心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

【ボダ】最近なんか大著続きのよな気がしてならない【境パ】

2007-07-17 11:49:57 | 臨床心理学
ハイハイドモドモ,こんにちは,psy-pubです。

前フリのテンションの上げ方を忘れたカナリヤ,というか,もうそのまま忘れてたほうがいいという話もありますが,いやいや,いつかは思い出したいですよ,けど今は忘れた,そんな感じのカナリヤですが,それは可なりや? そんなオヤジギャグだって思いついちゃうんです,僕……。まあカナリヤつうとかなり丸っこい系の小鳥でありまして,丸っこい鳥を愛する私としては,カリソメにもカナリヤを名乗れるのはうれしい限りであります(なんなのか)。

で,まあ,本題に入りけけますと,なんか最近,デカイ本が出てるなあって主観的な印象がありまして,

若者よ,書を捨てよ,マナーを遵守しつつ,フィールド・エントリーしよう

とか

【重すぎて】名実ともに大著,特に見た目が大著,持った目はド大著をようやく読んだの話【携帯不能】

などなど,デッカ本ブームが,在りし日のデカいご当地ポッキーばりに流行っているのでは? 流行っているに違いない,流行っていることにして,今日のエントリの意味づけをでっち上げてしまいたい,そう思ってます。

ツーコトで,こんなん出てますネ。



境界性パーソナリティ障害の弁証法的行動療法―DBTによるBPDの治療境界性パーソナリティ障害の弁証法的行動療法―DBTによるBPDの治療
マーシャ M.リネハン 岩坂 彰

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リネハンさんの名前は最近よく聞くところじゃないでしょうか。いわゆる第三世代の認知行動療法だとかACTだとか。なんとなくの印象では,いわゆるCBTがもっとも苦手にしてきたところのひとつが,ボーダーラインのような感じもあり,それに象徴される部分をどうするか,というので,近年のCBT業界が動いている,という感もありますな。

で,そういう流れのひとつに,この弁証法的行動療法DBTもあるわけですが,なんていうかすごいことになってますね。ページ数が700ページ超で,大著なわけですが,そらこの内容をこんな風に書いていけば,これくらいで済んだのがむしろ奇跡かもしれません。

形式としては,マニュアルになるわけですが,逆説的に,この記述の量が,治療の大変さをそのまま物語っているようでもあり,自身の流派にこだわらず,一読の価値ありと思えます。ただ,読んでいくのはかなり大変です。むしろCBT系の人たちの方が大変かも。

一方で,ボーダーラインといえば(別に限らないけど),当事者本も多く出ておりますが,



ここは私の居場所じゃない―境界性人格障害からの回復ここは私の居場所じゃない―境界性人格障害からの回復
レイチェル・レイランド 佐藤 美奈子 遊佐 未弥

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遊佐安一郎先生の監訳。四六判ながら,これまた700ページ超の大作! 全32章ですから,ロードby虎舞竜よりすごいわけです(比べるもんじゃないけど)。上記のDBTの複雑さがそのまま表現されてる感じで(アプローチは違う),実に興味深いです。

あと同じ星和書店さんから,


BPD(境界性パーソナリティ障害)を生きる七つの物語


という本も出ておりますが,まだAmazonには出てないのね。これまた500ページ超ですが。

著者は,


境界性人格障害(BPD)のすべて境界性人格障害(BPD)のすべて
ジェロルド・J. クライスマン ハル ストラウス Jerold Jay Kreisman

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でおなじみの,クライスマン&ストラウスさんたちです。なんとなくクラシック音楽っぽい名前ですな(どうでもいい)。ガンダーソン関連よりは一般向けを意識した内容という感じですね。

まあ流行り廃りがある,というのも変な話ですが,一時期に比べてあまり言われないようになった感もありましたが,ここにきて,書籍においては,また点数が増えてきたような気がします,境界性パーソナリティ障害関連。


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