一緒に写りたい

2011年03月26日 16時44分10秒 | B地点 その他

 

 

おむさんの写真を撮ろうとすると、
ゆうちゃんが、画面に入ってくる。
撮り直そうとすると、
また、入ってくる。
「こらっ! ゆうちゃん!」
「撮影の邪魔をしてはいかん」
「じゃ、邪魔してるんじゃないよぅ……」
「してるじゃないか!」
「一緒に写りたいんだよ……」
「む。そうだったのか……」
「よし、わかった! 私と一緒に撮ろうじゃないか」
「ええ~? おかか先生と~?」

「特別に、私の優美な下半身を貸してやろう」
「こ、この構図で撮るの!?」
パシャッ
「お尻とツーショットなんて、やだー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


放射能除去装置

2011年03月25日 15時33分14秒 | B地点 おむ

 

 

課長 おむ耕作 ファイル18

 
いまや社長となった、おむ耕作である。
彼もまた、今回の大事故について、深く心を痛めていた。

「事態収束のために、我が社として、できることはないだろうか?」
「どうしたらよかろう。う~む……」
「社長! 私にお任せ下さい!」

開発部長、おかか豊作である。
「んっ!? いいアイデアがあるのかね?」
「放射能除去装置を開発しました……!」
「これです。名付けて、コスモクリーナー!」
「コスモクリーナー? どこかで聞いたような名前だな」
「気のせいです」
「この青い部分が、起動スイッチか?」
「よし! さっそく起動するぞ!」

カチッ
装置は順調に作動した。

―― かくて、放射性物質は、僅か数分で、完全に消失したのである。
「ふっふっふ。いかがです、社長?」
「す、素晴らしい! でかしたぞ!」
「偉業だ! 我が社の名が、歴史に残るぞ!」
感動のあまり、耕作は放屁してしまった。

ぶっ
「うわあっ!?」
「こ、これは危険だ」
「逃げなければ!」
ダダダダダーッ

おかか豊作は、慌てて避難した。
だが、遂に、力尽きてしまった。

どてっ
「お、おなら臭の除去装置も、開発しておけばよかった……」
がくっ
「ふふふふ。すまん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


話を聞いてよマスター

2011年03月24日 17時01分55秒 | B地点 その他

 

 

喫茶店に行こう 6杯目

 
おむさんとおかか先生の、喫茶店である。
おかか先生がマスター、おむさんがウェイター。
この小さな猫カフェに、今日も、お客がやってきた。
「いらっしゃいませ」
「マスター、店、開いてる……?」
「もちろんです。当店は、停電中でも営業いたしますよ」
「よかった。実は、マスターに、話を聞いて貰いたくて……」
「実は昨日、とっても素敵な女の子に出会ったんだ……」
「ほほう?」

「彼女に話しかけたんだけど……彼女は僕のこと、嫌ってるみたい」


(※参照、「気になるあのコ」

「う~む」
「お客さん。ズバリ言って、初恋に破れたってわけですね」
「そ、そんな……。はっきり言わないでよ……」
「お客さんの心を癒すコーヒーが、当店にございます」
「えっ!?」
「これです! 初恋ブレイク!」

ど~ん
「さ、どうぞ召し上がれ!」
「……これって、カメラのお兄さんの、飲み残しじゃないの?」
「えへへへ。ばれましたか」
「カメラのお兄さんも、初恋に破れたのかなあ……」
「……」