PLANET LULU GALAXY!

ルルの日記

投げられた礫(つぶて)の行き先…

2017-04-07 00:24:38 | 事象への想い

まどろっこしい書き方をまたもしてしまったので、誤解を呼びそうだけど💦、摘出手術をはじめ治療をしたことをけして悔やんだりしてるわけではありませんー その経験は、ほんと貴重で命が救われ生きる時間が延び、内面の発達、パワーアップの為にもなったと思ってます💪🏻💎💫


下の日記⇩に、癌を忌まわしいものとは考えてないという一節を書いたのは、最近、某氏(or その仲間??)の「レイシストは、社会の癌(がん)だ」といかいう表現を聞いて(たまたま目に飛び込んできたものの反芻したくないので、全部は書かない)、そりゃレイシストは大嫌いだけど、こっちにまで礫が飛んできたぜ!!と嫌な気分になったので、レイシストと癌を一緒にするな!!と思ったから書いたったぜ!!! がんサバイバー舐めんな!!

 

追記:一度ひっこめたものの、ちょっとの間だけ(うーん、リクエストにより?ずっと)、あげておく  言論の自由のもとに・・・✍️


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君の名は→シングストリート

2016-08-28 16:43:27 | おでかけ

 

 

昨日は大泉学園にレイトショー🌃📽で、「君の名は」を観に行きました…🌠🌟(その後、物語の余韻を反芻してる…😴)

今日は、吉祥寺の街に出てシングストリートを見て来ます📽🎵

映画を観ることに見出すときめき…🌼🌱🌈💓  キーワードを探すこと🔑🎀🎗

 


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SAVING MR. BANKS(ウォルト・ディズニーの約束)

2014-03-28 15:52:57 | 映画

3/22には、T・ジョイ大泉で「LIFE!」(ダンナさん念願の...)を観て来て、3/24は、イオンシネマ武蔵村山で「ウォルト・ディズニーの約束」(ルル念願)を観てきました... (どちらもレイトショーで

 

二作とも、良い作品、秀でた作品だったので、それぞれ、心の中で反芻してました.....(「LIFE!」のことは少しずつ書いてたけど... 「ウォルト・ディズニーの約束」は、今日、リスペクトしてる女性がこの作品のことを綴ってたので、心の中で暖めてたことがフラッター現象を起こしてバックドラフトと同じような意味。。。 触発とも。。。〉、書く衝動に至りました~~

 

ウォルト・ディズニーが指揮をとり、実写とアニメーションと組み合わせて、創造した、(熱意を持って制作の指揮をとった「眠れる森の美女」から5年後に撮られた、これまた)渾身の作品である「メリー・ポピンズ」の制作秘話...

 

金の亡者(トラヴァース夫人いわく。。。)ディズニー社とアニメーション(カートゥーン)を毛嫌いしている原作者パメラ・L・トラヴァース夫人の説得に成功して、果たして、映画完成まで至ることができるのか...?? ウォルト・ディズニー役は、トム・ハンクス トラヴァース夫人はエマ・トンプソン

 

〈以下、ネタバレ多少あり・・・

 

この映画を観ながら...。現実生活を送る(生き抜く)上で、夢やファンタジーがどれだけ大事か、ということをひしひしと再認識した...(それが錯視だとしても... 夢の中の夢だとしても...)

 

そして、創造(想像)への旅とは、それぞれの内なる傷跡と、仲直り(和解)する旅、なのかな...??なんてことを考えてしまった.....(そしてその先にあるのは、その“生きる工夫”を後世に伝える旅...  ...その限りではないかもしれませんが... )

 

大好きなメリーポピンズの、お砂糖ひとさじで スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス 2ペンスを鳩に 凧をあげよう チムチムチェリー (そして、トラヴァース夫人が初めてディズニー社を訪れるシーンでは、敬愛する デイヴ・ブルーベック・カルテットのハイホーが流れてた)etc.名曲の数々に感涙。。。 

 

ラストは、出来上がった作品を観るトラヴァース夫人と全く同じ顔で号泣。。。(というか、BANKS氏のモデルであるトラヴァース夫人の最愛のお父さん、他人とは思えない。。。 私??再び みたいな 同じようなことを言ってたし。。。) 客電が付いた後、ダンナさんに「アラアラ 目が3になってるわよ」と笑われました。。。

 

(また、今後もこの映画について、色々書くかもです~~~

 

ウォルト・ディズニーの約束 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション- (2枚組ALBUM)
クリエーター情報なし
WALT DISNEY RECORDS

 

風にのってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)
P.L. トラヴァース
岩波書店

 

メリー・ポピンズ 50周年記念版 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

 


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Polaris ミニアルバム 色彩 セルフライナーノーツ

2013-11-15 15:18:48 | 音楽

Polaris、(クアトロでもらってきた...)大谷友介さんのセルフライナーノーツを読んでみて、ますます惹き込まれるものがあったので(たびたび反芻してます...)10月に出たばかりのミニアルバム(わたし、すごく順不同にジャケット貼ってしまったみたいですが。。。)の“色彩”買ってみたいな、と想う

ジャケがすごく素敵で好みなので、勿論アルバムごとほしいのですが(さっき試聴してた...)、音楽配信をはじめて試してみようかな...とも思った =どっちもほしい。。。 まず配信でのちにアルバムごとって順番かな...  ジャケット、大好きな絵本みたいです...

