ぺんぺんぐいん

ぺんぎん歩きは卒業したよ。

ドラゴンボール

2006-01-20 23:36:30 | パフォ・エンタメ
読んじゃった。髪切った帰りにふと寄った古本屋。
21巻~24巻あたりかな?地球でのベジータとの戦いの最後らへん~、ナメック星でギニュー特戦隊と悟空が到着して戦ったあたり。

++++++

ところでこのブログ、何かにつけ褒めすぎですか??

正月の堺正章の芸、「あれが『面白い』という感覚はわからない」と先輩に指摘されてしまった。

たしかに最初のハットジャグリングは体のキレとかそういうこと以前に技をボロボロ失敗してたし、
その後のコメディー部分は目の焦点定まってないキャラだったのはいいけど
テンションのメリハリがなくてただふらふらしてるだけの人に見えなくもないし、
結局最後は脈絡もなく大技のテーブルクロスを引き抜く芸(+それをまた敷き戻す芸)で締めちゃったり・・

とか、まあ人の欠点をあげつらうのは簡単なんだけど笑
それよりもなによりも、コメディー部分のシナリオに感嘆したんです。

ああいう系統のコメディーはクラウニングと共通していて、
「何か不都合が生じる」→「解決しようとして滑稽に悪戦苦闘する」
「何か不都合が生じる」→「解決しようとしてますますヒドイ目に遭う」
なんてパターンの連なりになってます。

詳しい解説(笑)は省くけど、そのシナリオの構成の出来がすっごく凄くて、
「うわぁここでそうきたかー」とか「あぁこんな不都合な状況の作り方があるんだー」とか、
延々、驚きと感心のため息交じりに見てたんですね。

で、その部分だけ書いたんです。
ちなみにらがぁさんの指摘で知ったんですが、まさか完パクリだとは思いませんでした。w

++++

というわけで。
ドラゴンボールも、まあ種々の批判はあるかと思いますが すごいと思った部分を褒めさせてください。笑

++++

いや、改めて読んでみると、すごい。
何がすごいかって、パフォーマンスにも共通するんだけど、エンターテイメントの技術が散りばめられてる。

観客(この場合は読者)をハラハラドキドキさせる手法が、丁寧に丁寧に織り込まれてる。
いきなりストレートで一刀両断を狙うんじゃなくて、丁寧にジャブ的な手法を積み重ねてる感じ?

++++

典型的な部分をいくつか。

ベジータvs孫悟空@地球。

最後、孫悟空は動けなくなって、その手に集めた元気玉の気をクリリンに受け渡す。
どう狙いを定めていいのか迷うクリリンに、
『突然』界王が「目で追うな!心で悪の気を感じて放て!」と心の声で伝える。
(ここで読者の心理は一種の励起状態に入って、緊張が高まってくる。)
孫悟飯に気を取られているベジータ。それを狙うクリリン。狙って、狙って、狙って・・ いまだ!!!とエネルギー弾を放とうとする瞬間。
(高まりに高まった緊張が、一気に解放されようとして・・)
『突然』、ヤジロベーの「バッキャローなにやってんだ!!早くそれ打っちまえ!!」の叫びが入る。
(読者は緊張&解放のプロセスから一旦離れて、動揺する。揺さぶられる。)
エネルギー弾の存在に気付くベジータ。なりふり構わずエネルギー弾をブン投げるクリリン。
ベジータ、かわせるか?!「うぉぉぉぉぉ」の叫びとともに、か、かわ、かわし・・た?!?!
(再度、緊張&解放のプロセス。)
すんでのところでかわしたベジータ。すり抜けたエネルギー弾は・・ 孫悟飯の方へ!!
(悟飯が危ない!!→動揺、そして緊張へ。)
すると『突然』、悟飯に悟空の心の声が届く。
「はね返せ、悟飯!!悪の気がないヤツならはねかえせるはずだ!!」
悟飯、はね返したーーーーーー
(再々度、緊張&解放のプロセスが繰り返される。)
ベジータに向かって・・ 大爆発!!
(クライマックス。筋書きに解決が与えられ、そのまま次の展開へ。)

・・と、案外、こんなにたくさんのプロセスを踏んでいる。
緊張を高めて高めて、しかしイカせない。
意外性のある展開を盛り込むことで、
読者の緊張は最後のクライマックス部分へ向かってコツコツと高まっていく。

