ぶらり宇治散歩

「宇治の方には行ったことないな～。」と、夫が言うので、お天気のよい祝日に宇治に足を伸ばしてみました。私も京都は何度も訪れていますが、宇治は初めてです。調べてみると家から一時間足らずで行けることがわかりました。

電車を乗り継ぎ、終点の京阪宇治駅の駅舎。なかなかモダンな造りになっています。

宇治橋からの風景。空が高くて、水もきれいでした。なんかゆったりとした雰囲気です。

こんなのをアップで撮っていると、いきなり見知らぬおばちゃんに「あ～外人さんかと思ったわ～～。足長いから、ワハハハ！」と話しかけられました。「いえ、日本人です。」と答えると、いきなり自分のケータイを取り出してきて、最近撮った（最近写メを覚えたらしい）お花の画像や

世間話を話し始めました。これがノンストップで、すごい勢い。ようやく次男の嫁の悪口あたりで私もこりゃ最後まで聞いていたら日が暮れると思い、退散。宇治のおばちゃんも大阪のおばちゃんとあまり変わらないですねーー。

宇治は源氏物語の「宇治十帖」の舞台にもなっているので、こんな石碑も。

平等院へと続く参道には所狭しと、宇治抹茶のお土産屋さんや、お蕎麦屋さんがあって、あたりは抹茶のいい香りが漂っています。空が青いですね～。

平等院はさすが世界遺産にも登録されているだけあって、訪れていた人も多かったです。かなりの大きさなので全部をカメラに映し込むのは無理でした。手前の池の水の量がもう少し多かったら、もう少しきれいなショットが撮れたかも知れません。今年は雨が少なかったから残念です。それでも、１０００年以上も焼失していない鳳凰堂は、当時の建築技術の高さや、文化水準の高さを感じさせてくれます。

これは鳳凰堂を裏から撮ったもの。屋根の上に鳳凰が胸を張って立っているのがわかりますか？併設されている博物館ではこの鳳凰の石造も見ることができます。近くで見るとなかなか迫力があります。

博物館の中は撮影がダメだったので、これは買い求めた絵葉書を撮ったもの。雲中供養菩薩５２体という雲に乗った菩薩が、それぞれ楽器を抱えて、さまざまな形で空を飛んでいる展示があり、これは珍しいなと思わず見入ってしまいました。鎌倉時代以降の菩薩像には見られない、伸びやかで自由な仏像群です。

源氏物語ミュージアムにて。この灯篭が夜灯されるとなかなかいい雰囲気になるような気がします。ここはもみじが多かったので紅葉の時期に訪れるとよいかも知れません。

ミュージアムの扉の模様はお香の組み合わせを記号化したもの。白檀や丁子などオリエンタルな香りを体験しました。昔の人がまとっていた香りは古い和ダンスの香りに近かったです。

子どもへのお土産は伊藤久右衛門のスイーツ。この店は多府県ナンバーの車もたくさん停まっていて、大層繁盛していました。やはり宇治といえば抹茶関係なんですね～～。宇治はまだあんまり観光地化されてないというか、ゆっくり散策するには良いです。でもやはり景観が保護されていて、高い建物やショッキングな色合いのビルもないし、駅を降りた途端、平安時代の風情を感じさせてくれるのはさすがです。クルマよりも自転車とか徒歩の方がいろんな発見があって楽しいと思います。京都の街はどこもそうですが、クルマに適した街づくりではないので、ぼちぼち歩くのがいい感じでした。