PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

2010アジアウィーク

2010年10月02日 12時48分59秒 | イベント告知
皆さんのお住まいの地域では、どうでしょうか?
外国人の方が、街で一緒に暮らしていませんか?
もう、日本の国は、当たり前に「多民族文化社会」化してきています。

大きな工場等がある外国人集住地域では、多くの外国籍の子ども達が住んでいます。
でも、全国1800自治体のうち、ほとんどは外国人の散住地域です。
外国籍の子どもは、全生徒のうち5人未満という学校が、今でも8割だそうです。

一方で、日本国内の結婚する人のうち、既に20組に1組は国際結婚です。
東京では、12組に1組、出生児は19人に1人は外国系になっているそうです。
ちょっと、ビックリする数字ですよね?(厚生労働省平成19年人口動態統計調査)

自国文化の流儀を通せば、日本の文化と様々な軋轢と葛藤を生みます。
日本人はどうしても「郷に入りては郷に従え」という、やや排外的な傾向がありますし。
出身国の文化を尊重しながら、日本で安心して子育てしていく、環境整備が必要です。

マイノリティの方々が、新しい風土、文化に適応するって、結構大変なことです。
ましてや、鎖国的島国の伝統か、異文化の受入れに寛容さの乏しい世代や地域においては。
障害者と同様、日常的な接触体験の有無が、固定イメージを払拭する手立てなのでしょう。

外国人の増加にともなって、教育と福祉の連携が模索されています。
SWにも、カルチュラルコンピテンス(多文化対応能力)が求められてきています。
外国籍の児童や家庭への包括的支援が、大きなテーマになってきています。

そんな中で、今度「2010日本社会事業大学アジアウィーク」を行うことになりました。
外国人支援、SW国際定義、災害時SW、が大きなテーマの柱です。
外国語の出来ない方でも、全部通訳がついてて大丈夫なので、ご参加下さい。

この「アジアウィーク」を中心になって運営しているのは、山口幸夫さん。
日本社会事業大学にある社会事業研究所の特任准教授です。
アジア福祉創造センターを立ち上げる際に招かれた方で、僕の大学入職の同期です。

文科省の「定住外国人の児童の教育等に関する政策懇談会」の委員でもあります。
フィリピンパブから四川大地震まで、アジアを駆け巡っている方です。
穏やかな笑顔でゆっくり話す、温厚な方ですが、とても熱いハートを持った同僚です。

以上、外国に一度も行ったことのない僕には、無理のある外国人支援の記事でした。
カルチュラルコンピテンスって僕が書いても、あまり説得力がないですね~(反省…)
山口さんを見習って、「アジアウィーク」で、少しは勉強をしてきます!


※山口幸夫「散住地域における外国籍等子ども家庭の現状と支援に関する研究」を参照。
※画像は、前回記事に同じ、上野不忍池の弁天堂。これが、通常の露出の画像です。

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2010日本社会事業大学アジアウィーク
INTERNATIONAL SEMINAR ON SOCIAL WORK IN ASIA AND THE PACIFIC 2010
日本社会事業大学アジア福祉創造センター創立2周年記念

主催:日本社会事業大学 社会事業研究所
共催:アジア太平洋ソーシャルワーク教育連盟 (APASWE)

2010年度の環太平洋社会福祉セミナーは、アジア福祉創造センター創立2周年記念事業として、日本社会事業大学アジアウィークを実施します。奮ってご参加下さい。
11月1日~5日 アジア福祉創造センタープロジェクト関連パネル展示
11月3日(水) 「移住女性と子どものエンパワメントのための国際円卓会議」
11月4日(木) 「ソーシャルワーク国際定義アジア太平洋地域ワークショップ」
11月5日(金) 「災害リスク管理のソーシャルワーク教育の理論と実践」

アジアウィーク・プログラム(※当日は、日本語による同時通訳が付きます)

