難は去っても、セットの波のように幾度も来るものです。
松下幸之助人生のことば
ともに困難を超えてこそ
苦難がくればそれもよし、順調ならばさらによし、そんな思いで安易に流れず、凡に堕さず、いずれのときにも心を定め、思いにあふれて、人一倍の知恵をしぼり、人一倍の働きをつみ重ねてゆきたいものである。
よくなる道を考える
いくらでも道はあるからな。悪い世の中になったら、これはこれで悪い世の中も面白いという考え方もあるわな。自分はもう自殺しようという人もあれば、こんなに悪いんやったらよくしてやろうと、どれだけよくなるだろうと。よくなる道を考えようと、勇気凛々としてやるという人の、二とおりあるな。それでわしは、あとのほうに入ったんや。
勇気
いずれのときにも、身を切られるような思いに悩みつつも勇気を鼓舞してやっていく。崩れそうになる自分を自分で叱りつけて必死でがんばる。そうすればそこに知恵、才覚というものが必ず浮かんでくるものです。もし自分に知恵がなければ、先輩にきくとか、あるいは同業の競争相手にもきく。「弱っているんだが、なんとかいい方法はないか」と、そこまで腹を割って相談すれば、競争相手であっても知恵を授けてくれることもあります。私自身、これまでそうやって道をつけてきたように思います。
あきらめない
あきらめてしまうことは簡単である。そんなことはいつでもできる。しかしながら、あきらめてしまえば、それで事は終わりである。だから私はあきらめなかった。
道は必ずひらける
志を立てるのに、老いも若きもない。そして志あるところ、老いも若きも道は必ずひらけるのである。
船を沈めてはならない
大切なことは、うろたえないことである。あわてないことである。うろたえては、かえって針路を誤る。そして、沈めなくてよい船でも、沈めてしまう結果になりかねない。すべての人が冷静に、そして忠実にそれぞれの職務を果たせばよい。ここに全員の力強い協力が生まれてくるのである。嵐のときほど、協力が尊ばれるときはない。うろたえては、この協力がこわされる。だから、揺れることを恐れるよりも、協力がこわされることを恐れたほうがいい。