都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

おおた工業フェア/品川では 坂村健 氏 講演/理化学研究所でセッションのご報告 など

2011年02月03日 | Weblog
 
  ☆★☆☆ 都立高専交流委員会 よりのご案内 2010. 2. 3 ☆☆★☆
 
 
 
1.東京中小企業家同友会 新春賀詞交歓会 に、荒金校長 他 にご参加いただきました。
2.本日より おおた工業フェア、品川では 坂村健 氏 講演 
3.理化学研究所で、オ-プンイノベ-ションの新しい試みを行いました。
 
 
 
    東京中小企業家同友会 新春賀詞交歓会 ご報告
 
 
 平素より、大変、お世話になります。
 
 先日の 東京中小企業家同友会 新春賀詞交歓会 での
 川口淳一郎氏(JAXA「はやぶさ」チ-ムマネ-ジャ-)の講演の結語は
 
 高い塔をたてて初めて、新しい水平線は見えてくる …… でした。
 (水平線の彼方にあるものは、
  高い塔を建てることによって、初めて、見ることができる)
 
 最初の研究会から25年、
 プロジェクト始動から15年、打ち上げから地球帰還まで7年
 一貫した取り組みの中から、いくつもの世界初の成果が生まれました。
 
 都立高専と同友会の交流も、すでに25年余り
 私たちもまた、
 新しい25年の目標を、水平線の向こう側にたて、歩みを始めていく時でしょう。
 
 なお、新春賀詞交歓会 には、
 
 学校より
 荒金善裕 校長、品川キャンパス 地域交流室長 井上徹 教授
 荒川キャンパス 准教授 (人工衛星開発チ-ム顧問)
 品川キャンパス 吉田政弘 (未来工房・高専ロボコン 顧問)
 
 以上、4名の先生方に、ご参加をいただきました。
 
 
 
   本日より おおた工業フェア、品川では 坂村健 氏 講演
 
 
 多くの皆様がご存じの通り、本日より(2月3日~5日)
 大田区産業プラザ(PiO)にて、3日間にわたる おおた工業フェア が開催されます。
 
 同友会大田支部よりは、
 ニッコー化学研究所、平和工業 他が、出展いたします。
  
 東京同友会の新春賀詞交換会では、
 JAXA「はやぶさ」チ-ムマネ-ジャ-川口氏にお話をいただきましたが
 
 おおた工業フェアの基調講演は、2月5日(土)14:00より
 「はやぶさ」のイオンエンジンを開発した JAXA 國中均 教授です。
 
 詳細は、下記をご覧ください。
  http://www.pio-ota.jp/k-fair/15/
  http://www.pio-ota.jp/k-fair/15/conf.html

 
 
 一方、品川区では、
 2月4日(金)に、「品川区新製品・新技術クラスターフェア」が開催され、
 
 ここでは、午後4時30分より
 「TRONプロジェクト」の提唱者(プロジェクトリ-ダ-)であった
 坂村健 東京大学大学院情報学環 教授(副学長)が、講演をされます。
 
 同友会よりは、京浜工業所、伸光製作所(品川支部)などが出展、
 企業によるプレゼンテ-ションも行われます。
 
 詳細は、下記をご覧ください。
  http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/other000022200/h23_cluster[1].fair_summary2.pdf
  http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/other000022200/h23_cluster[1].fair_schedule2.pdf

 
 
 
    理化学研究所で「発電会議」
   
    オ-プンイノベ-ションの新しい試みを進める 
 
 
 先週の1月26日(水)
 私どもと大田区の若手ものづくりグル-プを中心に
 多くの関係者にお集まりいただき
 理化学研究所 大森素形材工学研究所 の 見学交流会 + 発電会議 が行われました。
  http://www.asi.riken.jp/jp/laboratories/laboratories/materials/

 
 このセッションは、
 昨年10月の テクノシティ城南コミュニティカレッジ 第4講
 「地域に新技術・新事業の創成センタ-を!」で、
 大森整 主任研究員にご講演いただいたことがきっかけとなり、
 
