映画『戦火の馬』

2012-03-23 18:01:22 | インポート

※ 業務連絡 waga関係者の方にはfc2snsでこれのあとの記事を公開しています。内容に一部公開はまずい部分もあるので、そちらに移しました。

一般の読者の皆様には申し訳ございません。後ほど、公開してよい部分のみで更新しなおします。

 

 

今日は吉祥寺教会に出かけたので、帰りにそのまま前から予定していた映画を観ることにしました。だから早朝からタイトルが頭の中を駆け巡っていたのでありました。雨が降っていたし、帰りのことも考えると吉祥寺の駅前の映画館が我が家から一番近いのです。雰囲気を楽しむなら都心に出るのですが、映画を観るだけなら吉祥寺が便利です。

というわけで入ってみると平日の昼間ですから、それほど込んではいませんが予想していたよりは観客が入っていました。年齢層はちょっと高めでしょうか。60歳以上はいつでも1000円、当方もそれを使っていますがこれがないと映画の普通料金は高すぎて、そうそう映画館に行くわけにはいかないでしょう。

さて、「戦火の馬」ですが、出だしの風景が非常に美しいです。緑がいっぱいの中で、一頭のサラブレッドの子馬の誕生から話しははじまります。子馬は成長して競りにかけられ、本当は農耕用の頑丈な農作業に適した馬を買いに来たはずなのに、お酒の勢いもあって少年のお父さんに競り落とされ、少年の家にやってきます。

当方、生まれ育ったのが下総中山と西船橋の中間で、小さいころは法華経寺にも中山競馬場にも近かったので、サラブレッドの馬はよく見かけていましたし、お馬さん、お馬さんと呼んで親しんでいたのです。上野動物園に行くと、日本古来の在来種の馬たちがいて、それは殆どが小柄なお馬さんなので、見慣れていたサラブレッドと比べてなんと小さいのかと驚いたものでした。平家物語でしたか、軍記文学の中で、自分の馬を担いで武士が大変な崖を駆け下りる話がありましたけど、日本古来のお馬さんだったらそれも可能だったのかもしれません。サラブレッドはそうはいきません。体高も高いし、重量も相当なものです。

でも、欧米の農耕馬ときたらものすごいです。日本古来の農耕馬がミニチュアに見えます。サラブレッドだってブルトンのような馬種の前では華奢に見えてしまいます。

ところが、この映画の軸になるサラブレッドの馬、ジョーイは、お父さんの失敗から農耕馬の仕事を教えられて畑を耕す仕事をさせられていたのでした。

そんなある日、戦争がこの家の周囲にも近づいてきて、ジョーイは軍馬としての運命を辿ることになります。

この映画のテーマとか主人公は誰なのかを考えてみると、この映画は、戦争に巻き込まれた人々の運命、馬のジョーイを主軸において馬とそのまわりのかかわりのある人々の運命を描いているようです。馬も、ひとも自分で希望したわけでもないのに、軍馬にされて、兵士にされて、戦場に駆り出されているのです。

お話の世界ですから、脱走兵になった兄弟が銃殺されたり、馬を可愛がった少女も戦火の犠牲になったりはしていますが、まあまあのラストを迎えることができます。でも、現実の戦争のむごさをやはり垣間見ずにはいられない物語です。

地味な映画ですが良い映画だったと思います。

 

 

 


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