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スルメの不漁と郷土料理

2021-01-05 15:35:17 | 日記
 正月の料理は、地方色が色濃く出ます。雑煮はその典型で、餅は丸餅であったり、切り餅であったり、白味噌を使ったり、澄まし汁であったりと様々です。雑煮以外にも郷土食のある料理があります。以前、茨城県の那珂湊に年末に行ったら、小型のバケツに入った赤い蛸を売っていました。茨城だけではなく、関東に広く伝わる習慣なのかもしれませんが、正月に酢だこを食べる習慣があります。

 我が家でも、正月に食べる料理があります。スルメとニンジンを細く切ったものを、煮切った醤油と日本酒に漬け込む料理です。東北で食べられている正月料理です。我が家が東北の出なので、正月にそれを食べています。昔から我が家では当たり前に食べられていて、長らく郷土料理とは思っていませんでした。ある年末、我が家の出身地にある菩提寺に行ったら、こちらではこのようなものを食べていると言ってその料理を出していただき、そのとき初めて郷土料理だと知りました。

 毎年年末になると、この料理を作るのですが、去年は異変がありました。いつもスルメを買っている近所のスーパーに、スルメが出てきませんでした。スルメは、どこの家庭でも一般的にも正月の縁起物でうから、年末には必ず売られているものです。店の人にきいても、入荷未定ということだそうでした。

 スルメの通販サイトを調べると、スルメが不漁だとありました。さらに調べると、スルメはここ数年不漁が続いていると言うことでした。気候の変動であるとか、外国による乱獲とか原因は色々とあるようです。

 毎日そのスーパーに行っていたわけではありませんので、あくまでも行っている日にはの話ですが、スルメはが売られていませんでした。今回は、別の方法でスルメは入手し、今年の正月も恒例の郷土料理は出てきました。

 スルメが市場に出回らなければ勿論、不漁で価格が高騰しても、スルメの郷土料理は作れないでしょう。この料理は、東北に住む人や東北系の家の人にとっては、毎年出現するもので、年単位ではありますが日常の料理です。スルメが手に入りにくい事態を見て、日常の生活はいともたやすく崩れかねないと思いました。