 この際に、パネラ-をされた
 東新製作所 石原幸一 氏を中心とするグル-プ と 私どもで計画したものです。
  http://www.toshin-ss.co.jp/ohta.html

 
 当日は、理化学研究所 の 和光本所 と 板橋支所 の2か所に展開する
 大森素形材工学研究室を見学させていただいた後に
 大森氏の話題提供をいただき、石原氏の提唱する「発電会議」を開催、
 革新的技術の運用と市場創造について、突っ込んだ議論が行われました。
 
 「発電会議」は、ものづくりをベ-スにするとともに、
 つくり手としての制約から離れて、
 社会のニ-ズ、市場創造、製品、新サ-ビスの開発や、新産業創造の観点から
 ものづくり(つくり手)の課題を、再定義、再設計、再構築していく試みです。
 
 「おおた Group Network」という
 石原氏が主宰する「若手加工技術集団」を基盤に、
 より広い社会とのつながりのなかんから、
 ものづくりのオ-プンイノベ-ションを行って試みが進められてきました。
 
 今回は、理化学研究所がこの「舞台」となりました。
 
 参加されたのは、
 
 石原氏の関係者では、グル-プ企業の他、
 インクジェットの技術を開発した マイクロジェット 山口修一氏と社員の方々
  http://www.microjet.co.jp/

 ものづくり支援企業の専門家、機械工学や建築を専攻する東大工学部の学生
 私共の関係者では、都立高専の中西佑二客員教授(品川区商工相談員)
 機械システム工学コ-ス5年生の学生、
 工作機械の制御プログラムを専門とする アイ・ディ・エス 加茂坂氏(江東支部)
 直前の中小企業家経営塾の講師 エミネント・サプライ 垂水氏
 大森氏と大森氏の研究室の研究員(民間企業より派遣されている方を含む)の皆様
 更に、理化学研究所の公募役員(監事)魚森昌彦氏が、お見えになり
 「発電会議」にふさわしい、大変、多彩な皆様となりました。
 
 グル-プ討議などで議論したのは、インクジェット技術の各分野への応用、
 
 インクジェットは、
 10ミクロン程の液滴を
 秒速10メ-トル で、一秒間に5万滴 吐出することができる技術です。
 
 すでに、DNAチップ、液晶ディスプレ-のカラ-フィルタ-、配向膜、
 人工血管、人工骨、試作鋳型製造装置、三次元造形機、有機ELや太陽電池の技術
 等々に、運用されています。
  http://www.microjet.co.jp/25-IJ-5mis/index.html

 
 マイクロジェット 山口修一氏 が、最後のまとめとして提案されたのは、
 
 この技術を部分運用するのではなく
 様々なアイディアを出し合いながら、我が国の総力を結集し、
 これからのものづくりを支える基盤技術として、
 この技術を全体として完成させることです。
 
 水平線の向こうにあるこれからのものづくりを目指し、
 そのコアとなる技術を我が国の総力で完成させるプロジェクト
 このようなことが、私たちに問われているように思います。
 
 さて、今回の「発電会議」……
 理化学研究所の理事会にも報告されたというお話です。
  
 今回の議論の内容、大森氏や山口氏の問題提起を改めて思い起こし
 これからの課題を考えていきたいと思います。
 

高専交流委員会 の 活動プログラム について

2011年02月03日 | Weblog
 1984年来、25年を超える私共の産学連携
 現行の活動プログラムは、
 10年前に「中小企業家経営塾」を立ち上げてから、整備されてきたものです。
 
 来年度の活動方針を策定するにあたり
 私共の委員会の現行の活動プログラムを整理してみました。
 
 
 
