ユーニッヒ

仕事の話もたまには書くかもしれません。

昆虫食が話題ですが

2023-03-05 16:02:50 | 日記
 先日、JRの関内駅のそばを歩いていたら、コオロギやタランチュラなどを売る
自動販売機がありました。ペットとして売っているのではなく、食べ物として売っています。
最近、昆虫食が話題に上がることがありますが、街中で食べるために虫を売る時代になったとは
世の中も変化したものです。

 私も、虫を食べたことはあります。イナゴと蜂の子を食べました。これらは抵抗感はありませんでしたが、広く虫を食べられるかというと
抵抗感があります。虫は、見た目から、食べ物とは思い難いのです。。

 もう何十年も前なのですが、芋虫が入っている酒を買いました。メキシコ産のメスカルと言う酒でした。原材料は竜舌蘭で、
芋虫は竜舌蘭に付く娥の幼虫と言うことです。さてこの芋虫はどうするものなのか。よくわかりませんでしたが、芋虫を食べる
などと言う発想はなく、飲み干したら捨てるものだと思っていました。

 そのころ、ジェラール・フィリップとミシェル・モルガンの出ている「狂熱の孤独」という映画を観ました。ジェラール・
フィリップは飲んだくれの医師の役でした。酒を飲み、瓶に入った芋虫を食べるシーンがありました。しかも、芋虫を食べるのが
好きと言うセリフもあったように記憶しています。高倉健の映画を観た人が映画館を出ると、健さんばりに歩くというような
話があります。映画に影響されるもので、格好いいジェラール・フィリップが芋虫を食べているなら、自分も食べようと思いました。

 芋虫は瓶の底に沈んでいるので、最後の一杯を飲むまでは、食べられません。飲むたびにメスカルは減っていき、芋虫を
食べる日が近づきました。白くて細い体にいくつもくびれがある見た目は、どうにもおいしそうには見えません。気持ち悪いと
言った方がいいでしょう。それでも、ジェラール・フィリップを真似ようと最後の一杯の際には食べようと心に決めていました。

 しかし、結局食べられませんでした。見た目から口に入れるのは憚られました。あれ以来芋虫入りの酒は見たことがありません。
次に見つけたら、ジェラール・フィリップの真似はできるのでしょうか。今度こそ真似てみようとは思っています。