 


ライナーノーツ、すごく想いを込めて丁寧に親切に書かれてます.....

 

 

昨日は時々“深呼吸”が頭の中を廻ってました.....(心の核に優しく触れてくる感じ.....

 


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バガボンド 36巻

2013-11-13 21:13:15 | 

ハタと思い立ち、この時ぶりにバガボンドをアマゾンにて買った・・・(昨日届いて読んでた... ただいま反芻中....

 

バガボンド(36) (モーニングKC)
クリエーター情報なし
講談社

 

36巻の副題は“命と希望の開墾”

 

帯に書かれていたキーワードは 土に、呼吸をー 。 命が咲くように。

 


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クイーン・オブ・ハートのバンケットホール

2013-10-01 19:05:05 | 美味しいもの。

入り口を入るとハートのクイーン尻に敷かれ上手王様が出迎えてくれますー

 

 トイードルディーのお月様

 

ステンドグラスにはせいうちと大工、マッドハッター&3月ウサギ、キャタピラー、チェシャ猫 不思議の国のアリスの登場人物が勢揃い

 

ダンナサマが食べたロティサリーチキン

 

私が食べたのはカジキのグリル魚好き)&アップルティーソーダ

 

アリスのスーベニアカップ付きムースも食べました トッピングは秋らしく巨峰(カップ、持ち帰ってきましたよ~~

 

クイーン・オブ・ハートのバンケットホールけっこう“いいとこのレストラン” ほど値段が高めなのだけど、それが納得できるほど本格的に美味しいです(それも、ウォルトディズニーのヴィジョンのひとつだったのデス 本当に美味しいものがあって、いい香りがして、いつも掃除が行き届いている、今までに無い遊戯施設・・・・・ ←「創造の狂気 ウォルト・ディズニー」で読みました☆

 

今日は、8回目の結婚記念日なのだけど、ダンナさんが京都に泊まりがけの出張なので、この前一緒に食べたごちそうの想い出を反芻。。。


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風立ちぬ "The Wind Rises"

2013-07-31 17:18:32 | 映画

【ジブリ新作】風立ちぬ 劇場予告 完全版 "The Wind Rises" Trailer Full Ver.

 

先週土曜日にダンナさんと一緒に観に行きました。

 

今も ことあるごとに 物語を 想い出し 反芻してます

 

ダンナさんは、映画が終わった後 零戦と宮崎作品がとても大好きだった 同志に 思いを馳せて 「同志が観たらすごく喜んだだろうなー...」 と呟いていました。

  

 

風立ちぬ (ジス・イズ・アニメーション)
クリエーター情報なし
小学館

 

ジ・アート・オブ 風立ちぬ (ジブリTHE ARTシリーズ)
クリエーター情報なし
徳間書店

 

零戦 その誕生と栄光の記録 (角川文庫)
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)

 

風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子 (角川文庫)
クリエーター情報なし
角川書店

 

菜穂子―他五編 (岩波文庫)
クリエーター情報なし
岩波書店

 


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パーフェクト

2007-10-06 13:34:38 | 音楽
昨日のRe-Trickライブ(in 青山D's Bar)は、完璧そのもの。

一人一人のサウンドが、きめ細かく、丁寧に考えられていて(創られていて、)バランスが良くて、4人のサウンドはパーフェクトな形で調和していました。

そこいらのメジャーの◯ソバンドはさっ◯と闇に葬られて、それからなんでこんなんがTVに出てるの?っていうわけわからんアイドルの歌う曲なんぞもう聴き たくないから(重厚かつ有能なNew Bassをかかげ登場してくれたりょうくんのMCで、近所のお子様たちに「お兄ちゃん、関ジャニ出来る~~??」って言われたというお話があったの で・・・(^_^;)微笑ましい話ではあるけど・笑)早くRe-Trickの音楽が世界の頂点に立つ日が来てほしい・・・。夢見てます・・・・・・とかいう、斎藤道三の“国盗り物語”みたいな、好戦的な話ではなくても、多くの人に彼らの音楽を聴いてもらいたいです・・・。そうすれば、彼らの音楽性の誠実な説得力に、みんな心を打たれると思うから。