     
高専交流委員会 の 活動プログラム について
 
 
 都立高専交流委員会は、
 大田支部と東京同友会、また、会外の経営者の皆様の協力により、
 下記の活動を進めてまいりました。
 
 学校の卒業生の会員企業への就職は、平成19年度以降の3年間で、
 平賀機械工業㈱、㈱三美テックス、フジメタル工業㈱、
 ㈱京浜工業所、㈱井上製作所など、7名となりました。
 卒業生のうち毎年の企業就職が120名ほどであることを考えると、
 この面でも、よい結びつきがつくられていると言えます。
 
 今後とも、会内、会外に開かれ、
 一般会員と地域の中小企業の利益を実現する活動を進めてまいります。
 
 
● 中小企業家経営塾(中小企業経営者の講義を軸に運営される授業/学校と共同運営)
 
  これまでの蓄積をふまえて、
  中小企業経営論としての講義の中身、全体の構成の充実を
  学生海外派遣との連動等により、より広い学習の機会を学生に与えるものに
 
 
● OTAふれあいフェスタ共同出展
 
 
● インタ-ンシップ会社説明会とインタ-ンシップ受け入れ 
 
  2010年 15社 28名 2009年 10社 15名 2008年 16社 25名 
  2007年 17社 34名 2006年 12社 21名
  (受入企業数と受入学生数)
 
 
● 学校の図書館「中小企業家経営塾のコ-ナ-」図書寄贈 
  
  (4次にわたり300冊余りを寄贈)
 
 
● 学生海外派遣(中小企業家経営塾の成績優秀者) 
 
  本年は、現地日系企業5社、大連理工大金型研究所、現地工業高校、
      市政府、開発区管理委員会の訪問
  学生の学習の機会にとどまらず、
  国境を超えた産学連携、ビジネス展開、人材育成・登用の糸口として
  これからは、学校の取り組みと、より連動するものへ
 
 
● 夏季講義「大都市産業集積論」の学生による企業訪問の受け入れ 
  
  本年は10社、昨年は16社
 
 
● テクノシティ城南コミュニティカレッジの共同開催 
 
  本年度は1講(後段ご参照)、昨年度は3講
  地域の産業と人材育成の担い手たちを中心とする将来ビジョン形成の場、
  オ-プンイノベ-ションの仕組みづくりの糸口として、今後の発展を
 
 
● 学校による「若手技術者支援講座」などへの協力
  (その都度、対応していることなど)
 
  「若手技術者支援講座」の他、
  未来工房、高専ロボコンへの支援、
  学校の先生や学生の企業訪問などを、その都度、行っています。
 
 
● オ-プンイノベ-ションの場づくり
 
  産学(同友会と学校[先生方])が、
  自らのネットワ-ク、知恵、資金や設備を出し合い、地域社会とともに
  新技術、新市場や人材育成の新しい環境を生み出していく試み
  その連鎖からなる新しい場、開かれた場を生み出していくことが問われています。
 
  本年度の「テクノシティ城南コミュニティカレッジ」第4講のテ-マは
  「地域に新技術・新事業の創成センタ-を!」です。
  講師の理化学研究所大森素形材工学研究室・大森整主任研究員には、 
  中小企業家経営塾の講師や研究室へのインタ-ンシップ受け入れなどでも
  私たちの交流事業にご協力いただいております。
 
  新発想の
  「発電会議」を行う地域の若手企業グル-プとの連携も深まりつつあります。
  高専ロボコンの溶接技術学習など、
  学生が、カリキュラムを超えて、地域の企業と結びつくシ-ンが、
  少しずつ増えています。
 
  1月26日には、こうした関係の中から大森整の研究室の見学・交流会が実現、
  ここに、インクジェットの技術を開発して起業した研究者や
  理化学研究所の役員、他大学の学生などが合流致します。
 
 
● 学校の先生方や関係者とのコミュニケ-ションの深化と新しい関係づくり
 
  交流の関係者と密接なコミュニケ-ションをとり、深めること、
  双方の現状の組織の縛りにとらわれない
  《未来志向型の人間関係》を、生み出して続けていくことは、
  私たちの欠かすことのできない仕事です。