ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

「サマー・ストーム 夏の突風」関西クイア映画祭より

2006-08-09 01:28:42 | Weblog
10代の素敵で切ない夏の思い出・・・
これまた宝物にしたいような映画なんだ~。

主役のトビーはボート部の主将。同じ部員のアキムのことは親友以上の想い。
男同士の友愛、二人だけの絆、オナニーだって!

そんなふたりだったが、トビーにはそれ以上の感情をアキムに秘めていた。

一生の友情を誓い合う二人だったが、アキムに彼女が出来てから彼女の二の次、
追いかけるトビーがいじらしい。

こんなに愛しているのになぜ振り向いてくれない・・
友情はそんな軽いものだったの?

トビーは偽装の彼女との落ち着かない日々。
トビーの苦悩は本当に切ないのです。

合宿先で知り合ったゲイのボート部員の一人と始めて男同士のエッチをします。
時間を忘れるほどの時間、これだ、これだったんだ!
(俺にも覚えがあるなあ、こんなに素敵なものかと思ったよ~)

自分を整理できずにいたトビーはチームを混乱させ、ハブにされてしまう。
アキムも失い、行き場を失ったトビーは初エッチの彼に聞きます。

「自分がゲイだと分かったときどうした?どう思った?」

悩むトビーに彼はやさしく言います
「自分を偽っていると、自分を見失ってしまうよ・・・」

偽装の彼女からもゲイならゲイでしっかりせよ!とそくされ、カミングアウト。

いろいろなことがありすぎた嵐の合宿から帰り、バスから降り立ったときの
彼の顔のまぶしさ!自分を生きることの覚悟をした強いまなざし、なんと頼もしい。

すばらしいゲイの自分探し映画なんです。

カミングアウトをされた側の驚きを描いたシーンでは、
理解するしないではなく、理解するしかないという点を示します。

今まで大親友として付き合ってきた相手の何を見て付き合ってきたのか?
はじめは慣れなく戸惑うけれど、
ゲイだろうが何だろうが、大した問題じゃないじゃないか。
すがすがしい男の友情です!体育会系って素敵やね~

登場人物すべてがソツなくちゃんと描かれていてね、すばらしいよ。

10代の悩めるゲイ少年たちにも、そして自分を見つめるすべてのゲイに、
ぜひ見てほしい映画です。

こんな映画を作っちゃえるなんて・・出会えたことに感謝。

このまんま日本でドラマ化したらいいのに。
そん時は同じボート部ドラマだから主演はモコミチで!!(爆)

で、海外の映画でよく感じるのはこういったティーン映画を見るとき、
日本人の高校生よりずっと大人だなーといつも感心する。

日本では部活動に恋愛を堂々と持ってこれないだろうし、
指導者は寛容でいられないだろう。

恋愛は当然のことだし、10代の大切な経験をしていく次期に恋愛経験も大切。
そういう時を過ごしてきたし、経験すべきものだ。といったすごく大らかな
目線を大人から感じる。

そうだなー日本の大学生の感覚が、海外では高校生なんだなー。
そりゃ大人になるのも日本人は遅くなるわけだ、なんてこと思ったりした。

「サマー・ストーム 夏の突風」2004ドイツ
http://summerstorm-themovie.com/

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