京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

夏の時計師。

2010-08-20 22:50:27 | 日記
置き時計
ドイツ製キンツレ。
ムーブメントは時代不祥だ。

基本は機械式のテンプ時計。電池利用の融合製品。
磁石のNとNの反発を利用した苦心の時計だ。

離され、戻る力でテンプの駆動力として使う。
オルゴールのキス人形と同じ構造だ。
「どうしても女性に近づきたい。本能のような時計」

近づいたら一瞬で離れる。何となくやりきれない時計だ。
近づいたら電池の力でスイッチが入る。別れる。踊りながら出会いの繰り返し。
「むごい人形やなあー!」と思いました。

いつの間にか消えたムーブメントらしい。
時計に応用したモデルをは初めて見た。

この時計を修理となると無理難題の連続。

「こんな弱い動力で動くはずがない!」
今までゼンマイの力で動かしていたのを、子供の教材のようなNとNの磁石で時計を動かそうとするのだ。「永久運動」への憧れでした。

当時の販売店のクレームが目に浮かぶ。
「すぐ止まる」「不幸になる」「教育上よくない」
「設計士はバカだ!」などなど。

でも、私は買ってしまうと思いました。
「失敗の時計」この後、クオーツ時計が生まれる。
この過程がなかったらクオーツ時計は別物になっていたと思います。

京都の時計師はおおらかなのだ。
京町屋のトイレに「虫よけスプレー」を発見。

京都は坪庭の関係で「蚊」が多い。
京町屋での食事は、虫よけスプレーは事前準備のマナーです。
「大騒ぎしないで!」京都は当たり前の光景。

お店の責任ではないのです。お客様と一緒に蚊が入ってきます。
京都の町家レストランではいろいろな工夫があります。
これも楽しみのひとつ。

11月まで「蚊」は出てきます。
大騒ぎしてはいけません。

京都に「団扇(うちわ)」がなかったら、お母さんの右手はどこに置くのかわからないくらいに合っている風景です。

子供を蚊から守ってくれる団扇。夏の忘れられない楽しみ。
「優しさは残したい。」
蚊が出たくらいで大騒ぎしたいのは、子供と、「カップル」

やりきれないオヤジ。「蚊に刺されたあ”!」




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