[お知らせ]
このブログで紹介している「「コミニカ中学英語基礎編」についての「生徒用のブログ」を配信しています。
この教材の具体的な全体像をご覧になれます。ぜひ参考にしてください。
●ブログ「書いて聞いて覚える中学英語学習」
私はこの英語のシンプルで合理的な姿を生徒たちに伝えるのが、彼らに英語脳構築というものを与えることではないかと思います。
最近、「書いて覚える作業」が軽視されていると思います。ただこれは文法問題の書き換えといったものではありません。
書く作業は子供たちの頭を活性化させる、これは私も体験してきたことです。
[今日の学習]
よく日本語は情緒的な言語、英語は合理的、科学的な言語などと言われています。
例えば、It rains.は「雨が降る」と覚えていますが、日本語の発想ではとにかく空から多くの水滴が落ちてくるのを「雨が降る」と表現します。
一方、英語は、主語をitとし、rainを動詞として使います。このitは「鬼、あるいはわけのわからないもの」という意味で、それが雨を降らせると表現します。この文法で言うitの特別用法は、そんな意味で「明暗」「時間」「天候」などをあらわすことはご存知の通りです。
こんな事象のとらえ方、つまり「itは何なのか?」と解明する姿勢が彼らの西洋科学というものを生んだと言えるでしょう。
私たちはそんな英語の発想。論理を生徒たちにどう教えるか、そんな立場にいます。
さて今回は、彼らの合理的な言語のしくみの構造について述べたいと思います。
英語表現には時間軸と場所軸があります。
まず時間軸とは現在形、過去形、未来形、現在完了形という4つの時制で成り立っています。
このことは、進行形でも、受身形でもまったく同じ時間軸が流れています。言うまでもありませんが、これは以下の名称となっています。
現在進行形、過去進行形、未来進行形、現在完了進行形
現在受身形、過去受身形、未来受身形、現在完了受身形
一方、場所軸とは何か。それは様々な主体(主語)における肯定形、否定形、疑問形、否定疑問形、付加疑問形と言われるものです。
つまり各時制にひとつひとつにこの場所軸があるということです。
ある場面や状況に応じて個別の英語表現は、この時間軸と場所軸が交差する一点にあります。
この場合、「役に立つ日常表現」などと一文丸暗記をすることは、この時間軸と場所軸が交差した一点のセリフを丸暗記することで、これは決して英語の発想を学ぶことにはなりません。日本語のセリフに英語のセリフが加わっただけのものといっていいでしょう。
さて、私たちは英語教師のプロとしてこの時間軸と場所軸をどのように生徒たちに教えるか、ということになります。
私はこの場所軸と時間軸の様々な関わりを「英語の知識の戸棚」と考えています。これは英語の枠組み、回路と言っても、あるいは英語脳と言ってもいでしょうが、この戸棚をきちんと整理して生徒たちにどう伝えるかが、私たちの仕事だと思います。
私はそれを生徒たちに具体的にどう伝えるか、について考えだしたのが以下のような「動詞フレーズの５段活用なのです。
【一般動詞フレーズ５段活用】 rain
=============================
(1) rains 現在形動詞フレーズ
(2) rained 過去形動詞フレーズ
(3) rain 原形動詞フレーズ
(4) raining ing形動詞フレーズ
(5) rained ed形動詞フレーズ
=============================
以上のテーブルにあげた動詞フレーズを「運用」するのが以下のテーブルです。これは時間軸を表しています。
○テーブル一般動詞 現在形
(ふだん、時々)雨が降る
It (does). It doesn't, Does it, Doesn't it
これは場所軸です。
[GROUP A]を使って 肯定形 It rains.
[GROUP B]を使って 否定形 It doesn't rain.
[GROUP C]を使って 疑問形 Does it rain?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Doesn't it rain?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブル一般動詞 過去形 一般動詞フレーズ５段活用の(2)
(その時)雨が降った
It (did). It didn't, Did it, Didn't it
[GROUP A]を使って 肯定形 It rained.
[GROUP B]を使って 否定形 It didn't rain.
[GROUP C]を使って 疑問形 Did it rain?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Didn't it rain?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブルbe動詞・一般動詞共通 未来形 一般動詞フレーズ５段活用の(3)
(これら)雨が降るだろう
It will. It won't, Will it, Won't it
[GROUP A]を使って 肯定形 It will rain.
[GROUP B]を使って 否定形 It won't rain.
[GROUP C]を使って 疑問形 Will it rain?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Won't it rain?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブルbe動詞・一般動詞共通 現在完了形 一般動詞フレーズ５段活用の(5)
(もう)雨が降った
It has. It hasn't, Has it, Hasn't it
[GROUP A]を使って 肯定形 It has rained.
[GROUP B]を使って 否定形 It hasn't rained.
[GROUP C]を使って 疑問形 Has it rained?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Hasn't it rained?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形
この英語の回路が「～は ドンナだ文」の展開型である補語がing形動詞フレーズ(進行形)やed形動詞フレーズ(受身形)に展開することになります。文法用語はとても煩雑になりますが、英語の発想は簡単なものです。ただしrainは受身形にならないのは当然です。
【be動詞フレーズ５段活用】 be raining 進行形
=============================
(1) (is) raining 現在形動詞フレーズ
(2) (was) raining 過去形動詞フレーズ
(3) be raining 原形動詞フレーズ
(4) being raining ing形動詞フレーズ
※進行形はありませんが、動名詞や分詞構文で
(5) been raining ed形動詞フレーズ
=============================
○テーブルbe動詞 現在進行形 be動詞フレーズ５段活用の(1)
(今)雨が降っている
It is. It isn't, Is it, Isn't it
これは場所軸です。
[GROUP A]を使って 肯定形 It is raining.
[GROUP B]を使って 否定形 It isn't raining.
[GROUP C]を使って 疑問形 Is it raining?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Isn't it raining?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブル一般動詞 過去進行形 be動詞フレーズ５段活用の(2)
(その時)雨が降っていた
It was. It wasn't, Was it, Wasn't it
これは場所軸です。
[GROUP A]を使って 肯定形 It was raining.
[GROUP B]を使って 否定形 It wasn't raining.
[GROUP C]を使って 疑問形 Was it raining?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Wasn't it raining?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブルbe動詞・一般動詞共通 未来進行形 be動詞フレーズ５段活用の(3)
(これから)雨が降り続けるだろう
It will. It won't, Will it, Won't it
これは場所軸です。
[GROUP A]を使って 肯定形 It will be raining.
[GROUP B]を使って 否定形 It won't be raining.
[GROUP C]を使って 疑問形 Will it be raining?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Won't it be raining?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
○テーブルbe動詞・一般動詞共通 現在完了進行形 be動詞フレーズ５段活用の(5)
(今までずっと)雨が降っていた
It has. It hasn't, Has it, Hasn't it
これは場所軸です。
[GROUP A]を使って 肯定形 It has been raining.
[GROUP B]を使って 否定形 It hasn't been raining.
[GROUP C]を使って 疑問形 Has it been raining?
[GROUP D]を使って 否定疑問形 Hasn't it been raining?
[GROUP A]と[GROUP B]を使って Short Answer 略
4つの[GROUP]を使って 付加疑問形 略
子供たちに「英語の回路を持たせる」、これがプロとしての英語教師だと思います。
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ブログ書いて聞いて覚える中学英語学習
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