ユーニッヒ

仕事の話もたまには書くかもしれません。

ハンガリーワイン

2022-11-03 16:42:41 | 日記
 一仕事を終え、自分を労うためにワインショップでワインを買いました。大学生のころも
同じようなことをしていました。今回は、店の人の勧めでたまたまチリワインを買い
ましたが、大学生のころは決まってハンガリーワインを買っていました。

 大学生のときは、大学進学予備校の事務作業のアルバイトをしていました。
日当は5000円ほどで、仕事終わりに払ってくれました。日当をもらうと、
京都の河原町三条にあった明治屋へ行きました。そこで、ハンガリー産赤ワインの
エグリ・ピカヴェールを買いました。

 当時ワインと言えばフランスワインでした。買うのが敢えてハンガリーワインで
あったのは、950円くらいと私にも買えるものであったせいもありますが、何よりも
ハンガリーワインに興味があったからでした。

 高校生のころヨハンシュトラウスの曲が好きでレコードをよく聴いていました。その中には、
有名なオペレッタ「こうもり」もありました。劇中にチャールダーシュを歌う場面があり、そこで
トカイワインが歌詞に出てきました。火のようなワインというような歌詞でした。トカイワインは
ハンガリー産のワインです。トカイワインは何か心躍るような情熱的な酒に思えました。その後、
ハンガリー出身の作曲家のオペレッタが好きになり、ハンガリーへの興味が湧くとともに、ハンガリー産
ワインに憧れました。幸運にも、憧れてすぐに、明治屋でハンガリーワインに出会えました。

 このように夢が早く実現したものの、その後が続きません。色々なハンガリーワインを飲むということは
できていないのです。大学を出てからでしたが、トカイアス―というトカイ産の貴腐ワインが比較的容易に
手に入るようになりました。しかし、ハンガリーワインは、これを除いては、目にすることがありません。
ワインと言えばフランスと言う時代から時は移り、イタリア、スペイン、新大陸のワインと世界中のワインが
店に並ぶようになりました。しかし、ハンガリーワインはその波に乗らず、店頭で見かけることはありません。

 色々なハンガリーワインを飲むという些細な夢ではありますが、果たせぬ夢となっています。この先も実現する
当てがありません。