このところ、古いウクライナワンピースに夢中です。
ヴィンテージのウクライナワンピースは2018年、カプースチンを調べている中で、偶然、知りました。
ネットで見て、可愛いな、とは思ったものの、価格もそれなりで、凝り性の性格なので、マイブームになったら大変大変、と敢えて見て見ぬ振りをしていました。
それに2019年はコンサートで忙しかったし、春にエジプトに行ったので帰国後は、エジプトがマイブームでした。
‥ああ・・あんな日々があったのねえ・・とため息。
2020年前半はコロナショックで、お洒落する気にもなれず、後半は「水月・浮雲」、CD[エーテルブルー」の作成作業、諸々で忙しかった。
2021年、楽譜、CDも完成、発売となり、ほっとした心の隙間に忍び込んできたのが、あの封印していた「ウクライナワンピース」。
リリース記念のお祝いだ、と言い訳しつつ、遂に3月、麻で、草木染の糸の刺繍のものを購入してからは、すっかり虜になり、ウクライナワンピースの泥沼にはまってしまいました。・・いわんこっちゃない・・
初めて外に着て行ったのは、4月2日の新宿でのコンサートの日。
恩師・青木明先生とのツーショットで着ているものです。
それまでも、麻のワンピースは好きで、アデュートリステスやサマンサモスモスなどが定番でした。
でも、今は大好きだったはずの、そのワンピース達の魅力も色褪せ、袖を通す気にもならない。
シルエットや色彩は、断然、そちらの方が素敵で、若干太ったスタイルもカバーしてくれているにも関わらず。
ウクライナワンピースはボテっとした丸いシルエットで、夫には
「余計、太って見えるよ」と不評。
実際、そうだなあ、と思う。
でも、それが気にならないくらい、気に入っています。
もう、そういうのはいいの。
とにかく着心地が良く、気分が上がる。
時代を経たリネンは、逞しいけれど優しく、柔らかく肌に馴染む。
独特の風合いです。
100年くらい前のもので、糸は手紡ぎ。そして手織り。
中には、庭に麻の種を撒くところから始まっているものもあるらしい。
もちろん、手縫い、手刺繍。
細かいギャザーも魅力的。
3月頃から着始めて驚いたのは、寒い時には暖かく、暑い時には涼しい。
手紡ぎの空気を含んだ糸,生地が温度や湿度を調整しているのかもしれません。
さらに、ギャザーを駆使したふんわりしたシルエット。
これにより、中に沢山の空気を含むことになるので、それも良いのだと思います。
でも、それだけではない、何か不思議な力もある気がしていました。
それは、母の着物を着た時に感じたのと似ている、
「守られている」
という感覚。
元々が、ウクライナ女性の仕事着だったからなのか、何やら意欲的になって、働き者になれる。
身体が動きやすいし、一日外出していても疲れない。
胸の開きがザクっと大きいのは授乳するのに便利だからだそうで、それも育児しながら日々の仕事に励む逞しい女性像が浮かびます。
縫ってもよいのだけれど、アクセサリーによって開け具合を変えられる方がいいな、と思いつき、一粒真珠のタイタックで止めています。
特筆すべきは、腕が軽くなること。
面白いことに、ウクライナワンピースの刺繍は、殆どが、腕にあります。
それも、二の腕、ムエタイで何か結んでいるあのあたり。
「なんだか、入れ墨している気分だなあ」とも思っていた。
それで、先日の講座の帰途、甲野先生にその話をしたら、
「ああ、それはそうでしょうね。例えば手の甲に何か模様を描いただけでも、身体は大きく変化しますからね。」
と、まさに、我が意を得たり。
きっと入れ墨も、呪術的意味合いや装飾の役目と共に、こうした実際の身体の変化を促し、動きやすい身体となるための知恵という側面もあったのでしょう。
ウクライナワンピースの手刺繍も、魔除けのために一針、一針、施されているそうです。
模様も細かく様々で、これにも色々な意味があるらしい。
衿元は、琥珀や珊瑚のネックレスをし、それが魔除けとなっていたので、刺繍はなかったり、あっても、あっさりしたものばかり。
