ユーニッヒ

仕事の話もたまには書くかもしれません。

アドヴォカート

2023-05-14 15:51:09 | 日記
 リキュールは、昔から飲んでいます。以前は色々なリキュールが手に入ったのですが、
ここ何年か手に入る種類が減りました。私が買いに行ける範囲の店が偶々商品を少なく
しているのか、リキュールは日本人の好みに合わず、売られなくなってきているのかは
わかりません。

 このため、以前飲んでからしばらく飲んだことのないリキュールと言うものがあります。
アドヴォカートというリキュールもその一つです。アドヴォカートはオランダのリキュールで、
ブランディ―と卵などで作られたリキュールです。先日とある店で見つけて、久々に購入して
みました。

 アドヴォカートの味は、洋酒をスポンジにしませたカスタードクリームのついたケーキよう
です。食感は、シェイクを飲んでいるような、クリームを食べているような感じで、酒では
ありますが、食べている感じにも似ています。

 アドヴォカートは、弁護士を意味するオランダ語です。これを飲めば弁護士の様に弁舌が
さわやかになるので、そのように名付けられたと言う説明が、調べると出てきます。度数は
17度くらいで、強めの日本酒くらいのアルコール度数です。味だけではなく、食感も濃厚な
カスタードクリームのようです。適度のアルコールは緊張をほぐし、クリームがのどの保湿を
助け、饒舌になりそうです。

 以前飲んだのは、今の仕事に就く前です。弁護士になって、アドヴォカートを飲んで思うのは、
酒の名の由来と違って、雄弁な仕事ではないことです。確かに、弁護士の「べん」は「弁(元は辯)」で
関西弁の「弁」と同じですから、言葉を意味します。つまり弁護士は、言葉が重要になってくる
仕事です。しかし、文章を作る機会の多い職業で、雄弁に語る機会はほぼありません。電話が
来なければ、話さえせず書類作りをしていることもあります。仕事前にアドヴォカートを飲んでも、
折角の効果を発揮する場がありません。

 口当たりがよく、飲みやすいリキュールで、何杯でも行きたくなります。調子に乗ると、
悪酔いで饒舌どころか翌日も無口になるかもしれません。明日のアドヴォカート業に障っては
いけませんので、そこはこらえて一杯だけです。