ユーニッヒ

仕事の話もたまには書くかもしれません。

「戊辰の横浜 開港都市の明治元年」展

2018-08-25 12:02:46 | 日記
 横浜にある開港資料館では「戊辰の横浜 開港都市の明治元年」展が開催されています。戊辰戦争と横浜の関係を明らかにする展覧会です。

 戊辰戦争は、大政奉還の後に、旧幕府側と新政府軍が戦った戦争です。鳥羽伏見の戦いに始まり、箱館戦争で終わります。誰しも日本史で勉強するところで、鳥羽伏見、江戸、奥州のように戦争があった地域について知ることになります。しかし、戊辰戦争はそのような土地だけの事件ではなく、同時代の他の地域にも影響があったはずです。これまで、そのような視点を持ったことがなかったために、本展覧会の視点に大いに興味を持ちました。

 横浜は戊辰戦争の戦火に遭いませんでしたが、鳥羽伏見の戦いで旧幕府側が破れ、新政府軍が東に下ると、大いなる不安があったことが想像できます。横浜は外国軍が駐留し、その外国軍が警備に当たりました。しかし、横浜は平穏に新政府軍の支配下に置かれます。薩摩兵が横浜を見物に来たこともあり、戊辰戦争下でも、横浜は随分と平和でした。奥州で戦争が起きると、負傷兵が治療のために横浜に運ばれるようになります。横浜が戦乱と無縁というわけでもありませんでした。

 本展覧会は、古文書の展示を中心に絵、写真や当時使われた物が展示されています。解説が所々にあり、解説を読むだけで横浜と戊辰戦争の関係が分かるようになっています。古文書は必要なところは、解読文、つまり崩し字を活字にした文が展示されています。当時の雰囲気が感じられるので、丹念に読みました。外国人観光客が何人か入ってきましたが、展示場からはすぐにいなくなりました。文字だらけの展示で、日本語を読めないと面白くはないでしょう。