P.S.まだ(当然)書き足りないので、反芻してから、昨日のライブのこと、また回想したいです。

追記:携帯カメラが壊れ気味なので(カメラを起動させてもしばらく“砂嵐”状態に・・・)昨日は写真撮るの諦めました・・・スミマセン...やっぱり集中して観たいもんで...。 なので、冒頭画像は最近撮ったストリートでの4人の勇姿デス


そしてこれがりょう君のNew Bass

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甦るエイミー・マン

2006-06-02 20:50:39 | 音楽
私の中にエイミー・マンが甦ってきました。

・・・なんて、少し意味深な言葉ですが・・・。
一時期傷みと共に反芻し続けていたエイミー・マン。
彼女のことが大好きだったけど、結婚と共に儀式の意味で手放してしまってました・・・。

ダンナさまは仕事柄、CDを会社からもらってくることが時々あるのですが、昨日、「ルルにプレゼントがあるんだ。」と言って、何枚かのCDをくれました。
めぐりめぐってまたエイミー・マンが私の元に帰って来ました・・・(笑)

でもそれは新しい彼女の作品。
それは儚いというよりも力強く、まるで〈騎士道という名の理想に生きるラ・マンチャの男〉=“ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ”のように私の心を打ち鳴らします。(←今はディスカウント・ストアの方が有名なので、少し長めに書いてみました・・・。)
私はこのドン・キホーテのような女性というのがほんと大好き。私にとっての理想の女性像(笑)デス。
フランシス・ホジスン・バーネットの「小公女」(リトル・プリンセス)の主人公セーラ(サラ)もそう。バーネットによる原作の方の小公女セーラは、日本のアニメに見られるような儚い、“おしん”のような耐える少女ではなく、(まぁ。それはそれでちょっと好きだったりするけど。)とにかく能動的に、積極的に、かなり強引なイマジネイションによって心の自由を勝ち取るのです。アニメ版では、鬼のミンチン女史から虐められてもただ耐えるだけだけど、原作版セーラはその力強い妄想によって逆にミンチンをギャフン!と言わせ、けむに撒くのです・・・。(それでますます怒りを買ったりするのですが・・・笑)・・・あらゆる場合、ミンチン=不幸 と言えるかな・・・?一番の敵は自身の中に在りっ!(←ちょっと偽善的かも・・・汗)
セーラは時々、バスチーユの牢獄に閉じ込められた兵隊さんの気持ちになったりします。牢獄の中で行進!って感じ・・・。その姿は力強く魂の解放をつかもうとする少女版ドン・キホーテなのではないか?と思います。


今回ダンナさんにもらったエイミー・マンのCDは2枚。
 
〈彼女のソロになってからの、5THアルバムとなる「THE FORGOTTEN ARM」〉
フォーゴトン・アーム
エイミー・マン
V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント

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わわわっ!エイミーさん凄すぎますっ!このジャケ、なんかすごく好きなんですけど!(笑)このジャケで中身は恋愛テーマですよ!(笑)“2人の男女の出会いから別れをロードムービー風に綴ったコンセプトアルバム”だそうですが、〈恋愛テーマでこのジャケを持ってくる。〉エイミーのここらへんのユーモアのセンスもすごく好きデス(恋愛、それは闘いなり!ということかな?笑)


〈そして、ライヴ盤「Live at St, Ann's Warehouse」〉
エイミー・マン・ライブ ~アット・セント・アンズ・ウェアハウス (DVD付)
エイミー・マン
V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント

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・・・まさか“Save me”をもう一度聴くことになるとは・・・。

(以前、このアルバムのことについて書かれていた夜響さまのところにTBしたかったな・・・。
夜響さま、早く帰って来てくださ~い・・・ もし、この記事、見られてたら、コメントくださいね・・・m(__)m)


最近、ダンナさまと一緒に居る時間が少なくなってきました・・・。
今日はダンナさんは高校時代のお友達と“飲み”。
蜜のような孤独な時間が再来!といった感じです(笑)
コメント (13)
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Tomorrow Belongs To Me

2006-01-24 21:21:40 | 小説
ー序章ー
経営不振でほうりだされたブロイラーの廃墟の中で暮らす野良犬。
その犬の告白文としての物語。
第二次世界大戦を目前にしたベルリンでの話。

なぜ僕がここに居るか。

ユダヤ人資産家の飼い犬だった、〈僕〉はナチスによるユダヤ人狩りの厳しくなる中、アメリカに亡命した資産家の青年に捨てられ、野良犬となった。
犬同士は、遠吠えにより、コンタクトを取り合っており、当然、ナチズムとしての犬、資産家としての犬など、いろいろな思想を持つ犬がいる。
野良犬となった〈僕〉は、ナチスの犬に追われるが、恐慌の中、いらだった人間たちに、ユダヤ犬、ナチ犬かかわらず、“犬のように”殺されていく。