しかもこの間わずか数ページなのに、これだけ豊富な構造を成立させるために、
各々の行為にはしっかりと合理性が保たせられている。

つまり、
「短気なヤジロベー」の「痺れを切らした叫び」、
「界王の、師としての立場」からの「助言」、
「悟空と悟飯の親子の絆」による「心の声」、
「『悪の気』という言葉のリフレイン」による「一貫性」、
どれもがキャラ設定に合致する行為、状況設定に合致するものとして位置づけられている。

全てが設定にマッチしているからこそ、
読者はこれだけの構造が組み込まれた展開を、自然に受け入れられる。
そして知らず知らずのうちに、物語へ引き込まれる。

++++++

戦いの場面以外からも一つ。

ベジータが宇宙へ帰って、亀仙人たちが合流してヤムチャらの死体を集めたりとかして、
クリリンが呟くようにナメック星の話を話し始める。

・・あ、細かい辻褄まで忘れちゃった。。すいません。じゃあもう一つ、戦いの場面。
今度は筋書きのみならず、マンガ的な手法も絡めて。

+++++

話は飛んで、クリリン&悟飯がグルドと戦う場面@ナメック星。

戦闘力に劣るグルドは超能力で時間を止めながら戦うも、能力に勝るクリリン悟飯コンビに追い詰められる。
グルド「も・・もうだめだ!!」
グルド「きえぇぇぇぇぇぇぇ!!」
か 金縛りの術?! クリリンと悟飯、空中で動けなくなる。
必死に動こうとしても動けない。
(←筋肉の緊張&表情でそれを表現。)


そこらに生えてる木を引き抜いて、太い串の形を作る。
(←危ない、どうなるんだろう、と緊張が高まる。)
金縛りが解けなくて苦悶するクリリンと悟飯。
(再度アングルを彼らに移すことで、緊張の引き伸ばし&金縛りの事実の強調)
太くて刺さったら痛そうな串。
グルド「ヒヒヒ、焼いて食ったら、うまいかもな。」
(「残忍さ」というキャラクターを表現することで、「金縛りに遭った二人が殺されそうになっている」じゃなくて
「正義の二人組が金縛りに遭って、残忍な悪者に殺されそうになっている」というより立体的な状況に仕立てる。

(しかもそれが「緊張の引き伸ばし」と兼ねられている。)

そして、いざ、投げられた!!!!
(これが左側のページの最後のコマ。)

ズシャッッ!?!?(ベジータが手刀で、グルドの首をはね落とした!!!!)
(めくったばかりの1ページの2/3を占める大画面、セリフはなし。
ここまでずっと描かれていなかったベジータの『突然』の出現。
ベジータの全身は躍動感バッチリに、グルドの首は「吹き飛んだ」ことがはっきり視覚的に見て取れるように。)

(ここまでさんざんに引っ張って緊張感を高めた分、
その解放には「大きなインパクト」(=視覚的にも、筋書き的にも)が叩き込まれている。)


++++

前者も後者も、『突然』というのが出てきますが 「突然意味のわからないことが起きた」のでは
読者は混乱して物語世界に入れなかったり、矛盾を感じてシラけてしまったりしてしまいますね。

そうならないためには伏線を張ったりキャラ設定を作りこむなどして、
「自然な」「合理的判断の下に」「矛盾のない範囲で」一つ一つの行為が積み重ねられる必要があるってことですね。

その上で読者の予想を超える『突然』の展開に持ち込めば、
それは読者を強く引き付ける強い効果を放ってくれます。

++++++

まあなんていうか 
ドラゴンボールを改めて読んでみると、こういった緻密な手法が随所に使われていることがわかって・・
こりゃ売れるわぁ、と思った。

もちろんドラゴンボールの良さはここだけじゃないんだけど、
あるいは昔高校の先輩がPTA会報誌で分析していたように
「ストーリー自体には汗臭さも泥臭さもなくそっけない」ものなんだけど、
ミクロに見た話の展開に、エンターテイメントの
「観客をドキドキ・ハラハラさせる手法」が丁寧に丁寧に積み込まれていて、
こりゃすごいわぁ、と思った。

マンガを読みなれてる人や、実際に描いてる人、
あるいは演劇やってる人や芸人の人から見たら当たり前なのかもしれないけど・・
僕にとってはとってもとっても新鮮だったんです。

