ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

「LGBTが増えると国が潰れる」となぜ言われるのか?

2019-02-14 13:25:46 | Weblog
「LGBTが増えると国が潰れる」という国会議員からの発言があったけれど、当事者としては酷く傷つき、悲しい気持ちになる言葉だ。自分たちの存在がそんな恐ろしい影響を与え、人類滅亡に導くような大変な罪の存在とされなければならないのかと打ちのめされる。

同性愛者や性別違和の人々が増えていくと子孫が増えず、国が、いや人類が途絶える・・
そういった言説は何度も聞いてきた。

しかし、人口の5%ほどの性的マイノリティが人類を途絶えさせられるはずはないだろう。
少数者の自分たちが、他の人を同性愛に巻き込んだり異性愛者を同性愛者に変えていくようなことはできないし、異性愛者が同性愛者になることもない。LGBTばかりになることはありえない。

それはまるで・・SFの世界だ

落ち着いて考えてもらえれば、そのような言説は出てくるように思えないのに、何故そのような言い方をされるんだろうかと気になっていた。

想像するに、LGBTの存在自体が実感を持てずSF(空想科学)に感じられるからではないだろうか?

さらには同性婚など想像を超える突拍子もないことを求めてくることなんて、もう宇宙の彼方のSFということではないだろか?

SFにはSFで答えるとすれば「LGBTが増えると国が潰れる」となってくる。
そういうことじゃなかろうか!?

この途方もない意識の差を、埋めていかないことには進められないのですが、
ついてこれない人はダメ!と突き放してしまっている(そのつもりはなくてもそう伝わっている)のではないか?

当事者はどんどん意識を高めて突っ走っていきますが、ついてこれない人もいる。
そのついていけない人が少数でなく多数で、社会の大勢的な人々だとすれば、どんどん社会から自分たちは外れていってしまう。

その大勢の人々に分かってもらえなければ、社会の制度も変えられない。
そしてなにより自分たちの生きづらさは、この大勢の人々の認識が変わらないことには解消しない。

制度ができたとしても、大勢の人々が得心していなければ偏見にさらされ利用も難しく、祝福もされない。

行動を起こし、声を上げる当事者が現れてくるようになった。
社会に問いかけ、司法に訴えるものも出てきた。
それはすごいことだ。
しかし、これだけでは理解と無理解の分断を進めてしまうことにはならないか。
当事者的にもついていけない部分もあるだろう。

まだLGBTをどう理解したらいいのか分からないところに、同性婚を問いかけてしまっている。
一足飛び過ぎる議題を出してついて来てもらえるようには思えない。
この動きが極端に浮き出てしまわないように、別の行動もより求められていくことになるだろう。

多数の人々がLGBTのことを温かな気持ちで見てもらえるように、
SFとして語られてしまわれないようさらに工夫をしていかねばならない。






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