ー本編ー
僕は、その犬を知っていた。ナチ犬たちの「明日は我がもの」の大合唱の中、小さくだが、僕の耳に届いた遠吠えがあった。(団体に属さない、個人としての遠吠えと言うのもある。)
いかにも潔癖そうな、キンと張りつめた声で、歌っていた。
「私は誰の子供も生みたくないの。異犬でも同犬でも同じく。かならず悪魔が生まれるから。私は私として死んでゆきたい。」
口火をきったのがこの犬だった。最初はかすかで、澄んだ歌声だった。
最後には大合唱になっていた。

《メス犬の昔話》
「私はアルコール中毒犬で、詩犬だったわ。それ以外の存在ではなかったし、なりたくもなかった。」

僕たちは何も生み出さないだろう、生み出す可能性があるにもかかわらず、自分たちの意志で。

アルコール中毒犬がかすかな声で「明日は我がもの」を歌っていた。

「最初は、その歌も、君のような純粋で、潔癖な個人が歌い始めたんだろうね。」

《CAST》
ユダヤ犬・・・男色犬。夢想を描く、哲学犬。

アルコール中毒犬・・・メス犬。詩犬。目の周りが真黒にふちどられて
    いる。      
    まるで、えぞいたちのマフラーを首に巻いてるようないでたち。
    そうとうの美犬。

「こんなに立派にみえる毛皮だって、水をかければぺちゃんこになっちゃうでしょ。この妙な着ぐるみの中で、本当の私は痩せ細っちゃってるのよ。」 
「私の飼い主は、アメリカ人だったわ。キャバレーのショウガールをやっていたの。」 

アメリカに旅立った主人を追う手がかりもなく、この廃墟の中で、彼との思い出を反芻しつつ生きていかなければならないのか?
僕はすっかりまいってしまった。
“犬らしく” 耳を後ろにぺちゃんと倒し、おなかを冷たい地面にぺったりとつけて、前足に頭をのせて、悲しげにキュウキュウと鳴いてみた。

僕には もはや回想しか残されていない。

そもそも、僕はどこに生まれたんだ。
単にユダヤ人である主人を持っていただけじゃないか。

「みんな、私の美しい毛皮を見ては、殺すのを躊躇したわ。」 

それなら、君は、こんな廃墟の中に逃げ込む必要もなく、どこぞの飼い主にでも飼ってもらって、生き抜けたかもしれないじゃないか。

「誰の子供も生みたくない。それに私は一応主人を愛していたからね。どこにも帰化するつもりはない。」 

なんてことはない。僕たちは主人に捨てられた哀れな野良犬じゃないか。
結局僕は、主人を愛している限り、ユダヤ人の飼い犬としての原罪を背負いつつ、観客ナシの中で、一人格闘を続けることになるだろう。
僕はくやしさのあまり、アメリカ大陸に渡った自分の主人の後を追ってやろうかと思った。
だけど犬ってやつは、自分の知ってる道を通り、知ってる場所に行き着くことは簡単にできるが、新しい道をさぐり、新しい場所に行き着くことは、全く苦手ときてやがる。
僕はアメリカがどういう場所かなんか知らない。想像もつかない。
でも、僕は、あらゆる想像をつくして、その場所の実体を思い描こうと努力した。
追っ手がくるまで、この閉ざされた空間のなかでできることといったらそれくらいのもんだ。
主人と最後にかわした対話について考えた。
「◯◯わかるだろ、僕は行かなくてはならない。僕は原罪をふり捨て生きるんだ。この場所には『原罪としての僕の存在』の屍体しか残らない。そしてそれが君なんだ。やっとやっと僕は君を捨てることができるんだ。殺さないよ。この戦乱の中じゃ生きてるも死んでるもそうかわらないからな。君も自由〈フリー〉さ。鉄柵をこえてどこへでも行けばいい。」

僕は月を見上げた。
月は2つに分裂し、僕の周りをぐるぐる周りだした。
突然目の前に アルコール中毒犬が現れ、フォックス・トロットを踊りだした。
「明日は我がもの」は、カストラートの少年によって歌われ、それはやがて大音響のオーケストラにとってかわられた。
主人が現れた。微笑をたたえ、僕に向かって歩いてくるが、一歩歩くたび主人の足から砂がふき出し、僕が声を出そうとすると、破裂するように主人の体は消えた。
“アデュー” すべての映像は消え、2つの月は天空に上がった。
僕はその時 自分の姿を見た。

僕は腐っていた。カラスにとり落とされたざくろの実のように腐って、横たわる屍体だった。
僕は あのブロイラーの廃墟の中で 死んでいたのだ。

もしかしたら、僕は ものすごく血が見たかったのかもしれない。


屍体としての弟一日目が始まった。             
コメント (13)
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