改めて、全部読み直してみようかなぁ。

++++

ちなみに蛇足だけれど、ベジータvsザーボンの2回戦にて。
ただの殴り合いに見せかけて、リズムもしっかり考えられてる。

「ドッ」(ベジータ殴る)
「ガッ」(ザーボンも殴る)
「ダダダダダダダダ」(乱打戦)
「バシュゥゥゥーーーーーーー」(両者一気に上空へ飛び上がる)

殴り合いのシーンはセリフがないからテンポよく読み進められるわけだけど、
さらにテンポ良く&エキサイティングにするため、殴り合いのリズム展開まで作り込まれてた。
(これは、ジャグリングの技の並べ方にも大いに関係のあるところですね。)

1巻から30何巻まで全体を通して見た時に色々と難があるのかもしれないけど、
こんな感じでミクロに見ていくと、いろんな技術が見て取れる気が。

++++

ところで、学問の世界ではどうも芸能を扱うに際して、エンターテイメント的なものが排除されてる気がする。
どちらかというと、アートなもの、芸術的なものを扱ってる人が多いような。。

こういうことを分析してる人もいるのかな?だったら、こういうのも勉強したい。笑

それにしてもまあドラゴンボールなんぞについて延々と書いてしまって
全部読んでくださった方はありがとうございました・・

あと細かいセリフは間違ってるかもしれませんが、
流れとしては正確なはずなのでそこらへんはご勘弁くださいませ~。

BankArt Yokohama

2005-11-29 00:25:14 | パフォ・エンタメ
横浜市は、芸術文化振興活動に積極的なんです。
昔の銀行跡地を使って、アートの展覧会場などに利用してたりします。

++++++

Le couple noir の二人組が行うトークイベントに行ってきました!めぐろくんも来てた。
Le couple noir のお二方とたくさん話せたのが、すごくよかった。極めて貴重な、様々な示唆を受けました。

唐十郎の「意味に回収されることのない言葉の身体」、「言葉が宙で操られる感覚とジャグリングの共通性」だとか、
「サーカスの持つ家族性――命が懸かっている行為の中で築かれる『他者』との信頼関係」だとか、
非常に興味深い言葉も多かった。

「現代社会におけるイメージの氾濫」をテーマに扱ったサーカスの話とか。
元東京大学総長の蓮実重彦の著作の話とか、話題は多岐に及びました。

+++++

サーカス等を学問的に扱う人材というものが日本にいないらしいので、
劣等生ながらほんとにマジメに勉強がんばってみようと思います。

院だ。入院だ。あぁ貧乏生活。

資料を読み込むためにもやっぱりフランス語と英語が必要だし、
様々な芸術分野に触れる必要もあるし、詳しくならねばならない。日本語だって磨かないといけない。

+++++

札幌でサーカス観にいったら、プロデューサーの人にも話を聞いてくるよう勧めてもらった。
「論文でサーカスを扱う予定です」って言っていろいろ聞いてこよう。

なんか自分の中で非常にホットな夜でした。

+++++

疑問として残ったこともいくつか。

僕は、エンターテイメントが悪いとは思わない。シルクドソレイユ万歳。劇団四季バンザイ。

シルクドソレイユが「アートサーカス」なのは言いすぎだと思うし、
実際、演目ごとの間をクラウンでつなぐスタイルなんかは伝統的なサーカスに近いものだし、
ていうか市場原理に沿ったバリバリのエンターテイメントだと断言するけど、でもそれが悪いとは思わない。

