タミアのおもしろ日記

食文化・食育のお役立ちの話題、トンデモ食育、都市伝説、フードファディズムなどを分析して解説します!(^.^)

和食がユネスコ頼りの構図は赤信号。

2020年11月10日 | Weblog
私も和食は好きなのですが、ここ数年のマスコミ記事は、和食の文章がステレオタイプ化して気がかりです。
「2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」は・・・」と話を振るテンプレ化現象。気が付かなかった方は、ここ数年の新聞や雑誌や番組紹介欄の「和食特集」を見てください。膨大な量ですぞ。
「たらちねの母」でもあるまいしと思うんですが、「ユネスコもほめた和食」が枕詞化してるんで、これは怖い現象ですよ。

和食ってもっと多様で、いろいろな切り口があると思うのですが、マスコミでは「そう書きなさい」って指図する人がいるんじゃないかと勘繰りたくなってきました。世の中には多様な意見があったほうがいいと言ってるマスコミの方には、範を垂れてほしいものです。

一般の人もなぜ反応しないんだろう。
「パリではこうしているので見習らおう。」「カリフォルニアでは・・・」という人にはそっこーで「でわのかみ!日本を卑下していてけしからん!」と批判する人が、「ユネスコが認めた和食」と聞くととたんにデレデレになって「そうそう、そうなんだよ~。外国人が認めたんだから私たち日本人も和食をみなおさすべきだね~」と言ってたりする。
やっぱり本音は「外国のほうが偉い」って考えているんだろうか?

「ユネスコも認めた和食」という決まりきった文章に頼らざるを得ない?ということは、和食って、それほどじり貧なのですか。だとしたら「ユネスコもほめたんだもーん」という共同幻想にうっとりしてゆでガエルになっている間に、和食は絶滅するのではと不安になります。

ちなみに、和食好きって人たちに聞いてみたら「自給率を挙げて社会に貢献したい」という人がちらほらいて更に驚きました。そばやうどん、味噌や醤油や豆腐の原料になる大豆や、魚介類は輸入が多いんですよ。こういうのは、食品業界の人間なら知ってる事実だけど、一般消費者には知られてないのが悲しい。

世のため人のためと信じて、勉強不足で明後日の方向に走っちゃう人が多いので、皆さんも気を付けてください。

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