アクセサリーの効果についても、昔気付いた時は
「重いネックレスをするとフルートが軽くなる!?」
と大騒ぎしていましたが、身に着ける洋服の刺繍まで、とは改めて驚きました。
とにかく、昔、着物熱に罹患した時、メイザーやトリファリのビンテージコスチュームジュエリーに溺れた時と同様に、久々に夢中。
外出時だけでなく、家事の時にも着ているのは、着物の時と同じ。
レッスンなども、多分毎回、同じワンピースで行ったりしている。
まだ汗ばむ季節ではないので、襟ぐりや袖口をベンジンで拭いて休ませて、と着ています。
そして、先ほど、下駄が隠れるくらいのロング丈を発見。
実は本番用に、一着欲しいな、と思っていた。
かなり悩みましたが、この日記を書いて、決意。
・・他で節約しよう・・
通常丈のもので練習もしていますが、フルートの音は、よりふっさりとし、それまでのドレスよりも断然良いです。
何より、身体が、喜んでいるて、より演奏することが楽しくなる。
もちろん、他の共演者、出演者との調和がある時は、普通のロングドレスにするけれど、その必要がないコンサートでは、麻のウクライナワンピースで演奏してみたいです。
幸いなことに、また、青木先生からお誘いいただき、9月1日に新宿・ドルチェ楽器のアーティストサロンでのコンサートに出演します。
服装はまちまちで、前回は普通の恰好の方もいらしたので、絶好のチャンス!?
長くても、何やってもいいよ、と仰っていただけたので、久々にバッハのシャコンヌを吹こうと思います。
ギャザーたっぷりの古いウクライナワンピースやシャツはヨーロッパの古いシャツの原型とも言われていて、むしろ、バッハの時代の洋服にも近いのではないかしら?
麻の素朴さ、そして甲野先生曰く「麻はいいですね」の言葉の通り、麻が持つ何かしらの不思議な力は、きっとバッハに似合うはず。
・・とこうやって、沢山の理由を挙げて・・深夜のポチッを久々に。
ロングの麻のウクライナワンピース、試したいと思っています。
また近くなりましたらご案内いたします。
どうぞお越しくださいませ。
ヴィンテージのウクライナワンピースは2018年、カプースチンを調べている中で、偶然、知りました。
ネットで見て、可愛いな、とは思ったものの、価格もそれなりで、凝り性の性格なので、マイブームになったら大変大変、と敢えて見て見ぬ振りをしていました。
それに2019年はコンサートで忙しかったし、春にエジプトに行ったので帰国後は、エジプトがマイブームでした。
‥ああ・・あんな日々があったのねえ・・とため息。
2020年前半はコロナショックで、お洒落する気にもなれず、後半は「水月・浮雲」、CD[エーテルブルー」の作成作業、諸々で忙しかった。
2021年、楽譜、CDも完成、発売となり、ほっとした心の隙間に忍び込んできたのが、あの封印していた「ウクライナワンピース」。
リリース記念のお祝いだ、と言い訳しつつ、遂に3月、麻で、草木染の糸の刺繍のものを購入してからは、すっかり虜になり、ウクライナワンピースの泥沼にはまってしまいました。・・いわんこっちゃない・・
初めて外に着て行ったのは、4月2日の新宿でのコンサートの日。
恩師・青木明先生とのツーショットで着ているものです。
それまでも、麻のワンピースは好きで、アデュートリステスやサマンサモスモスなどが定番でした。
でも、今は大好きだったはずの、そのワンピース達の魅力も色褪せ、袖を通す気にもならない。
シルエットや色彩は、断然、そちらの方が素敵で、若干太ったスタイルもカバーしてくれているにも関わらず。
ウクライナワンピースはボテっとした丸いシルエットで、夫には
「余計、太って見えるよ」と不評。
実際、そうだなあ、と思う。
でも、それが気にならないくらい、気に入っています。
もう、そういうのはいいの。
とにかく着心地が良く、気分が上がる。
時代を経たリネンは、逞しいけれど優しく、柔らかく肌に馴染む。
独特の風合いです。
100年くらい前のもので、糸は手紡ぎ。そして手織り。
中には、庭に麻の種を撒くところから始まっているものもあるらしい。