むしろ友人知人に「オススメ?」と聞かれたら「オススメ!」と答える。

+++++

エンターテイメントとアートの関係。あるいは棲み分け。もちろんグレーゾーンもあるわけだけど。

一方には「人の感覚を刺激して興奮を与えるもの」という極があり、
もう一方には「表現を内に込めるもの」という極があるのかな?よくわからん。

とにかく、勉強しよう。話はそれから。

+++++

マニアックな話ですいません。

祭のあと。

2005-11-28 11:12:25 | パフォ・エンタメ
意外と体調は良い感じ。
目に映る空間は、普段通りのものに戻ってる。あぁ終わったんだな、って。

+++++

ほけー。いろんなことがあった。ほけー。

「赤井さん」になったまま、マネキンの隣で固まってみたりしたなぁ。
ロボットっぽく小さく動くと周囲から歓声が・・ 

大先輩とパフォーマンスについてたくさん議論した。
これまでの自分の知識なりなんなりの蓄積を総動員。ほけー。

正門前広場、あんなに人が集まるとは・・200人いってるんじゃ??
跳ね返ってくるエネルギーが凄まじかった。あんれまぁ。

G-act、いいなぁ。ああいうのやりたいなぁ。特にビラ撒き部分。
3人編成くらいで、その3人が有機的に絡みつつビラも撒いていくようなものを作ってみたい。

淳の奇術ステージ、見に行きたかったなぁ。ステージの上はとても気持ちよかったらしい。
そうだよね、一度体験しちゃうとね。やめられなくなりますよ。

ソロパフォーマンス、改善点もたくさん指摘してもらって、
また次仕事でやる時は直していこうと思います。
なんも技らしい技をやらないまま「見せ物」として仕上げることができたのは大きな収穫でした。

ところで21人クラブマスゲームって世界最多だったりしないかな?
プロだったら21人もつぎ込んでクラブジャグリングだけをするなんてことしなさそう。
アマチュアなら、そもそも21人も集まらない。世界記録だったりして?笑

++++

父親がビデオも写真も撮ってくれたので、今見返してます。
やっぱ衣装、手作りの小物とかでアレンジできたのがすごくよかった気がする。
中身が伴わないのに衣装ばかり凝ってもしょうがないけど、
衣装の力、衣装が与えるイメージというものは実際かなり大きい。

一人で歩いてる時、
「(この赤い人、)紳士だよねー。(胸ポケットからちょろっと出した)あの赤いハンカチもいいよねー。」みたいに
周りで言ってくれてる人とかいて、嬉しかった。べつに僕のアイディアではないんだけど笑、
いいなと思える衣装を着ることができればそりゃモチベーションも上がります。

さ○さんが書いてたところによると「衣装、表情、音、動き」の4点が、
「お客さんに自分のメッセージを与えるためのツール」。

でも、衣装作りってなかなか難しい。
演劇とかダンスではだいたい手作りらしいけど、そういうノウハウも身につけられたらいいなぁ。
あるいはまらばりにも衣装に関するノウハウが蓄積されていけばいいんじゃないかな。

++++

ソロでやってる時の自分のキャラクターとウォーキングアクトしてる「赤井さん」は
それぞれ違ったキャラクターになってて、歩き方からして全く違うし、反応の仕方も違う。

マスの時はまた違ったキャラクターが必要だと思ったんだけど、
そこんとこは試行錯誤したまま終わっちゃった感じ。
「全員を操っている存在」なのか、「うっかり紛れ込んでしまったヘンな人」なのか・・
あるいは「はしゃいでる人」なのか、「落ち着いた紳士然とした人」なのか。
というわけで土曜と日曜では随所で動き方が違ってます。笑 そういうのもアリだよね。

++++

ところで関西の第一代表は京大で、第二代表が立命館らしい。
アマ名人が率いてるからな、京大は。

ほけー。次の大きなイベントは、1ヵ月後の王座戦か。将棋やるかぁ。


明日から本番。

2005-11-16 23:33:04 | パフォ・エンタメ
昼に文献収集して、一路みなとみらいへ。降車駅は馬車道。

http://www.zzkathyzz.com/event/

おぉっ?!

川をはさんで右手には赤レンガ倉庫、左手にはランドマークタワーと大観覧車。

ぜ 絶好のロケーション。

まあボランティアスタッフなんで遊びに行くヒマはないんだけど。。

+++++

とっても地味な仕事でした。
会場の拭き掃除したり、出演者の方々の軽食の準備とか、椅子や机を運んだり。
こういう下働きもなかなか楽しいもんですね。

本番、うまくいきますように。

+++++

日本○子体育大学の人たちがエキストラダンサーとして来てた。「舞踊科」という学科があるらしい。
そうか、大学でダンスを学べるところってあったんだ。

将来は「貧乏でもダンサーとして生きていくか、就職して“お稽古事”程度に続けていくか・・」だって。
どこの世界も一緒だ。そういうので悩んでる人、もう何人見てきたんだろ。

