『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

合わせ練習『トスカ』

2023-02-17 23:57:04 | 音楽・フルート
3月3日のコンサートの合わせ練習第二弾。

ナレーターとして、トスカの立ち稽古に参加しました。

幸いにも、ナレーションを読み上げるテンポや間合いも気に入っていただけ、一安心。

なんといっても役得だったのは、間近に素晴らしいオペラ歌手達の声を聞けたこと。
富原淑子さんのトスカ、宗像成弥さんのカヴァラドッシ、そして清水良一さんのスカルピア。
皆素晴らしく、身体に染みわたる心地良い声を全身で味わう事ができました。

響きの温泉にどっぷり浸かった様な感じで、細胞が喜んでいる。
とても身体が整った心地で、今もじんわりと感動が残っています。

ピアノの河崎恵さんも素晴らしく、古いヤマハのアップライトからオーケストラの音色を紡ぎ出していました。

ミュンヘンに居た頃は3日と開けずに通い詰めていたオペラ劇場。

あの頃は全身の細胞が震える感動が日常だった。

帰国してからすぐに行ってみた「ラ・ボエーム」にとてもとても、がっかりして以来、日本でのオペラ鑑賞は諦めた。

海外からの引っ越し公演も何度かは聞いたけれど、数万円という値段の割にはそれほどでもなく、やはりどうしてもオペラというのは、難しいのだなあ、と。

その内、甲野善紀先生と出会い、先生の動きを見たり、撃ち合う木刀の澄んだ響きを聴いている方がよほど美しく、感動的で、コンサートに行くよりいいなあ、これで、もう満足かもなあ・・と感じるように。

そんなこんなでいつの間にかすっかりオペラからは遠ざかってしまっていたのだけれど、
目の前で繰り広げられる様々なトスカの場面、楽曲に一気に気持ちはミュンヘン時代に。

同じ感動が久々に蘇ってくる声でした。

練習風景を見ることが出来たのも、とても為になった。

トスカの生い立ちまで遡ってキャラクター設定し、それに基づいた動きを演出する。

ただ楽しんで見るているのと、作り上げる側から見るのとでは、全く違う風景。

イタリア語の歌詞を覚えて、歌うだけでも大変なことなのに、そこに立ち居振る舞いと演技が加わる。

改めて、オペラ歌手の凄さ、素晴らしさに感じ入った次第です。

ますます、3月3日が楽しみになりました。
私のナレーションもオペラの構成要員の一つと思うと、とても嬉しい。

先日合わせをしたギターの宇高靖人さんもそうですが、こんな気持ちの良い音を持つ
音楽家ばかりに恵まれて、本当にただただ感謝です。

あと2週間。良い本番となる様、過ごしたいと思います。

今夜は、ただただうっとりで、写真は失念。

代わりに、今日の温かさの中咲いていた梅を。

春です!







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