この春蘭は山口産の大輪素心で■周防(すおう)の誉■という銘花です。
もともと根に灰色のカビ病か何かに汚染されやすく
根の所々に灰色の部分があります。
ここ数年傷め続けて再生不能だろうとあきらめていました。
通常は首元の根が茶色や灰色になっていると
根のスポンジ部分は腐ってきている場合が多くそこに触れると
新しい根に感染し同じような状態を繰り返し作が上がらず
最終的にはすべての根が汚染され枯れることもあります。
ごらん頂くと判りますように茶色くなった根2本(灰色は薬剤処理した部分)に
ガシ(たてじわ)が出ています。
これは春にもっと悪い根を切除して残った根2本に薬剤処理をしました。
そして今年からネオグリーン+アルファーで使い始めた活力剤を薄めたものだけを
使い潅水しました。
本日抜き上げて見ますと春に傷んだ根2本だけだったこの株に
綺麗でクセ(ガシ)がなく綺麗な肌色をした根が沢山出ています。
この薬剤処理と潅水のみで根の傷みは止まり急激に回復して来ました。
これからは作上がりで出来てくれそうです。
この栽培は富貴蘭にも当てはまります。
根の伸びにくい■金牡丹■なども根のガシ(縦しわ)が出にくくなり
ぷりっとした素直な根に出来やすくなり結果根の伸びがよくなり
夏にも止まりにくくなりました。
※ 今年あるきっかけから思いついた管理方法なのですが
春蘭では■国宝■に初めて新根が多数下ろし始め急激に大きくなってきています。
またことしの猛暑の中で葉やけしないような自信がありましたので
あさ10時までは夏~秋の間でも毎日直射光を採り続けました。
白中透の■白光■でさえこれまでのような白さがくすまず元気で
葉やけせず育っておどろきました。
ちなみに朝10時の気温は36~38度でした。
この暑さの中で葉やけしないのは驚きでした。
ただし10月になってからさすがに疲れが出たのでしょう。
品種によってははに黒点(温度障害)が出たものもあります。
注・あくまでも個人的な感想でございます。
使用薬剤 サンヨール ほか
使用活力剤 ネオグリーン・ほか(レボリューション)
使用用土 花ごよみブレンド・ネオコール・薫炭