1日1話・話題の燃料

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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

10月29日・堀江貴文が示す現代日本

2014-10-29 | ビジネス
10月29日は、ハレー彗星の出現を予言した天文学者、エドモンド・ハレーが生まれた日(1656年)だが、ホリエモンこと、実業家の堀江貴文(ほりえたかふみ)の誕生日でもある。

堀江貴文は、1972年、福岡の八女で生まれた。父親は自動車販売会社に勤めるサラリーマンだった。小学生のころから、家にあった百科事典を通読していたという貴文は、学校では成績優秀ながら協調性のない生徒だった。
中学時代からコンピュータにさわりだした彼はプログラミングをするようになり、通っていた塾のシステムを手伝ったりしていた。
東京大学の文科三類に合格。文学部の宗教科に進んだが、在学中にアルバイトでコンピュータを扱ううち、インターネットに出会い、1996年、24歳になる年に、ホームページ制作を請け負う会社オン・ザ・エッヂを設立し、大学を中退した。
彼の会社は一流企業のサイト制作を請け負うようになり、彼が30歳のときに、経営破綻した旧ライブドア社から営業権を取得し、ライブドアとなった。
その後、彼は、プロ野球球団の大阪近鉄バファローズ買収や、ラジオ局のニッポン放送の株式買収によるフジテレビ支配などを試み、いずれも成功しなかったが、彼とライブドアの知名度は一気に上がった。
2005年、彼が33歳になる年におこなわれた衆議院選挙では、自民党の支援を受けた無所属候補として、自民党から追われた亀井静香の地盤である広島6区の選挙区で立候補。結果、亀井に敗れ落選した。
翌年、証券取引法違反容疑で家宅捜索を受け、逮捕された。容疑は、ライブドア社の決算を粉飾して、赤字を黒字に見せようとしたというもので、堀江は無罪を主張して法廷闘争に入ったが、彼が38歳のとき、懲役2年6か月の実刑判決が確定し、堀江は収監された。堀江は刑務所のなかからもネットや出版などで情報発信を続けた。
40歳で、刑期の4分の1を残して仮釈放。釈放後は、宇宙開発事業など事業家としての活動のほか、執筆や講演活動によって世の注目を集めつづけている。

まだライブドア事件が発覚する以前、テレビ出演していたホリエモンは、
「いつでも頭はフル回転で考えてます。もう湯気が上がってますよ」
という意味の発言をしていた。彼は好きでそうしているのだろうけれど、やはり実業家というのは大変である。

人によって、彼「ホリエモン」は、好き嫌いが真っ二つに分かれるかもしれない。自分などから見ると、自分とはちがう次元にいるキャスタリスト(資本主義者)という感じがして、好き嫌い以前に縁がない人という気がする。
それにしても、彼の活躍は鮮やかだった。彼が身をもって示してくれたのは、お金をもっているとみんな注目して耳を貸してくれるという事実と、新たに台頭する新興勢力は旧保守勢力から徹底的にたたかれるという事実。現代の日本を特徴づける二つの事実だと思う。

保釈されて拘置所から出てきたとき、また、刑期を終えて刑務所から出てきたとき、堀江はすっきりとやせてスリムになっていて、惚れ惚れする二枚目青年だった。でも、娑婆に出てしばらくすると、また太ってホリエモンにもどってしまった。それがまた、よくも悪くも、金満の象徴のようで悲しかった。
(2014年10月29日)



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