ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

田中千穂子「プレイセラピーとことば-つながるチャンネルをさがすこと-」2016・『遊戯療法学研究』15巻1号

2024年04月21日 | 子どもの臨床に学ぶ

 2016年のブログです

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 遊戯療法学会の学会誌である『遊戯療法学研究』の最新号が届きましたので、パラパラとめくっていたところ、新潟でいっしょに勉強をさせてもらっている研究会の先生やメンバーさんのお名前が二、三あり、うれしくなりました。

 そして、さらには、じーじがプレイセラピーの世界で一番信頼をし、尊敬をしている田中千穂子さんの文章がありました。

 遊戯療法事始め、というリレーエッセイで、田中さんは「プレイセラピーとことば-つながるチャンネルをさがすこと-」という文章を書かれています。

 とっても、いい文章です。論文なのですが、読んでいて、ふと涙が出てきそうになりました。

 田中さんの学生時代、サークル活動で公園で子どもたちと遊ぶ活動の時に、みんなと遊べないでいる子どもたちと少しずつつきあっていけるようになる経験が綴られます。

 気にはなるけれども、すぐには飛びつかずに、見守ることの大切さ。田中さんの臨床の真骨頂だと思います。

 そして、その後も、コミュニケーションが取りにくい子どもたちと、ていねいに慎重につきあっていく田中さんの姿が描かれます。

 まさに、ことばを使わない、しかし、確実なコミュニケーションができていくプレーセラピーの原点がそこに描かれます。

 ていねいに慎重で、しかし、時に大胆で、遊びごころ満載の田中さんが目に浮かぶようです。

 さらに、サブテーマの「つながるチャンネルをさがすこと」という言葉からは、山中康裕さんの「こころの窓をさがすこと」という言葉が連想されます。

 田中さんの臨床の魅力は、慎重なていねいさと大胆な遊びごごろがダイナミックに展開し、それを冷静にみることができる点にあるのではないか、とじーじは考えています。

 じーじも遊びごころだけはあるのですが(?)、ていねいさや冷静な理解力はまだまだ苦手で不十分だなと反省の毎日です。

 これからもていねいな臨床をこころがけて、田中さんのようなすてきな文章を書けるような人になりたいと思います。   (2016.5 記)

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 2019年5月の追記です

 明日から東京で2019年遊戯療法学会があります。

 田中さんが実行委員長。楽しみです。    (2019.5 記)

  

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辻仁成『函館物語』1998・集英社文庫-辻仁成さんの青春時代の函館と今の函館を歩く

2024年04月21日 | 北海道を読む

 2021年2月のブログです

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 辻仁成さんの『函館物語』(1998・集英社文庫)をすごく久しぶりに読みました。

 20年ぶりくらいでしょうか。

 本棚の上のほうに重ねてあったのですが、偶然、目にとまりました。

 おもしろかったです。

 2日間で一気に読んでしまいました。

 辻さんは青春時代の4年間を函館で過ごされたそうですが、その思い出の地を散策する旅行記です。

 じつは、じーじは函館の生まれ。

 母の実家が函館にあって、そこで生まれました。

 1年ほどで旭川に引っ越したので、育った記憶はないのですが、時々、函館のじーじとばーばのところに遊びに行ったので、函館の記憶は少しだけあります。

 親戚がお寿司屋さんをやっていたので、遊びに行くと、お寿司をお腹いっぱい食べさせてもらった楽しい記憶があります。

 さて、本書、辻さんの青春時代の函館と今の(といっても、1996年当時の)函館を旅します。

 いい町ですね、函館は。

 素敵なお店や素敵な建物、素敵な風景が目白押しです。

 それらが辻さんの青春時代の思い出とあいまって、ノスタルジックな印象を残します。

 歴史のある町ですが、少しの寂寥感があるような感じもします。

 それらも含めて、いい町なのではないでしょうか。

 今年の夏は久しぶりに函館にも足をのばしたいなと思いました。    (2021.2 記)

 

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