心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

オーナキ・コナキ

2005-09-22 12:18:40 | 心理療法一般
 日々,種々の論文を読んでいると,臨床論文が多いため,その症例について,オーナキ・コナキ,顔で笑って心で泣いて馬謖を斬る(面白くねえ!)といったことがままあります。一体何なんだろうなと思うこともしばしばですが,そこはビジネス。面白ければいいじゃないかと,割り切ります。そういう意味では,オーナキ,コナキのどちらでも,心に残るか否かという意味では,等価だと思います。笑えるのだって同じだし,おもしろうてやがて悲しき,でも何でもいいのですが,「ひっかかり」があるかどうかだと思います。


癌と心理療法
癌と心理療法
岸本 寛史

 まずは,オーナキから。症例があんまりにも圧倒的過ぎて(圧倒的じゃないか,我が軍は!),思わず防衛的になって,クライン派で言う「羨望による攻撃」(生半可知識)から,その価値を貶めたくなってしまうくらい圧倒的で,モビルスーツで言えば,ビグザムくらい凄いです。ビグザム量産の暁が,まさにここにあります(意味不明)。前衛というのは,英語でShock Troops(ショックを与える軍)と言うそうですが,読む人を心を烈しく揺さぶるという意味では,前衛といってもいいのかも知れません(手法的にはむしろ古典的ですが)。


回想法―高齢者の心理療法
回想法―高齢者の心理療法
黒川 由紀子

 続いて,コナキ。クライエントと一定の距離をとっているようでいて,一方で密接な心の結びつきがあるようで,冷静と情熱のあいだ,もしくは,いとしさと切なさと心強さと,もしくは,コックと泥棒その妻と愛人,ってぜんぜん関係ないですね。著者のバランス感覚に嫉妬しながらも(なんと恐れ多い!),その微細な心の震動がこちらにも感ぜられるところが,コナキたる所以なんでしょうかね。やがては,ピースな愛のヴァイヴスが(ry

 ふざけた記述が多いですが,これもまた防衛,それもまた人生ということで,ご勘弁を

最新の画像もっと見る

コメントを投稿