敗戦前後の「父の日記」を読む

昭和19年当時の世相、生活状況、父の考え方を読む。

国民学校生徒が斬り込みと報道

2008-05-22 00:10:34 | 日記 戦中編
昭和二十年五月十二日 雨後晴 二,三直出勤
  
 出勤後間もなく(十二時三十分)警報発令。西方よりB29 一機侵入、東方へ行く音が聞こえた。

 五月八日欧州戦は終わった。 日本の大詔奉戴日は独逸の歴史の終わった日である。

 慶良間諸島の国民学校生徒が先生から手榴弾を渡され斬り込みを敢行した報道を聞いて思わず泣いた。 之あるが故に日本は強いのだ。 それにしても国民学校生徒だけにあまりにも悲壮である。 人前で涙など見せる事を恥と心得ていた私も涙を止める事が出来なかった。 我々ももっと心を引き締めねばなるまい。