いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

障碍への目

2019-08-31 20:31:09 | ペット


夕方5時、
趣味のサークルからの帰り道、
飼い主と犬が前を歩いていた。
犬は、大きなブルドッグ(最近犬を飼ったことがないので正確な名はわからない)
のような種類で、
歩きかたに、特徴があった。
4本の足がみんな内股で、
ひょうきんな、しかし、苦しげな足運びだった。
後ろからなので気づかれる心配はなく、
なにか複雑な気分でながめていた。

すると、ひとりの女性が立ち止まって、笑顔で頭をなでる。
連れの男性も、やさしそうに見ている。
飼い主の様子には、変わりはない。

あ、障碍を持っているんだな、とわかった。

そのとき、
あの犬は幸せなんだな、と思った。
障碍をもっていても、
それゆえになお、
愛される。
恵みだ。

健常な犬には、それなりの恵みがある。
しかし、障碍をもったあの犬は、
また別の恵みをいただいている。

その恵みは、どちらが上、というものではない。
まったく違った恵みなのだ。

そこで気がついた。
私は、さかんに、
障碍をもった人に、理解をもって、優しく接してほしい、
と主張してきた。
それって、おかしくないだろうか。

障碍があろうと健常だろうと、
違った種類の恵みをいただいているだけだ。
めくじらたてて「偏見をなくしましょう」
と言うこと自体、差別ではないのか。

そう、その差は連続的なものであって、
程度が違うだけでもあるのだ。

ひとつの気づきを与えてくれたワンちゃんと、
ワンちゃんを笑顔でなでていた女性に教えられた。

感謝。








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