+++++

さてこれから徹夜で発表準備。これが終われば、八合目到達、かな?間違いなく今学期最大の山場を迎えています。

12月は仕事で秩父に行くは、札幌へサーカス見に行くは、あとリーグ戦勝てば四日市で王座戦もある。

旅行しまくりになる予定~

+++++

今しばらくの、「アリさん週間」。

全身

2005-11-12 21:57:21 | パフォ・エンタメ
タイツ。マスゲームでたぶん衣装として着ます。

でも実は朝早くから着るの億劫かも。笑

++++

人ってほんと、顔(と目)でコミュニケーションしてる部分はかなり大きい。
声も含めたら、90%くらいを占めると思う。
それが、全身タイツでは全て封じられる。

普段まるで使わない「体」を常に最大限に使っていないといけないんですね。

++++

暑い、寒い、疲れた、元気、偉そう、驚いてる、不思議がってる、興味を示してる、・・

どんなことでも全て「体」で表現しないといけないし、
「体」で表現できれば、遠くから見てる人にもその感情等の内面を伝えることができる。

ミッキーマウスの着ぐるみを着た人を思い浮かべてみよう。
あのオーバーリアクション。
「ミッキーらしさ」を軸に誇張した感情表現を使って、「夢の国」の演出の一翼を担うわけです。

あの役を、身体訓練を積んでいない人がやるとどうなるか。
棒立ちで突っ立ってたり、フラフラ歩いてたり、握手求められてもただ手を突き出すだけだったり・・

それは「ミッキー」ではなく「ミッキーの格好をしたフツーの人間」にしか見えなくなってしまう。

++++

うーん僕もまだそんな感じなんだろうなぁ。ほんと、全身を使うって難しいんですよ。

膝を柔軟に使って、重心の位置を自在にコントロールできようにすることで表現の幅は格段に増えるし、
逆に普段の生活みたく足が伸びきったままでは体の半分が死んでしまうことになる。

++++

ところで今日は、全身タイツ着て学館に遊びに行ってみた。あべくんと将棋指した。

さすがに、将棋指しながら体で表現するのはどうやっても無理だ。
そもそも座ってしまっているから、体の半分は死んでいるに等しい。

というわけで日常生活の「体」に戻ってたんだけど、その方が楽は楽。

表現する道具として「体」を使うってことはずっと意識を指先から足先まで集中していないといけないってことだから、
うーん、朝から着るのは辛かったんですね。

+++++

ただ、こういうのはあくまでコミュニケーションの手段の話であって、
それ以前に大事なのは「やる気」とか「伝えたいこと」とか「イメージ」とか・・

楽しく、マスゲーム、完成させられたらいいな。

やっほー

2005-09-10 01:16:20 | パフォ・エンタメ
たかふみが横浜駅前で大道芸やった、というかやろうとした、というか。
やっぱ大道芸で話さないってキビシイ。
遠巻きに見るお客さんはいても、近寄りにくい感じで。

ジャグリングと大道芸って別物だぁ。
お客さんとの一体感とかなんとか、ジャグってるだけじゃ生まれないし。
まあMJFルーティーンの練習という意味合いもあったので、明日はがんばってもらいたいところだ。

+++

明日明後日は丸一日忙しい。それが終わるともう旅行一週間前。
いかに集中講義を出席せずに単位とるか、あるいはいかに講義時間中有効に内職するか。

そこが問題だ。

+++

たまたま帰りがけに、お見知りいただいている芸人さんが通りすがって、
いろいろお話を聞かせていただいた。

横浜駅前はお客さんを100人とか集めるとミュージシャンが警察に通報して捕まるらしい。
あとホストの人たちに絡まれてトラブるとヤーさんが絡んできて大変らしい。

そして横浜駅前は、日本の中でもトップの大道芸人の方たちが通りかかることが多いらしい。
でも人によってはお金持ちすぎて、家から歩いてすぐの距離をタクシー使ったりして、
大道芸してるそばを通らない可能性もあるらしい。

新人さんが経験積むにはいいかもね、でも本格的に何万も稼ぐようになったらここではやらないほうがいいよ、とのこと。
いろいろ聞かせていただいてよかったです。みなさんもヤーさんには気をつけましょう。

やっぱ許可のとれる場所が、稼ぎはともかくとして安全らしい。安全第一ですよね。

++

以上から察するに うーん横浜ではやめとこう。

でもせっかくだから一回だけやってみるか。
ボクのレベルならそんな問題になるほど人は集まらないだろうし、
お金もそんなニラまれるほどは集まらない。
一回で数万円も集めるって・・さすがに難しいですよそれは

