力が欧州に進出(06年 11月7日)
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=388&more=1

構造改革が進むロシア原子力界
http://www.rian-japan.com/news/details.php?p=404&more=1

  という「ノリノリ系」ニュースが見つかります。「固くこれを張れ」という段階にはすでに入っているわけです。

  ロシアからすれば、日本は格好のカモです。これを、よく言われる「外交下手」「世界のことを知らない」という言葉だけで済ませてはいけません。
  私が考える日本人の行動特性の一つに、「専門家がイノセント(無邪気・無垢)すぎる」というものがあります。
  たとえば、ロシア語がペラペラで、インターファックス通信が配信するニュースや●プラウダを原語で読むのが大好きだという人がいるとします(あまりいなさそうですが)。そういう人に限って、ロシア語を読んだりロシア人と話したりするだけで満足してしまい、相手の言うことを鵜呑みにしてしまう傾向が強いように思うのです。
  つまり、外国文化を受け容れることが「目的」になってしまい、それを日本のために役に立てようという認識が欠けている「専門家」があまりに多いのです。
  日本人というのは、明治初期に見られるように、卑屈なほどに外国文化を吸収しようとする傾向があり、相手の言い分も理解しようという(世界的に見て珍しい)性格です。しかし、それが高じて、相手の広報役、ひどい言い方をすれば操り人形になってしまう危険があるのです。
  おそらく、大学出のインテリににソ連シンパの社会主義者が多かったことも、そのような日本人の特性を見抜かれた「文化侵略」の結果だったのでしょう。そして、それは、某経済新聞の「今、中国が熱い!」という宣伝や、実体のない韓流「ブーム」という形で、現在も継続中なのです。
  これを防ぐには、インテリを名乗る人物に地政学と歴史を勉強してもらうべきです。逆に、国家の指導者については、受験勉強をやらせてもあまり効果は期待できません。指導者には「学習能力」ではなく、「判断力」が必要だからです。

  本題に戻ります。こんな予想はしたくないのですが、ロシアはもうすでに「歙(ちぢ)め」て「奪わんと」するプランを立てているでしょう。たとえば、部品や構造に不具合が出たので、賠償しろと脅すとか、もっとひどい場合には、日本の二社がてがけた原発で「事故」が起こるとかいった形です。渡りきったところで橋を落とすということです。
  幸い、今の段階ではまだ取り返しのつかない段階には来ていません。契約不履行で違約金を払えば済む程度です。教育と北朝鮮以外には意欲(能力?)がない安倍首相では少々不安なので、麻生外務大臣辺りに動いてもらって、ロシアの罠を回避したいものです。

  以下のフォーム、メアドで関係機関にアピールできます。みなさんも、是非ご協力ください。

経済産業省 webmaster@meti.go.jp
外務省  https://www3.mofa.go.jp/mofaj/mail/qa.html
首相官邸 http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html

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10 コメント

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ロシア人の (蝦夷王)
2007-01-22 16:06:15
強欲でやらずぼったくりの体質は変わってませんねえ。

とにかく、大きな話になったら疑うこと、一般論として向こうの当局の言うことは信用しないことが肝要。

…って中共相手にするのと丸っきり一緒ですね。
やっぱりランドパワーの性なのか?
返信する
>>蝦夷王さん (ろろ)
2007-01-22 22:17:44
>…って中共相手にするのと丸っきり一緒ですね。
>やっぱりランドパワーの性なのか?

  その通りです。実際両国には似ている面が多すぎます。おそらく、自称「中国通」や「ロシア通」は、そのような認識を認めないでしょうが・・・まあ、彼らは不要不急の知識を切り売りして生きている人間なので、しかたがありませんね。

  地政学の言うように、地理的条件が彼らの行動様式を規定しているということなのでしょう。この分野は、現実の問題を解決する際の補助線としては、非常に有効ではないかと思います。
返信する
Unknown (江田島孔明)
2007-01-22 23:07:00
コメントありがとうございます。

石川島と東芝は経済産業省に何とかさせます。

ヒラリーの出馬宣言で世界は動き始めます
真の勝負はこれからです。
返信する
>>江田島さん (ろろ)
2007-01-22 23:23:15
>ヒラリーの出馬宣言で世界は動き始めます

  民主党の勝利によって、大幅な円安を景気に、日本が斜陽に向かう節目ではないかと私は憂慮していますが・・・もう少し、アメリカと交渉できる人材がほしいところです!!
  貴君の戦略により、多くのネットユーザーが目覚めることを願っています。お互いがんばりましょう。
返信する
第7艦隊の租借権は‥‥ (のらくろ)
2007-01-23 01:55:44
江田島さんへ

連山で西田さんが論じておられた「1兆円による第7艦隊租借プラン」が何とかならないでしょうか。

太平洋におけるアメリカの専横はバックボーンに第7艦隊が控えているということにあり、これで1997年のアジア通貨危機に際しての日本の「AMF(アジア通貨基金)」構想が当時の「クリントン・アメリカ」の横車で葬られたことを考えると、いつまでも太平洋の治安維持をアメリカ一国の専管事項にしておいてよいものか大いなる疑義が惹起されます。

あと、民主党内の対中温度差を利用してヒラリーの手足を捥ぎ取っておくことも肝要ではないでしょうか。
下院議長に就任したナンシー・ベロシ女史など、民主党といえども親中一辺倒ではなく、相当数の対中強硬派がいるようですから、日本としてはここいらに触手を伸ばしておくことも肝要かと思われますが。


