1月21日「お初弘法」開催日!
昨夜からの雨も上って絶好の「市日和」になりました。
「弘法さんが晴れたら天神さんは雨」お天気の移り変わりが激しい京都。
昨日20日は「ホネ大根」の日。ブリのアラと大根のたいたんを食べる。
ブリと大根を別に炊くのがコツ!また大根と昆布をあわせると生臭くなるので気をつける。学生時代のアルバイトで得た知識がこんな時に役に立つ!さすが京都ならではのアルバイト!
「追試」の仕事で忙しい仲間修理の時計が回ってくる季節。
「ホネ」が折れる京都時間のお話。
そんな中に一般のお客様も混ざって来る。
「バイクでコケタ!時計は大丈夫?」
「旅行で買った時計はコピー?」
「19992年物のセイコーダイバーウオッチ。時計を踏まれてベルトが壊れた!」
バイクに乗るときには安物時計を着けること!
ひとコケ数万円と時計の修理だけでも高くつく、先ず分解掃除の緊急入院になることが多いのです。
コピー事情は最近ますます複雑化している。先日お客様から教えてもらった通りの時計がやってきた。「日本未発売モデル」詐欺です。
パテックフィリップ「日本未発売モデル」と勧められ喜んで購入。40万円ほどの価格で安く仕上げも見事だがやはり不安が付きまとうので持ち込む。
「お客さん!コピーと言うのか?新しく創作された物ですよ!」
一昔のコピー品はそっくりさんが主流。最近は全く新しいデザインを作って新作とだまして売る。
カルチェなどオーダーメイドの高級品ブランド詐欺では初見の時計が多く私たちでも外見ではわからないので被害に遭っていました。
「どうして一目見ただけで偽物とわかるの?」
「まず、購入価格の40万円はこのメーカーでは修理料金レベル。
1本80万円以下の販売価格は怪しい!それにコピー品の特徴は針にある。ブルースティール針は20回程焼きを繰り替えして作るので深い味わいが出る。
コピーには無理なので高級品ほどあっさりと見破られるのです」
バッグのルイ・ヴィトンと時計のパティック・フィリップは仕切りが高く利益が出ないので大幅値引きをするお店には気をつけましょうね!
時計マニアなら経営にも骨が折れるが事情を知る事だ。
まず「交叉比率」(回転率×利益率)を見ましょう。
国産時計は定価の60%で仕入れ、20%の値引きで20%の利益が残る。輸入時計も同じだが30000万円ほど一括の仕入金額で安く買える。
不人気モデルなど傾斜仕入れの操作は可能です。
人気の時計は競争原理値引きが厳しい、たとえばロレックスの利益率は14~15%と苦しい。
時計の販売店は商品回転率は年4回転と低い、利益率、量販店で20%、時計専門店で30%と薄利な商売です。
一般のアパレル業界では利益率約40%、回転率は年6回転で交差比率240。
経営者が初心者でも成功しやすいのだ。
ファッションビルの館長をやっていたときに業種別のリーシングでは時計店は利益が出ないので追い出す方向で考えていました。非情な世界です。
もちろんキーテナントが時計店の「ウオッチマン」だったことが悲劇。自分が店長をやっている時計フロアーを縮小しながらアパレル業種を増やしてビルの経営を安定化させるのです。
「ウオッチマン」の社員からは裏切り者!とののしられました。
その数年後、別の安い賃貸物件の店舗へ移動します。
M&Aで会社を傘下に入れる場合、120以下の交叉比率の会社では魅力がないのだ。カス、ぼろ会社として見向きもされない。
私がバイヤーをやっていた「ウオッチマン」の交叉比率は100以下でした。親会社の商社からいつ手を切られてもおかしくない経営状況なのです。
当然のように2000年に入って連結決算が導入されるとあっさりと清算されてしまいました。
また、昨年末のクリスマス商戦。
百貨店では「クリスマスケーキ」7000円台のケーキが飛ぶように良く売れていました。ところが路面店のケーキ屋さんはカレンダーの並びも悪かったのか過去最低!と嘆く。円安で材料費の高騰、電気代、燃料費の値上げがさらに苦しい。
時計店も全く同じ状況だったのでしょう。
いまや時計業界は「若者」不在のマーケットとして考えています。
「年収200万円と2000万円の層」どちらかの層を狙うのか簡単にわかるのでターゲットを絞り込んで生き残る時代です。
「アベノミクス」は明らかに2000万円の所得層にアピールする政策を取ります。
「ホネ」がかかるが現実をしっかりと把握して三月商戦に望みましょう。
お客様もしっかりと理論武装の上で「バーゲンセール」に乗りこんでくださいね”!
大切なお金を無駄にしないために時計を買う場合は2~3回足を運びましょう。
明日の工房は午後から開ける予定です!
大切な「ホネがかかる時計」を預かってしまいました。
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