ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

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野田知佑『北極海へ』1995・文春文庫-野田さんのカナダ・マッケンジー川のカヌー単独行

2023年09月20日 | 随筆を読む

 2021年11月のブログです

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 野田知佑さんの『北極海へ』(1995・文春文庫)をかなり久しぶりに読む。

 野田さんはジーナさんや立松和平さんのカヌーの師匠。

 シーナさんや太田和彦さんらと一緒にあやしい探検隊の中年部である「いやはや隊」のメンバーとして、世界各地でカヌーに乗ったり、キャンプ生活を楽しむ。

 また、カヌー犬「ガク」を育ってたことでも有名。

 本書は、その野田さんが1985年夏に、カナダ北部のマッケンジー川をカヌーで単独行した71日間の記録。

 マッケンジー川はカナダ北部から北極海までを流れる全長4240キロの川で、その流域はインデアンやイヌイットがポツポツと住む地域。

 そのマッケンジー川をキャンプをしながらカヌーの単独行で下るという、旅行というよりは冒険だ。

 テントのそばにはクマをはじめとして、いろんな動物が顔を出す。

 野田さんは護身用にライフルを所持するが、不思議とクマは野田さんが怒鳴るだけで退散する。

 まるで、知床の大瀬初三郎さんみたいだ。

 そのおおらかさが本書の魅力だ。

 インデアンやイヌイットの問題も出てくるが、カナダの自然の大きさと厳しさを感じると、人間のちっぽけさも自覚させられる。

 いろいろと疲れた時に読むと、いい本だと思う。 (2021.11 記)

 


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