ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十一年十月十六日]

2009年10月16日 | fine arts
秋晴れのイイ天気が続きますね。今日も連日のラヂオ仕事の合間を縫って展示に訪れました。

写真は今日訪れた展示とは直接関係ありませんが、東京国立博物館の平常展に出品されていた長野草風氏により大正十五年に描かれた「高秋霽月図」。満月の明るさに照らされた雲の表現が美しい作品、思わず惹かれました。

939) 硝子壜の残像 ~ ガラスびんに映った杉並の風景 於: 杉並区立郷土博物館分館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 甲
庄司太一氏の蒐集によるガラス瓶のコレクションから、明治以降のガラス瓶の変遷、そして杉並にまつわるものを紹介した展示です。実際に自分がリアル・タイムで知っているガラス瓶はほとんどありませんでしたが、それらにはノスタルジック感が溢れ、そして現代のガラス瓶にはない味があります。たかがガラス瓶ですが、そこには日本に於けるひとつの歴史を感じますね。こう言うものを愛でる気持ち、コレクター魂、自分は甚く共感しますよ。綺麗で可愛く、尚且つ実用的なガラス瓶の数々、貴重なものを沢山見ることが出来て良かったです。

杉並区立郷土博物館 → http://www2.city.suginami.tokyo.jp/histmus/index.asp

940) 光 松本陽子 / 野口里佳 於: 国立新美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
「光」をタイトルとし、現代アート作家の松本陽子女史と写真家の野口里佳女史、ふたりによる作品の展示です。松本陽子女史のピンクを基調とした絵画は混沌としてグロテスクでエロティックなイメージも感じられ、そして、そのカオス状態の中から光を見出すことが出来る様に思いました。また近年の緑を基調とした作品はイメージの奥深さがあります。方や野口里佳女史による写真は視覚と感覚に対しダイレクトに「光」を受け取ることが出来る作品でした。画面の美しさと共に光のイメージが頭の中に広がって行く様に感じましたね。

国立新美術館 → http://www.nact.jp/

941) 富士講の世界 於: 新宿歴史博物館 企画展示室
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
江戸時代後期、江戸を中心に富士山信仰が流行し、富士山を信仰する信者集団「富士講」が多数生まれました。その「富士講」や「富士塚」などに関する興味深い貴重な資料の展示です。昔から連綿と続く富士山を崇拝する日本人の姿を捉えることが出来ました。やはり富士は聖なる山ですね。

新宿歴史博物館 → http://www.regasu-shinjuku.or.jp/shinjuku-rekihaku.html

942) 皇室の名宝 – 日本美の華 1期 永徳、若冲から大観、松園まで 於: 東京国立博物館 平成館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
皇室が所蔵する名美術品の数々の展示です。今回訪れた1期では安土桃山時代から近代に至るまでの絵画、工芸品の名品が並んでいました。今までに宮内庁三の丸尚蔵館に於いて既視の品も多々ありましたが、現物を初めて見た狩野永徳氏・常信氏による「唐獅子図屏風」など見応えのある作品ばかり、今まで何回かに分かれて見たことのある伊藤若冲氏の「動植綵絵」全三十幅が並んだ様は圧巻でしたね。「動植綵絵」の奇抜で華美な画面もさることながら、自分が今日一番に惹かれたのが酒井抱一氏筆の「花鳥十二ヶ月図」です。ある意味、コテコテな若冲氏の画風に対して抱一氏の余白があり、粋な構図、しなやかな琳派の筆致に魅せられました。この展示、とにかく和の芸術に於ける粋を見ることが出来る素晴らしい内容です。

東京国立博物館 → http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=X00/processId=00

展示に対するレポート方式の詳細・説明はコチラで。


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