もちろん、手縫い、手刺繍。
細かいギャザーも魅力的。
3月頃から着始めて驚いたのは、寒い時には暖かく、暑い時には涼しい。
手紡ぎの空気を含んだ糸,生地が温度や湿度を調整しているのかもしれません。
さらに、ギャザーを駆使したふんわりしたシルエット。
これにより、中に沢山の空気を含むことになるので、それも良いのだと思います。
でも、それだけではない、何か不思議な力もある気がしていました。
それは、母の着物を着た時に感じたのと似ている、
「守られている」
という感覚。
元々が、ウクライナ女性の仕事着だったからなのか、何やら意欲的になって、働き者になれる。
身体が動きやすいし、一日外出していても疲れない。
胸の開きがザクっと大きいのは授乳するのに便利だからだそうで、それも育児しながら日々の仕事に励む逞しい女性像が浮かびます。
縫ってもよいのだけれど、アクセサリーによって開け具合を変えられる方がいいな、と思いつき、一粒真珠のタイタックで止めています。
特筆すべきは、腕が軽くなること。
面白いことに、ウクライナワンピースの刺繍は、殆どが、腕にあります。
それも、二の腕、ムエタイで何か結んでいるあのあたり。
「なんだか、入れ墨している気分だなあ」とも思っていた。
それで、先日の講座の帰途、甲野先生にその話をしたら、
「ああ、それはそうでしょうね。例えば手の甲に何か模様を描いただけでも、身体は大きく変化しますからね。」
と、まさに、我が意を得たり。
きっと入れ墨も、呪術的意味合いや装飾の役目と共に、こうした実際の身体の変化を促し、動きやすい身体となるための知恵という側面もあったのでしょう。
ウクライナワンピースの手刺繍も、魔除けのために一針、一針、施されているそうです。
模様も細かく様々で、これにも色々な意味があるらしい。
衿元は、琥珀や珊瑚のネックレスをし、それが魔除けとなっていたので、刺繍はなかったり、あっても、あっさりしたものばかり。
アクセサリーの効果についても、昔気付いた時は
「重いネックレスをするとフルートが軽くなる!?」
と大騒ぎしていましたが、身に着ける洋服の刺繍まで、とは改めて驚きました。
とにかく、昔、着物熱に罹患した時、メイザーやトリファリのビンテージコスチュームジュエリーに溺れた時と同様に、久々に夢中。
外出時だけでなく、家事の時にも着ているのは、着物の時と同じ。
レッスンなども、多分毎回、同じワンピースで行ったりしている。
まだ汗ばむ季節ではないので、襟ぐりや袖口をベンジンで拭いて休ませて、と着ています。
そして、先ほど、下駄が隠れるくらいのロング丈を発見。
実は本番用に、一着欲しいな、と思っていた。
かなり悩みましたが、この日記を書いて、決意。
・・他で節約しよう・・
通常丈のもので練習もしていますが、フルートの音は、よりふっさりとし、それまでのドレスよりも断然良いです。
何より、身体が、喜んでいるて、より演奏することが楽しくなる。
もちろん、他の共演者、出演者との調和がある時は、普通のロングドレスにするけれど、その必要がないコンサートでは、麻のウクライナワンピースで演奏してみたいです。
幸いなことに、また、青木先生からお誘いいただき、9月1日に新宿・ドルチェ楽器のアーティストサロンでのコンサートに出演します。
服装はまちまちで、前回は普通の恰好の方もいらしたので、絶好のチャンス!?
長くても、何やってもいいよ、と仰っていただけたので、久々にバッハのシャコンヌを吹こうと思います。
ギャザーたっぷりの古いウクライナワンピースやシャツはヨーロッパの古いシャツの原型とも言われていて、むしろ、バッハの時代の洋服にも近いのではないかしら?
麻の素朴さ、そして甲野先生曰く「麻はいいですね」の言葉の通り、麻が持つ何かしらの不思議な力は、きっとバッハに似合うはず。
・・とこうやって、沢山の理由を挙げて・・深夜のポチッを久々に。
ロングの麻のウクライナワンピース、試したいと思っています。
また近くなりましたらご案内いたします。
どうぞお越しくださいませ。