下には、赤い毛布が敷いてある。 そして、リュックの上には、黄色い毛布が敷いてある。 |
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あの雪の日以来、ゆうちゃんは、赤い毛布に乗ることを、許された。 (※参照、「ダブル初体験」) |
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だが、ゆうちゃんの望みは、リュックの上の黄色い毛布に乗ることである。 | |
「おい。リュックに乗ってもいいぞ」 | |
「えっ!? ほ、ほんと?」 | |
「うむ。今日から、乗ってもいいことにしよう」 | |
「わーい! お許しが出た!」 というわけで、ゆうちゃんは、この日初めて、リュックに乗った(実話)。 |
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だが ―― | |
「……」 | |
「やっぱり、やめよう」 |
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ゆうちゃんは、降りてしまった。 | |
すたすた | |
「おい、ゆうちゃん、どうしたんだい?」 | |
「黄色い毛布に乗るのが、夢だったんだろう?」 | |
「僕は、毛布に乗らなくてもいいよ」 | |
「寒さで凍えている人たちに、この毛布を、送ってあげようよ」 | |
「ゆうちゃんは、いい子だな……」 | |
みんなが、暖かい暮らしが出来るように祈っています。
大丈夫かなあ。
俺を過大評価すると、不幸になるぜ……