ユーニッヒ

仕事の話もたまには書くかもしれません。

中合閉店

2020-09-20 10:51:33 | 日記
 中合が令和2年8月31日に閉店しました。

 中合は「なかごう」と読みます。福島市にあった百貨店でした。閉店時は、福島駅の真前にありました。閉店のニュースは、東京周辺のテレビでも流れましたが、地元の人以外、中合を知る人は少ないでしょう。

 中合は、私の地元の百貨店ではありません。しかし、父の代まで福島出身で、福島は我が家の故郷であることから、中合に通いはしないものの、馴染みのある百貨店でした。

 「中合は、元は中村呉服店と言った」、「中村合名を略して中合になった」と言う話を父からきかされていました。私は、祖父に、中合の屋上にある遊園地に連れて行ってもらったことがあります。中合が福島駅前に移転する前の、大昔のことです。移転前の中合に、祖母に連れられて食料品を買いに行った記憶もあります。

 中合は、江戸時代の近江商人に遡る歴史を持ちます。店名の変遷を経て、業態の変遷も経て、百貨店の中合になり令和の世まで続きました。中合は、最終的にはダイエーの傘下に入っていました。

 たまに福島に行くことがあるのですが、福島駅前に中合があったので、必ず中合は目に入りました。中合の上に辰巳屋と言うホテルがあり、そこで昼食を取ったことがあります。中合で買い物はしていなくても、中合の建物には入っていました。中合には思いでがあるだけではなく、中合は見慣れた光景の一部をなしていました。中合閉店のニュースは、馴染みが消えたときに感じるのと同じ感覚をもたらします。

 中合は、伝統や長い歴史をもち、他企業の傘下に入って生き残りを果たしました。しかし、時代の変化には逆らえず、姿を消さざるを得ませんでした。無常や儚さという言い古された表現が頭の中に去来します。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