ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年十二月二十六日]

2008年12月26日 | fine arts
やはり昨日とは打って変わって激寒い一日となりました。年末寒波です。寒い分、空気は澄んでいて景色がきれいですね。

石田徹也 -僕たちの自画像-展 於: 練馬区立美術館
31歳の若さで逝った石田徹也氏の回顧展です。自分としては暗い (語弊はありますが、) 雰囲気の作品を進んで見たいとは思わないのですが、やはり百聞は一見に如かず、なのでこの展示に訪れたのでした。それで、やはりそれなりの衝撃を受けましたね。高い画力・描写力、鋭い発想力で描かれた強力なアイロニーに満ちた絵画の数々には圧倒されます。そこには様々な力が込められていると感じました。石田徹也氏の作品を見ていると、まぁ、いろいろと考えさせられますが....、これらの絵が決して後ろ向きな気持ちだけで描かれたことではないことを願います。石田氏の明るいテーマの作品を見てみたかったと、思いました。

瀬畑亮 セロテープアート展 於: 練馬区美術館
セロテープが誕生して60周年だそうです。ニチバン株式会社にサポートされ作品を発表している瀬畑亮氏によるセロテープアートの展示でした。とにかくビックリ。不思議な質感を持った物体、エイリアンの様なかなり大型な異形のオブジェが芯からセロテープで作られている訳ですが、遠目には何で作られているのか分からない程です。何でこの様な制作方法を考えたのか、とても興味深くて楽しい展示でしたね。立体作品も良いのですが、最近作の特注色テープを用いた平面のセロテープ絵画が、その滲んだ様な色彩が何とも味わい深く、自分は気に入りました。

↓ 練馬区立美術館 ↓
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/

三賢 於: GALLERY小暮
大森暁生氏、瀧下和之氏、平林貴宏氏、今人気の若手作家の3人による作品展です。荘厳な雰囲気漂う大森暁生氏の木彫作品、瀧下和之氏はお馴染みの鬼の絵ですが、作品がスモークがかかったアクリル板で覆われていて見え方が変わった絵画、少女の危うさを描いたかの様な平林貴宏氏の日本画、まさに「三賢」と言える、どれもが興味深い作品でした。自分は新しいスタイルの日本画と言える平林貴宏氏の作品に惹かれましたね。

↓ GALLERY小暮 ↓
http://g-kogure.ecweb.jp/

物質的誘惑 森山大道写真展 於: RING CUBE
銀座のド真ん中、4丁目の交差点にある三愛ドリームセンターに新しく出来たカメラ・メーカー、リコーのショウルームとギャラリーで行われている写真家、森山大道氏の作品展です。ここの施設、雰囲気、ロケーションもとても良い処でした。さて、今回の森山大道氏による作品展はスポーツを行う会場を撮影したモノクロ写真群、森山氏お得意の粒子が荒れた画面はやはりイムパクトがあります。人物が誰ひとり写り込んでいない競技場ながら、そこには何故か躍動感がある様に思えますね。とにかく迫力を感じる写真ばかりでした。流石です。

↓ RING CUBE ↓
http://www.ricoh.co.jp/dc/ringcube/


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