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イン・ザ・プール

2006-01-11 23:22:28 | 映画 ア行
DVDで、出演:松尾スズキ/オダギリジョー/市川実和子/田辺誠一/MAIKO/ふせえり/三谷 昇/原作:奥田英朗/脚本・監督:三木 聡/作品『イン・ザ・プール』を観ました。

●ストーリー
伊良部総合病院の精神科医・伊良部一郎(松尾スズキ)は、モデルの様な抜群のスタイルを持つ看護婦・マユミちゃん(MAIKO)を従え、いい加減な診察でお気楽に過ごしているのだが、彼の不思議な魅力に引き込まれる様に、次々と変わった患者が訪れる。

今日も24時間、勃起しっ放しという“継続性勃起症”の営業マン・田口哲也(オダギリジョー)、電気、ガス、戸締り等の確認行為を極度に気にしてしまう“強迫神経症”のルポライター・岩村涼美(市川実和子)、ストレス解消の為に僅かな仕事の合間にでもプールで泳ぎたくなる“プール依存症”のエリート管理職・大森和雄(田辺誠一)らがやって来て、彼らの病状回復の為に伊良部は全力?で取り組むのだが……。

●感想
主演が松尾スズキさんと言うだけで、面白さが伝わって来るのですが、「伊良部一郎」役がまさに松尾スズキさんにピッタリで、「伊良部一郎」の想像を絶するハチャメチャな治療行為に爆笑してしまいました!

これだけ、小ネタの笑いが多い作品なので、松尾スズキさんが脚本に参加しているのかと思いきや、脚本は監督も兼任している三木 聡さんでした。

ハッキリ言って三木 聡さんの事は、この作品を観るまで全く知らなかったのですが、「ダウンタウンのごっつええかんじ」「笑う犬の生活」等の構成作家、「シティ・ボーイズ ライヴ」の作・演出家として業界では有名な人らしいです。

でも、三木 聡さんの手掛けて来た番組を見ると、笑いのセンスが良いのも分かりますね~!
間の良さとかセリフの面白さには、何度も笑わせてもらいました。

原作者の奥田英朗さんも『 空中ブランコ』で第131回の 直木賞受賞作家になったということで原作の方もとても気になってしまいました。

ストーリーは主人公の伊良部一郎のキャラが良く出来ているので、それだけで成立してしまうのですが、彼の設定を精神科医にした事がキーポイントとなり、この作品をより面白いモノにしていると思いました。

と言うのも、彼の元にやって来る患者達の病状が精神から来ていて、一風変わった症状だというのが面白さを倍増するのに大いに役立っているからなんです。

特に“継続性勃起症”の営業マンなんて精神科医じゃないとなかなか出会えないですよね。

その面白い症状の営業マンを男前のオダギリジョーくんが下半身を丸出しにして演じているんですから、これだけでも、もう笑うしかないです!

役者陣も松尾スズキさん、オダギリジョーくん、市川実和子さん、田辺誠一さんと中心になる人達がシッカリとした演技を見せてくれるので、見応えのある作品になっていますし、最後の最後で題名の『イン・ザ・プール』の意味をバラすニクイ演出には、まんまとやられてしまいました。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

最初は、精神科医にも係わらずメチャクチャな行動をする伊良部一郎に疑問を持っていたのですが、患者と友達感覚で付き合ってしまう彼の才能に、最後には人間的魅力を感じる様になっていました。

私も時々、「ストーブを消しただろうか?」「玄関の戸締りをしただろうか?」と家を出てから思い悩む事があるので、ひょっとしたら“強迫神経症”の予備軍かも知れません。

でも、ストレスが多い現代社会では精神的におかしくならない人の方が、本当はおかしいのかも知れませんね。

と言う訳でこの作品は、型破りの精神科医・伊良部一郎が、特異な病気を持つ患者達と繰り広げる可笑しく愉快な物語を楽しみたい方と「ダウンタウンのごっつええかんじ」「笑う犬の生活」等の笑いが分かる方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、この作品のお陰で漢字で「髑髏(どくろ)」って書ける様になったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


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