5分だけやって撤退しよう。
荷物もなし、手ぶら+ボール3コとかで。目標千円。

ぼーっと

2005-09-03 01:49:08 | パフォ・エンタメ
するつもりだったんですが・・

10月末にお仕事をもらった。
「このギャラじゃ誰も引き受けてくれなくて・・」
ということで僕にまわってきたのだが、どう考えても高額だ。

プロジャグラーってのは一体いくら稼いでいるんだろう、とため息をついてしまいそうだった。

アマチュアとプロの棲み分けって、あるんですねぇ。

++++++++

その代わり、一人で30分持たせないといけない。
喋る内容とか、あとはボールだけじゃなくてクラブもルーティーンでやろうかと思う。

ほんとはルーティーンとかじゃなくて、何か斬新なパフォーマンスを作ってやろうと思っていたんだけど、
ずっとフランス行ってて準備する時間も限られてるから、即席で。
その代わり、テンションは全開でいこうと思います。学園祭だし、みんな一緒にノッてきてくれるはず。

++++++++++

今日は横浜駅前で大道芸やってる先輩の大道芸を見に行ってきた。
マイムの10分間のネタをやったり、風船を作ってあげたり。

パントマイムってストーリー物は頭(想像力)使いながら見ないと理解できないし、風船の方も特に派手さはないから、
まず第一に集客力を要求される大道芸の場でやるのは大変だなぁと思って見てたんだけど、
それでも最大20人くらい集まってた。

横浜西口駅前、交番はすぐそばにあるんだけど怒られないんですねぇ。
うちからはホントに近いので、これからちょくちょく大道芸しに行こうかと思います。
たくさんお客さん集めたいなぁ。

マイムの弱点は、「芸をやってるように見えない」可能性。
ジャグリングみたいに道具があったりするわけじゃなくて「話」で見せるから、
お客さんを満足させるのはかなり大変。

その代わり、オリジナリティとか出しやすいし、
先輩のも風船のパフォーマンスはたぶんほかでは誰もやってないアイディアを使ってる。
ジャグリングはなぁ。いかにオリジナリティを出すかってのが大変だ。

+++++++++

昨日のYDCで5人のサーカス志望の若手を集めたパフォーマンス、観にいってました。

「自然体」という言葉が頭に浮かんだ。肉体の動き、呼吸感、その場で発するオーラ、
そういうものが「自然」にすっと観客に受け入れられるような人、って凄いと思う。

ついつい力(りき)んじゃったり、どこかにムダな力が入ったり、見えなくていい思考が体を通して見え隠れしたり、
そういうのって見ていて辛い。
自分の五月祭のビデオを見た時もちょっと感じたことなんだけど。

最近は、「抜く」ことの大切さを感じてる。
フーッと息を吐いて、力を抜いて。リラックス。

そういう意味でゆっきーはすごく自然体で、動きも滑らかで、ヨーヨーと溶け合ってるように見えた。すごい。

+++++++++++

レポートのために、しかたなくボードレールの詩を読んでた。
実は詩ってジャグリングルーティーンにとても似ているということに気付いた。

全体を通しての表現や、読み手に与えるイメージの大胆な切り替え方などマクロな技法。
音韻やリズムを使ってみたり、ある種の矛盾する表現によって印象を強めるなど、ミクロな技法。

ジャグリングのルーティーンを作るに当たって、そのまま対応して考えることができると思った。

ルーティーンを作るにあたっての「論理性」というものをずっと考えてたんだけど、
なんのことはない、すでにある芸術作品をモチーフにする手があるじゃないですか。

秋は、ほんとにたくさんの芸術に触れようと思う。
刺激を受けて、自分の中に取り込んで、自分の中で練り上げて、なんらかの形で発する。
「表現」について僕が抱いているイメージ。

++++++++++++

目の肥えた人たちの鑑賞に耐えうるパフォーマンスをするためには、
「ジャグリングを通して何を表現してるのか」ってところが問われる。

マイムの先輩には、「心的風景を表す手段としてルーティーンが組まれているかどうか」という点の指摘を受けた。
人間の内面を描き出すような、そういう手段としてジャグリングが用いられているかどうかというのは
そのジャグリングが「アート」と呼ばれうるかどうかの一つの基準とも言える。あくまで「一つの」方向性に過ぎないけど。