ろろさんへ

中露対立の構図がどうしても必要になりますが、これには東欧、バルト、そしてできれば中央アジアの反露陣営への抱き込みと、支那の太平洋進出を阻止するためのマラッカ、台湾、そして対馬の三海峡の日米による封鎖が必須条件となりましょう。これも江田島論ですが、退役空母キティホークを海自が引き取ってリニューアルし、「瑞鶴」として就役させたうえで、「ゼロ戦」の現代版(日本製)艦上戦闘爆撃機を50機も配備すれば、支那海軍に位勝ちで中露対立に持ち込めると思います。
この構図で露西亜が不利となって日本に援助を乞うてきた段階で、日本は(いわゆる北方領土だけでなく)千島全島の割譲を要求し、露西亜東洋艦隊を浦塩に封殺すればよろしいかと存じます(樺太については、冬は「半島」となり、ランドパワー権益に手を突っ込むことになりかねないので日本から割譲要求はしない)。
返信する
それはどうでしょうか? (cse_ri2)
2007-01-23 15:56:21
ろろさん、お久しぶりです。

さて、今回のエントリーについてですが、少々異論があります。
ロシアが油断ならない国だという点については私も賛成ですが、ことビジネスについては割と信用できる国です。

例えば冷戦のさなか、米ソは激しく対立しながらも、米国はロシアに小麦を売り、ロシアはきちんとドルでそれを決済していました。
また、ソ連は欧米諸国に対して、天然ガスや石油を普通に売っていました。

今のロシアは、エネルギービジネスを巧みに外交政策に利用していますが、その虎の尾さえ踏まなければ、普通にビジネスできる国だと私は思います。
むしろ、中国より安心できる面も多いかと。

トヨタのロシア進出がそれを裏付けています。トヨタはかつての対米自動車摩擦で鍛えられたため、外国でのビジネスに非常に敏感な企業になりました。
そのトヨタがロシアに工場を建てたということは、ロシアでの今後の自動車市場の発展が見込めるとともに、工場を立てても存続していく見込みが立ったのだろうと思っています。

今回の件は原発というエネルギー分野の話ですが、原発の技術レベルでは日本の方が上です。
また、日本の原発の技術は『ロシアが真似しようとしても、絶対にできるものではない』レベルにまで達しています。

日本の原発導入後にロシアがゴネた場合、
「あっそう。じゃあ我々は手を引くから、後のメンテナンスはあんたたちでやってね」
と言えば、技術で劣るロシアは両手を上げるしかありません。

サハリン2の場合は、ロシアが後を引き継ぐことができたので奪われてしまいましたが、原発なら問題ないでしょう。

ということで、ろろさんの意見とは反対ですが、私は今回の案件は日本勢は積極的に打って出るべきだと考えています。
返信する
Unknown (ニゲロンパ)
2007-01-23 19:01:54
チェチェン紛争、リトビネンコ氏毒殺疑惑、反プーチン政権派だったジャーナリストの謎の死、日本漁船への発砲で一人が死亡したなど、政治的には全く信用できない国ですが。

人口も多く、広大な国土を持ちエネルギー資源を武器に今後、経済的に急成長する可能性があるロシアですから企業側とすれば一刻も早くロシアに進出したいわけですよ。

警戒しすぎて機会を逃したのもどうかと思います。
ロシアとの間合いが大事だと思いますね。
返信する
露側都合の契約破棄の際の日本側の担保は? (rx)
2007-01-23 20:30:32
中露との取引は担保が日本側には無いから無理ですよ。相手は司法軍事権を持つ国家機構ですから企業単体では無理。
日本の軍事力は侵攻の危険無し。仮に損失返還のため軍事圧力を日本が掛けるとしても「日本側からの軍事的
挑発行為」と悪のレッテルを貼られるだけです。
日本の自国(中露)への信頼性については民衆の大勢はこれまでどおりマスゴミを使用してのプロパガンダで
信頼回復可能なので考慮の必要はありません。
では情報を収集するトップには接待(美人局、資金)とムチ(スパイ、脅迫、お薬)でお友達になって貰います。
日本のみで中露で商売を続けるには「接収しようとする人物」に接収により得られる利益より大きい利益を与え
続けるという袖の下しか方法はありません。
個人的には利益が激減しますけどアメ社を窓口にした方が良いと思いますよ。

前回の大統領選挙でもケリー氏の以前のNo1候補がもてはやされて、次にケリー氏、結局マスコミの2連敗だった
わけですけど、今回はどうなんでしょうかね。
マスゴミの報道姿勢は相変わらずですけど。「民主党候補の内で支持40%越え」を抜かして「No1候補ヒラリー」
と報道してますから。
返信する
東芝、Westinghouseの技術を中露へ横流しか? (rx)
2007-01-24 00:31:51
>>中国へ日本の原子力技術を移転する方向で検討
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1169493921/l50
最近米国の原潜&原子力発電会社を東芝が買収しましたからその技術も当然狙っているでしょうね。
このままだと日本は米国の機密を有する会社を直接買収できない中露に代わって買収し、その後機密を中露へ横流しすることが目的だったと取られるかも。
返信する
コメントありがとうございます (ろろ)
2007-01-27 13:07:49
  次回、補足的な記事を書くことで、コメントにお答えするという形にしたいと思っています。それまで少々お待ちください。  
返信する