思いつくまま

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香山リカ・江川紹子著『きびしい時代を生きぬく力』(岩波ブックレット)を読む。

2011年12月22日 23時59分59秒 | 読書
2010年9月11日に長野県須坂市で行われた香山リカさんと江川紹子さんの2人が公演・対談したものに加筆したもので、面白かった。
ブックレットなので、あっという間に読めた。

香山リカさんの公演 「誰もが「弱者」の時代に」
・人生は思い通りにいかない
・何でも「自己責任」になってしまう時代になったが、自分だって突然どうなってしまうかわからない
・明日は我が身
・アンチエイジング、そりゃあ若返りたいけどむなしい抵抗
・自殺予防対策やうつ病対策にもっと企業や行政はカネをかけるべき、対策にはコストがかかるのだ
・インターネットが使いこなせないと世の中から取り残される
・人間はどんなに絶望的になっても、心を回復する力が備わっている

江川紹子さんの公演 「生きる力を育むために」
・厚生労働省局長だった村木厚子さんが無罪になった「郵便不正事件」
・アフガニスタンで拉致されたジャーナリストの常岡浩介さん
2人とも絶望に陥りかけたが、極限状況を希望を持って生き抜いてきた
・どういう状況でも楽しみを見つけることが大切
・村木さんは労働官僚として、拘置所で働く看守の勤務状況・労働条件が気になった
・常岡さんは人質に取られながら脅迫用のビデオを作らされて、自分はタリバンに拘束されていて身代金を用意するよう英語とペルシア語でしゃべらされたが、最後に犯人グループが理解できない日本語を使って、絶対に金は払ってはならないとビデオに吹き込んだ、それで日本大使館も身代金を支払わずに済んだ
・無理に勝とうとせず、負けないことだけを考える
・強いプロ意識を持つ
・自分を見る客観的な視点を見失わないように
・考えても仕方がないことはとりあえず置いておいて、今できること、今あるものは何なのかを考える

対談「生きる意味―人間として尊重される社会をめざして」
・弁護士に頼むにはカネがかかる
・病院には努力病・向上病(カツマ~~)の人が多く来る
・ナンバーワンではなくてオンリーワンになれって言われても、オンリーワンになることも大変なこと
・効率を追求するばかりではなくて、「釣りバカ日誌」のハマちゃんのような存在も必要
・コーチにグラウンドを「オレがいいと言うまで走っていろ」と言われ、コーチが姿を消してしまう状況はキツイ、100周と言われたほうが減っていくのがわかって楽(ラク)
・東京の気象予報士が大騒ぎしても、関東以外では全く違う状況になっていることがある
(屋外から放送しているNHKのナベラン、10月下旬からコートを着て寒い寒いと大騒ぎしすぎ、真冬になったらどうするの、もっと暖かくなるようなことを言えよ)
・夢は叶わないことも多い、成功した人の話ばかり聞かされても同じようにはできない、逆に失敗した人の話を聞いたほうが参考になることもある



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