四季の人に言われたのは、「ジャグリングの技術は凄い。でも・・」
結局、技をやってなくたって十分に人を惹きつけられるようなキャラクター性みたいのが求められるらしい。
テーマパークで言えばミッキーマウスだ。みんなのミッキー。

化粧で言えば、ベースとなる下地なしにいくら厚化粧したところで綺麗にならない。
下地となるキャラクター性をどう身につけるかってのも課題。

+++++++++

弟はアンチ「アート」派。笑 
お客さんが楽しんでくれたらそれでよし。
まあたしかに アートかどうかってのは大した問題じゃないと思う。
その場のお客さんが受け入れてくれて、楽しんで喜んでくれたらそりゃOKだ。

ただ、「A級映画は、観客にものを考えさせるが、B級映画は全て説明してしまう。」
というクリント・イーストウッドの言葉にもあるように、
その場限りの楽しさだけで終わってしまうものでいいのかというと・・

その辺は難しい。大道芸にどこまで求めるのか、って話になっちゃう。

+++++++++

体調は少しずつよくなってきた。

やっぱ夜行列車と夜行バス計3回使ったり、消耗が激しかったんだろう。
そう考えると会社に勤めるのには不安もある。

ひたすら

2005-08-22 19:39:12 | パフォ・エンタメ
寝てた。家で。

やはり体はお疲れの模様。

+++++

ところでマンガの技法書が面白い。

基本的にマイムと同じなんです、マンガって。
人物の体を描画で再現するか、自分の身体で再現するかの違い。

背景やセリフというのはマイムには無い要素だけれど、
マンガでも大事なのはいかに人物の肉体(の描画)を通して物語ることができるか、らしい。

ようするにどちらも「人間」が重要なわけだ。極端な言い方だけど。

+++++

体の使い方とか。指、足首、手首、膝、肘など単純なものから、
肩や骨盤など複雑なものまで、それぞれの使い方を意識する。

マンガでも、腰のひねりを描くかどうかで、パンチの迫力もまるで違ってくる。
喜ぶ時でも、ただ棒立ちになってバンザイをするよりも、重心の掛け方に工夫したりする方が印象が強くなったり。

その他いろいろな共通点を軸にして、マンガ・マイムそれぞれ特有のデフォルメの仕方の違いなどが興味深かった。

++++++

ところで、ユッキーのパフォーマンスを観ていて空間というものを感じさせられたんだけど、空間ってなんなんでしょ。

一般に「3次元」という言葉がある。そのベクトルを前後・左右・上下でとってみよう。

上下は重力の方向で定義できる。
すると「地面」というものが強く関わってくることがわかる。

前後・左右は観客の位置で定義できるのかな。
一般の劇場のように、舞台と客席が直線で区切られている場合などであれば前後・左右はすぐ決まる。
逆に、サーカスの円形リングとかならその周囲360度全体に観客がいるから、前後左右の区別は曖昧になる。

そう、上下は常にあるけれど、
前後左右というのは流動的なものですね。

++++++

で、ふと気付いた。これまで、地面と一切絡んでこなかったなぁと思って。

自分は空間に立っていて、そこに地面がある。それだけだ。

極端な話、立ったまま何しようが、絵的には一緒じゃない?
地面の上に足があって、足の上に胴体がある。その状態のまま何をやろうが、ある意味何の変化も生じてない。

+++++

ずっと、地面って、足で踏みしめるだけのものでしかなかったなぁって。
道具とか身体とかしか考えてなかったけど、そうかそもそも自分が立ってる場所には地面があるだけなんだ。

とすれば、地面に対するスタンスの取り方で、パフォーマンスを方向づけていくこともできる。
あるいは、道具と地面を絡ませる手もある。

どうもこれまで「あって当たり前」に思っていた地面が、
急に自分の中でその存在を主張し始めた。

自分が生きてる世界には、そうか、いつでも地面があったんだ・・
常に地面に縛られていて、だからこそ、地面と自分との関係を常に意識することで見えてくるものは大きいはず。

+++++++

何も知らないけどバレエは「地面から離れること」を一つのスタンスにしてるんだっけ??