◆11月3日(水)
「移住女性と子どものエンパワメントのための国際円卓会議」
当事者による移住女性と子どもと支援の抱えるトランスナショナルな問題に対応する多文化ソーシャルワーク機能を強化するための国際的な連携を深めます。
9:30-15:45 ( 9:00 受付 )
会場:日本社会事業大学 (A101教室)

◇フィリピン移住女性と子どものエンパワメント (9:30-12:30)
司会:山口幸夫(日本社会事業大学、特任准教授)
「フィリピンの現状」
フィリピン大学教授:ジョスリン・カルゲイ
「フィリピンでの当事者活動」
BATIS女性センター:アンドレア・カルゲイ代表、ララ・サルード主幹)
「日本の現状と当事者活動」
カラカサン 
質疑・コメント
原島 博(ルーテル学院大学、教授)
添田 正揮(日本社会事業大学、実習講師)

◇地域での実践 (14:00-15:45)
「集住地域での当事者による実践」
川崎ふれあい館
「医療通訳の現場から」
多言語社会リソースMICかながわ
「散住地域での多文化実践」
ふじみの国際交流センター
「就学と就業」
多文化共生子ども・若者プラットホーム
質疑・コメント
デチャサングカワン(タマサート大学、教授)
王 麗容(台湾大学、教授)
ローマン・ウルリッヒ(日本社会事業大学、客員教授)

◆11月4日(木)
「ソーシャルワーク国際定義アジア太平洋地域ワークショップ」
現在の定義は私たちに、私たちの実践、思考、価値にあっているのであろうか。ばらばらのつぶやきを、アジア・太平洋地域のまとまった一つの声にします。

9: 30-15:45 ( 8:00 受付 )
会場:日本社会事業大学 (A101教室)
共催:国際ソーシャルワーク学校連盟 (IASSW)

<参加国>オーストラリア、バングラデッシュ、中国、
インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、
ネパール、フィリピン、タイ
開会の辞
日本社会福祉学校連盟会長(日本社会事業大学学長)橋 重宏

各国ワークショップ概要報告・国別報告
討論・検討(13:00-15:40)
グループ別検討及び内容の報告・まとめ

◆11月5日(金)
「第19回環太平洋社会福祉セミナー」
「災害リスク管理のソーシャルワーク教育 理論と実践」
このセミナーの目的は、アジア地域における災害リスク管理のソーシャルワーク人材育成のための教科書を開発することにあります。災害復興は長期的な社会開発であり、私たちはしなやかなコミュニティを構築するためのソーシャルワーカーの役割について検討します。

9:30-17:00 ( 9:00 受付)
会場:日本社会事業大学 (A101教室)

挨拶
橋 重宏(日本社会事業大学、学長)
秋元 樹(日本社会事業大学、特任教授:APASWE会長)
金 聖二(梨花女子大学、教授:APASWE前会長)
問題提起
「災害リスク管理のソーシャルワーク教育の理論と実践」
山口幸夫(日本社会事業大学、特任准教授)
事例報告
「宅復興開発:スリランカ~ツナミ災害地域のコミュニティ復興
サンジー・バデメル(Serve)
「コミュニティビジネス:タイ~津波被災者支援
アニ・ヤマネ(タマサート大学)
「地域組織化活動:ジャワ島中部地震」
ハリー・カスワラ(バンドン社会福祉大学)
「災害ソーシャルワーク教育」
タン・ニョ・ティオン(シンガポール・SIM大学)
基調講演
「しなやかなコミュニティづくりのための人材育成」
エマニエル・ルナ(フィリピン大学)
「中国の災害対応ソーシャルワーク人材育成」
司 柏年(中国ソーシャルワーク教育協会)
討論
「求められるソーシャルワークと人材育成」
エマニュエル・ルナ(フィリピン大学)
タンニョティオン(シンガポール・SIM大学)
新家 増美(華東理工大学)


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