ずいぶん春めいて暖かい日が続き、雨が降った翌朝。
また真冬のような寒気団が訪れた昨日、寒い寒い中で梅の卒業式がありました。
胸にブルーの花を付けて堂々と講堂に入場してきた途端に、ああ、もうこんなに大きくなったのだと思うと、幼かった頃の日々や今の家に引っ越してこざるを得なかったことや、いろいろな感情がないまぜになり、胸に染み入る思いでした。
幼稚園の頃からの幼馴染の子たちはまだ、どこかその頃のあどけない面影を残したまま、半分大人で半分子どものような顔つきに見えます。
身体は女の子は全体的に少し背が伸びたかなという感じでしたが、男の子はぎゅーーっと伸びた子とそうでない子がまばらな感じで統一感がなかったですね。梅もたぶんそのクチだと思いますが、まだまだ背はこれから伸びそうな感じでした。
卒業証書の授与が終わり、校長始め各お偉いさんのお話の後は、卒業生全員で歌を歌ってくれました。EXILEの「道」という歌でした。
海援隊の「贈る言葉」の時代は遥かかなた昭和に過ぎ去ったのねとこれもなかなか感慨深いものがありました。
一年生の時からの行事ごとに撮りためた写真を舞台でスライド上映する時の歌はアンジェラ・アキの「手紙」でした。この歌が歌詞、メロディーともにあの雰囲気に一番ぴったりくるかなと思いました。今改めて見ると3年前の中学一年生の時の顔はどの子もまだ子ども子どもしていて幼いこと!3年間でこんなにも変わるものなのね・・・。
そして退場の時のBGMは槇原敬之の「世界に一つだけの花」。大きな拍手とたくさんのフラッシュを浴びながら歩いていくその様子を見る時はやはり涙せずにはいられませんでした。
梅の担任の先生は2年間ずっと担任にあたっていただいたのですが、若い女性教諭なので、桜色の着物にうぐいす色の袴、髪の毛もきれいにアップして、普段はノーメイクなのに、美しくメイキャップされていたのですが、式典の途中からずっと泣きっぱなしで、3年生の担任ってそれだけでずいぶん苦労されたことやプレッシャーがあったんだろうなと推察されます。本当に感謝です。
教室に戻ってからもクラス全員で担任にサプライズのプレゼント(全員の名前がプリントされたオリジナルTシャツ)を渡したそうですから、そこでもきっと泣いていらっしゃるでしょうね。
その後、教室から出てきて寒い校庭で皆で写真を撮りあったり、ふざけあったりしているところを私も何枚か写真を撮りました。
が、梅はやっぱり友達と一緒のところに母親が来るのを嫌がるんです。まあ、そんなお年頃だから仕方ないのでしょうけど。
一番仲がよかった同じクラブの子が4月から他府県学校の寮に入るので、その子とのツーショットを撮ってあげたいと思っていたのですが、梅が逃げまくってそれも叶わず。ああー。
他のお母さん方にご挨拶してとっとと帰って来ました。
まあ、私とて仙人ではありませんから、人並みに欲や願望だってあります。
梅がもっと学業で抜群だったら。もっとスポーツ万能で運動会でアンカーを務めたり、サッカー部で10番をつけていたら。もっとイケメンで女の子から数え切れないくらい告白されるような子だったら。もっともっと何かに秀でていたら。etc。
でも、そういうことはそういう役回りの子がちゃんといるんだなと。それは残念ながら梅ではないのだなと。卒業生全員の顔ぶれを見ていてそれはそれは客観的によくわかりました。
私たち保護者にとっては、きっとそういうことはさほど重要ではないことも。
大きな病気や怪我もなく、いじめたりいじめられたりすることもなく、仲の良い友達や信頼できる先生に恵まれてこうして晴れの日を迎えられたことにこそ感謝すべきなんだと。
本当に子どもという生き物は成長するスピードが加速しますね。
それは私が老化していることに他ならない証しでもあるわけですが。
高校生になったらどんなふうに彼がまた変わっていくのか、はたまた変わらないのか、それも今からちょっぴり楽しみです♪