ダンスの種類も、最近になってちらほら耳にするようになっただけだけど、
それらを俯瞰するに当たって、こういう「地面に対するスタンス」というものは一つの軸になりうる気がする。

+++++++

そうか。言われてみれば当たり前だけど、
「空間がどのように意識されているのか」ってきっとむちゃくちゃ大事な部分だ。

でも、それを意識して表現するために必要な技術ってなんなんでしょ。
アクロバットや体操?それだけなのかな。わかんない。

+++++++

初めてジャグリングに衝撃を受けたのは、まるで道具と戯れているかのような先輩の姿を見た時だけれど、
さらに地面と戯れることができたら。きっと次元が一つ上がるんじゃない?

文字通りの「次元」だ。

+++++++

演繹的にですね じゃあ「空間」の次は何があるんだろう。
「時間」かな?時間と戯れるようなパフォーマンス。

ほんとにあるのかもわからないし、あったとしても今の僕はきっと理解できないものだろうけど。。

体風の芽

2005-08-21 20:07:41 | パフォ・エンタメ
見てきました。

前々から噂に聞いていたパントマイムプロレスや、
楽しみにしていたゆっきー、
そしてヌーボーシルクで大活躍されていらっしゃるという噂を聞いてずっとブログを読んでいた金井圭介さん、
そのほかにもたくさんのパフォーマーがオムニバス形式で出演。

即興ダンスや、人間打楽器??といったこれまで見たことのなかったジャンルのものもとても面白く、大いに刺激を受けました。

++++++++++

しかし。考えてみればこの1週間、

狂ったように飲み→夜行列車→大志邸で安眠→選手の宿泊場所で遊んでた→夜行列車→夜行バス

と、ほとんどまともに寝てなかったわけです。
さすがに、観客席の暗さで眠気に襲われてました・・

十分な感動を得られなかった気がする。

忙しすぎるとその分一つ一つの出来事に割ける自分のエネルギーは少なくなる。
これは大きな問題だ。余裕をもって、常に全力で事に当たるというのは生活を充実させる上で欠かせない。

++++++++++++

「疲れがたまる」だとか「大変」だとか、そういう問題よりも、
自分の過ごす時間の質そのものが落ちてしまっている可能性がある。

というわけで ですね ちょっと予定を見直してみようかと思ってます。
人間、余裕が大事だ。

+++++++

ただ、疲れていると何もかも質が落ちるかというとそうでもない。

確かにパフォーマンスで演者と観客が対峙する場合、
眠気を持ったエネルギーの少ない観客と、エネルギーに溢れた演者が対峙してしまうと、
そのギャップから大きなコミュニケーション不全が生じてしまう。

でもたとえば眠い人同士で一緒に昼寝などしてみる場合はですね
互いのエネルギーが似た量同士なので、それはそれで心地よかったりするわけです。

互いの波長が合うというのは大事なことだ。

 
 
・・話がずれた。

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ゆっきーのヨーヨーは、従来マニアックで小さくごちょごちょやってるだけにしか
見えないヨーヨーの域を超えて、
全身や空間と溶け合ってるような雰囲気を感じました。

なるほど、ジャグリングでも、全身と道具の溶け合い方みたいなのは(少なくとも頭では)考えていたけど、
空間と身体と道具、という3要素では考えていなかった。

そんなことにも気付かされました。

やっほい

2005-08-04 02:31:33 | パフォ・エンタメ
夜まで寝続けて、近将の原稿書いて、『夢醒め』パフォーマー打ち上げへ。
盛り上がること盛り上がること。風邪の症状はのど飴で押さえて耐え切ったぜ。

一期、一会。やっほぃ。

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エンターテイメントが「産業」と認識され営業手法が導入され始めたのは、
かなり最近、ほんとにここ5年ほどの話らしい。

巷で話題になっている「産業としての将棋」という言葉も、その流れの上にあるのか、と納得。
まだ産業化されていないものを見つければビジネスチャンスになるかも?

ちなみに現代用語の基礎知識をちょっと読んでみたところでは、産官学の連携が大事らしい。なるほどね。
「産業」というのはこれまで全く意識してこなかった言葉だ。

ほかにも、ヘブンアーティストに代表されるような
今の日本に数多くいるイベントパフォーマー、
その歴史や人数の増減は日本の経済状況と密接に関わってるという説も。

例えばバブル時代は平気で100万とか出して外タレ呼んだりしてたのが、バブル以後はね、などなど。
そうか、パフォーマーってある意味スキマ産業だったんだ。

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さて、寝ます。睡眠大事。