クワッドリフト
「お願いします」
「どうぞ」
「どちらから 友達とですか?」
「○○町です いえ、一人です」
「一緒に滑りましょうか?」
「ここは初めてなので、ぜひ!」
二人で白銀にシュプールを描く
周りの人達は気にならない 目に入らない
お昼に“レストハウス”に入った
窓際のテーブルに座って彼女を待つ
ピンクのスキーウエア、白い帽子、青い手袋
遭って1時間 初めて彼女の顔が見られる
彼女はオレンジのゴーグルを外した
「あっ・・・?」
良かったのはスキーウエアか
大自然の中での錯覚だったのか
午後からは悪天候でリフトが運行中止になった
天気の神様ありがとう、中止に礼を言うのは初めてだ。
そのまま、自宅に戻った。
今から15年前の、ジュネス栗駒スキー場での出来事です。
ここで一句 「でたらめもここまで書けばそっぽ向く」 北国の詩人