oteshio日記

oteshio店主の日常

59候 小雪・次候 朔風葉をはらう

2013年11月27日 | oteshio72候
朔風葉をはらう(きたかぜ はをはらう)

冷たい北風が、木々の葉を払い落とすころ。
朔風の朔とは、北という意味で木枯らしのこと。
乾いた冷たい風が吹いてくる季節となりました。



着物は、結城紬 杢無地
帯は、帯屋捨松のウルムチ文

着物は、男物の着物を女物に直したもの。
しっかりとした生地で、体に馴染んで着やすくなっています。
帯は、紬の帯屋捨松の紬帯。
紬から柔らかい物にも合わせられるので、出番の多い帯になりそうです。
今回は、現在行っている「十六夜キモノ展」から、
コーディネートしてみました。

外は寒くなって来ても、雪国の室内はとても暖かです。
鱈や牡蠣が美味しくなる鍋の季節です。
今日は、何鍋にしましょうか・・・
寒くても、ちゃんと、楽しみを見つけます。


「十六夜キモノ展」
明日、28日までoteshioにて、開催中です。

















58候 小雪・初候 虹蔵れて見えず

2013年11月22日 | oteshio72候
虹蔵れて見えず(にじかくれて みえず)

小雪です。
寒くなって、虹を見かけることが少なくなるころ。
これに、対応する候が15候の清明・末項に「虹始めて見る」が
あります。
中国では、古くから虹は空に掛かる大きな蛇に例えられています。
大きな蛇、すなわち龍は、寒くなるこの時期には、
薄く見えなくなるのでしょうか・・・


 




着物は、江戸小紋
帯は、漢服から帯に仕立替えた名古屋帯
帯の前柄には、五雲が使われています。
五雲とは、仙人や天女が遊ぶところに掛かる5色の雲のこと
もう、虹が消えかかるこの時期、幽かなすじだけになって、色はわからなく
なりました。



57候 立冬・末候 金盞香し

2013年11月16日 | oteshio72候
金盞香し(きんせん こうばし)

金盞とは、水仙のこと、水仙の花が咲き、かぐわしい香りがだだようころ。
だ、そうで・・・
札幌で今頃、水仙?と、思うのですが、
水仙の開花時期は本州では、11月~3月、
お正月の生け花にも使われるようです。
たしか、樋口一葉のたけくらべにも、水仙は出てきたような・・
とても、馴染みのある花なのですが、私達は春まだ寒い時期に
すくっと、立って咲いているあの花のイメージですね。



着物は、無地の大島紬
帯は、スンバのイカットで作った名古屋帯。

この大島紬は最初、ところどころに蚊絣が入っていたのですが、
どうしても、気に入らないので、再度泥染に出して無地にしてもらいました。
何度も、水を通しているせいか、柔らかく着やすくなって
手元に届きました。
本当に良く着ている着物です。
あまりに登場回数が多いので、八掛けが擦れてしまい、
最近、八掛けの天地を逆さまにして付け直しました。

帯は、インドネシア、ヌサトゥンガラ諸島にあるスンバ島の布で作った帯です。
イカットというのは、絣の事。
糸を紡いで、染めて、織って、すべて手作業で仕上げた布は
時を経て今、私の帯になりました。







「十六夜キモノ展」札幌場所 22日から開催です。

2013年11月13日 | イベント
外は雪ですね~
いきなり、冬になってしましました。もう・・聞いてないよーて、
気分です(笑)

今年は、嵐?!のせいで2週間ほど、遅れましたが
「十六夜キモノ展」IN 札幌場所
11月22日~28日迄 開催します。



写真の帯は、陣羽織で豊臣秀吉が所有していたものを
龍村平蔵が復元した「豊公獅噛鳥獣文」

これが陣羽織だったなんて・・すごくポップでモダンですね。

今回も、楽しいもの、素敵なもの、見たことないもの。
少しだけ・・・
本当に楽しいキモノの展示会です。
是非、いらして下さい。


56候 立冬・次候 地始めて凍る

2013年11月12日 | oteshio72候
地始めて凍る(ちはじめて こおる)

地面も氷り始める時期。
ここから見える山々の山頂は、白く光っています。
昨日から、雪も降りいきなり冬の始まりです。


七五三は、11月15日、男の子が3歳と5歳
女の子が3歳と7歳の時に成長を祝う行事ですね。
こちらでは、ひと月繰り上げて行います。



着物は無地の結城紬
帯は、龍村の糸巻き文の袋帯

帯の糸巻きの模様は、その形の可愛らしさから、七五三のお着物で
用いられる事が多いようです。長い糸に長寿や子孫繁栄の意味を込めて
子供の幸せを願うのは、どの時代でも同じですね。


55候 立冬・初候 山茶始めて開く

2013年11月07日 | oteshio72候
山茶始めて開く(つばきはじめて ひらく)

いよいよ、冬の始まり、立冬です。
山茶花も椿も、こちらでは見ることがありません。
もちろん、違いもわかりません。
でも、花の散り方が山茶花は、花びらが一枚づつ散るのに対して、
椿は、花がぽとりと落ちるそうです。


雪国のこの時期は、まだ体が寒さに慣れなくって、
真冬より寒く感じますね。


着物は、鳶八丈の綾織。
帯は、江戸布の帯

江戸時代の人が、普段着で着ていた黄八丈・鳶八丈の着物は、
生地が薄くても、着てみるととても暖かいです。
今の頃の季節に、とても出番の多い着物です。
帯は、古い江戸布の帯、こちらは、厚地ですが、
締めるととても、柔らかく収まりがいいです。
着物も帯も、身に付けて初めて分かることが、沢山ありますね。








54候 霜降・末候 楓蔦黄ばむ

2013年11月02日 | oteshio72候
楓蔦黄ばむ(もみじつた きばむ)

紅葉や蔦が色づく、まさに紅葉の季節となりました。
この時期に行く社員旅行や親睦会の事を、北海道では観楓会と言います。
観楓会が北海道だけの言い方と知ったのは、ついこの間
楓を観る会なんて、なんと、趣深いとお思いでしょうが、
要は、温泉に泊まって宴会をするだけの事なのです。
それでも今は、前ほどしなくなったみたいです。
それも、それで、寂しいですね。


秋の山が紅葉する様子を、山装うといいます。

山装う装いになりました。

水玉チラシの紬
紅葉模様の綴れ名古屋帯

今日から「tmh.×Takesi Tsujino 展」開催です。

2013年11月01日 | イベント


今回の辻野さんの作品は、キャンドルスタンドをはじめ、
シェード・タンブラー・ワイングラス・ボール等など・・
美しいものばかりです。

それに、tmh.の古田さんのアクセサリーも加わって、
とても、贅沢な展示会となりました。

これから、雪も降りそうで、なんとなくゆうつな時期ですけど、
綺麗なものを見て、新しく来る冬を迎えたいですね。